小学生の時、市の交流事業で体験した「楽しかった」という記憶。 「いつか自分も、地域のつながりを生み出す側になりたい」 その想いは、市職員として働いていた父の背中に「堅い仕事」というイメージを重ねつつも、まだ明確にはなっていませんでした。
しかし、就職活動で自身を深く掘り下げた時、その原体験こそが「地元・伊勢崎市で働きたい」という揺るがない軸であることに気づきました。
伊勢崎市役所に入庁し、市民活動課で働くYさん。現在は1歳半のお子さんを育てながら、かつて自分が体験した交流事業を企画する立場にいます。 「お互い様」の精神が根付く職場で、子育てとキャリアをどう両立しているのか。そして、原体験を実現する仕事のやりがいとは。伊勢崎市で自分らしく働く姿を伺いました。
- 小学生の原体験が志望動機に。地元・伊勢崎市への貢献を目指して
- 「お互い様」が根付く職場。伊勢崎市役所で実現する仕事と育児の両立
- 自分が企画した交流事業で「楽しかった」の声。世代を繋ぐ仕事のやりがい
- 「堅い」イメージとのギャップ。温かい雰囲気と充実の休暇制度が魅力
- 完璧を目指さなくていい。リフレッシュしながら自分らしく働く未来の仲間へ
小学生の原体験が志望動機に。地元・伊勢崎市への貢献を目指して
ーまずは、Yさんの簡単な経歴と現在の業務について教えてください。
Yさん:私は伊勢崎市の出身で、2016年度に伊勢崎市役所に入庁しました。市民税課での経験を経て現在は市民活動課に所属しています。
市民活動課は「絣の郷(かすりのさと)」という施設の中にあり、主な業務はその施設の管理業務や、友好親善都市である新潟県長岡市の寺泊(てらどまり)地域との交流事業など、様々な事業の企画や準備を行っています。
庶務も担当しているのでデスクワークも多いですが、イベントが近くなると外での準備も多くなります。また、プライベートでは、1歳3ヶ月になる子どもの子育て真っ最中です。
ー地元出身とのことですが、伊勢崎市役所を志望された理由は何だったのでしょうか?
Yさん:実は、私が小学生の時に、先ほどお話しした寺泊地域とスポーツ交流する機会があったんです。その時に担当してくださった市役所の職員が、様々な企画を準備してくれて、その時の「楽しかった」という記憶がずっと心に残っていました。
その経験を活かして、今度は自分が職員という立場になって、市内の子どもたちに様々な体験の場を作り、地域のつながり作りに貢献したいと思ったのが最初のきっかけかもしれないですね。

ー素敵な原体験ですね。その頃から、ずっと市職員になることを決めていたのでしょうか?
Yさん:いや、そこまで明確に決めていたわけではありませんでした。
私の父も市役所の職員として働いていたのですが、その姿を見ていると「なんだか堅い仕事だな」というイメージが強く、民間の方が自分に合っているのではと考えていたこともありました。
ただ、いざ自分が就職活動をするとなった時に、改めて自分の経験を振り返ってみて、やっぱり小学校の頃の記憶が強く、市職員として、そして地元で働きたいと思いました。
「お互い様」が根付く職場。伊勢崎市役所で実現する仕事と育児の両立
ー先ほど子育て真っ最中と伺いましたが、育児休業を取得された時や復帰時のことを教えていただけますか?
Yさん:育休は今の部署で取得しました。復帰したのが今年の8月なので、昨年の6月頃から産休に入り、10月から育休、そして今年の8月に復帰したという流れです。
引き継ぎに関しては、会計年度任用職員が私の代わりに入っていただくことになっていたのですが、やはり短期間で自分の業務をすべて引き継ぐのは大変でしたね。
ただ、職場はすごく子育てに理解のある環境なので、育休に入りたいと伝えた時も「全然いいよ!」と皆さん前向きに送り出していただきました。
ーそれは心強いですね。約1年半のお休みを経て復帰される時、不安などはありませんでしたか?
Yさん:あまり大きな不安は無かったのですが、業務内容については休んでいる間にすっかり抜けてしまっていたので、色々と思い出すのに時間がかかりそうだな…と思っていました(笑)
復帰した直後は「これ、どうやってたっけな?」という感じで、とにかくこれまでの業務ややり方について思い出すのに必死でした。現在は復帰して約2ヶ月が経過したのですが、徐々に感覚を取り戻し、やっと育児休業前のペースを取り戻してきたかな、というところです。

ー復帰後、仕事と子育ての両立はいかがですか?
Yさん:保育園がちょうど通勤途上にあるということもあり、時短勤務等は活用せずにフルタイムで働いています。夫が隔日勤務ということもあり、家事や育児に協力してくれているので、お互い上手く分担しつつ、仕事も子育ても両立できていると思っています。
ーご家族の協力も大きいんですね。とはいえ、お子さんが小さいと急な体調不良などもありますよね?
Yさん:やっぱり、まだまだ子どもが小さいので、結構な頻度で風邪をもらってきて、保育園からお迎えの電話がかかってくることがあります(笑)
そういう子どもの体調不良で急遽お休みをいただくことになっても、子の看護休暇を使えますし、周りの方々も「全然大丈夫だよ」と業務をカバーしてくれます。
今の係は5人中4人が子育て中ということもあり、皆さん「どんどん休んでいいよ!」という感じで、本当にお互い様という雰囲気のなか働くことができています。子どもが小さくても、安心して働くことができる環境だと感じます。
自分が企画した交流事業で「楽しかった」の声。世代を繋ぐ仕事のやりがい
ー子育てと仕事を両立される中で、改めて「仕事のやりがい」を感じるのはどんな瞬間ですか?
Yさん:やはり、自分が担当した事業に参加してくださった市民の方の笑顔を見たり、あとは「また参加したいです」と言っていただいたりした時に、「やってよかったな」と一番やりがいを感じますね。
ー特に印象に残っているエピソードはありますか?
Yさん:そうですね…やはり、志望動機にもなった寺泊地域との交流事業です。私が今の部署に来た時が、ちょうど新型コロナウイルス感染症が流行り始めてしまった時期で、事業自体ができない状態からのスタートでした。その後、少し状況が緩和されて事業を復活させるとなった時、大きな課題が持ち上がったんです。
これまでは、バレー等のスポーツ交流を行っていたのですが、相手方の寺泊地域も、人口減少等の理由から、スポーツ交流を行ってきたチーム自体がなくなってきてしまっていたんです。
そこで、そもそもの事業内容を見直すこととなり、相手方から「マリンスポーツ(サップやカヌーなど)はどうですか?」と提案をいただきました。
ー伝統ある交流事業が、大きな転換期を迎えたのですね。
Yさん:そうなんです。「どうやったら参加者に楽しんでもらえるか」を考えながら企画して、何とか事業実施まで持っていくことができたのですが、内容がガラリと変わってしまったので、正直、子どもたちに楽しんでもらえるのかがとても不安でした。
子どもたちが帰ってきた時に「すごい楽しかった!」「また来年も行きたいです」と言ってもらえた時は、本当に嬉しくて、やってよかったなと心から思いました。

ーそれは嬉しいですね。まさに、ご自身が昔「楽しい」と感じた原体験を、今度は運営する立場で実現されているんですね。
Yさん:本当に感慨深いですよね。
私が「楽しい」と思っていた交流事業を、まさか自分が企画する側になるなんて思いもしなかったです(笑)いずれは自分の子どもも参加する日が来るのかもしれないと思うと、なんだかすごいことだなと思いながら日々仕事をしています。
「堅い」イメージとのギャップ。温かい雰囲気と充実の休暇制度が魅力
ーこれまでのキャリアを振り返って、「伊勢崎市役所に入ってよかった」と思うのはどんな時ですか?
Yさん:そうですね、やはり市民の生活に直接関わることができて、時には「ありがとう」と感謝の言葉をいただけるのが、大きなやりがいになっています。
さらに、雇用が安定していて、休暇制度も充実しているので、安心して長く働き続けられる環境が整っている点も、入ってよかったと実感するところです。特に育児をしながらキャリアを続ける上では、こうした制度の充実は本当にありがたいですね。
働く環境という面では、もともと、父を見ていたイメージもあって「お堅い仕事だな」と思っていたのですが、実際に入ってみると、気兼ねなく話し合える温かい雰囲気の職場で、良い意味でギャップを感じましたね。
ーちなみに、子育てをする上で「伊勢崎市」の環境はいかがですか?
Yさん:とても良いと思います!最近は子どもが歩けるようになってきたので、近くにある「伊勢崎市みらい公園」に行って散歩したり、「華蔵寺公園」に行くこともあり、すごく子育てしやすい街だなと思います。
育休中も、新しくできた子育て支援施設や、児童センターによく行っていました。子育ての相談をしたり、子どもを遊ばせる場所には困らない環境だと思っています。

完璧を目指さなくていい。リフレッシュしながら自分らしく働く未来の仲間へ
ー仕事と家庭の両立を目指す方に向けて、何かアドバイスをお願いできますか?
Yさん:うーん…そうですね。私が今、育休から復帰して思うのは、一番は「全てを完璧にこなそうと思わないこと」ですね。完璧を目指しちゃうと、やっぱりどこかで疲れがドッと来てしまうと思うので、自分なりにできる範囲を見極めることが大事かなと思います。
あとは、うまくリフレッシュしながら仕事と家庭を両立していくのがいいのかな、と思っています。
ーYさんなりのリフレッシュ方法はありますか?
Yさん:実は、小学校の時からずっとバレーボールをやっていて、市役所のバレー部にも入っているんです。復帰して落ち着いてきたので、たまに練習に行って体を動かすことが、いいリフレッシュになっています。
部活動で知り合った先輩に、仕事でわからないことを「ちょっと聞いてみようかな」とか思ったりできるので。そういう面でもありがたいですね。

ー改めて、ワークライフバランスを大切にしたい人に、伊勢崎市役所はおすすめできますか?
Yさん:はい!かなり、おすすめなんじゃないかなって思ってます。特に、プライベートの充実といった部分を考えるのであれば、すごくいい環境ですね。
私自身、他の所で働いたことがないから比較することはできないですけど、こんなに周囲の理解があって気兼ねなく休むことのできる職場は、なかなかないと思います。

ー本日はありがとうございました。
ご自身が小学生の時に「楽しかった」と感じた交流事業を、今度は企画する立場として不安を抱えつつも復活させたYさん。子どもたちからの「また行きたい!」という言葉が、どれほど嬉しかったか。そのお話ぶりから、仕事への温かい情熱が伝わってきました。
「堅い」と思っていた市役所のイメージを「お互い様」と語る、子育て中の仲間たちと塗り替えていく。かつての自分が未来の自分にバトンを渡したように、今度はご自身のお子さんへと「楽しい」が繋がっていく。伊勢崎市の温かい循環を感じる取材でした。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年10月取材)



