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北山村役場

 和歌山県でありながら、三重県と奈良県に囲まれ、和歌山県のどの市町村とも隣接しない特殊な位置にある北山村は、全国でも唯一の飛び地の村です。 昔から良質の杉に恵まれ林業で栄え、伐採された木材の輸送は川を利用して筏によって木材集積地の新宮まで運ばれていた関係で、和歌山県と経済的な繋がりがふかく、廃藩置県の際、当時の村民の意見を聞き入れ、和歌山県に編入されております。村の面積は48.2㎢でその97%を山林が占め、すぐそばを北山川が悠々と流れる自然豊かな小さな村です。人口は令和5年6月末現在で400人を割っており、高齢化率も42.53%の典型的な少子高齢化が進む過疎の村です。しかし、夏には村の伝統文化でもある「筏」を今に伝えるべく改良を加えた観光筏下り事業や、北山川の激流をボートで下るラフティングなどの観光客で賑わい、特産物では北山村だけに自生していた柑橘類「じゃばら」が花粉症に効果があるなどの理由から売上が伸びるなど、小さな村なりに頑張っています。役場の組織機構は総務課、地域事業課、住民福祉課、産業建設課と教育委員会、議会事務局から組織され職員数が24人(会計年度任用職員を除く)となっています。

人口約400人の小さな村だからこそ保健師は面白い~和歌山県北山村~

北山村役場

2023/09/27

北山村では保健師2名体制で活動しています。今回は新卒で北山村に就職された栗栖さん(
表紙写真右側)に村で保健師として働く魅力や仕事内容などについてお伺いしました。


 

ー役場に入職するまでの経緯について


 

栗栖:私は北山村から車で2時間ほどの田辺市の出身です。和歌山県立医科大学を卒業し、新卒で北山村の保健師になりました。今年で3年目です!


 

ー保健師を目指すきっかけは


 

栗栖:中学生の時から、なかなか将来やりたい仕事が決まらず、将来の夢に色んな職業を書いてましたね。医者とか検察官とか書いてた時もありました(笑) 。
 

でも、どんな仕事だとしても「人と関わる仕事」がいいなぁと思ってました。そしたら高校2年生の時に父から「保健師とかどう?」と紹介されて。自分で調べていくうちに「あぁこれだな」ってなりました。そこからは一度も揺らがなかったですね。

両親が公務員だったこともあり、仕事と家庭を両立する将来の姿が想像できましたし、なによりも、色んな世代の人に関われて、人生の役に立てることに魅力を感じました。

ー北山村で就職することとなった経緯


栗栖:大学生の時に様々な場所で働く医療職の姿を学ぶのが好きで、夏休みを活用して沖縄や広島など友達と自主的に研修に行っていました。そして大学3年生の時、「今年はどこにいこっかなぁ」と考えていたら、先生から北山村を勧められました。「北山村って同じ和歌山県なのに行ったことないなぁ。飛び地ってどんなんやろ?」という単なる好奇心で行ってみることに決めました。
 

研修は本当に短い時間だったんですが、その短時間でも住民さんと保健師の信頼関係がすごく伝わってきて感動したのを覚えてます。保健師さんは住民全員のことをよく分かっていて、住民さんも保健師のことを信頼していて、お互い大切に思っているんだなぁ、思いやりにあふれた優しい村だなぁと思いました。そのことがどうしても忘れられなくて、私も北山村の一員になりたい!って感じで北山村の保健師になると決めました。

ー保健師としての主な仕事内容
 

栗栖:赤ちゃんから高齢者まで全村民と関わらせてもらっています。村民みんながこの村で健康で暮らしていけるように支援しています。母子であれば、妊婦訪問から新生児訪問、乳幼児健診もしています。小学校へ出前事業に行ったり、各地区で健康相談を開催したり、介護予防体操をしたり、色んな人との出会いがあって毎日充実しています。

ー北山村で実際に働き始めて感じていることについて

 

栗栖:何よりも人のあたたかさを感じます。私はIターンで北山村に就職して、保健師として働き始めましたが、住民さんはみんな温かく受け入れてくれました。家庭訪問をしても拒否的な住民さんは少なく、「どうぞどうぞ」と家に招き入れてくれることが多いです。

ー部署の雰囲気について
 

栗栖:とてもアットホームで毎日楽しいです。先輩方と冗談を言って笑い合ってる時間がとても好きです。役場職員は20名ほどでみんな年代もバラバラですが、人の良い方ばかりで働きやすいです。


私が所属している住民福祉課は、戸籍などの窓口関係から国民健康保険、介護保険まで担当しているので事務職員も一緒に仕事をしています。なので、保健師だけでなく事務職員の意見も聞くことができて、色んな視点をもって対象者の支援に取り組むことができています。


私は一人で北山村に飛び込んできたので「何かあったらいつでもいいなよ!」みたいな感じで、良い距離間で気にかけてくれていて、安心感がありますね。

ー村での生活について
 

栗栖:残業もほとんどなく、平日でも自分の時間を大切にできるのが良い点だと思います。住宅は、村から用意してもらった村営住宅に住んでいますが、家賃も安くて、割と新しくて、とても住みやすいです。村内には温泉があって、仕事終わりに友達と露天風呂に入りながら色んな話をする時間がとても気に入っています。
 

不便な点は、村内にスーパーがないので簡単に買い物ができないところですかね。週に1回、隣町に買い物に行って買い溜めしてきます。むしろ頻繁に買い物に行かないので食費を節約できてるんじゃないかなと思ってます。ネットで買い物したら荷物もちゃんと届くし、割と暮らしやすい田舎だなぁと思います!

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 和歌山県でありながら、三重県と奈良県に囲まれ、和歌山県のどの市町村とも隣接しない特殊な位置にある北山村は、全国でも唯一の飛び地の村です。 昔から良質の杉に恵まれ林業で栄え、伐採された木材の輸送は川を利用して筏によって木材集積地の新宮まで運ばれていた関係で、和歌山県と経済的な繋がりがふかく、廃藩置県の際、当時の村民の意見を聞き入れ、和歌山県に編入されております。村の面積は48.2㎢でその97%を山林が占め、すぐそばを北山川が悠々と流れる自然豊かな小さな村です。人口は令和5年6月末現在で400人を割っており、高齢化率も42.53%の典型的な少子高齢化が進む過疎の村です。しかし、夏には村の伝統文化でもある「筏」を今に伝えるべく改良を加えた観光筏下り事業や、北山川の激流をボートで下るラフティングなどの観光客で賑わい、特産物では北山村だけに自生していた柑橘類「じゃばら」が花粉症に効果があるなどの理由から売上が伸びるなど、小さな村なりに頑張っています。役場の組織機構は総務課、地域事業課、住民福祉課、産業建設課と教育委員会、議会事務局から組織され職員数が24人(会計年度任用職員を除く)となっています。

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