「給食おいしかったよ」。その一言で、毎日のモチベーションにつながります。
そう笑顔で語るのは、東根市の神町保育所で調理師として働く浅野目さん。調理師専門学校を卒業後、レストランでの勤務やアルバイトを経て、「しっかり仕事ができる場所を」と思い東根市の採用試験に挑戦。現在は保育所の給食・手作りおやつの調理から食材発注、アレルギー対応書類の作成まで、幅広い業務を担っています。
今回は、公務員・自治体職員として働くことを考えている方に向けて、東根市の調理師の仕事内容、働く魅力・やりがい、職場の雰囲気について、たっぷりとお話を伺いました。
- 調理師免許を手に「手に職」。転職を経て、市役所の調理師へ
- 90人分の給食と手作りおやつ。献立から発注書まで、一人ひとりに届ける食
- 東根の麩を使った給食。子どもたちの「おいしかった」が原動力
- 残業なし、休暇も取れる。先生方と連携しながら、明るく楽しく働く職場
- 子どもたちの声が聞こえる職場で、一緒に働きませんか
調理師免許を手に「手に職」。転職を経て、市役所の調理師へ
ーまず、これまでのご経歴をお聞かせください。
浅野目:東根市の出身で、生まれも育ちもここです。高校卒業後の進路を考えるとき、両親から「資格を持っていた方がいい」と言われまして。
いろいろ考えた中で、調理師は就職先も幅広く、将来的にも役立つのではないかと思い、調理師の専門学校に進みました。卒業後は調理師免許を取得し、レストランに就職しました。
ーレストランではどのようなお仕事をされていたんですか?
浅野目:調理だけではなく、ホールも両方経験しました。その後、アルバイトも少し挟みながら、しっかり腰を落ち着けて仕事ができる場所を考えていたときに、市役所の調理師の採用試験があると聞き、「ここなら」と強く思って受けてみようと決めました。
ーもともとお料理はお好きだったんですか?
浅野目:それほど得意な方ではなかったかもしれません(笑)。家で料理をする機会もそんなに多くはなかったです。ただ、資格として持っておくことで将来に役立てられると思い、調理師の道を選んだという感じです。

90人分の給食と手作りおやつ。献立から発注書まで、一人ひとりに届ける食
ー現在の業務内容を具体的に教えてください。
浅野目:主に給食と手作りおやつを作っています。一日の流れで言うと、朝は業者さんから食材が納品されるので、まず食材の検品からはじまります。
そこから調理作業に入って、お肉や魚の味付け、副菜のサラダや和え物、汁物の準備を同時進行で進めていきます。先生も合わせると、約90人分の給食を毎日作っています。
だいたい午前中に給食を出し終えて、午後からは食器洗い、調理室の掃除、保育所内の掃除、それから事務作業という流れです。
ー事務作業というのはどんな内容ですか?
浅野目:翌月の献立が給食担当者会議で決まったら、各業者さんへの発注書を作ります。月1回、栄養士と調理師とこども家庭課の担当職員の4名で集まって献立を検討する会議があるんです。
あとは、その日使った食材を記録する書類や、食物アレルギーのあるお子さんの除去対応書類の作成もあります。月末には業者さんへの請求金額の集計もします。
ー配属先によって業務内容は変わりますか?
浅野目:東根市には保育施設が2か所あります。今は神町保育所ですが、以前はひがしねこども園で勤務していました。
こども園の方が規模が大きく人数も多くて、0歳のお子さんから対応しているので離乳食の調理もありました。配属先によって作る量や献立の種類が変わってきます。

東根の麩を使った給食。子どもたちの「おいしかった」が原動力
ー献立に地元らしさは取り入れていますか?
浅野目:東根は麩が有名なので、麩を使ったハンバーグや煮物を献立に取り入れています。ハンバーグは季節によって形を変えていて、こどもの日には鯉のぼり型、節分には鬼の顔の形にしたりして、子どもたちに喜んでもらえるよう工夫しています。
クリスマスは麩は使いませんが、子どもたちが喜ぶような献立にしていますよ。
ーこの仕事のやりがいはどんなところにありますか?
浅野目:子どもたちの声が常に聞こえているところです。調理室が玄関の近くにあって、外に遊びに行く前にちょっと覗きに来る子が「今日の給食、何?」とか「いい匂いする!」って話しかけてきてくれるんです。
そして、食後に「給食おいしかったよ」と言ってもらえると、それだけで毎日のモチベーションにつながります。こういう声を直接聞けるのは、保育所ならではだなと思っています。

ー大変だと感じることはありますか?
浅野目:食物アレルギーのあるお子さんへの対応です。アレルギーの種類もお子さんによってさまざまなので、どのように除去・代替をするか、先生方との連携がとても大切です。
その日の除去対応を紙に書き出して一括で確認し、さらに先生方とも確認し合い、給食を出す際にももう一度確認する、という流れを毎日繰り返しています。何度も確認を重ねることで、安全に給食を提供できると思っています。

残業なし、休暇も取れる。先生方と連携しながら、明るく楽しく働く職場
ー職場の雰囲気はいかがですか?
浅野目:先生方とはアレルギーのことだけでなく、子どもたちの様子もよく話します。「今日はこのくらい食べられたよ」とか報告してもらえたり、給食の提供時間が変わるときの連絡のやりとりもあって、コミュニケーションはしっかり取れています。明るい雰囲気で、楽しく過ごしています。
ー調理室には常に何名いらっしゃるんですか?
浅野目:午前中は3人います。うち1人が午前中のみの勤務なので、午後からは2人になります。正規職員は私1人で、あとは会計年度任用職員2人と一緒に働いています。
ーワークライフバランスはいかがですか?
浅野目:残業はほとんどなく、仕事は時間内に終えることができています。有休も年間5〜10日は取れていますし、夏季休暇も6日間あります。
保育所なので土曜日の午前中は出勤することがありますが、その分の振り替えを月曜から金曜の午後に取れるので、きちんと休めています。
子どもたちの声が聞こえる職場で、一緒に働きませんか
ー最後に、東根市の調理師を目指す方へメッセージをお願いします。
浅野目:毎日の調理工程は、確認しながら進めていきます。保育所なので、毎日子どもたちと触れ合ったり、給食の話をしたりして、元気をもらいながら働ける楽しい職場です。ぜひ安心して来てください!

ー本日はありがとうございました。
東根市の保育所で働く調理師・浅野目さんのお話を伺い、「給食おいしかったよ」という子どもたちの一言が、毎日の仕事の原動力になっているということが印象的でした。
献立の工夫から食物アレルギー対応まで、調理師の仕事は調理だけにとどまらない幅広さがある一方、子どもたちの声が日常的に聞こえる職場だからこそ得られるやりがいがあることが伝わってきました。
東根の麩を使った季節の行事食など、地元の食材と保育所ならではの温かさが重なり合う職場で、一緒に働く仲間をお待ちしています。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年6月取材)



