桑名市内の公立保育所で勤務している市川さん。
市職員としてのやりがい、職場の雰囲気、印象に残っている仕事の一幕など、ご自身の経験をもとにお話を伺いました!
※今回のインタビュー内容は、令和6年3月末時点のものです。
<プロフィール>
採用年度:令和4年度(2022年)
採用職種:保育教育職
所属課名:深谷保育所
過去に経験した部署:異動経験なし
入庁前の状況:桑名市のみ受験
―現在の所属である保育所では、どのような業務を扱っているのでしょうか?
市川:保育所では、0歳から5歳までの保育を必要とするお子さんをお預かりし、一緒に遊んだり、食事を楽しんだりしながら、年齢に合わせた保育を行っています。また、子どもたちと直接関わることだけではなく、子どもの様子を保育日誌などの記録に取り、保育関係の研修などに参加して自身のスキルアップに努めることも大切な業務の一つです。他にも未就園児の子育て支援や、子育てに悩む保護者の相談への対応、小学校や関係機関との連携なども行っています。
―幅広い年齢のお子さんを受け入れる一方で、支援・相談の対応や各機関との連携もこまめに行っていると。市川さんの主な担当業務は何でしょうか?
市川:4歳児クラスでの保育を担当しています。毎朝、子どもたちの健康状態を確認しながら受入れをし、年齢や発達に合わせた遊びや活動を行っています。子どもたちの姿を踏まえて、相手の思いを知り自分の思いを伝えられる関係を大切にしたいと考えています。サークルタイム(朝の集まり)などで自分の思いを話したり、その話を相手に聞いてもらう心地よさを感じたりできるような活動を大切にしています。
―コミュニケーションの心地よさという原体験を大切にされているのですね。保育士として「やりがい」を感じたことはありますか?
市川:子どもの成長を保護者の方と一緒に喜ぶことができた時です。苦手な物が食べられるようになった時や、園庭に咲いている花に気が付いた時、年下の子に優しく接する姿があった時など、日々保育を行う中で保護者の方に伝えたい子どもたちの姿がたくさんあります。毎日子どもたちと関わっている保護者の方とだからこそ、共感できる所もあり、一緒に成長を喜べた時は大きなやりがいを感じます。
印象に残っているイベントとしては、運動会や生活発表会などの行事を終えた時のこと。昨年度は緊張や戸惑いから練習通りにいかなかった子が、今年度は1つ大きくなり目を輝かせながらセリフを言ったり、大きな口をあけて歌を歌う姿はとても印象に残っています。友だちと助け合い、気持ちを合わせたり、ぶつかり合ったりしながら1つのことをやり遂げる姿を見られることはとても嬉しくやりがいを感じます。
―子どもたちの歩みとその共有は、大きな喜びとやりがいに繋がりますね。保育所で実際に働いてみて、苦労したことは何かありましたか?
市川:人権保育の視点を持つことの難しさを感じ、最初は苦労しました。桑名市は「人権尊重都市」を宣言していて、市民一人ひとりが人権意識を高めることですべての人々の人権が守られる、明るい社会の実現を目指しています。保育所で働き始めた当時は「これで本当にいいのだろうか…」「周りの先生はすごいなぁ…」と自分の保育に自信が持てず、焦りを感じた覚えがあります。一方で、職場では月に一度、人権について学ぶ学習会を設けていて、そこで自分の思いを話したり、分からないことを教えてもらったりすることができ、子ども一人ひとりを大切にする保育を行っていく上での自信にも繋がってきています。
―職場の雰囲気についても教えていただけますか。
市川:わからないことがあれば、一人で悩まずに他の職員に話しかけると、皆がその相談に乗ってくれる職場です。休憩時間には他の職員と「今日はこんなことをしたんだ~」「こんなことができるようになったんです」「これ楽しかったよ~」など、子どもたちの成長やその日楽しかったことを一緒に共有し合ったり、悩みを聞いてもらったりしています。一緒に話をすることで、自分の保育を振り返るきっかけにも繋がると思います。
―最後に、市職員に必要なことは何だと思いますか?
市川:相手を思いやる気持ちが大切だと思います。子どもに寄り添うことはもちろん、保護者の方の思いや困りごとにも寄り添い、一緒に考えていくことを心掛けています。また、保育は1人では成り立ちません。所長、主任をはじめ、一緒に保育をしてくれる同僚の保育士、調理員など、様々な方と連携し、思いやる気持ちを持って仕事を行うことが、子どもたちにとってもよい環境に繋がるのだと日々感じています。市の職員として、子育てに悩んでいる保護者の方に寄り添える保育士でありたいと思います。
―本日はありがとうございました!