専門職シリーズ、今日は病院事務のおしごとです。県庁の事務職には一般行政・事務や警察行政・事務のほかに、病院局や県立病院を専門的に担当する「病院経営」・「病院事務」があります。
地域医療を支える大切な県立病院を縁の下から支える仕事です。
今日は経験者採用枠で入庁したNさんにご自身の仕事を紹介してもらいます!
はじめまして!妙高病院経営課のNです。
私は、大学卒業後、民間病院で診療情報管理士として働いていました。ほとんどの方が診療情報管理士って何?と思います。一言では難しいので、興味のある方は調べてみてください。
病院で働いているうちに様々な地域医療に興味がわき、県立病院の採用試験を受験しました。県内の色々な地域の規模が異なる病院に勤務できることが県立病院で働くことの魅力の1つだと思います。

病院から見える妙高山
病院事務とは?
みなさんがイメージする病院で働いている事務職は、受付や会計をしている「医療事務」ではないでしょうか。
県立病院の病院事務は、受付や会計を担当する事務ではありません。病院の運営を支えている部署である経営課に所属し、それぞれ担当している業務があります。私は、医事担当をしています。
「医事=受付や会計」と思う方もいると思います。もちろん受付や会計も医事です。
病院事務の医事担当として担当している業務は、
①診療報酬の施設基準の管理
②医療統計業務
③市町村へ予防接種の請求
④院内会議の資料作成
⑤電子カルテの運用管理
⑥各調査の回答
など
・・・色々あります。
診療報酬とは?
病院の大きな収益は、診療報酬です。
診療報酬は診療や治療などの医療行為に対して医療保険者や患者さんから支払われる報酬です。厚生労働省によって医療行為の点数が全国一律で決められています。
医療機関を受診すると領収書と明細書をもらうと思います。明細書には、診療報酬で算定した項目と点数が記載されています。点数は1点=10円です。
診療報酬の算定には、項目ごとに職員の配置人数や体制などの施設基準があり、医事担当は、その施設基準の管理をしています。今の基準が満たされているか確認することも大切ですが、収入確保の観点では、院内で新たに算定できる項目がないか検討することも大切です。
そのため、多職種との話し合いが大切です。算定できるようにするには、どうしたらよいか職種ごとの視点で話し合い、病院全体で検討します。
地域の方々に安心で質の高い医療を提供できるように取り組みをした結果が増収につながります。

看護師と打合せしています
病院事務には資格が必要?
病院で働くには、医療系の資格が必要なのではないかと思っている人が多いのではないでしょうか?私も学生時代はそう思っていました。しかし、実際はそんなことはありません。医療系の資格がなくても、病院事務として働けます!
私は、前職ではカルテの管理やデータの作成をしていたため、医事や病院経営についてはほとんど知識がない状態でした。3年目の今でもわからないこと、知らないことがたくさんあります。上司や同僚、病院局や県立病院の医事担当の先輩方など、優しく頼りになり助けてくれる方々がたくさんいます!
日々、学びながら仕事をしていますが、知識・経験を深めることで、やりがいや成長を実感しています。

また、休暇が取りやすい環境だと思います。私は、旅行やライブへ行ってリフレッシュしていることが多いです。職場で妙高や上越、長野のおすすめの場所を聞いて出かけることもあります。院内では職種の垣根を越えて気軽にいろんな話をしています!

今回は病院事務の医事担当しか紹介できませんでしたが、他にも担当業務があります。新潟県の医療や県立病院経営について少しでも興味をもっていただけると嬉しいです!
ぜひ一緒に将来の地域医療や病院経営について考えてみませんか?
Nさん、ありがとうございました!
診療報酬が病院経営の大きな収入源であり、その収益を伸ばしていくためには質の高い医療(サービスの向上)が必要とのこと。そのために病院事務職が院内で働く様々な職種の結節点になって、活躍しているのだとわかりました。
まさに病院の経営を支える要なんですね。