多治見市役所 総務課で働く伊藤さんのインタビュー記事です。入庁の経緯や、転職に際して感じた不安や葛藤、入庁後に感じた多治見市役所の魅力と今後の目標について語っていただきました。
【目次】
社会人2年目で転職を決意。その時感じた不安や決断

―まず簡単に、入庁までの経歴を教えてください。
伊藤: 私は愛知県稲沢市の出身です。大学では人文学部 現代社会学科に通っていました。
卒業してからは地方銀行に入社しまして、2年ぐらい働いていましたが、そこから転職し、社会人3年目からはここ多治見市役所で働いています。
―銀行で働かれていたということですが、市役所に転職することを考えたきっかけや理由は何でしたか。
伊藤: 民間企業は利益を優先しなきゃいけない時がどうしてもあって、営業とかを経験する中で、私はそこが苦手だなと思うことがときどきありました。
利益とかじゃなく、ひとりひとりの状況に合わせたり、皆さんに対して平等に対応できるような仕事のほうが自分にはあっているのかなって思ったのがきっかけです。
―そうだったんですね。転職を決断するまでに悩んだことだったり、選択に際して不安に感じたことはありませんでしたか。
伊藤: 新しい環境に変わることについては、どうしても不安に感じるところはありました。また、先ほどお伝えしたように私は稲沢市出身で、多治見に縁があったわけではないので、「自治体職員」として住み慣れていない街に密着して働くことに、漠然とした不安というか、「うまくやっていけるかな」と思うことはありました。
―確かに、地元から離れた自治体に就職するというのは勇気がいりますよね。ちなみに、他の自治体でなく、「多治見市」を選んだ理由は何かあったのですか。
伊藤: 住みやすさを考えたときに、JR中央線の沿線で、程よく都会で便利なところがいいなという希望がありました。多治見市は緑も多いですが、駅周辺の再開発にも力をいれてたりして、住みやすい場所なのかなと思って決めました。
―シティープロモーションで、「ちょうどいいまち 多治見」とよくPRさせていただいてるのですが、それが伊藤さんにも当てはまったとのですね。
伊藤: はい、そう思います。
銀行時代の経験を活かし、様々な業務に挑戦

―次に、現在の業務についてお伺いしたいのですが、具体的な内容を教えていただけますか。
伊藤: 今の業務としては、大きく分けて4種類あります。
まず1つ目が、表彰に関することです。大きいものでは、毎年8月1日に開催する市制記念式典、8月15日の終戦記念日に開催する終戦記念式典、3月に開催する学生顕彰表彰式などがあります。
2つ目に、市役所や地区事務所との間の送達だったり、書類の郵送に関することの取りまとめ。
3つ目に、指定物品やコピー用紙、特殊コピー機などの全庁共通の事務用品に関する契約業務。
4つ目に、多治見市土地開発公社という別法人に関することをやっています。
自分一人の担当業務だけでも結構ばらばらで、共通点があるわけではないのですが、逆にそうやって色々経験できるので、何か新しい発見があったりして楽しいというか、そこにやりがいを感じるときもあります。
―本当に多岐にわたってお仕事をされているんですね。そんな中で、前職の銀行での経験が活きていると感じる場面は何かありましたか。
伊藤: どんなお仕事でも共通するところではあると思うのですが、お客様への対応ですね。前職は銀行の窓口で働いていて、毎日お客様と接していたので、その経験を使うことができてるかなと思っています。
あとは、土地開発公社の業務では決算書とかを作ることがあるのですが、数字に慣れていたので、苦手意識なく取り組めているかなと思います。
―素敵な強みですね。それでは次に、今の職場の雰囲気だったり、上司や先輩とのコミュニケーションについて、感じていることを教えていただけますか。
伊藤: 今自分がいる総務課は、すごく話しやすいというか、相談しやすい雰囲気だなって思います。上司も先輩も色んな部署を経験されているので、知識だけでなく他の部署との人脈もすごくあって、心から頼れる存在ですし、私の相談ごとも一緒に解決してくださるので、すごくいい雰囲気で仕事をさせてもらってるなと感じています。
“市役所”に入ったことで見えてきた、自分の課題と目標
―ところで、入庁される前にイメージしていた市役所と、入庁後のお仕事で何かギャップに感じることはありましたか。
伊藤: ありました。市役所といえば、窓口の業務だったり、常に来庁者がいて応対するっていうイメージが強かったのですが、総務課にはほどんどお客さんが来ないので、そこはギャップに感じた部分です。「市役所って、部署によってこんなに違うんだ」と驚きました。
―ギャップに加えて、入庁してから苦労したこともあったと思いますが、これまでに伊藤さんが苦労したことや、その経験を受けて改善していきたいなと思ったことはありましたか。
伊藤: そうですね。入庁してから2回、市制記念式典を担当させてもらったのですが、自分の知識や経験、配慮が行き届いていない部分があり、職員や市民の方に対して完璧なおもてなしができなかったという点を課題に感じました。その反省や失敗を、これからのお仕事にちゃんと活かしたいなと思います。
―おもてなしに対する 伊藤さんのプロ意識のようなものを感じますね。他に、現在学んでいることや、これから挑戦したいと思っていることはありますか。
伊藤: 土地開発公社で決算書などを扱う際に、簿記の知識があった方がやりやすいので、そういった「業務に関連する資格」の勉強をしたいと思っています。簿記の資格取得に際しては、市役所から費用補助も出るので、活用したいです。
また、勉強だけでなく、毎日の業務でも、自分一人で解決しようとするのではなく、周りの方に相談して、自分の中だけでわかっているという状態がないようにしたいです。
―明確な目標があって素晴らしいですね。今後のキャリアや働き方について、「10年後こうなっていたい」というイメージは何かありますか。
伊藤: 総務課2年目になりますが、他の部署の仕事は未経験です。これから異動もあると思うので、市民の方と毎日接する仕事や、税制などの市民生活に不可欠な仕事、イベントや事業に関わる仕事など、様々な分野を経験し、どんな場所でも対応できるような職員になりたいです。
―先ほどの「色んな仕事を経験できることへのやりがい」というお話にもつながっている気がしますね。
伊藤: はい。入庁2年目の若手職員として、市役所で働くことの楽しさややりがいは、成長できる機会を得られることです。うまくいかないことや失敗経験を通して、成長できるチャンスがたくさんあるので、自分が成長していける職場だと思います。
就活生・転職を検討している方へのメッセージ

―それでは、最後になりますが、現在市役所に就職を考えている方へ、メッセージをお願いいたします。
伊藤: 市役所は堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、実際はあたたかい人が多く、和やかな雰囲気です。
また、周りの人と協力しながら、市民のためにできる限りのことを日々取り組んでいる職場です。銀行など民間企業とは違って、個人で数字を追いかけるのではなく、「皆で仕事を進めていく」という雰囲気も魅力だと思っています。
地域貢献できる素敵な仕事なので、ご自身の理想に当てはまるのであれば、ぜひチャレンジしていただきたいです。