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釧路町役場

北海道の南東部に位置し、太平洋、釧路湿原国定公園、厚岸霧多布昆布森国定公園に接しており、面積の75%は山林が占めていますが、中心市街地には大型商業施設もあり、釧路以外からも多くの人が集まるにぎわいのある町です。 釧路町に関わる全ての人が「主役」であること、一人一人の人権や多様な価値観を尊重するという考えのもと、「未来につなぐ豊かな自然と生きがいのあふれるまち」を目指しています。

「保育士になってよかった」ー6年間を振り返り、今思うこと

釧路町役場

2026/06/19

「やりがいのある仕事だなと思うので、やってよかったなとは思っています」

そう語るのは、釧路町立つくし保育所で保育士として働く入庁6年目の佐野さんです。令和3年度に釧路町の保育士として採用され、0歳児クラスから年長クラスまで幅広い年齢を担当してきました。現在は5歳児クラスの担任を務め、卒園を控えた子どもたちを、一番身近で支える日々を送っています。

今回は、保育士を目指す方や公務員としての働き方に関心を持つ方に向けて、釧路町で保育士として働くリアルな姿を、佐野さんの経験を踏まえてお伝えします。保育士という「職」、そして釧路町という「場所」の魅力が伝わる内容となっています。

 


子どもに関わる仕事がしたい。原点は、高校の職業体験だった

ーそもそもですが、佐野さんはなぜ保育士を目指そうと思ったのでしょうか?

 

佐野:高校生のときの職業体験で、保育所に行ったことが一番のきっかけです。

 

保育士の方の動きや、子どもたちの様子を見て、「私も子どもに関わる仕事をしたい」と思ったのがはじまりでした。それからは保育士になりたいという気持ちが強くなっていきましたね。

 

ー就職先を選ぶ際、民間の園という選択肢もあったのでしょうか?

 

佐野:就職活動の際には民間の保育園についても調べていたのですが、安定して長く働きたいという気持ちが強かったので、最終的には公立の保育所をメインで考えていました。

 

検討を進める中で、ちょうど釧路町の募集も見つけることができたため、応募しようと決めました。

ー入庁前、どのようなことについて不安に思っていましたか?

 

佐野:どうしても女性が多い職場なので、人間関係については不安というか、わからないことが多かったですね。人間関係が上手くいかなかったら、長く続けられないかもしれないなという不安は抱いていたと思います。

 

でも、実際に入ってみたら全く不安に思う必要は無かったのだと安心しました。先輩方は本当に優しくて、人間関係で悩むようなことはこれまでにありません。

 

若手の意見にもちゃんと耳を傾けてくれるので、入職直後であってもすごく働きやすいと感じています。のびのびとやれる環境ですね。

 

日々「やってよかった」と思える瞬間が。子どもの成長を一番近くで支える仕事

ーこれまで働いてきた中で、保育士としてのやりがいはどんなところに感じますか?

 

佐野:やはり、子どもの成長をすぐそばで感じられることが、一番のやりがいですね。

 

一人ひとり成長のペースは違うので、その子に合った声かけや支援をしていく中で、成長が見られたときは本当にうれしいです。

 

接する時間が長いので、時には保護者よりも先に成長を見る、または成長に気付くことだってあります。そんな時も、帰り際に成長エピソードを共有することで、保護者と一緒に子どもの成長を喜び合えるんです。

本当に、この仕事ならではの醍醐味ですよね。

ー日々子どもと向き合っているからこそ感じるやりがいですね。佐野さんの中で、何か印象に残っているような「嬉しかった」エピソードはありますか?

 

佐野:子どもたちとの嬉しいエピソードについては、本当に毎日増えていくような感覚です(笑)

 

特に印象に残っているものだと、担任発表の際にいただいた言葉ですね。担任となるクラスが変わる際、子どもたちはもちろんのこと、保護者からもどう思われるかはとても気になるのですが、以前、私が担任だと知った保護者の方から「先生でよかったです!」と言っていただいたことがあるんです。

 

自分がこれまでやってきたことが認められたような気がして、本当に嬉しかったですね。あの瞬間のことは今でもよく覚えています。

 

ー逆に、日々大変だと感じるところもあれば教えていただけますか?

 

佐野:保育園に来ている子どもたちは、成長や発達のスピードに個人差があり、中には発達に課題を抱えるお子さんもいらっしゃいます。こうした「発達」に関する支援については、今でも日々試行錯誤を繰り返しながら保育にあたっています。

 

正解が無いものかもしれませんが、その子どもにとって最善のことをしてあげたいと考えています。子どものためにしてあげたいという想いが、やりがいでもあり、この仕事の大変なところでもあると思っています。

 

ーイメージしていた「保育士」としての働き方について、実際働いてみて感じたギャップなどはありますか?

 

佐野:SNSで情報を集め過ぎていたことが原因かもしれないのですが…持ち帰りの仕事が多いとか、人間関係ですぐ辞めてしまう人が多いとか、保育士という仕事についてそういったネガティブなイメージも少なからず持っていました。

 

けど、釧路町で働いてみて、実際は残業もほとんどないですし、休みだってプライベートのためにきちんと確保できています。イメージとは異なり、本当に働きやすい職場だと感じています。

 

仕事内容については、関係施設との連携や保護者対応など、子どもと遊ぶ以外の業務が思った以上に多かったというのが正直な感想です(笑)これは、イメージしていた働き方とはだいぶ違ったかもしれないですね。ただ、だから嫌だというものではなく、思っていたよりも学べることが多いとポジティブに捉えています。

0歳から年長まで。クラスが変わるたび、保育士としての引き出しが増えていく

ーこれまで、どのような年齢のクラスを担当してきましたか?

 

佐野:0歳児クラスや2歳児クラス、そして今の年長クラスなど、様々な年齢を経験させてもらいました。それぞれの年齢によってできる遊びも活動も全然違うので、声のかけ方や接し方を変えて行く必要があります。

 

大変なこともありましたが、クラスをまたぐたびに自分の中の引き出しがどんどん増えていったと感じています。

 

ー周囲にはベテランの方も多いかと思いますが、そうした先輩保育士の姿を見て学ぶことも多いのでしょうか?

 

佐野:そうですね。先輩方は本当に引き出しが多いなと思いながら、いつも勉強させていただいています。

 

ちょっとした隙間時間でも、子どもたちが興味を持ってくれるような手遊びやお話がパッと出てくるんです。そういう姿を見ていると、私ももっとたくさんの経験を積んで、どんな状況でも子どもたちを楽しませることができるようになりたいと思いますね。

 

ー新採用のころは仕事面でも不安が大きかったと思いますが、周囲のフォロー体制などはいかがでしたか?

 

佐野:1年目については育成プログラムというものがあって、担当の先生がついてくれていました。月に1回、その先生と話す場を設けてもらえるので、日々の保育の中でなかなか聞けなかったことを相談できる、とても貴重な時間でした。

 

担当の先生だけでなく、周囲の先生方もいつも丁寧に答えてくれて、大変な時には皆で励ましてもらえるような環境でした。本当に、助けられてここまで成長できたのだと感じています。

 

ワークライフバランスの面についても、普段から「自分の都合に合わせてちゃんと休んでね」と声をかけてもらえていたので、休みも取りやすく、適度にリフレッシュをしながら働くことができました。

 

教え子と同じ職場に立つ日も?地元で働くという選択。

ー佐野さんは釧路町のご出身で、そのまま地元で就職されたそうですね。

 

佐野:はい。地元で働く良さは、やはり安心感にあると思っています。困ったときには家族も近くにいますし、家族以外にも頼れる存在が地元にはたくさんいます。

 

実は、私が幼いころに通っていた保育所の担任の先生が、今私が働いている園の園長先生なんです。自分がお世話になっていた先生と、大人になってからこうして同じ保育士として働くことができるなんて、思ってもみなかったです。

 

ーそれはとても素敵な出会いですね。佐野さん自身も、将来そういった出会いを楽しみにしているのではないでしょうか?

 

佐野:楽しみにしていますね(笑)以前年長クラスの担任をしていた時に、将来は保育士になりたいと言っていた女の子がいたんです。その子がいつか本当に保育士になって、同じ職場で一緒に働くことになったらと思うと…きっとすごく嬉しいですよね。

 

地元でずっと働いていれば、もしかしたらそういう縁もあるかもしれないと思うと、これから出会う子どもたちの将来も含めて、とても楽しみです。

ー最後に、保育士を目指している方や釧路町での仕事に関心を持っている方へ、メッセージをお願いします!

 

佐野:まず、釧路町の保育園は本当に働きやすい環境なので、そこは安心していただきたいです。

 

保育士という仕事は、子どもの成長を一番近くで見られる仕事です。大変なこともありますが、それ以上にやりがいを日々感じられます。

 

少しでも興味があれば、ぜひ飛び込んでみてください。一緒に働くことができる日を楽しみにしています!

ー本日はありがとうございました。

 

「日々成長を感じられる」—インタビュー中、佐野さんが何度も言っていた言葉がとても印象に残っています。大げさな言葉でも、決まり文句でもないのですが、6年間を積み上げてきた佐野さんだからこそ、ここまで感情がこもって聞こえるのだと感じました。

高校の職業体験で芽生えた「子どもに関わりたい」という気持ちが、就職活動のときまで変わることなく、そして実際に働いている今でも変わらずこの仕事の根っこにあるのだと思います。教え子がいつか同じ職場に立つかもしれないという大きな楽しみも語ってもらいました。「地元」の「保育士」という選択であるからこそ、この楽しみもきっと現実のものになるのだろうなと思いました。保育士という仕事の魅力を改めて知ることのできた取材でした。

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年5月取材)

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