松浦市役所で一般事務職として働く久保川さんのインタビュー記事です。
生まれ育った地元松浦市への深い愛情と、「地域を盛り上げたい」という熱い想いを胸に、公務員の道を選んだ久保川さん。
入庁から約1年半、漁港と港湾の管理という現場主義の業務に携わる中で、日々感じるやりがいや成長、そして温かい職場の雰囲気について、飾らない言葉で語っていただきました。
公務員を目指す学生の皆さんが抱く不安にも寄り添う、等身大のメッセージをお届けします。
- 「地元を盛り上げたい」少年時代の夢を追って
- 現場主義で地域貢献!松浦市役所のリアルな仕事
- 「忘れっぽい」不安を乗り越えて築く、温かい人間関係と成長
- 充実のワークライフバランス!野球から駅伝まで楽しむ職員ライフ
- 水と緑豊かな松浦市から、未来の仲間たちへ
「地元を盛り上げたい」少年時代の夢を追って
ーまず、久保川さんのご出身と、公務員を目指されたきっかけを教えてください。
久保川:私は松浦市の出身で、生まれも育ちもこの松浦市です。
公務員を志したきっかけは、親戚が市役所で働いていたことにあります。その姿を見て、私もいつか市役所で働きたいという憧れを抱くようになりました。
具体的に市役所に入りたいと強く意識し始めたのは中学校1年生の時ですが、小学生の高学年の頃には既に興味を持っていました。
ー松浦市を志望された理由について、詳しくお聞かせいただけますか?
久保川:憧れが一番の理由ではありますが、もう一つ、私にはよさこいをしていた経験があります。
3歳くらいからずっとやっていて、私の憧れであった親戚も同じ「松浦こいから隊」というチームでよさこいをしていたこともあり、よさこいを始めました。
また、所属していたチーム(松浦こいから隊)は「自称 松浦のPR隊」として市内でお祭りを開催したり、市内はもちろんのこと、市外、県外のお祭りにも参加し、地元松浦市の魅力を発信していました。
幼い頃から地元のために活動してきた中で、「この大好きな松浦市を、いつか自分自身の力でさらに盛り上げたい」という気持ちが募り、松浦市の職員として働くことを決意しました。

現場主義で地域貢献!松浦市役所のリアルな仕事
ー現在ご担当されているお仕事内容を具体的に教えてください。
久保川:私は水産課で、漁港と港湾の管理を担当しています。その他に、松浦魚市場の管理も業務の一環として行っています。
具体的な仕事内容としては、漁港や港湾に船を停泊させる際の係留許可申請を受け付け、許可証を発行したり、それに付随する施設の維持管理を行っています。

ー普段の1日の業務の流れについて教えていただけますか?
久保川:出勤後は基本的に事務仕事から始まりますが、水産課は現場に出る機会が非常に多いのが特徴です。
そのため、出勤してすぐに現場へ直行することもあれば、一日中事務作業を行う日もあります。
現場では、例えば「ここが壊れているから修繕を業者に発注しないといけない」といった確認作業や、自分たちで対応できる簡単な作業を行うこともあります。
事務作業では、船舶の申請書類を確認し、許可証を発行する業務や、調査関係の回答作成、施設の管理等に関する契約事務などを行っています。
ーこれまでの業務で、特にやりがいを感じたことや嬉しかったエピソードはありますか?
久保川:現場に出る機会が多いので、やはり直接利用者の方々の声を聞き、笑顔を見られる時に一番やりがいを感じますね。
例えば、電話で「ここが壊れているよ」と連絡を受けて現場に行き、対応した後に、その施設を利用されている方々が笑顔で使ってくださっているのを見ると、本当に嬉しくなります。
市民の方々はもちろん、日頃から施設をご利用いただいている方々の役に立てていると実感できることが、私のモチベーションに繋がっています。
ー公務員として働く中で、大変だと感じることや苦労された点はありますか?
久保川:公務員という仕事は、やはり法律が常に絡んでくるため、一つ一つの行動に責任が伴います。
また、市民の方々からの視線も常に意識しなければなりません。
その中で、市民の方々の意見は本当に多種多様で、全てを同時に実現することは難しい場合もあります。
どこを優先的に対応し、どうバランスを取っていくかという調整が、非常に難しいと感じています。
例えば、ある意見を優先すると、別の意見を持つ方にご不満が生じる可能性もあり、そのあたりをどのように円滑に進めていくかが、今の私にとって最も苦労する点です。

「忘れっぽい」不安を乗り越えて築く、温かい人間関係と成長
ー入庁前はどんなことに不安を感じていましたか?
久保川:私は少し忘れっぽい性格なので、新しい仕事をきちんと覚えられるか、正直なところ不安が大きかったです。
また、採用試験の時に同級生が少ないと感じたため、同期になる人が年上の方ばかりだったら、うまくコミュニケーションが取れるかどうかも心配でした。
ー入庁後、実際に働いてみて感じたギャップはありましたか?
久保川:入庁前の不安とは裏腹に、入庁後は上司や先輩方がとても親身になってサポートしてくださるので、安心して業務に取り組めています。
同期とのコミュニケーションについても、皆さん本当に優しく接してくださいますので、仲良くさせてもらっています。
それこそ、今週の金曜日にちょうど同期会を開く予定なんですよ(笑)。こうした交流が、日々の仕事の活気にも繋がっていますね。
また、入庁後の仕事内容については、少しギャップを感じました。
水産課に配属された当初は、行政の一般事務職員ということもあり、事務作業がメインになると思っていたのですが、実際は現場に出て業者さんと直接話したり、作業をしたりと、想像以上に現場作業が多いことに驚きました。
一日中現場で作業する日もありますし、特に暑い時期や寒い時期は大変だと感じています。
ただ、現場で直接地域の方と触れ合う機会が多いことは、大きなやりがいにも繋がっています。
ー新人研修や配属後のサポート体制について教えてください。
久保川:入庁してすぐに、長崎で2泊3日の合同研修に参加しました。これは他の市町村の新人職員と一緒に受ける研修で、ゲームを通じてコミュニケーションスキルを学んだり、公務員としての心構えを深めたりする内容でした。
この研修のおかげで、他市の同期とも交流を深めることができ、とても良い経験になりました。
松浦市の研修は、新人向けだけでなく、様々なテーマの研修が用意されているので、学びの機会は豊富です。
配属後の水産課は、とても「ラフ」で話しやすい雰囲気です。上司や先輩方は、分からないことがあれば何でも聞きやすい環境を作ってくださっていますし、お昼休みには雑談で盛り上がることも多く、とても働きやすいと感じています。
このように、気軽に質問したり相談したりできる体制が整っているので、業務スキルも着実に身につけることができています。

充実のワークライフバランス!野球から駅伝まで楽しむ職員ライフ
ーワークライフバランスについてお聞かせください。残業や休暇の取りやすさはいかがですか?
久保川:水産課は、年間を通して時期によっては忙しくなることもありますが、全体的に残業が少ない部署だと感じています。
休暇の取得に関しても、自分の業務に支障がなければ、比較的自由に取れる環境です。
例えば「今日の午後休みたい」といった急な要望も、業務に問題がなければ対応してもらえるので、プライベートとの両立がしやすいと感じています。
ー仕事以外の時間で、何か活動されていることはありますか?
久保川:はい、松浦市役所の野球部に所属しています。夏頃までは野球をメインに活動するのですが、8月が終わると野球部のグループLINEの名前が「駅伝部」に変わるんです(笑)。
そこからは駅伝モードに切り替わり、松浦市の駅伝大会などに参加しています。
野球部は30人ほど所属していますが、試合はいつもギリギリの9人、10人になることが多いですね。
6月以降は毎週のように試合があることもありますし、練習も週に1回は行っています。仕事以外でも、職員同士でスポーツを通じて交流できるのは楽しいですね。


水と緑豊かな松浦市から、未来の仲間たちへ
ー松浦市ご出身の久保川さんだから語れる、松浦市の魅力について教えてください。
久保川:松浦市は「自然が豊か」というイメージが強いと思います。私自身がずっと関わってきた中で思うのは、「水」との関わりが非常に深いことが魅力だと思います。
新鮮な海鮮類が豊富で、綺麗な海が多く、魚市場も活気にあふれています。海のある街ならではの魅力がたくさん詰まっているんです。
私のおすすめスポットは、御厨町にある「大崎海水浴場」です。海が本当にきれいで、自信を持っておすすめできます!
ー最後に、松浦市を目指す同世代の方々へメッセージをお願いします。
久保川:松浦市は、自然が豊かであると同時に、「人が温かい」という点が大きな魅力だと感じています。もし人との関わりに不安がある方でも、松浦市には温かく見守り、支え合ってくれる職員ばかりです。
不安がある方も、逆に自分に自信がある方も、「松浦市のために」「誰かのために」という熱い想いを持っているなら、ぜひ私たちと一緒に働きましょう!
皆さんと一緒に地域を盛り上げられる日を楽しみにしています。

ー本日はありがとうございました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年9月取材)



