山形県東根市のひがしねこども園で働く保育士へのインタビュー記事です。幼い頃からの夢だった保育士になり、現在は3歳児クラスの担任として日々奮闘中。
子どもたちの成長を間近で見守る中で、やりがいを感じています。今回は、東根市で保育士として働く魅力について、詳しくお話をお聞きしました。
―自己紹介をお願いします。
原田:高校卒業後、保育士の資格が取れる短期大学に進学し、卒業後すぐに東根市に新卒採用で入庁しました。現在は、ひがしねこども園で働いています。
―保育士を目指したきっかけは何でしたか?
原田:私の母も保育士をしていたのですが、幼い頃から働く母の姿を見て、子どもたちと関わる仕事って素敵だな、楽しそうだなと憧れていました。
保育園での出来事を教えてもらったり、行事の様子を見せてもらったりする中で、自然と子どもが好きになっていったのも、保育士を目指した大きな理由の一つです。
―なぜ東根市で働くことを選択したのでしょうか?
原田:実習を通して、保育士としてどんな働き方をしたいのか、どんな保育士になりたいのかを深く考えるようになりました。そして最終的にたどり着いたのは「自分の住んでいる市とは違うところで、新しい環境の中で働きたい」という思いでした。
学生時代はハンドボール部のマネージャーをしていて、東根市には合宿や練習試合でよく来ていました。その頃から市の温かい雰囲気や地域性に良い印象を持っていました。
そこで「働くならここしかない!」と思い、東根市で保育士として働くことを決意しました。
―採用試験はどのような雰囲気でしたか?また、何か対策はしましたか?
原田:私が受験した年は、ちょうどひがしねこども園が新設されたタイミングで、例年よりも募集人数が多かったからか、会場にも多くの受験生の方がいました。1次試験は筆記試験と小論文、そして2次試験では個人面接と保護者対応のシミュレーションがありました。
試験対策としては、学校の先生に面接の練習相手になってもらったり、実習で実際に保育現場を見学させてもらったりしました。
実習では、子どもたちとどう関われば良いのか、保護者の方にはどのように対応すれば良いのかなど、現場でしか学べないことをたくさん吸収できたので、試験にも活かせたと思います。
―それでは、現在の仕事内容や、1日のスケジュールについて教えてください。
原田:現在は3歳児クラスの担任をしており、クラスには15人の子どもたちがいます。3歳児はもう1クラスあり、合わせて30人です。
1日のスケジュールは、7時から早朝保育です。早朝保育のシフトの日は、子どもたちの受け入れ準備があります。
8時半からはクラスごとに分かれての活動になります。製作や行事の練習、体操など、日によって活動内容は様々です。
11時半頃からお昼ご飯、お昼寝の後、おやつと自由遊びをして、16時半からは夕方保育の時間になります。
通常17時までは未満児(0~2歳)と以上児(3歳以上)で部屋を分けて過ごしますが、17時30分にはみんなで合流して過ごしています。延長保育のシフトの日は、子どもたちを見送った後、片付けや掃除をして退勤しています。
―お仕事のやりがいや、面白いと感じる部分はどんなところですか?
原田:子どもたち、保護者の方、地域の方、そして一緒に働く先生方など、様々な人と関わる中で「ありがとう」と感謝の言葉をいただいた時に、やりがいを感じます。
行事の準備をしたり、普段の保育の中で子どもたちの様子を伝えたりと、些細なことでも感謝されると「やってて良かった!」と心から思います。また、子どもたちの成長を日々感じられることも、保育士の大きなやりがいですね。
0歳児の頃から一緒に過ごしてきた子どもたちが、おむつを卒業したり、トイレに行けるようになったり、運動会で踊ったり、かけっこしたりする姿を目にすると、感動して胸が熱くなります。
生まれた時から一緒に過ごしてきたような子どもたちに、初めて名前を呼んでもらえた時のことは、特に印象に残っています。はじめて担任した子どもたちが1歳児クラスの冬ごろになってようやく呼んでもらえるようになったのですが、本当に嬉しかったですね。
―お仕事の中で大変だったこと、苦労したことはありますか?
原田:東根市は地元ではないので、最初は市の地区の名前や地理を覚えるのに苦労しました。1年目は先輩職員に教えてもらいながら、日々努力して覚えていきました。
保育士は子どもたちを安全に散歩へ連れて行く必要があるので、地区名だけでなく、公園や道の名前など、園周辺の地理は全て把握しておかなければなりません。
―仕事にはどのように慣れましたか?
原田:最初は先輩職員がクラス運営のメインで、私はサポート役として補助的な業務をしていました。そのおかげで、クラスの仕事内容には比較的早く慣れることができました。
ただ、保育士の勤務形態は早番、遅番など様々で、それに慣れるのは少し時間がかかりましたね。
―入庁後の教育体制について教えてください。
原田:最初の1週間は、市役所全体の研修があり、市職員として働く上での必要な知識やパソコンの使い方などを学びました。また、東根市内の様々な施設を見学する機会もありました。その後、2週目からは実際に配属されるひがしねこども園で働き始めました。
ひがしねこども園は、私が入庁した年に開園したばかりだったので、引き継ぎというよりも、先生たちみんなで園のルールや保育方針、行事の進め方などを1から作り上げていく段階でした。
他の園で経験のある先輩職員もいましたが、新しい園で働くのは初めてという先生も多かったので、みんなで協力しながら、試行錯誤して園を作り上げていきました。
―ひがしねこども園の雰囲気はいかがですか?
原田:大きな施設ですが、先生方や保護者の方の協力もあり、とても温かい雰囲気の園です。職員間の連携だけでなく、保護者の方とも密接にコミュニケーションをとるようにしています。送迎のときは一人ひとりに声をかけるよう努めています。
―保育士同士のつながりや情報交換について教えてください。
原田:園内には、同期や年齢の近い先生もいるので、気軽に相談したり、話したりできる雰囲気です。保育の中でわからないことがあれば、すぐに相談できるので、とても心強いです。
また、地域には北村山保育士会という会があり、市内や北村山の他の保育園の先生方と情報交換や研修を受ける機会もあります。
―東根市の印象はいかがですか?
原田:東根市で保育士として働く中で、市の温かい地域性を肌で感じています。東根さくらんぼマラソンなどのイベントもあり、市民の方と交流できる機会も多いです。
マラソンの時は、給水係として参加したのですが、ランナーの方や他のボランティアの方と東根市について話したり、イベントをみんなで盛り上げたりと、とても楽しい時間を過ごしました。
保育士として働くだけでなく、市の職員として地域に貢献できるのは、東根市で働く大きな魅力の一つだと思います。
―今後の展望について教えてください。
原田:子どもたちの成長を日々感じながら、子どもたちと一緒に成長できる保育士でありたいです。また、運動会などで披露される鼓笛演奏やカラーガードが好きなので、いつか子どもたちに教えてみたいなと思っています。
―最後に、東根市で保育士を目指している方へメッセージをお願いします。
原田:東根市で保育士として働きたいと思ったら、まずは東根市についてよく調べてみることをおすすめします。
どんな施設があって、どんな活動をしているのかを知ることで、自分の目標や、市が求めている保育士像が見えてくると思います。保育士の仕事は、楽しいことばかりではなく、大変なことももちろんあります。
でも、子どもたちと関わる中で得られる喜びややりがいは、何物にも代えがたいものです。不安な気持ちもあるかもしれませんが、一歩踏み出して飛び込んでみると、きっと新しい発見や出会いがあるはずです!
ーありがとうございました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年2月取材)