「市民の役に立ちたい」「大好きな地域のために働きたい」という想いがあっても、ハードルの高い公務員試験対策を前に、受験を躊躇してしまう方も多いのではないでしょうか。愛媛県宇和島市役所では、より多くの方にチャレンジしてもらえるよう、筆記試験にSPI3を採用し、WEB面接も導入するなど、居住地を問わず受験しやすい環境を整えています。
求められるのは、何よりも「人物」そのものです。今回は、総務部総務課の採用担当・田岡さんにお話を伺いました。大幅に刷新された試験制度の狙いや、宇和島市が求める職員像、そして独自の服装基準「Uwajima-Biz」をはじめとする驚くほど働きやすい職場の魅力について、たっぷりと紹介いただいています。「公務員」をこれまで選択肢に入れていなかった方にこそ、ぜひ読んでいただきたいメッセージをお届けします。
- 「人物重視」で挑戦しやすい!公務員試験対策不要の新しい採用試験
- 大切なのは「何を感じ、どう行動したか」―宇和島市が求める人物像
- 自由な服装「Uwajima-Biz」にデジタル化、抜群の働きやすさが魅力の職場
- 牛鬼まつりにみかん狩り研修!?地域とココロがまじわう宇和島市のリアル
- 地元出身者も市外出身者も大歓迎!未来の仲間へ送るエール
「人物重視」で挑戦しやすい!公務員試験対策不要の新しい採用試験
ー本日はよろしくお願いいたします。まずは、宇和島市役所の採用試験の特徴について教えていただけますか?
田岡:よろしくお願いします!宇和島市では「受験しやすい試験方法」を徹底しています。
事務職・技術職の全職種において、公務員試験独特の教養試験や専門試験の対策が不要な「SPI3」を採用しています。民間企業を志望されている方でも併願しやすいのが大きな特徴です。

ーそれは民間企業と並行して就職活動をしている方にとっても、非常に受けやすい試験形式ですね。
田岡:そうなんです。さらに第1次試験の筆記試験は「テストセンター方式」を採用しており、面接も「Zoom」を用いたオンラインで実施しますので、全国どこからでも受験していただけます。
一方で、これまで公務員を第一志望としていて、公務員試験の勉強をしてこられた方向けに、教養試験や専門試験を利用した枠も用意しています。この場合は1次試験では、オンラインではなく対面面接を実施しています。
ー受験者の負担を考慮し、住んでいる場所に関わらず、広く受験しやすい環境なのですね。選考基準についてはいかがでしょうか?
田岡:一番のポイントは、第1次試験の配点比率を「面接試験2:適性検査(筆記試験)1」という、面接重視の割合に変更したことです。個人面接を2回実施することで、筆記の点数だけでは見えない「人物重視」「適性重視」の採用を徹底しています。
ーその人自身を、よく見てもらえるということですね。ちなみに、事務職以外にも、多様な職種で募集を行っているようですね?
田岡:そのとおりです。行政事務だけでなく、様々な専門職・技術職の採用も行っています。特に技術職に関しては、いつでも申込みができる「通年募集」(※申込後に試験日程を調整します。)も実施しています。
通年募集においては、社会人経験者は第1次試験では筆記試験を免除し、書類審査(自己アピール試験)とWEB面接のみで受験可能に、社会人経験者以外も、一次試験はテストセンター方式及びWEB面接を採用しているため、居住地から受験することができます。
また、「社会人経験者」枠は学歴不問で、5年以上の経験があれば45歳までどなたでも(電気技師・建築技師は資格要件あり)受験していただけますので、これまでのキャリアを活かして、即戦力として活躍したいという方にもぜひチャレンジしてほしいですね。
大切なのは「何を感じ、どう行動したか」―宇和島市が求める人物像
ーそこまで「人物」を重視される中で、宇和島市役所としてはどのような人材を求めているのでしょうか?
田岡:宇和島市が掲げる職員像は、「市民目線でともに宇和島市の未来を考え、行動することのできる明るく素直な人」です。
新卒の方であれば、明るく素直でコミュニケーション能力が高いこと、社会人経験者の方であれば、これまでの経験を活かして即戦力になれることを期待しています。
ー面接やエントリーシートで、自身の強みをどのようにアピールすれば試験官の印象に残りやすいのでしょうか?
田岡:一番大切なのは、自分の経験が「珍しいもの」や「すごい実績」である必要は全くない、ということです。
それよりも、そのエピソードの中で「ご自身が何を感じ、どのように考えて行動し、その結果どうなったのか」を、わかりやすく端的に伝えていただくことの方が遥かに重要です。コミュニケーション能力を裏付ける具体的なエピソードなどを添えていただくと、とても伝わりやすいですね。

ー実績の大きさではなく、そのプロセスの部分を自分の言葉で語ることが大切なのですね。志望動機を考える上でのアドバイスなどはありますか?
田岡:ご自身の経験やスキルといった強みを、宇和島市が抱える課題を踏まえた上で、「まちづくりのどの分野で、どう生かせるか」を一歩踏み込んでアピールしていただきたいですね。
何より、志望動機である以上、「宇和島市でどうしても働きたい!」という熱意をこれまでの経験を交えて伝えてもらえると、面接官にもしっかり響きます。
ー市外出身者の方だと、志望動機の伝え方が難しい気もしますが、この点はいかがでしょうか?
田岡:「親戚が宇和島に住んでいる」「宇和島のお祭りが好き」「宇和島城が好き」「みかんが好き」など、宇和島市とのつながりについては、どんなに小さなことでも構わないと思っています。
ご自身の経験を踏まえて、宇和島市とのつながりや、宇和島市に興味をもったきっかけなどをPRしていただけると、とても印象に残りやすいですし、熱意も伝わります。
ー逆に、採用担当として「もったいないな」と感じる失敗例などはありますか?
田岡:よくあるのが、エントリーシートに書いてある内容を、面接試験でもそのまま一言一句読み上げてしまうケースです。シートは事前に面接官全員に共有されていますので、面接の時は、ただ読み上げるだけでなく、シートでは伝えきれなかった想いなどを、ご自身のリアルな言葉として伝えてほしいですね。
また、伝えたい気持ちが先走ってしまうあまり、1つの質問に対して話が長すぎて要点が伝わらなかったり、逆に短すぎて情報が少なすぎたりするのももったいないです。
あとはオンライン面接ならではの注意点として、音声が聞き取りづらかったり、TPOを意識した身だしなみができていなかったりする点も気にかけてもらいたいですね。オンラインであるものの、やっていることは「面接試験」です。
気軽に受験できるものではありますが、面接官は、私たち採用担当課の職員だけでなく、課長級以上の職員も務めます。オンラインだからといって気を抜くことなく、基本的な姿勢や熱意こそ、しっかりと見られているということを忘れないでください。
自由な服装「Uwajima-Biz」にデジタル化、抜群の働きやすさが魅力の職場
ー実際に働く環境についても教えてください。田岡さんから見て、職場の雰囲気や、働きやすさはいかがですか?
田岡:宇和島市役所はとても大きな組織ですので、万が一自分が体調を崩したり急な用事ができたりして休む場合でも、周囲にフォローをお願いしやすい温かい環境が整っています。
その証拠として、育児休業などの長期休暇も非常に取得しやすく、直近の令和7年度実績では女性の取得率100%はもちろん、男性職員の育休取得率も90.0%に達しています。
ー男性でも安心して育休が取得できる環境なのですね。
田岡:そうですね、育休だけではなく、誰もが安心して長く働ける職場づくりが形になっています。また、宇和島市役所には「Uwajima-Biz(ウワジマビズ)」という独自の服装基準があるんですよ。
ー「Uwajima-Biz」ですか?具体的にどのような服装で勤務できるのですか?
田岡:Tシャツやポロシャツはもちろん、私たちの姉妹都市であるハワイ州ホノルル市にちなんだアロハシャツなど、一定のルールはあるものの、非常に自由度の高い服装で日々の業務を行っています。
公務員というと「毎日スーツにネクタイを着用して…」というイメージを持たれがちですが、宇和島市役所はとても風通しがよく、リラックスして仕事に向き合える環境です。

ーTシャツやアロハシャツでの勤務はとても魅力的ですね。業務の進め方など、働く環境についてはいかがでしょうか?
田岡:実はデジタル化もかなり先進的になりつつあります。会議や決裁のペーパーレス化はもちろん、職員同士でチャットのように気軽にやり取りができるメッセージアプリを活用しています。
また、庁内にはオンライン会議がスムーズに行える専用ブースも設置されており、効率的かつモダンな働き方が実現しています。

ー公務員といえば異動がありますが、田岡さんはこの「異動」についてどのように感じていますか?
田岡:市役所の仕事は部署によって本当に多岐にわたります。
私は、定期的な人事異動を経験することで、様々な視点からまちづくりに関わることができ、「自分に本当に合った業務」を見つけることができるのも、大きな魅力だと感じています。
牛鬼まつりにみかん狩り研修!?地域とココロがまじわう宇和島市のリアル
ー宇和島市役所ならではの、ユニークな研修やイベントなどはありますか?
田岡:まず、宇和島最大の祭りである「うわじま牛鬼まつり(毎年7/22〜7/24に開催)」ですね。この期間は全職員が参加し、市民の皆さんと一緒になって、巨大な牛鬼を担いだり、踊りやダンスを披露したりして、まち全体を最高潮に盛り上げます。
新規採用職員をはじめとした若手職員は、同期や先輩たちとチームを組んで祭りに参加するので、一気に絆が深まりますよ(笑)

ー職員総出で地域を盛り上げるのは楽しそうですね。研修も特徴などはありますか?
田岡:宇和島市の基幹産業である農林水産業への理解を深めるため、新規採用職員向けの研修として「基幹産業体験研修」を実施しています。具体的には、みんなで実際に現場へ行って「みかん狩り」などの就労体験をします。
この研修は楽しいだけではなく、実際の肉体労働の厳しさや、自然災害が起きたときの苦労、そして何より生産者の方々の熱い思いや収穫の喜びに直接触れることができる大切な研修です。
宇和島市の強みや課題を肌で知ることで、普段の窓口業務で市民の方々から相談を受ける際などに、本当に役立つ財産になります。
地元出身者も市外出身者も大歓迎!未来の仲間へ送るエール
ーそれでは最後に、宇和島市役所を目指す受験生の皆さんへ、メッセージをお願いします。
田岡:宇和島市は「ココロまじわうトコロ」をキャッチコピーに掲げ、市内に住む人はもちろん、市外から訪れる人にとっても“魅力的なまち・選ばれるまち”となることを目指して、職員が一丸となって日々業務に取り組んでいます。
少しでも興味を持っていただけたら、市のホームページのほか、パブリックコネクトやマイナビをこまめにチェックしていただければと思います。また、市の公式SNS(LINE)や、毎月発行される広報誌を読んでおくと、宇和島市の旬な取り組みや課題がとてもよく分かりますよ。
夏季にはインターンシップ、3月には市独自の採用説明会も開催していますので、ぜひお気軽に参加してください。
私たちは、皆さんと一緒にこれからの宇和島市をより良くしていきたいと考えています。地元出身の方はもちろん、宇和島に新しい風を吹き込んでくれる市外出身の方も大歓迎です。
職員一同、皆さんと一緒に働ける日を心から楽しみに、お待ちしています。ぜひ一歩を踏み出して、ご応募ください!

ー本日はありがとうございました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年6月取材)



