富山県射水市役所、未来創造課で働く入庁3年目の戸田さんのインタビュー記事です。福井県出身で、大学進学を機に富山へ。当初は東京の民間企業を目指していた彼女が、なぜ射水市役所を選んだのか。
入庁初日に告げられた「アナウンサー」という予想外の業務、SNSでのバズり経験、そして年間5カ国を旅する驚きのプライベートまで、等身大の言葉で語っていただきました。
- 「利益追求」への違和感と、富山の居心地の良さ。私が公務員を選んだ理由
- 入庁初日に「アナウンサー」辞令!? デスクワークだと思っていたのに
- クリエイティブで自由な職場。「やりたい」を尊重してくれる環境
- 年間5カ国へ海外旅行! 驚異のスケジュール管理とワークライフバランス
- 「何がしたいか分からない」学生にこそ、市役所はおすすめ
「利益追求」への違和感と、富山の居心地の良さ。私が公務員を選んだ理由
―まずはこれまでの経緯と、学生時代について教えてください。
戸田: 出身は福井県です。大学進学を機に富山に来て、富山大学の人文学部で国際関係論を学んでいました。もともとは、民間企業を中心に選考を受けていたのですが、「利益追求」の考え方が自分には合わないかも、と感じ始めて公務員を考えるようになりました。
富山での心に余裕を持った暮らしも好きですし、親からも勧められていたため、地域のために働く公務員になろうと思いました。
―数ある自治体の中で、射水市を選んだ決め手は何だったのですか?
戸田: 受けたきっかけは些細なもので、大学のバスケットボール部のマネージャーをしていた時、よく射水市役所の隣にある体育館を使っていたんです。「あの綺麗な市役所か!」というイメージがあって、自分にとって一番身近な自治体でした。
正直なところ、公務員試験の勉強を本格的にしていなかったので、人物重視の採用をしている射水市ならチャンスがあるかもしれない、という思いもありました。面接では、市長と私がやっていたハンドボールの話で盛り上がり、職員の方々の雰囲気も温かかったので、ここで働きたいと強く思いました。
入庁初日に「アナウンサー」辞令!? デスクワークだと思っていたのに
―現在所属されている「未来創造課」でのお仕事内容について教えてください。
戸田: 主に広報業務を担当しています。具体的には、ケーブルテレビの行政情報番組の制作と出演、公式SNS(Instagram)の運用、そして今年は市制施行20周年の記念広報紙の作成なども担当しました。
ーケーブルテレビに出演されているのですか?
戸田: そうなんです。実は入庁初日に上司から「戸田さんの仕事はアナウンサーだから」と言われて、「えっ!?」ってなりました(笑)。 公務員といえばデスクワークで、パソコンと書類に向き合う静かな仕事をイメージしていたので、まさかスタジオで収録して、カメラに向かって喋る仕事だとは思っていなくて。配属直後はそのギャップに驚きました。

―未経験からの業務、大変ではなかったですか?
戸田: 最初はイントネーションを指摘されることもありましたが、意外と楽しめています。 昔から給食の時間に校内放送をしていた時に「読むの上手だね」と褒められたことがあって。自分でも気づいていなかった「得意なこと」を、1年目の配属で見抜いて任せてもらえたのかなと思っています(笑)。
私が担当する番組は1週間サイクルで更新されるのですが、各課からのお知らせ原稿をチェックしたり、広報紙やホームページなどを参考にしながら、市民の皆さんにお伝えしたい行政情報の原稿を書いたりして、週に1回収録を行っています。
―SNS運用の方はいかがですか?
戸田: 射水市の公式Vtuberいみず雫のInstagramを担当しています。どうすれば皆さんに興味を持ってもらえるか、写真はどんな構図がいいか、日々試行錯誤しています。 今年度で一番反響があったのは、4月に行われた「シロエビの初競り」の投稿です。やはり富山の名産ということもあってか、2,600件以上の「いいね」をいただき、多くの人に見てもらえた時はすごく嬉しかったですね。

クリエイティブで自由な職場。「やりたい」を尊重してくれる環境
―職場の雰囲気について教えてください。
戸田: 「未来創造課」という名前の通り、ガチガチのお役所仕事というよりは、クリエイティブな仕事が多い部署です。 上司も「そのアイデアいいじゃん」と背中を押してくれるので、自分のやりたいことを実現しやすい環境です。1年目の頃から自由にやらせてもらっていて、若手の意見を尊重してくれる風通しの良さを感じます。
―仕事をしていて、やりがいを感じるのはどんな時ですか?
戸田: 自分が発信した情報が、市民の方に届いていると実感できた時ですね。 イベント会場などで取材をしていると、「あ、ケーブルテレビに出てる人だ!」「いつも見てますよ」と声をかけていただけることがあります。視聴率などの数字が出るわけではないので、直接反応をいただけると「あ、ちゃんと届いているんだな」と嬉しくなりますし、まちづくりに関われている実感も湧いてきます。

年間5カ国へ海外旅行! 驚異のスケジュール管理とワークライフバランス
―ワークライフバランスはいかがですか?
戸田:海外旅行が大好きで、うまく休みを使いながら、2025年度は年間で5カ国に行きました! 2月の3連休を使ってシンガポールへ一人旅に行き、3月は推しのアイドルのコンサートで韓国へ、4月は友人とセブ島など。
―それはすごい行動力ですね! 仕事との両立はどうされているのですか?
戸田: もちろん、やるべき仕事はしっかりやることが前提です。 今年度は夏から秋にかけて「国勢調査」の業務で忙しくなることが分かっていたので、そこを避けて旅行のスケジュールを組みました。年末年始も海外に行きましたし、忙しい時期と休む時期のメリハリをしっかりつけるように意識しています。
―お休みは取りやすい環境ですか?
戸田: 非常に取りやすいです。有給休暇は年間20日付与されるのですが、昨年はほぼ使い切りました。夏休みも5日間しっかり取っています。ケーブルテレビの業務は週サイクルなので、長期の連休を作るのは工夫が必要ですが、3連休に有休を1日足して4連休にするなどして、楽しんでいます。
残業も、イベントや選挙などの対応以外は基本的にしません。「定時内にいかに集中して終わらせるか」を意識して、自分の時間を大切にしています。

「何がしたいか分からない」学生にこそ、市役所はおすすめ
―最後に、射水市役所への入庁を考えている方へメッセージをお願いします。
戸田: 私自身、「絶対にこれがしたい!」という強い目標があって入庁したわけではありませんでした。「安定していそう」「富山の環境が好き」という理由で選びましたが、結果的に自分の適性に合った仕事に出会え、とても満足しています。
市役所には本当に多様な部署があります。私のように広報を担当する部署もあれば、窓口業務や福祉、土木など、仕事の幅がとても広いです。数年で異動があるので、働きながら自分のやりたいことや向いていることを見つけられるのも、市役所の魅力だと思います。
射水市自体も、コストコができたり新しい施設ができたりと、今すごく勢いのある成長している街です。職員も個性豊かで、「新しいことに挑戦しよう」という意欲のある人が多いので、刺激を受けながら働けると思います。 やりたいことがまだ見つからないという方こそ、懐の深い射水市役所で、自分らしい働き方を見つけてみてはいかがでしょうか。
―本日はありがとうございました。

「入庁初日にアナウンサーと言われて驚いた」と語る戸田さんですが、その表情からは現在の仕事への充実感が伝わってきました。立て続けに海外旅行を企画するバイタリティと、業務を効率的にこなす計画性。そして何より、周囲をパッと明るくする彼女のキャラクターは、まさに「未来創造課」にぴったりな人材であり、 「公務員=堅い・地味」というイメージを軽やかに覆すお話を伺えました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年1月取材)



