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玉名市役所

玉名市では「人と自然が輝き やさしさと笑顔にあふれるまち 玉名」の実現に向けて「玉名市人材育成基本方針」に基づき、下記に掲げる「あるべき組織像、あるべき職員像」に向けて、職員一人ひとりが日々成長するとともに、組織も持続的に成長し続けることを目指しています。

民間から念願の地元・玉名市役所へ。特技も活かし、公私ともに街を支える喜びとは

玉名市役所

2026/02/11

「働くなら、自分が生まれ育った地元の力になりたい」。その強い想いを胸に、玉名市役所への入庁を果たした柴尾さん。


民間金融機関での営業経験を武器に、現在は税務課で土地や家屋の評価という、市民の財産に深く関わる重責を担っています。
豪雨災害時の過酷な現場や、法と情の板挟みに悩む日々。それでも「毎日が楽しい」と語る柴尾さんの言葉から、玉名市で働くことの本質的な魅力と、温かな職場の素顔に迫ります。

 

 


 

挫折を乗り越えた「地元への想い」と転職の決意

ーまずはこれまでの経歴と、玉名市役所を志望した理由を教えてください。

 

柴尾:私は生まれも育ちもこの玉名市です。地元の小・中・高校を卒業し、熊本県立大学の総合管理学部へ進学しました。

大学では、行政や経営、情報など様々な分野を幅広く学びましたが、最終的には国際関係を専攻しました。地域に住む外国人との多文化共生による地域の活性化などの研究に関わったりしました。

 

実は、大学時代から「将来は公務員になりたい」という漠然とした目標があったんです。そういった思いもあって学生時代に玉名市役所のインターンシップに参加しました。

 

イベント関係の部署だったのですが、行政機関の裏側を知る良い機会になりました。イベント当日はボランティアとして参加し、地元の盛り上がりを支える側として関われたことで、大きな達成感を感じました。その経験から、将来は玉名市の職員として働きたいという意志が明確なものになりました。

 

しかし、新卒時の採用試験で不合格という悔しい結果に終わってしまいました。

一度は民間の金融機関に就職し、営業職として勤務しましたが、どうしても玉名市への想いを断ち切ることができず、働きながら再挑戦し、今年度入庁することができました。

 

 

ー働きながらの試験対策は、かなりハードだったのではないでしょうか?

 

柴尾:そうですね、正直大変でした。金融機関での仕事も覚えることが山積みでしたし、営業目標を達成しないといけないという支店全体の雰囲気もありました。

 

仕事が終わってから、疲れ果てた体でSPIの対策本を開く毎日は楽ではありませんでしたが、「玉名市のために働きたい」という強い意志が私を突き動かしました。

 

 

ー合格が決まってから入庁するまでに、何か不安に感じていたことはありましたか?

 

柴尾:前職の金融機関では本当に人間関係に恵まれていて、職場環境がすごく良かったんです。その温かな環境を自ら離れて、全く新しい組織に飛び込むことに対しては、やはり大きな不安がありました。

「どんな人たちがいるんだろう」「自分はうまく馴染めるだろうか」と、入庁直前までずっと考えていましたね。

 

でも、実際に入庁してみると、想像以上に風通しが良く、若手の声にも耳を傾けてくれる先輩ばかりだったんです。

インターンシップや短期でしたが入庁前の会計年度任用職員(パートタイム職員)としての勤務も大きかったと思います。市役所の雰囲気を感じ取ることができましたし、知り合いの先輩職員も増え、職場に早く馴染むことができました。

 

今では毎日市役所に来るのが楽しみで、「あの時の不安は取り越し苦労だったな」と思えるほど、素晴らしい環境で仕事ができています。

インタビュー風景

市民の財産を守る「税務課固定資産税係」のリアル

ー現在はどのような業務を担当されているのですか?

 

柴尾:税務課の固定資産税係に所属しています。主な業務は、土地や家屋の評価を算出し、税金をかける賦課業務です。

 

係員がそれぞれ担当地区を持っており、航空写真や登記を確認しながら課税や評価の内容が正しいかチェックしています。判断精度を高めるため、月に1回は必ず現場へ足を運ぶようにしています。

 

航空写真だけではわからない現地の利用状況を1件1件自分の目で確かめることが、市民の皆様への公平・公正な課税につながると考えています。

 

 

ー今の仕事で、特にやりがいを感じる瞬間はどのような時ですか?

 

柴尾:日々の積み重ねが「成長」という形で見えた時ですね。

課税の判断には専門的な知識が必要で、例えば「これを畑と見るのか、それとも駐車場のような雑種地と見るのか」といった、判断が非常に難しい案件があります。税額に差が出てくる場合もあるので慎重な判断が求められます。

 

そうした時に、自分なりに根拠を持って考えをまとめ、「こう判断すべきだと思うのですが、いかがでしょうか?」と先輩に相談した際、「そのとおりだね。いいと思うよ」と肯定していただけると、自分の知識や経験が着実に積み上がっているなと実感でき、嬉しい気持ちになりますね。

 

 

ー大学時代の学びや、前職の金融機関での経験が、現在の仕事に活きていると感じることはありますか?

 

柴尾:熊本県立大学の、幅広い知識とスキルを身につけた「ジェネラリスト」を育成するという教育方針は、数年おきに異動があり、常に新しい分野の知識が求められる市役所の働き方に非常に通じるものがあると感じています。

 

一つの領域に固執せず、多角的な視点で物事を捉える姿勢を養えたことは、「行政のプロ」として幅広い業務に携わるための、大切な土台になっています。

 

また、前職の金融機関で営業職として多くの方と接してきた経験は、今の窓口対応に直結しています。

入庁してすぐに窓口に出た際も、相手のニーズを汲み取ったり、適切なマナーで接したりすることへの抵抗感が全くありませんでした。

 

民間での接客経験があったからこそ、自信を持って市民の方と向き合える。それは転職者である自分にとって、非常に大きなアドバンテージだと実感しています。

デスクワークの様子

災害現場で知った「公務員」としての真の責任

ー入庁されてから、特に印象に残っている出来事はありますか?

 

柴尾:昨年(2025年)8月の豪雨災害ですね。固定資産税係は家屋の評価を行う部署でもあるため、被災された方々の「被害認定調査」という非常に重要な任務を任されました。

 

発災から1か月以上、毎日被災現場へ向かいました。泥だらけになった家々を目の当たりにし、被災された市民の方々の悲痛な叫びを直接伺う日々は、精神的にも体力的にも非常にハードなものでした。

 

それでも、これまで過ごしてきた地元が被害に遭い、被災者の方も大変な思いをされていることを考えると、自分が玉名市を志した原点を振り返り、みんなが困っている今こそ自分が玉名の力になれる時なのだと考えながら毎日現場に向かっていました。

 

 

ー市民の方とのやり取りで、難しさを感じる場面はありますか?

 

柴尾:窓口業務では、法律や制度の壁にぶつかることが多々あります。市民の方の「困っている」という切実な事情は痛いほどわかるのですが、ルール上どうしてもご希望に沿えないことがあります。

 

お気持ちに寄り添いたいという個人的な感情と、ルールを遵守しなければならない職務上の立場の間で板挟みになり、どう伝えるべきか悩むことは今でも多いです。

 

しかし、できないことをただ「できない」と言うのではなく、なぜできないのか、他にどのような手段があるのかを誠実に説明する姿勢を大切にしています。

窓口対応の様子

成長を支える「メンター制度」と風通しの良い職場

ー未経験の分野で、どのように知識を身につけていったのでしょうか?

 

柴尾:座学の研修も充実しているのですが、やはり先輩とのOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)で学ぶことが多いです。

 

窓口での対応や現地調査のノウハウは、先輩の対応を見たり、分からないことを質問したりしながら習得するように心掛けました。

 

 

ー「メンター制度」もあるとお聞きしました。

 

柴尾:はい。玉名市役所には、他部署の先輩が相談役になってくれる「メンター制度」という仕組みがあります。

私のメンターは6歳上の先輩で、仕事の悩みはもちろん、プライベートのことまで何でも話を聞いてくれて頼りになる存在です。

 

2ヶ月に1回の定期的な面談以外でも、一緒に食事に行ったり、共通の趣味であるランニングを楽しんだりと、精神的な支えになってくれています。

 

配属先の税務課も、上司や先輩との距離が近く、わからないことがあればすぐに質問できる雰囲気があります。「一人で抱え込ませない」という組織の温かさを感じますね。

職場の方との談笑の様子

ー職場の人間関係や、プライベートとの両立はいかがですか?

 

柴尾:職場はとても和気あいあいとしています。課や係の垣根を超えて食事や遊びに誘っていただくこともありますし、同期17名とも定期的に集まっています。

同期の配属先はバラバラですが、互いに情報共有をすることで、他部署のことを知ることができるのは面白いですね。

 

また、動員やイベントなどで通常業務では関わらない職員と交流が生まれるのも、市役所の特徴だと思います。

 

ワークライフバランスについても、メリハリのある働き方ができています。

年末年始や年度末などの繁忙期は残業もありますが、それ以外の時期は定時退庁することが多いです。夏季休暇も付与された5日間取得し、リフレッシュすることができました。休暇中に国内外へ旅行に行かれた先輩も多くいらっしゃいました。

 

先輩方も積極的に休暇を取られているので、若手も遠慮なく休める雰囲気があるのは、本当にありがたいですね。

 

 

ー休日はどのように過ごされていますか?

 

柴尾:学生の頃は陸上競技に取り組んでいて、大学まで競技として取り組み、今でもランニングが趣味でフルマラソン等に出場しています。

 

自分で大会に出るだけでなく、地域の子どもたちに、地域部活動の外部指導員として陸上を教えています。

 

 

ー地域の活動が、仕事に好影響を与えることもあるのでしょうか?

 

柴尾:大いにありますね。地域の方々と仕事以外の場所で繋がりを持つことで、市民の方の生の声を聞くことができます。

 

また、地域の活動で出会った方と仕事で関わることもありましたし、入庁前に陸上を通して関わっていた方が玉名市の職員だった、なんてこともありましたね(笑)。

その知り合った先輩に他部署の業務などを気軽に聞いたりできるので、助かっています。

地域の子どもたちに陸上を教える柴尾さん

玉名の「温かさ」に触れ、地域と共に走る未来

ー最後に、玉名市役所を目指す受験生や社会人の方へメッセージをお願いします。

 

柴尾:玉名市は新幹線など交通の利便性が高い一方で、海・山・川などの豊かな自然が共存している街です。そして何より、「人の温かさ」が玉名市の最大の魅力です。

 

公務員という責任の大きな仕事に不安を感じることもあるかもしれませんが、充実した研修制度やメンター制度、そして何より温かい先輩たちが全力でサポートしてくれます。

 

玉名の未来を一緒に創っていける、志高い皆さんと働ける日を心待ちにしています。ぜひ、勇気を持って挑戦してください!

ー本日はありがとうございました。

 

取材中、柴尾さんから何度も溢れ出たのは「地元が大好き」という真っ直ぐな想いでした。

一度は不合格を経験し、民間企業を経て再び掴んだ現在の道。その根底には、地域の発展に貢献したいという誰よりも強い志を感じました。

 

特技の陸上を活かして休日に子どもたちを指導するなど、公私を問わず地域貢献に励む柴尾さんは、まさに玉名市の未来を照らす存在です。

温かな故郷へ恩返しをしたいという、優しくも力強い彼の眼差しは、新しい一歩を踏み出そうとする方々の背中を、そっと押してくれるはずです。

 

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年1月取材)

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