「10連休を使って、ヨーロッパを旅しました」
そう笑顔で語るのは、宇美町役場こどもみらい課で働く入庁3年目の長澤さん。サッカー好きが高じて、憧れのクラブの本拠地・スペインへ3度も渡航。新婚旅行でもヨーロッパを周遊しました。
大学卒業後、大手企業の内定を辞退してまで選んだのが、地元・宇美町役場でした。その決め手は、ワークライフバランス。実際に3年間働いてみて見えてきた、「休みやすさ」の実態とは。
今回は、宇美町で働く魅力や福利厚生の充実ぶりについて、お話を伺いました。
- 内定を辞退して選んだ地元。ワークライフバランスという決め手
- 自分もいつか宇美町の行政サービスを受ける側に。母子手帳交付をゼロから変えた視点
- 残業は少なく、有給は月1回以上取得。数字で見る宇美町の働きやすさ
- 庁内サッカーチームでの楽しみ、そして10連休でヨーロッパへ。休みも仲間も手に入れた3年間
内定を辞退して選んだ地元。ワークライフバランスという決め手
ー長澤さんの学生時代から、入庁までの歩みを聞かせてください。
長澤:生まれも育ちも宇美町です。地元の高校を卒業したあと、西南学院大学の経済学部に進学しました。恥ずかしながら大学では特別なことはしておらず、テニスサークルとアルバイトに明け暮れる、ごく普通の大学生活でしたね。
ー就職活動は、どのように進めていたのですか。
長澤:4年生になってからは、金融機関やメーカーなど、いわゆる大手企業を中心に就職活動を行いました。とてもありがたいことに、実際にいくつか内定もいただいていました。
ーそこから、公務員という選択肢に切り替えたきっかけは。
長澤:大手企業だと転勤があって、正直「転勤ガチャ」「配属ガチャ」と言われるくらい振り回されるという話も聞いていました。社会人になってからの暮らしが、この先イメージしづらいなと感じて、地元に残れる働き方を考えたときに、宇美町役場が選択肢として浮かびました。他の自治体は受けておらず、公務員をめざすと決めてからは宇美町一本で進みました。

自分もいつか宇美町の行政サービスを受ける側に。母子手帳交付をゼロから変えた視点
ー現在の所属と、担当されている業務について教えてください。
長澤:こどもみらい課の母子保健係に所属しています。保健師が保健指導を担う一方で、自分は事務職として、医療機関との委託契約や、国・県からの補助金の申請・管理といった、母子保健に関わる事務全般を担当しています。
ー入庁当初、母子保健という分野に戸惑いはありましたか。
長澤:正直、最初はあまり身近に感じられる分野ではありませんでした。ただ、結婚してからは、いずれ自分にもこどもができるかもしれないと考える機会が増え、住民の目線で「こうだったらいいのに」と改善点に気づくことが増えましたね。
ー実際に取り組んだ改善について、具体的に聞かせてください。
長澤:一番大きいのは、母子手帳の交付方法です。以前は予約なしで来庁される方への対応で1件あたり30分から40分かかっていました。それを事前予約制にして、当日記入する内容もアンケートフォームで先に回答してもらう形に変えたんです。回答は電子ファイルで取り込めるようにしたので、当日の説明時間も短縮できました。
ー周囲の反応はいかがでしたか。
長澤:保健師の皆さんはとても喜んでくれました。利用者の方の声を直接聞く機会はないのですが、以前よりも確実にスムーズになっているはずです。自分も他のことに、より時間を使えるようになったので、仕事のモチベーションにもつながっています。

残業は少なく、有給は月1回以上取得。数字で見る宇美町の働きやすさ
ー率直に伺いたいのですが、残業の実態はいかがですか。
長澤:もちろん担当業務によって差があるとは思いますが、災害対応などで避難所に従事する業務も含めて、私自身、1年目は年間約80時間、2年目は約60時間、3年目は約100時間でした。月平均でみると、10時間も満たないと思います。
ーかなり少ないですね。
長澤:私の場合、住民の方と直接やり取りする機会があまりない分、忙しい時期に集中してこなして、そうでない時期はしっかり定時で終わらせる、というメリハリがつけやすいのだと思います。
ー休暇の取りやすさはいかがですか。
長澤:最低でも月に1回は、計画的に有給を取得するようにしています。係によって多少違いはありますが、自分たちの係では皆が積極的に有給を取っていますし、課長も「ワークライフバランスを大切にしましょう」という姿勢なので、有給を取得しやすい環境です。
ー職場の雰囲気についても教えてください。
長澤:風通しはとても良いと思います。若手職員でも意見を出しやすく、頭ごなしに否定されることはありません。どんなアドバイスをもらうときも、きちんと論理的に話してもらえます。

庁内サッカーチームでの楽しみ、そして10連休でヨーロッパへ。休みも仲間も手に入れた3年間
ー宇美町役場に入って良かったと思うことはありますか。
長澤:大好きなサッカーができることですね。小学校から高校まで続けていたのですが、役場には20人ほどが所属する庁内のサッカーチームがあって、週に1、2回練習しています。冬には糟屋地区の大会、春には全国規模の大会に出場することもあるんです。
普段顔を合わせない他部署の方とも、サッカーを通じて交流できるのがありがたいですね。何か相談したいときにも、声をかけやすくなりました。
ー休暇を使ったプライベートの過ごし方についても聞かせてください。
長澤:応援しているサッカークラブの本拠地であるスペインには、これまで3回渡航しました。庁内でも稀なケースだと思いますが、休暇制度を工夫して組み合わせれば10連休をつくることもできて、スペインからイタリア、フランスまで周遊したこともあります。
新婚旅行でもスペイン、フランス、ドイツ、ポルトガルを回りました。帰ってきてからの業務がたまっていることはありましたが、こうした長期休暇は民間企業ではなかなか取りづらいと思うので、恵まれた職場だと感じます。
ー最後に、宇美町役場をめざす方へメッセージをお願いします。
長澤:ガッツがあって、元気な方、大歓迎です!一緒にサッカーができたらとてもうれしいですね。

ー本日はありがとうございました。
長澤さんは終始朗らかに、時に照れながら質問に答えてくれました。数字で語られる残業時間の少なさよりも印象に残ったのは、「自分がサービスを将来受ける側になる」という何気ない一言でした。行政サービスを改善していく原動力は、案外そんな日常の感覚の中にあるのかもしれません。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年6月取材)



