群馬県伊勢崎市役所で働く久保田さんのインタビュー記事です。
前職はアパレル企業に勤めていた久保田さんが、地元の市役所に転職することとなったきっかけや転職後の考えについてお話を伺いました。
ワークライフバランスを重視しながらやりがいを持って働く久保田さんの等身大の姿を通して、伊勢崎市役所で働く魅力、そして自治体職員として働くことの面白さをお伝えします。
―まずは、簡単に自己紹介をお願いします。
久保田:出身は伊勢崎市で、大学進学を機に都内に出ました。大学では経済学部に所属し、まちづくり系のゼミで地域活性化について学んでいたのですが、元々ファッションが好きだったということもあり、卒業後は都内のアパレル会社に就職し、店舗管理業務を担当していました。
その後、平成29年に伊勢崎市役所に入庁し、現在は広報課で勤務をしています。

―アパレル業界から市役所へ、大きな方向転換だったかと思いますが、きっかけは何だったのでしょうか?
久保田:帰省した際、新しくなった伊勢崎駅を見て衝撃を受けたというのが率直な理由ですね(笑)
高校時代は市外の学校に通っていたので、通学で毎日のように駅を見ていたのですが、私が知っている駅とは全く違う姿に生まれ変わっていたんです。学生時代に学んでいたまちづくりに関する思いが再燃し、もっと多くの人々の生活に関わる仕事がしたい、地元に貢献したい、という思いから、市役所で働きたいと考えるようになりました。
―やりたかったことを改めて志すきっかけになったのですね。伊勢崎市役所を選んだ理由はやはり地元だからですか?
久保田:そうですね。地元で公務員として働きたいという漠然とした思いがあったので、他の自治体の事はあまり調べずに、伊勢崎市一本で受験しました。色々調べてみたらもっと他の選択肢もあったのかもしれませんが、とにかく地元でまちづくりをしたい、地元に貢献したいという思いが先行していましたね。
今思えば、伊勢崎市への愛着が強かったんだと思います。
―今振り返ってみて、働きながらの転職活動はやはり大変でしたか?
久保田:実は、市役所を受けようと決めてから、勢いでアパレル会社を辞めてしまったんです。もうやるしかないですよね(笑)やると決めてから採用試験までは2ヶ月程度しかなかったので、結構焦りましたね。私はとにかく数学が苦手だったので、数学を中心に勉強していました。
面接試験に関しては、最初はとても緊張していたのですが、採用担当の方が優しく、そして気さくに接してくださったので、始まるころには緊張がほぐれていました。面接官の方々も、私に興味を持ち、真剣に話を聞いてもらえるような雰囲気だったので、落ち着いて自分のことを話すことができました。

―入庁後、これまでにどのような業務に携わってきましたか?
久保田:入庁後、最初は住宅課の住宅政策係に配属され、市営住宅の滞納者対応や法的措置などを担当しました。まさか市職員として滞納者の対応をするなんて思っていなかったですし、業務上裁判所に行くなんてこともありました。とにかく初めてづくしで、とても刺激的な経験でしたね。
2年目からは住宅管理係に異動し、市営住宅の修繕や老朽化した住宅の取り壊し工事の発注などの業務を行いました。同じ住宅課内での異動ではあったのですが、今度は家賃計算なども担当していたため、幅広い業務を経験することができました。
―確かに一般的にはあまりイメージできないような業務かもしれませんね。現在の広報課ではどのような業務を担当しているのですか?
久保田:広報課では広報紙、ホームページ、SNSなど、様々な媒体を通しての情報発信業務を行っているのですが、私は広報紙の編集をメインで行っています。毎月決められた時期に発行ができるよう、各課から集まった原稿の編集・校正、誌面の構成、業者とのやり取りなどをしています。
広報紙は32ページという限られた誌面の中で、いかに多くの情報を分かりやすく掲載するかが重要です。パズルのように記事を当てはめていく作業はとても大変ですが、やりがいも感じています。

―これまでで印象に残っているようなことがあれば教えてください。
久保田:以前は広報紙を月に2回発行していたのですが、市民アンケートの結果を受けて、今年度から月1回の発行に変更しました。それに伴い、誌面もリニューアルすることになり、その作業を私が中心となって行いました。
発行回数が減ってしまうので、当然載せられる情報量は少なくなってしまいます。しかしながら、市民の方に伝える情報を著しく少なくするわけにはいきません。必要なことを、少ない情報量で、正しく、わかりやすく伝えなければならない、これが中々大変でしたね。
他の自治体の広報紙を参考にしながら、読みやすさ、情報の探しやすさなどを追求し、試行錯誤を重ねました。
自分が主となってリニューアルした広報紙が、市民の方々にどのように受けとめられるのか不安だったのですが、アンケートをとったところ「読みやすくなった」という声を多くいただくことができ、とても嬉しかったというのを覚えています!

―正に成果が目に見えた経験ですね。では、久保田さんが、市職員として働くやりがいを感じるのはどんな時ですか?
久保田:市役所での仕事は、一つ一つが市民の生活に影響を与えていると実感できることがやりがいです。例えば、業務効率化によって人件費が削減できれば、その分は市民サービスの向上に活かすことができるなど、自分の仕事が間接的にでも市民の役に立っていると感じられるのは大きな喜びです。
また、現在の業務で言えば、広報紙の取材で出会った市民の方から「広報紙見てるよ!」「楽しみにしてるよ!」と声をかけてもらえることもあり、自分の仕事が誰かの目に触れ、喜んでもらえていることを実感したとき、やりがいを感じますね。
―久保田さんが働く中で、「伊勢崎市役所ならでは」と思うことはありますか?
久保田:他と比べたわけではありませんが、伊勢崎市の広報紙は「読みやすさ」にとてもこだわっていると感じます。
伊勢崎市では、子どもからお年寄りまで、誰もが理解できる言葉で情報を伝えることを大切にしているため、広報誌においてカタカナや略語をあまり使用していません。
また、目の不自由な方にも情報が届くよう、広報紙の内容をホームページで音声配信するなど、アクセシビリティにも配慮しています。外国人住民が多い地域ということもあり、多言語化にも力を入れています。
何かにこだわりをもって働くことができるというのは、とてもいいことだと思っています。
―入庁前後で、公務員に対するイメージは変わりましたか?
久保田:公務員といえば、法律や条例に則って仕事をするため、堅苦しいというイメージを持っていました。
しかし、実際に入庁してみると周りの職員は柔軟で優しい方が多く、良い意味でギャップを感じましたね。
また、仕事内容についても、決められたことを、法令等のルール内でうまく回していくだけだと思っていましたが、実際には社会情勢の変化に合わせて条例などを改正していく必要があり、常に新しいことを考え、柔軟に対応していく必要があることを学びました。
―働く環境として、伊勢崎市役所はどのような雰囲気ですか?
久保田:伊勢崎市役所は、とても働きやすい環境だと思っています。周りの職員は優しく、チームワークをとても大切にしているので、お互いにフォローし合う雰囲気があります。
誰かが休んでしまっても業務が滞るということがないため、個人的な休暇も取得しやすく、ワークライフバランスを保ちながら働くことができる職場ですね。
―伊勢崎市の魅力について教えてください。
久保田:伊勢崎市は、一言で言うと「住みやすい街」です。車があれば大型ショッピングモールやスーパーにもすぐに行けますし、自然豊かな場所も多いので、子育てにも最適な環境です。都心のような便利さはありませんが、だからこそ感じられるゆとりや人との距離感が魅力です。また、災害が少ないことも、安心して暮らせる理由の一つですね。
穏やかに暮らしたい方にはぴったりの街だと思います。

―最後に、求職者に向けてメッセージをお願いします。
久保田:仕事選びにおいて、もちろん「やりがい」はとても大切ですが、ワークライフバランスも重視してほしいと思います。
人生を豊かにするためには、仕事だけでなくプライベートも充実させることが大切です。伊勢崎市役所では、ワークライフバランスを保ちながら、地域に貢献できるやりがいのある仕事をすることができます。業務の幅がとてもひろいため、きっとやりがいも様々な分野で見出すことができます。
優しい職員が多く、チームワークを大切にしている職場なので、まずは安心して飛び込んできてください!伊勢崎市で、私たちと一緒に働きませんか?

―本日はありがとうございました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年1月取材)