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東根市役所

東根市は ・・・ 山形県の中央部、村山盆地に位置し、東は仙台市、南は山形市・天童市に隣接した温泉のある自然豊かな田園都市です。また、国道13号・48号・287号が通り、山形新幹線さくらんぼ東根駅や山形空港が所在するなど県内交通の要衝にあり、先端技術産業が集積する産業都市でもあります。人口は約4万8千人です。

まちづくりの中核へ!~東根市役所の建築職が語る、形に残る仕事の醍醐味とは~

東根市役所

2025/07/28

山形県東根市役所で建築職として働く渡辺さんのインタビュー記事です。

多くの人と関わりながら街の未来を形作っていく、市役所建築職のやりがいとリアルな姿をお聞きしました。

防災センターやグラウンドゴルフ場の建設から、教育施設の長寿命化対策まで、「建築」の枠にとどまらない幅広い働き方が伝わる内容となっています。

 

父の背中を追い、建築の道へ

ーまずは、これまでの経歴と建築職を志したきっかけを教えてください。

 

渡辺:山形県内の高校を卒業後、県外の大学で建築を学び、平成26年度に新卒で東根市役所に入庁しました。建築の道を志した一番のきっかけは、建築士である父の存在です。その影響で、ごく自然に建築の仕事に興味を持つようになりました。

大学では、広い視野で「まちづくり」について学びたいと考え、都市計画を専攻しました。人が集まる空間の設計や、自動車と歩行者が安全に共存できる社会の実現を目指して、歩車分離の考え方や交通対策などを研究していました。

ー建築職として働く選択肢は様々あったかと思いますが、なぜ東根市役所を選ばれたのでしょうか?

 

渡辺:大学で学んだ都市計画の知識を活かせる自治体職員という仕事にまず興味を持ちました。それに加えて、「地元の山形に帰って貢献したい」という思いが強かったです。

民間企業でまちづくりに関わるという選択肢もありましたが、より身近な地域で、かつ自分のやりたいまちづくりを実現することを考えたとき、より直接的に、そして多角的に関われるのは行政の立場ではないかと思いました。中でも、一般行政職ではなく、専門性を活かせる建築職として携わりたいと考え、東根市の建築職として受験することを決めました。

また、当時東根市が人口増加傾向にあり、非常に活気のある自治体だと感じていたのも大きな理由です。十数年前と比べると人口の伸びは緩やかにはなってきたものの、今も変わらず活気が溢れる魅力的な街だと感じています。

 

作る、守る、計画する。建築職の多彩なフィールド

ー入庁後、どのようなお仕事に携わってこられたのでしょうか?

 

渡辺:入庁して最初に配属されたのは「都市整備課」です。ここでは主に、防災センターやグラウンドゴルフ場といった公共施設の工事の発注や管理を担当しました。

まちづくり全般を担当する部署で、建築・土木双方の公共工事全般に携わる貴重な経験を積むことができました。

次に異動したのが「建設課」です。ここでは、建築基準法や都市計画法といった法律関係の申請・届出の受付など、事務的な仕事が中心でした。

しかし、事務的な仕事だけではなく、市営住宅の管理等も担当しており、施設の改修工事を行ったり、施設の長寿命化や耐震改修に関する計画を策定したりと、より長期的な視点での仕事にも関わりました。

また、耐震対策や空き家対策に関する補助金の業務など、市民の方々の生活に直結する仕事も担当しました。

そして昨年度から、現在の「教育委員会施設課」に所属しています。ここでは主に、市内の小中学校をはじめとする学校施設の工事発注や管理をメインに業務を行っています。

 

 

ー建築職でありながら、土木分野や計画の立案など幅広い業務を経験されているようですが、職種間の業務分担はどのようになっているのでしょうか?

 

渡辺:そうですね、うちのような規模の自治体だと、建築職だから建築の仕事だけ、ということはありません。もちろん採用枠は建築職、土木職と分かれていますが、実際の現場では職種の垣根を越えて協力し合っています。建築職員、土木職員、そして行政職員も入り混じって、みんなで一つの仕事を進めていくという感じです。

「業種に関係なく何でもやるの?」と思われるかもしれませんが、これは決して悪いことではないと思います。

例えば、私が土木に関する業務を担当する際は、土木の専門家である同僚にすぐに相談できますし、逆に土木職の人が建築分野に関わる際には、私がアドバイスをすることもあります。

このように、職種を超えた情報共有が活発で、お互いの専門性を尊重し合いながら仕事を進められるのは、非常に風通しが良く、働きやすい環境だと感じています。行政職の方も、施設の修繕や計画づくりなど、専門的な分野に深く関わってくれています。

 

多くの人と共に創る、公共建築のリアル

ー現在担当されている学校の長寿命化工事について、詳しく教えてください。

 

渡辺:今、東根市内の小学校で、大規模な長寿命化改良工事を進めています。建築から数十年が経過した建物を、安全に長く使い続けられるように改修する計画です。

外部の壁や屋根の改修はもちろん、内部の壁や天井についても一度解体して作り直すという、非常に大掛かりな工事になります。

この工事の一番の特徴であり、大変な点は、子どもたちが普通に授業を受けている中で工事を進めていることです。安全を最優先しながら、子どもたちの学校生活への影響を最小限に抑えるため、夏休みなどの長期休暇を利用したり、教室を一時的に移動してもらったりと、様々な工夫を凝らしています。

施工業者さんや設計事務所さん、そして何より学校の先生方や子どもたち、本当に多くの人々と協力し合いながら進めている工事なので、調整がとても大変ですが、その分、工事が進んだときの達成感も大きいです。

ー渡辺さんが仕事のやりがいや面白さを感じるのは、どのような時でしょうか?

 

渡辺:やはり建築職として一番のやりがいは、自分の仕事が「形に残る」ことですね。特に公共施設は、私たち作り手だけでなく、それを使う子どもたちや先生方、施設の管理をしてくださる方、地域住民の方々など、本当に多くの人の目に触れるものです。

自分が携わった建物が、街の風景の一部となり、多くの人に利用されているのを見ると、大きな喜びを感じます。

また、先ほどの話にも通じますが、事業に付随する調整業務もこの仕事の面白さの一つです。公共事業は、様々な立場の人々の思いが交錯する場です。施設の利用者、施工業者、関係各課の職員など、それぞれの立場や意見を調整しながら、事業の方向性をまとめていく過程は、大変ですが、その分、大きな達成感がありますね。

 

ー逆に、仕事で大変だと感じるのはどのような点ですか?

 

渡辺:現在の部署でいうと、やはり学校運営をしながらの工事は本当に大変ですね。日々臨機応変な対応が求められます。

例えば、給食を搬入する通路を工事しなければならない時、子どもたちの給食を止めるわけにはいかないので、先生方にお願いして、全校生徒分の給食を普段とは違うルートで運んでもらうこともありました。

また、改修工事なので、壁を壊してみたら想定以上に劣化が進んでいて、当初予定していなかった工事や修繕が必要になる、なんてことも日常茶飯事です。

こうした困難を乗り越える上で私が大切にしているのは、コミュニケーションです。私は新卒で入庁したので、現場経験がありませんでした。だからこそ、分からないことは分からないと素直に認め、職場の先輩や、施工業者さん、設計事務所さんといったプロの方々に積極的に相談するようにしています。

一人で抱え込まず、周りの人たちと話すことで、解決の糸口が見つかることがほとんどです。

 

活気と利便性が共存する街、東根市

ー渡辺さんから見た、東根市の魅力について教えてください。

 

渡辺:東根市は、何と言っても「さくらんぼのまち」として有名で、農業が基幹産業の1つです。それに加えて、市内には工業団地が複数あり、有名な企業も多く立地しています。農業と工業がバランスよく発展している、活気のある街ですね。

また、交通の便が非常に良いことも魅力です。山形空港があり、山形新幹線が停車する「さくらんぼ東根駅」もある。さらに高速道路のインターチェンジも2つあり、東北最大の都市である仙台市にもすぐアクセスできます。暮らしやすさと働きやすさが両立した、とても良い環境だと思います。

建築物で言うと、市内にある「まなびあテラス」は好きな場所の1つです。街の中心部にある新しい複合文化施設で図書館、美術館、市民活動支援センターの3つの機能を備えています。様々なイベントが開催されたり、冬にはイルミネーションが点灯したりと、まさに街の象徴的な存在になっていると思います。

未来を見据えて。これからの建築職に求められること

ー東根市の建築職として、今後の展望をどのように描いていますか?

 

渡辺:今、東根市だけでなく全国的に、公共施設の老朽化が大きな課題となっています。これからは、新しいものを作るだけでなく、今ある建物をいかに長く、安全に、そして効率的に維持管理していくかという「予防保全」の視点が非常に重要になると考えています。

その答えの一つとして、東根市でも取り組んでいるPFI(Private Finance Initiative)と言われる「民間活力の導入」が挙げられます。これまで東根市では、従来型の手法に捉われず、民間企業の資金力や経営、技術的な能力を活用したPFI方式を用いて、複数の施設を整備しています。行政だけでできることには限界がありますから、民間企業の皆さんの力をお借りしながら、施設の維持や運営を行っていく。こうして様々な手法を取り入れながら、時代や市民ニーズに合ったまちづくりを進めていきたいです。

常に変化する時代の要望に応え、市民の皆さんのために最適な選択や提案をできるような職員でありたいですね。

 

ー最後に、建築職を目指す方々へメッセージをお願いします!

 

渡辺:「建築職」と聞くと、民間企業をイメージする方が多いかもしれません。私自身も学生の頃はそうでした。行政の建築職は、一見すると少し地味な存在に思えるかもしれませんが、その役割は非常に大きく、やりがいのある仕事です。

多くの人々と関わりながら公共事業を進めること。そして、まちづくりの基盤となる様々な計画づくりそのものに携われることは、自治体職員ならではの醍醐味だと思います。

社会人経験のある方も、新卒の方も、同じ思いを持った仲間が増えることを心から楽しみにしています。

ぜひ、私たちと一緒に東根市の未来を創っていきましょう。

ー本日はありがとうございました。

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年6月取材)

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