「人と関わりたい、誰かの役に立ちたい」
そう語るのは、藤井寺市役所総務部人事課給与厚生担当で働く入庁2年目の職員。もともとは小学校の教員を志していましたが、教育実習をきっかけに働き方を見つめ直し、公務員という選択肢にたどり着きました。今は給与厚生担当として、日々の給与計算から新しい手当制度の立ち上げまで、幅広い業務に携わっています。
今回は、藤井寺市役所を選んだ理由や仕事内容、この1年間で感じた成長について、たっぷりとお話を伺いました。
- 「先生になりたい」から「藤井寺市役所」へ。教育実習で見つめ直した本当にやりたいこと
- 「学生気分のままではいられない」——辞令を前に感じた、社会人1年目のリアルな不安
- 給与厚生担当のリアルな仕事内容。制度を一から作り上げる達成感
- 「市役所いいなあ」と思った瞬間。優しい先輩と、自分らしく働ける職場
「先生になりたい」から「藤井寺市役所」へ。教育実習で見つめ直した本当にやりたいこと
ーまずは、ご経歴について教えていただけますか。
大阪府内の大学の教育学部で英語を専攻していて、小学5、6年生の頃から先生になりたいという気持ちがあり、大学もその軸で選びました。
ただ、教育実習に行ったときに、将来の夢として見ていた先生という仕事と、実際の先生たちの働き方との間にギャップのようなものを感じたんです。それで、もう少し自分に合った働き方があるんじゃないかと見つめ直すようになりました。
「人と関わりたい、誰かの役に立ちたい」という思いはずっと変わらなかったので、その中で公務員という選択肢が出てきました。
ー就職活動では、どのような自治体を受けられたんですか。
公務員志望で就職活動をしていたので、他県も含め、合計3つの自治体を受けました。最終的に藤井寺市を選んだのは、受験する市役所それぞれの総合計画を見比べていく中で、自分がやりたいことや強みが、藤井寺市の総合計画に掲げられていた課題と一番近かったからです。
海外から来た人や移住している方との関わりの中で、多文化共生の取組みに興味を持っていたこともあって、方向性がマッチすると感じました。あとは、庁舎の外観がかっこよかったというのも、正直理由の一つです(笑)。

「学生気分のままではいられない」——辞令を前に感じた、社会人1年目のリアルな不安
ー入庁前に不安だったことはありますか。
やっぱり社会人としてのスキルですね。学生から一気に社会人になるので、自分の中では学生の気持ちのままなのに、周りからは社会人として見られる、そのギャップがあるだろうなというのは感じていました。言葉遣いはもちろん、仕事についていけるかどうかも不安でした。
また、辞令が出て配属先が人事課給与厚生担当だと分かったときは、何から勉強していけばいいんだろうというのが正直な気持ちでした。
ーそうした不安は、入庁後どのように変わっていきましたか。
1年経って、年間の業務の流れが分かってきたのと、人事課の先輩たちがとにかく優しくて。何をどう進めたらいいか、何をどう勉強したらいいかが、入った頃よりは分かるようになりました。

給与厚生担当のリアルな仕事内容。制度を一から作り上げる達成感
ー給与担当として、具体的にはどのようなお仕事をされているんですか。
毎月の給与計算のほか、職員の共済費(社会保険料)や住民税、所得税の支払い、育休関連の手続き、健康診断の実施、人事院勧告があったときの条例改正への対応、期末勤勉手当の支給業務なども担当しています。
ー毎月のルーティン業務はどのような流れなんですか。
月の初めに、前月分の時間外勤務や休暇をシステム上で管理して、まず給料に反映させます。それから給料日までの間に、通勤や住所の変更、住居手当の申請、お子さんが生まれたときの扶養や児童手当など、届け出があるたびにこつこつ記録していって、最終的にシステムに反映してチェックし、伝票を作成するという流れです。
ーこの1年で、特に印象に残っている業務はありますか。
今年度から、駐車場手当が新しく支給されることになって、対象者の検討から様式作成、給与システムへの反映、条例・規則改正まで、一から先輩たちと話し合いながら制度を作り上げ、それが実際に反映されたときは達成感がありました。
本人や配偶者・扶養親族等の土地を借りている場合は対象外にするとか、月極めとコインパーキングで必要な書類を分けるとか、通知を出すタイミングなど、細かいところまで考え抜かれて制度が運用されていたんだなと実感しました。
ー仕事の厳しさを感じる部分はありますか。また、この1年で成長したと思うことも教えてください。
毎日が学びの連続だなと感じています。学生時代は教科書があって、そこから勉強を進められましたが、今はいろいろな事象に対して臨機応変に対応する力が必要です。先輩たちを見ていると、何でも自分で調べて、根拠に基づいて説明しています。
私はまだまだですが、それでもこの1年で、調べる力は自分なりに成長したと感じています。最初は分からないことがあると全部聞いてしまっていたんですが、今は自分で探してから聞くように意識するようになりました。聞かれる立場の人にも分かりやすいように、どこまで調べたかを伝えられるようになったかなと思います。

「市役所いいなあ」と思った瞬間。優しい先輩と、自分らしく働ける職場
ー仕事の中でやりがいを感じる瞬間はどんなときですか。
先月末頃、大雨による災害があったんですが、災害対策のために色々な部署の人が集まって、課の垣根なくみんなで一つのことをやっているのを見たときに、「市役所いいなあ」と思いました。
ー入庁前後でギャップを感じたことはありますか。
市役所の仕事が、地域のいろいろな場所に関わっているんだなと気づきました。選挙の応援に行ったときも、体育館や図書館で働いているのも、市役所の職員なんだと知って。
自分が住んでいる自治体に帰ったときも、「これも市役所の人たちがやっているんだろうな」と考えるようになりましたね。
ー職場の雰囲気について教えてください。
もともと「マニュアル通り」とか「杓子定規」といったイメージを持っていたんですが、実際に働いてみると面白い人が多くて、人間味あふれる方が多いなと感じています。休日の使い方がアクティブな方も多くて、夜行バスでライブに行った翌日に普通に出勤している先輩もいます(笑)。
同期は3人で、同年代の同期とはお昼を一緒に食べたり、カフェに行ったりしています。また、入庁1年目から3年目までの『3期会』という飲み会もあって、毎回楽しみにしています。

ーワークライフバランスについてはいかがですか。
年度始めや年度末、それから毎月の給与支払いの時期は忙しくなるので、そのタイミングでは残業もあります。それでも、残業していても「困っていることはない?」「何か手伝おうか?」と声をかけてくれる雰囲気があります。
休みについては、自分の仕事が終われば取りやすいですし、夏期休暇も7月から9月の間に6日間取れています。
ー最後に、藤井寺市を受験しようとする学生の方にメッセージをお願いします。
真っ先にお伝えしたいのは、「こんな私でも働けているので、大丈夫」ということです。学生から社会人になったばかりの頃は不安なことばかりでしたが、先輩たちがとても優しく、分からないことがあれば一つひとつ丁寧に教えてくれる環境で、少しずつ自分のペースで成長していくことができました。
仕事の面でも仕事以外の面でも楽しくコミュニケーションが取れますし、人と関わりたい、誰かの役に立ちたいという気持ちがある方には、きっと合う職場だと思います。ぜひ藤井寺市役所に来てください。

ー本日はありがとうございました。
教員を目指していたという言葉の端々には、「人と関わりたい、誰かの役に立ちたい」という軸が一貫して流れていました。
給与担当という一見地味に見える仕事の裏側に、制度を一から作り上げる緊張感と達成感があることも、今回の取材で強く印象に残りました。
災害対応の現場で感じたという「市役所いいなあ」という言葉に、藤井寺市役所という職場の空気が凝縮されているように思います。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年7月取材)



