熊本県上天草市役所で働く濱本さん、山崎さん、渡辺さんのインタビュー記事です。
3人とも高校卒業後、上天草市役所に入庁されたとのことなので、今回は公務員を志望した理由や就職活動の体験談、入庁前に不安に思っていたことや入庁後の教育体制など、働くうえで気になることを色々と聞いてみました。公務員を目指す方にとって、役立つ情報、聞いてみたい内容が詰まっています!
-まずは簡単に皆さんの自己紹介をお願いします。
濱本:出身は上天草市で、地元の高校を卒業後、令和6年度に上天草市役所に入庁しました。現在は入庁2年目で、建設課に所属しています。
山﨑:私も上天草市の出身で、高校を卒業後上天草市役所に入庁しました。濱本さんと同じく、令和6年度の入庁で農林課で働いています。
渡辺:2人と同じく上天草市の出身です。高校を卒業後入庁しました。現在は税務課に所属しています。ちなみに、山﨑さんとは高校の同級生でもあります。
-3人とも同期で、しかも山崎さんと渡辺さんは高校の同級生でもあるんですね。同級生とそのまま同じ勤務先で働くのは、やはり心強いですか?
山﨑:そうですね。渡辺さんとは専攻科でずっと一緒だったので、こうして市役所でも一緒に働けるのは嬉しいです。
渡辺:本当にそう思います。同級生であり、且つ高校時代からとても仲良しだったので、心強いと思っています。こうして同級生同士が働くことができるというのも、地元で働くことの魅力かもしれないですね。
-高校卒業後の進路として、大学進学ではなく就職を選んだのはなぜですか?
山﨑:私は最初から高校を卒業したらそのまま地元で就職したいと考えていましたので、特に進学は考えたことがありませんでした。勉強がそこまで好きな方では無かったので、進学してまで勉強を続けるよりも、早く社会に出て働きたいという気持ちが強かったですね。
濱本:私の学校では、高校3年次に公務員専門コースを選択することができたのですが、将来のことをはっきりと決めていなかったということもあり、漠然と公務員専門コースを選択することとしました。
実際に公務員のことを学んでいくうちに、公務員として働くのもいいかなと思いました。公務員になるのなら、進学せずそのままチャレンジすることもできたので、就職という道を選択しました。
渡辺:私も就職を選んだ理由としては山崎さんとほぼ同じですね。進学してまで学びたいと思うようなことがなかったので、それであれば早く社会に出て役に立ちたいと思っていました。
-民間企業ではなく公務員を志望した理由についても教えていただけますか?
濱本:先程お話したとおりで、公務員専門コースを受講したことが大きかったですね。最初は漠然と地元で働きたいという思いだけだったのですが、そのコースを通して公務員として地域に貢献できる仕事の魅力を知り、徐々に公務員を目指すようになりました。地域の方々から感謝される仕事に就きたいという思いが強かったです。
山﨑:私は高校2年生の時の市役所でのインターンシップがきっかけです。3日間、高齢者の方への昼食の配達や公民館での体操のお手伝いなど、市民の方々と直接関わる業務を経験しました。その中で、地域の方々と密接に関わりながら貢献できる公務員の仕事に魅力を感じ、志望するようになりました。
渡辺:私もお二人と同様に、地元である上天草市に貢献したいという思いがありました。民間企業と公務員のどちらを選ぶか悩んだ際に、より地域に密着して働けるのは市役所だと考え、公務員を選びました。
-就職活動では、どのような試験対策を行いましたか?
濱本:公務員専門コースを選択していたため、コース内で公務員試験に特化した内容を学ぶことができました。試験に出題されそうな内容に絞って勉強していたので、効率的に対策することができたと思います。
試験対策に加えて、面接練習にも力を入れていました。高校の先生方が一般的な質問からイレギュラーな質問まで、様々なパターンを想定した練習をしてくださったおかげで、本番でも落ち着いて対応することができました。
山﨑:私の高校では、市の地域おこし協力隊の方が上天草高校のために運営する公務員講座があり、そこで放課後などに集まって、みんなで一緒に教養試験の勉強をしていました。面接練習も、高校の先生方に指導していただきながら、本番を想定した実践的な練習を繰り返しました。
公務員講座は少人数制だったので、一人ひとりが多くの練習機会を得ることができ、とても役に立ったと思っています。
渡辺:私も山崎さんと一緒に高校の公務員講座に通っていました。試験対策や面接練習に取り組んでいたほか、先生方からの的確なアドバイスのおかげで、本番では緊張することなく、実力を発揮することができたと思います。
-皆さん周囲の方と共に幅広く対策をされていたのですね。ちなみにですが、併願はしていましたか?
濱本:地元ということもあり上天草市役所を第一志望としていましたが、県庁や裁判所、警察など、受けられるところは全て受験していました。
山﨑:私もいくつか併願をしていました。先生からは「好きなところを受けた方がいいよ」と言われていたので、自分の興味のある分野で試験を受けていました。これまで面接試験を受けるという機会はあまりなかったので、色々な試験を受けることで良い練習にもなりました。
渡辺:私も2人と同様に併願していました。採用試験に慣れるためという目的だったのですが、私の場合、他の自治体と比較することで改めて上天草市で働きたいという思いが強くなりましたね。
-他と比較することで働く思いが強くなったというのは素敵ですね。上天草市役所の試験を受けた時の印象はいかがでしたか?
濱本:地元ならではの話になりますが、面接官の方々が他の自治体の面接に比べて、少しアットホームな雰囲気でした(笑)
あまり緊張せずに、自分の思いを伝えることができたと思います。
山﨑:面接では、自分が話した内容に対してどんどん深掘りした質問をされたので、最初は少し緊張しました。でも、面接官の方々は優しく話を聞いてくださったので、徐々に落ち着きを取り戻して話すことができました。今思えば、自分にとても興味をもってお話を聞いてもらっていたのかなと思いますね。
渡辺:面接官の方々は、緊張を和らげるような質問をしてくださり、とても話しやすい雰囲気でした。山﨑さんが言う通りで、私が話した内容についても、さらに深く掘り下げて質問してくださったので、自分の考えや思いをしっかりと伝えることができたと思います。
ー高校を卒業後、すぐに社会に出るにあたって不安だったことはありましたか?
濱本:高校生の頃はアルバイト経験がなかったので、社会人としての常識やマナーが身についているか不安でした。特に公務員の仕事は責任が重いので、きちんと業務をこなせるかどうかも心配でした。
山﨑:私もアルバイト経験がなかったので、社会人としての一般常識が身についているか不安でした。市役所では様々な人と関わる機会が多いので、失礼なく対応できるかどうか心配でした。
渡辺:私も同様の心配はありましたが、それ以上に職場での人間関係や、上司や先輩職員の方々と円滑にコミュニケーションを取れるかどうかが一番不安でしたね。厳しかったり、恐い先輩が多かったらどうしようかと思っていました(笑)
-やはり不安は沢山ありますよね(笑)入庁してからの教育体制についてはいかがでしたか?
渡辺:入庁後すぐに、新採用職員向けの研修がありました。その後も、半年後にもう一度研修があり、業務に必要な知識やスキルを学ぶことができました。
また、税務課では、所属内で業務内容に特化した研修も定期的に開催されているので、それにも参加して、日々新しいことを学んでいます。外部の研修にも参加する機会があるので、積極的に参加することで着実にスキルアップすることができます。
山﨑:新採用職員研修の後も、タイムマネジメント研修や仕事の効率化のための研修など、様々な研修に参加する機会があり、希望すれば参加することができました。業務に関する知識は、先輩職員の方に教えていただきながら、OJTで学んでいます。わからないことがあればすぐに質問できるので、安心して業務に取り組むことができています。
濱本:私は土木関係だったということもあり、業者や他自治体との合同研修のようなものがありましたので、できる限り参加するようにしていました。どうしても研修だけではわからない部分も出てくるので、そういったところは先輩や上司に聞きながら業務を進めて行きました。
-入庁前後で公務員に対するイメージのギャップはありましたか?
濱本:私は現在土木関係の業務を担当しているので、専門的な知識やスキルが必要とされる場面が多いです。窓口業務をイメージしていたため、「こんなに専門的な知識が必要なの?」と少々驚きましたね(笑)
ただ、専門的な業務だからこそやりがいを感じていますし、日々新しいことを学べることに喜びを感じています。
山﨑:公務員というと少し堅苦しいイメージを持っていましたが、実際は全く違いました。上司や先輩職員の方々は皆さん優しく、職場の雰囲気もとても明るく、楽しく働いています。仕事中はメリハリをつけて、集中して業務に取り組んでいます。「お堅い」というイメージとは全く異なる職場環境でした。
渡辺:山崎さんと同様に堅い、厳しいというイメージを持っていましたが、配属された課の人は皆優しく、わからないことがあればすぐに教えてもらえるような環境だったので、優しい方が多くて安心しました。
-入庁後はどういったことに苦労しましたか?
山﨑:イベント関係の企画などを担当しているのですが、入庁当時はゴールに向けて計画を立てるということにとても苦労しました。学生の頃みたいに自分の勉強の計画を立てるのではなく、関係者を巻き込んだ計画作りというのは本当に難しいなと思いました。
計画通りに進まないことや、イレギュラーな事態が発生した際の対応など、実際に経験してみないと身に付かないようなことも多く、周囲にサポートしてもらいながら少しずつ慣れていくしかなかったですね。
渡辺:窓口対応や電話対応に苦労しましたね。高校生の頃はそういった経験が全くなかったので、最初は戸惑うことばかりでした。敬語の使い方や取り次ぎ方、そもそも業務も覚えていないので何を案内して良いのかすらわからない状態でした。
先輩職員の方に丁寧に教えていただきながら、少しずつ慣れてきたので、今では落ち着いて対応できるようになってきました。
-働く環境として、上天草市役所はどのような印象ですか?
山﨑:皆さん気さくで、とても働きやすい職場です。困ったことがあれば、すぐに相談できる雰囲気があるので、若くして入庁しても安心して働くことができています。上司や先輩職員の方々も優しく、丁寧に指導してくださるので、とても感謝しています。
濱本:私も山崎さんと同じく、働きやすい職場だと感じています。上司や先輩職員の方々は、新人の私にも優しく接してくださり、分からないことがあれば丁寧に教えてくださいます。また、職場の皆さんと毎週金曜日にバスケットボールをするなど、仕事以外でも交流する機会があり、とても良い雰囲気の職場だと思っています。
-今回は3名とも地元ということなので、上天草市のおすすめポイントを教えてください。
濱本:上天草市は自然豊かで、山登りやサイクリングなど、アウトドア好きにはたまらない場所です。週末には、自然の中でリフレッシュすることができるので、仕事とプライベートの切り替えがしやすい点が魅力だと思っています。
山﨑:上天草市には、地域の魅力を発信しようと頑張っている事業者の方や農家の方がたくさんいらっしゃいます。美味しい食べ物や美しい景色など、魅力がたくさん詰まった街なので、一度訪れていただければその魅力を感じてもらえると思います!

渡辺:自然が豊かで、実は観光業も盛んな街です。観光客も増えてきているので、ますます活気に満ち溢れています。上天草市には自慢できるポイントがたくさんあるので、地元民として誇りを持っています。

-最後に、求職者の方にメッセージをお願いします!
山﨑:地元に貢献したいという思いを持っている人であれば、上天草市役所は本当にやりがいを感じてもらえると思います。是非、働く選択肢として上天草市役所を選択肢の一つとして、考えてみてください。
濱本:大学に進学している友人を見ていると、遊ぶ時間が沢山あって羨ましいなと思うこともあるのですが、こうして働いていてもプライベートの時間が取れないというわけではありません。特に上天草市役所であれば休日がしっかり取得できますので、上天草市ならではのアウトドアなどで、仕事もプライベートも充実させることができると思います。
渡辺:地元で働きたいと考えた時、市役所という選択肢は最適だと思っています。自分が知っている地域にも貢献できますし、私と山﨑さんのように地元ならではの人と一緒に働くような機会にも恵まれるかもしれません。
地元に住み続けて地元の為に働くのは、とても魅力的なことだと思いますよ!
【笑顔の写真】
-本日はありがとうございました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年1月取材)