同じ八女市・高校出身の二人。高校を卒業してすぐに市役所の門を叩いた伊藤さん(令和2年度入庁)と眞鍋さん(令和4年度入庁)。
中学生の頃から抱いていた「地元で働きたい」という夢を叶えた二人は、現在、上下水道局で市民の生活を支えています。
「市役所は堅いイメージだった」と語る彼女たちが、実際に入庁して感じた職場の温かさや、市民との繋がりが生むやりがいとは。社会人としての第一歩を不安に思う学生の皆さんに、等身大のメッセージを届けます。
- 夢の第一歩は中学生から。地元・八女市を選んだ理由
- 「生活の基盤」を支える誇り。上下水道局での仕事
- 感謝の言葉が原動力。仕事を通じて感じるやりがいと壁
- 想像とは違った「温かさ」。若手も馴染みやすい職場環境
- プライベートも大切に。メリハリのある働き方と未来へのエール
夢の第一歩は中学生から。地元・八女市を選んだ理由
ーまずは自己紹介と、公務員を目指したきっかけを教えてください。
伊藤:上下水道局の下水道総務係で働いている伊藤です。
私は中学生の頃、進路を考える中で「高校を卒業したらすぐに働きたい」という思いがありました。父が公務員をしていたこともあり、自然と選択肢の一つになっていきました。
就職に強く、公務員試験対策もできる高校を選び、そこから八女市役所への道を目指しました。
眞鍋:同じく上下水道局の上水道総務係の眞鍋です。
私も伊藤さんと同じく中学生の頃から地元で働くことを意識していました。八女市が大好きだったので、ここで腰を据えて働きたいなと。
私も高校を卒業後、夢だった地元での就職を叶えることができました。
現在は、同じ高校の先輩である伊藤さんと同じ職場で頑張っています。
ー数ある自治体の中から、地元の「八女市」を選んだ決め手は何だったのでしょうか。
伊藤:一番の理由は、【自分がこれまでに受けてきた支援への恩返し】です。
実は私、高校に通う時にバスを利用していたのですが、市からバスの定期代の補助金を受けていたんです。その支援があったからこそ、安心して高校に通うことができました。
社会人になる時は、今度は自分が八女市に恩返しをしたい、市民の皆さんの力になりたい。その一心で八女市を選びました。
眞鍋:私は、八女市の「人」が好きなんです。小さい頃から、犬の散歩をしている時なんかに地域の方が気さくに声をかけてくれる。
そんな八女市ならではの【人の温かさや、穏やかな人柄】に触れて育ってきたので、今度は自分がその人たちの役に立ちたい、この街の皆さんの生活を守りたいという気持ちが強かったですね。

「生活の基盤」を支える誇り。上下水道局での仕事
ー現在の具体的な業務内容を教えてください。
伊藤:私は、下水道総務係で、主に下水道使用料の賦課(ふか)や滞納整理を担当しています。
また、上下水道局独自の「公営企業会計」というインフラ事業を支える重要な経理業務も行っていて、予算作成や決算、消費税の確定申告など、数字を扱うデリケートな仕事も任されています。
眞鍋:私は上水道総務係で、水道料金の徴収や滞納整理、そして水道に関する公営企業会計を担当しています。
また、窓口や電話で「水道を使い始めたい」「止めたい」といった開始・中止の手続きを行うのも大切な業務の一つです。
特に年末や年度末などは引っ越しが多くなるため、電話が鳴り止まないほど忙しくなりますが、市民の皆さんの新しい生活のスタートを支える重要性を感じています。
ー「滞納整理」や「経理」と聞くと、学生の方には少し難しそうなイメージがあるかもしれませんね。
眞鍋:確かに、最初は不安でした。特に公営企業会計は非常に難しく、入庁して数年経つ今でも「毎日が勉強で、毎日が成長中」だと感じています(笑)。
でも、一つひとつの業務が水道というライフラインを支えていると思うと、自然と身が引き締まりますね。
伊藤:滞納整理も、単にお金をいただくというだけではありません。電話がつながらない方のご自宅を訪問することもありますが、そこでは「なぜお支払いが難しいのか」という生活状況まで丁寧に伺います。
市民の方の生活も大切に考える必要があるので、密にコミュニケーションを取りながら、無理のない範囲で少しずつお支払いいただけるような計画を立てるようにしています。

感謝の言葉が原動力。仕事を通じて感じるやりがいと壁
ー仕事をしていて、どのような時にやりがいを感じますか?
眞鍋:電話での対応がメインになるのですが、水道の仕組みや料金の説明を分かりやすくお伝えするのは本当に難しいんです。
専門用語を使わず、いかに噛み砕いてお話しするかを常に意識しています。
その甲斐あって、電話の最後に「分かりやすい説明をありがとう」「丁寧に教えてくれて助かったよ」と言っていただけた時は、心から「頑張ってよかった!」と思えますね。
伊藤:私も窓口で直接市民の方とお話しする時に、同じことを感じます。
少し前に窓口対応をした時に、自分では全く意識していなかったのですが、かなり熱を込めてお話ししていたみたいなんです。
どうしても分かっていただきたいという一心だったのですが、そのお客様から「あなたの『なんとか伝えたい』という一生懸命な気持ちが、すごく伝わってきたよ。説明も分かりやすかったし、あなたが担当で本当によかった」と言っていただけて。
その時は、自分の想いがまっすぐ届いたんだと感じて、本当に嬉しかったですね。
ー逆に、大変なことや壁にぶつかったことはありますか?
眞鍋:やはり、市役所の職員として厳しいお言葉をいただくこともあります。
自分自身の感情が揺れ動くこともありますが、そこでいかに冷静に、かつ誠実に市民の方に向き合うか。その感情のコントロールと対応の仕方は、今でも模索しているところです。
伊藤:滞納整理では、こちらが一方的に権利を主張するだけでは解決しません。でも、お客様に寄り添いすぎても事業が立ち行かなくなってしまいます。
「市民の生活」と「公共事業の継続」、その二つのバランスを取りながら納得いただける着地点を見つける難しさを、日々実感しています。

想像とは違った「温かさ」。若手も馴染みやすい職場環境
ー入庁前と後で、市役所に対するイメージのギャップはありましたか?
眞鍋:入庁前は、もっと堅苦しくて、静かな中で皆さんが黙々と仕事をしているような「ザ・公務員」というイメージを持っていました。
でも実際に入ってみると、八女市役所は本当に【柔らかくて温かい職場】でした。
職員同士の会話も活発ですし、何より先輩方がすごく親身になって後輩を育てようとしてくださるんです。
伊藤:私も、もっとお堅い人が多いのかなと思っていました(笑)。でも、いい意味でイメージが覆されましたね。
特に若手職員が多くて、庁舎も新しくなったばかりなので、活気があります。市民の方からも「若い人が増えたね」と言っていただけることが多くて、それも嬉しい刺激になっています。
ー若手職員同士の交流も多いのでしょうか。
伊藤:すごく仲がいいですよ!部署の垣根を越えて、同期や年齢の近い先輩と業務上の質問をきっかけに仲良くなることも多いです。
分からないことがあっても「ちょっと教えてください」と聞きに行きやすい環境が整っています。
眞鍋:プライベートでも交流がありますね。仕事終わりに飲みに行ったり、休日も集まって遊んだり。
実は私たち二人も、仕事終わりにご飯に行ったり、休日も一緒に遊んだりしているんです!仕事の悩みもプライベートの楽しみも共有できる仲間がいるのは、本当に心強いです。

プライベートも大切に。メリハリのある働き方と未来へのエール
ーお休みや残業など、ワークライフバランスはいかがですか?
伊藤:お休みは本当に取りやすいです。自分の業務のスケジュールさえしっかり把握して調整すれば、有給休暇は希望通りに取得できます。
特に便利なのが「時間休」です。1時間単位で休めるので、朝だけ少し休んで病院に行ってから出勤したり、お子さんがいる方は送り迎えに利用したり。
ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができるのは大きな魅力だと思います。
眞鍋:夏季休暇も6月から10月の間に5日間いただけるのですが、私たちも毎年しっかり消化しています(笑)。
残業についても、予算や決算などの繁忙期は集中して業務を行いますが、それ以外の時期は定時で帰れることがほとんどです。
オンとオフの切り替えがしっかりできるので、リフレッシュして次の日の業務に取り組めます。
ー最後に、公務員を目指す学生の方、特に八女市役所を志望されている方へメッセージをお願いします。
伊藤:八女市は豊かな自然に囲まれた素晴らしい街です。また、新庁舎も完成して1年半が経ち、とても綺麗で働きやすい環境が整っています。
「地元を良くしたい」というまっすぐな思いがある方なら、きっと楽しく働けるはずです。皆さんと一緒に八女市の未来を作っていける日を楽しみにしています。
眞鍋:皆さんが想像しているよりも、市役所はずっと温かくて働きやすい職場です。
最初は何をすればいいか分からず不安かもしれませんが、優しい先輩たちが必ずサポートしてくれます。
市民の方と接することが好きな方、穏やかな環境で自分らしく成長したい方は、ぜひ八女市役所に来てください。お待ちしています!

ー本日はありがとうございました。
インタビュー中、何度も顔を見合わせて笑い合う伊藤さんと眞鍋さん。その姿からは、職場の柔らかい雰囲気や、職員同士の関係性の良さが伝わってきました。
「恩返しがしたい」「この街の人が好き」。そんなシンプルな想いを大切に、一つひとつの業務に誠実に向き合う彼女たちの言葉は、社会という大きな海に漕ぎ出そうとする学生の皆さんの背中を、優しく、力強く押してくれるはずです。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年12月取材)



