「玉名のことを好きな人だったり、地元に貢献したいって思っている人は、まず市職員という選択肢を考えてみてほしいです」
そう笑顔で語るのは、玉名市役所観光物産課で働く入庁4年目のHさんです。玉名で生まれ育ち、地元の高校を卒業後、新卒で玉名市役所に就職しました。総合福祉課で3年間、障がいのある方への支援業務に従事したのち、今年度観光物産課へ異動したばかりです。
今回は、進路を考える地元の高校生や、公務員への転職を検討している方に向けて、市役所の仕事のやりがいや異動を経て感じた成長、そして玉名市の魅力についてたっぷりとお話を伺いました。
- 玉名で生まれ、玉名で働く。先生のひと言が変えた進路の選択
- 初めての電話、初めての窓口。がむしゃらに駆け抜けた福祉の3年間
- 知らなかった玉名が、どんどん好きになる。観光物産課での新しい景色
- 不安でも大丈夫。地元に貢献したいあなたへ
玉名で生まれ、玉名で働く。先生のひと言が変えた進路の選択
ーまず、市役所をめざしたきっかけを教えてください。
H:高校を卒業して進路をどうするか、ギリギリまで悩んでいました。玉名には残りたいなとは思っていたんですが、職業としての夢が思いつかなくて。そんな時に担任の先生から「公務員、市役所っていう職業があるよ」と紹介してもらったんです。それから調べていくうちに、いろんな分野の仕事が経験できるのが楽しそうだなと思って、選びました。
ーもともとは、どんな勉強をされていたんですか?
H:玉名工業高校の工業化学科に通っていて、実験が多かったですね。小学校のころから理科が好きで、目に見えて結果が分かるのが楽しいと感じていたんです。でも卒業後の進路は化学系の企業ではなく、先生のひと言がきっかけで市役所を選ぶことになりました。
ーなぜ玉名市役所だったんですか?
H:先生に「夢は何?」と聞かれた時に、ふと「自分の家を建てたい!」と話をしたら、「公務員なら転勤がないからいいよ」と言われてしまいまして。しかも女性の公務員は、子どもが生まれた時も働きやすいとも聞いていて、それもいいなと思いました。周辺の自治体と併願して選考を受けたんですが、玉名市には絶対行きたいと思っていたので、迷わず選びました。
ーなぜそんなに玉名にこだわったんでしょう?
H:玉名にいるという前提で仕事を探し始めたので、他の選択肢が浮かばなかったんです(笑)。玉名は住みやすくて、JRの在来線も新幹線もあって福岡にも行きやすいし、かといって都会過ぎないからのんびり散歩もできる。そういう環境が好きで、ここに関わる仕事がしたいと思っていました。

初めての電話、初めての窓口。がむしゃらに駆け抜けた福祉の3年間
ー入庁してから最初の部署について聞かせてください。
H:1年目から3年目までは総合福祉課で、主に障がいのある方を支援する業務をしていました。障害者手帳の申請方法を説明したり、手帳を取得した方に補聴器や車椅子の購入補助、通院費用の軽減など、その方に合った支援制度を紹介したりしていましたね。
ー働き始めてすぐはどうでしたか?
H:新卒なので働くイメージが全然できていない状態からのスタートでした。固定電話もそんなに取ったことがなかったので、ドキドキしながら受話器を取り、必死に話を聞いて、みたいな感じです(笑)。窓口に出るだけでも緊張していました。
でも同期と一緒に受ける研修があったり、先輩たちがとても優しくて、こちらから聞きに行かなくても声をかけてくれるような人たちばっかりだったので、とても安心感がありました。
ー大変だったことや難しかったと感じたことはありますか?
H:障がいの等級や条件によって受けられる支援が異なるので、対象外になる場合に、その方に納得していただけるよう説明するのが難しかったです。相談に来られた方やそのご家族の思いがそれぞれにあるので、まずはたくさん話を聞いて、市だけでなく、社会福祉協議会など別の窓口につなげられないか一緒に考えるようにしていました。
ー逆に、印象に残っているうれしい出来事はありますか?
H:窓口や電話で感謝してもらえることが多くありました。支援の紹介をして手続きのため別の場所に移動した後に、「ありがとう、助かったよ」とわざわざ報告しに戻って来てくださった方がいて、その時はとてもうれしかったです。

知らなかった玉名が、どんどん好きになる。観光物産課での新しい景色
ー今年度から観光物産課に異動されましたが、最初はどう思いましたか?
H:異動の発表を聞いた時は、びっくりしました。せっかく業務を覚えてきたのに、みたいな気持ちもありましたし、観光物産課が何をしている部署かも分からなくて、やっていけるのか少し不安もありました。でも実際に異動すると、外出する機会がとても増えて、地域の方々のところに出向いてたくさん話を聞いたりと、新しい仕事の楽しさを感じています。
ーどんな業務を担当していますか?
H:課全体では玉名市の観光PRやイベントの運営などを行っていて、私は主に天水地区にある草枕交流館の業務を担当しています。夏目漱石ゆかりの地で、漱石が歩いた道をたどるウォーキングイベントが年2回あり、そのPRをホームページや公式LINEに掲載するなどして、「草枕」の認知度をあげていくために活動をしています。他にも、館長報酬・草枕句会講師謝礼の支払いや消耗品の購入など事務的な作業を行っています。
ー草枕交流館の業務で印象に残っていることはありますか?
H:地元に住んでいた私でも知らなかった玉名の知識をたくさん教えてもらえるんです。例えば、交流館の周辺を歩いていると、地域の方が「ここから見た景色が漱石の描いたのモデルになったと言われてるんだよ」などとひとつひとつ丁寧に説明してくださって、思わず「すごい!」と感動しました。エピソードを知ると見る目が変わって、よりこのまちが素敵に感じます。
ーほかにも関わったイベントはありますか?
H:「スイーツマラニック」「高瀬裏川花しょうぶまつり」というイベントがあり、運営として関わることができました。スイーツマラニックはマラソンとピクニックを合わせた造語で、玉名のスイーツ屋さんを巡りながら歩いたり走ったりするイベントです。
高瀬裏川花しょうぶまつりの当日は駐車場の確認や落とし物対応など、裏方として動き回りました。みんなが楽しそうに笑顔で写真を撮っているのを見ると、こちらもうれしくなりますし、みんなの思い出を作ることができる仕事でいいなと思っています。

不安でも大丈夫。地元に貢献したいあなたへ
ー経験を重ねて、ご自身の成長を感じることはありますか?
H:人と話すのが得意なほうではないのですが、話すのが好きになってきました。学生時代は先生や同い年の人たちとしか話す機会がなかったんですが、窓口や電話対応を経験し、さらに観光の部署でいろんな地域の方とも話すようになったので、以前ほど抵抗がなくなってきたように思います。
ー玉名市の働き方はどうですか?
H:とても働きやすくて、休みが取りやすいです。1時間単位で有給休暇を使えるので自由度が高くて、周りもみんな「休もうね」って声をかけ合う雰囲気があります。お休みの日はドライブやお出かけをしたり、最近はガチャガチャにはまって集めたりしていますね(笑)。
ー最後に、玉名市役所への就職を考えている方へメッセージをお願いします。
H:玉名のことを好きな人や、地元に貢献したいと思っている人には、ぜひ市職員という選択肢を考えてみてほしいです。就職ってとても不安なことだと思いますが、入ってみたらいい人たちがたくさんいるから、安心して来てほしい。私も知らなかった玉名の良さをたくさん知れましたし、働くほどに玉名がもっと好きになりました。

ー本日はありがとうございました。
高校生の時、先生のひと言で扉を開けた市役所という場所で、Hさんは今日も玉名のまちと市民のために動いています。福祉から観光へ、部署が変わるたびに「知らなかった玉名」が増えていくという言葉が、画面越しでも明るく響きました。
地元を好きだからこそ選べる、玉名市職員としての仕事の形をあなたも考えてみませんか。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年6月取材)



