米子市役所で保育士として働く横田さんのインタビュー記事です。大学卒業後、新卒で入庁し、現在2年目の横田さん。保育士を目指したきっかけや米子市を選んだ理由、そして実際に働いて感じる職場の雰囲気や仕事のやりがいについて、率直な言葉でお話しいただきました。
ーご経歴を教えていただけますか?
横田:大学を卒業し、新卒で採用していただき米子市役所に入庁して2年目になります。出身は隣の市です。2年間、彦名保育園で勤務しています。

ー就職活動をどのように進めていったのですか?
横田:大学では幼稚園教諭の免許も取れる課程だったので、保育士と幼稚園教諭、どちらの道に進むか最初は悩んでいました。そこで、どちらの実習も経験し、保育士のほうが自分は合っているのではと感じました。
幼稚園は基本的に、担任一人でクラス全体を見なければならない場面が多かったのですが、保育園は複数の職員で子どもたちを見ていくという体制の違いからです。どちらにも良い点はあるでしょうし、研修のみだと誤っている点もあるかもしれませんが、子ども一人ひとりとの向き合い方や、他の先生方と連携しながら保育を進められる点に魅力を感じ、保育士を選びました。より長く安定して働けそうかな、という気持ちもあります。
―採用試験についても覚えていますか?
横田:私が受けた年は、コロナ禍だったので少し特殊だったかもしれませんが、1次試験はSPIのような形式のWebテストでした。2次試験は内容が多くて、個人面接、作文、保育士としての専門知識を問う筆記試験、それから集団討論がありました。2次試験は2日間に分けて行われましたね。そして、3次試験の面接で終了です。
2次試験の面接は、お茶が出てきそうなほど和やかな雰囲気でした(笑)。面接官の方も優しくて、リラックスして話すことができた記憶があります。3次試験はもう少し厳かな雰囲気でしたが、圧迫面接のような感じでもないのでしっかり臨めました。

ーでは、入庁してからの働き方についても教えてください。実習を踏まえて、現在の職場は違いやギャップを感じますか?
横田:現在働いている環境のほうが、非常に雰囲気が良く働けていると思っています。実習先では全体的に少しピリピリされている雰囲気で、大変だなとは感じていました。
ただ、現在働いている彦名保育園は先生方が皆さん優しくて、前向きで明るい方々です。人間関係がとても良好で、ピリピリした感じがないので、安心して働くことができています。これは大きな魅力ですね。
他のギャップとしては、日誌・月報など、思ったよりも書類を書く仕事が多いと感じたことでしょうか。実習では経験しなかった部分なので、最初は「何を書けばいいんだろう?」と戸惑い、少し大変でした。
この点については、先輩の先生方に教えてもらいながら進めました。過去の記録を見せていただきながら具体的にアドバイスをもらえたので、とても助かりました。

ー昨年度は、どのように仕事を覚えていきましたか?
横田:1年目は1歳児クラスの担任だったのですが、担任は私と先輩の先生との二人体制でした。その先輩が主担当として保育を進める月と、私が主担当になる月を毎月交代する形です。
4月はまず先輩のやり方を見せてもらって、5月からは私が主体的に進める、という具合です。もちろん、分からないことや困ったことがあれば、その都度先輩に相談したり、アドバイスをもらったりしていました。
ー現在は4歳児クラスを担当されているとのことですが、1日の仕事の流れを教えてください。
横田:朝出勤して、子どもたちを迎え入れて一緒に遊びます。その後、朝の会をして、午前中の活動に入ります。給食の準備をして、子どもたちと一緒に給食を食べ、その後はお昼寝の時間です。
子どもたちが寝ている間に、日誌を書いたり、月の記録を作成したりといった事務作業や、休憩を取ります。午後は、子どもたちが起きたらおやつを食べて、また一緒に遊びながら保護者の方のお迎えを待つ、という流れですね。

ー勤務時間や残業についてはいかがですか?ワークライフバランスは取れていると感じますか?
横田:普段の勤務時間は8時半から17時15分です。早番や遅番のシフトもあって、早番だと7時20分から、遅番だと園が閉まる18時半まで勤務します。月に3~4回程度ですね。
残業は、今はほとんどしていません。周りの先生方も時間になったらすぐに帰られる方が多いので、園全体としても時間内に仕事を終える意識が高いです。ワークライフバランスはとれている環境だと思います。
ー米子市の保育士として働いていて、特に「良かったな」と感じる点や、やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
横田:本当に単純なことなんですけど(笑)、子どもたちが名前を覚えて呼んでくれるようになった時はすごく嬉しいですね!
最初は警戒していた子が心を開いてくれたり、できなかったことができるようになったり、日々の小さな成長を間近で見守れることが一番のやりがいであり、この仕事の面白さだと感じています。
ー園を超えて交流もしているのですか?
横田:同期は私を含めて4人で、みんな違う園に配属されているので交流しています。仲が良いので、休みの日などに集まってご飯に行ったりもしますよ。お互いの園の様子などを話したりして、情報交換もしています。

ー最後に、これから米子市で保育士を目指す方へメッセージをお願いします。
横田:米子市は本当に人が優しいまちだと思います。これは保育園の先生方に限りません。地域の方々も温かく、子どもたちの成長を一緒に見守ってくれているような安心感があります。
職場の人間関係も良好で、残業も少ないので、プライベートの時間もしっかり確保できます。保育士の仕事は大変なこともありますが、それ以上に子どもたちの笑顔や成長から得られる喜びは大きいです。米子市は、保育士として働きがいを感じながら、自分自身の生活も大切にできる、とても良い環境だと思います。まち自体も、都会すぎず田舎すぎず魅力的です。
もし迷っている方がいたら、ぜひ一度、米子市を検討してみてほしいです。

ー本日はありがとうございました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年3月取材)