愛知県豊明市役所で働く山田さんと鈴村さんに、公務員試験対策、仕事内容、職場環境についてお話を伺いました。
—お二人のお仕事の内容を教えてください。
鈴村:新卒で豊明市役所に入庁しまして、市民課の戸籍係に所属しています。出生届をはじめ、婚姻届、離婚届、死亡届等を受付し、その内容を戸籍に記載する仕事です。
山田:私は市民課市民係に所属しており、鈴村と同じく新卒で入庁しました。引越しなどで豊明市に転入される方の受付、住民票、印鑑証明、戸籍謄本といった証明書の発行をしています。
—就職活動について教えてください。
鈴村:元々公務員志望でしたので、公務員の採用試験のみ受けました。高校時代にラグビーワールドカップで筝曲部として演奏をするボランティアに参加しまして、その際に市役所の職員の方と一緒に活動する機会がありました。
そこで職員の方々が真摯にサポートしてくださって、私もそういった仕事をしたいと思い、公務員を志望するようになりました。
山田:私は公務員と民間企業の両方を受けていました。人の役にたつ仕事、かつ防災に携われる仕事という軸で就職先を探しておりました。インフラ整備に関する民間企業や、直接市民の方の力になれる公務員を受けましたね。
南海トラフ地震がいつ来てもおかしくない状態ですし、東日本大震災をはじめ、全国各地で発生した地震で苦しんでいる被災者の方をみて、そういった方の助けになりたいと考えていたんです。
—豊明市役所の公務員試験対策について教えてください。
鈴村:公務員専門学校に通っていたので、教養科目の対策は授業で済ませていました。面接が苦手なので面接の練習に力を入れていました。豊明市のどこが良くて、なぜ希望したかをまとめ、周囲の方に添削いただきながら準備していきました。
また、実際に街を訪れることや、それを伝えることが大切だと思います。実際に経験することでエピソードトークなどで、自信をもって話すことができますし、豊明市への関心や知識のアピールにもつながります。
山田:新聞の地元版で豊明市に関する記事をしっかり読んで、市のことを知るようにしました。あとは、ここは道が狭いなとか、実際に街を見て歩き回りましたね。
—愛知県内には、より大きな人口規模の自治体がある中、なぜ豊明市をえらんだのですか?
鈴村:大きな自治体ですと業務が細分化されて固定されているかとおもいますが、対して、豊明市役所の場合、一つの部署で様々な仕事を行っているので多岐にわたる業務経験ができる点に魅力を感じました。
また、私は自治体を決める際には「職場の雰囲気や居心地がよさそうなところ」そして「他の自治体ではやっていないことをやっているところ」という軸を大切にしていました。
先生や友人から、豊明市役所で実際にお世話になったお話をきいていましたし、市役所見学の際に職員の方がとても丁寧に案内をしてくださって、とてもよい印象でした。
また、豊明市には「カラット」という元々小学校だった建物を改築して作った交流施設があります。市民の方がスポーツをしたり、お子さんを預けることができます。これは他の自治体にはないかと思います。
山田:人口規模が大きい自治体の場合、組織も大きくなるので、自分が挑戦したいことができる機会が少なくなってしまうと思い、豊明市を選びました。人口規模の大小それぞれでメリット・デメリットがあるとは思ってはいます。
私は子どものころから豊明市の隣の町に住んでいるので、昔からよく訪れていたんです。私は歴史が好きなので、桶狭間の古戦場公園や沓掛城跡に遊びにいきました。じつは父親の勤務先も豊明市なんです。そういった馴染みのある街で働きたいと思いました。
ー入庁直後に苦労されたことと、教育体制について教えてください。
鈴村:届出の受付業務では、出生届のような喜ばしい届出もありますが、死亡届や離婚届のように悲しい届出も受け付けます。その際に市民の方の気持ちを少しでも和らげることができるように、接する態度や言葉遣いの面で苦戦していました。
はじめのほうは、自分でつくった文言表を作って上司に確認していただいて、それを見ながら対応をさせていただきましたね。
市民の方と接しているとき以外にも、私が困っていると、同じ係のベテランの方が、ここはこうだよって、横に座って教えてくださったりとか、不明点について質問すると、真摯に回答してくださいます。いつも丁寧に教えてくださるので、不安はないです。
教育体制としては、新人に1人、指導担当者という教育係の方がついて、基本的にその方が指導をします。ただ、他の方に聞いても、皆さん丁寧に教えてくださる体制なので、安心して働ける環境です。
山田:入庁して2週間目には窓口業務が始まったので、わからなかったらすぐ先輩に助けを求める、ということをしながら業務を習得していきました。
市民係の窓口には、豊明市に引っ越してきたけど何をしたらよいかわからない方や、とりあえず何かの書類が必要だけれど、何が必要かわからないという方が多くいらっしゃいます。初めのうちは、市民の方からの聞き取りの中で、実際にすべき手続きは何か、こちらの対応方法は何か、を適切に判断することが難しくて、うまく案内ができず苦労しましたし、悔しかったです。
会計年度任用職員の方が窓口対応を多くなさっているので、実際に窓口対応されているところを後ろから見せていただいて、言葉遣いや確認ポイントを勉強しました。皆さん、短くても3年、長い方は市民課にいる職員の誰よりも長く働いておられるベテランの方ばかりなので大変勉強になります。
自分が対応できなかったことを質問し、いただいた回答をメモをして覚えて、自分で実践して反省して次に活かす、を繰り返し慣れていきました。
ー仕事でのやりがいや達成感を感じることについて教えてください。
鈴村:出生届や婚姻届の受付の際に、市民の方の幸せそうな顔を見られることですね。
婚姻届と一緒に写真撮影するお手伝いをすることもあります。Instagramで告知している、撮影用のボードもあります。ボードは課の皆と一緒に作りました。
山田:入庁直後は受付業務で、市民の方が何を言っているかすらも、わからないような状態でしたが、だんだんと適切な手続きをご案内できるようになって「助かった」「ありがとう」という言葉をかけていただいた時には達成感がありました。
また、最初のうちはずっと他の職員の方に助けてもらう一方でしたが、最近は逆にこれはどう対応したらいいですか?と聞いていただくことも増えてきて、自分も課の人を支えることができていると実感したときに、やりがいを感じました。
ー職場の雰囲気について教えてください。
山田:課長が常に「うちはチームで動く仕事」といっており、1人で抱え込むのではなく、周りに助けを求め、自分が助けてもらった分今度は誰かを助ける、という職場を目指しています。
できていない点もあるかとは思いますが、少なくとも、今いる全員がその目標に向かって頑張る、という意識は持っています。
そのため1人で抱え込まされたり、孤立したりっていうことは絶対にないですね。他の課の同期とランチで雑談をするのですが、先輩がすごい優しいとか、そういう話をよく聞くので、豊明市役所は市民課以外も雰囲気の良い職場なのだと思います。
ー働き方について残業など
鈴村:残業時間は2月末までは全然なかったです。3月から戸籍の広域交付の業務が始まり、1日1時間程度残ることはあります。ただ、基本的には残業はないですね。入庁当初も全くなかったです。
基本的に周りの人も残業はしていないです。終わらない仕事があった場合、声を上げると皆で分担して解決していって定時に帰るという仕組みになっています。
—最後に、豊明市役所へ応募を検討している方にメッセージをいただきたいです。
鈴村:さきほど、周りからの指導や、助け合いで安心して働けると申し上げましたが、加えて先輩の丁寧な仕事ぶりを身近でみているうちに、自然と自分も引っ張られて、丁寧な仕事ぶりがみにつく、そんな環境でもあります。
そして、市役所の話ではありませんが、美味しいご飯屋さんがあったり、緑が美しく、お子さんが遊びやすい公園などもあって住みやすく、そして働きやすい街ですよ。
山田:入庁2~3年目の職員が、大学とのワークショップを企画して、より良い窓口を考えたり、コンビニでの住民票の交付方法の動画撮影をしたりと、若手職員が企画・実施したことが新聞にも載ることもあります。若いうちから挑戦をしたい方にとってとてもやりがいがあると思いますよ。
豊明市は人口が減りつつ、外国籍の方や高齢者が増えています。そういった中で、何をすべきかを若手のうちから考えていかなければいけません。
そういった意味で「何かに取り組んでみたい」「何かを成し遂げてみたい」と思う人にとっては、とても良い環境です。
ぜひ豊明市役所へのご応募をお待ちしています。
—本日はありがとうございました。