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一度離れて気づいた故郷への想い。高山市消防本部で成長する若手職員のリアル

高山市役所

2025/08/22

高山市消防本部で消防士・救急救命士として働く木口さんのインタビュー記事です。高校時代の体験をきっかけに救急救命士を志し、一度離れた故郷・高山市へUターン就職。

 

日本一広い市域を守る消防士の仕事のやりがい、若手職員を支えるサポート体制、そして高山市で働く魅力について、現場の最前線で活躍する2年目の若手職員が語ります。

 

 

 


原点は高校時代。憧れを現実に変えた救急救命士への道

 

ーこれまでのご経歴を教えていただけますか。

 

木口:高校卒業後、救急救命士の専門学校に3年間通い、資格を取得しました。その後、高山市消防本部に入庁し、現在2年目になります。

 

ー高校生の時から、すでに救急救命士を目指されていたのですね。

 

木口:はい。もともと公務員の中でも消防か警察に進みたいと考えていました。何か専門的な資格を持って就職したいと思い調べる中で、救急救命士という仕事を知りました。

 

ー救急救命士に惹かれた、きっかけがあったのでしょうか。

 

木口:高校時代の硬式野球部での経験が大きいです。試合中のクロスプレーで選手が負傷し、救急車が呼ばれることがありました。その時、救急隊員の方が迅速かつ冷静に対応している姿を見て、素直に「すごい、かっこいいな」と憧れを抱きました。この経験が、市民の命を守る最前線に立ちたいという想いにつながり、救急救命士を目指すことを決意しました。

 

一度離れたからこそ再認識した、故郷・高山の魅力

 

ー専門学校卒業後、就職活動では地元である高山市を第一志望にされたそうですね。

 

木口:専門学校は大阪にあったので3年間地元を離れていましたが、就職は地元で、という気持ちが強かったです。お盆などで高山に帰省するたびに、改めてこの街の魅力に気づかされました。

 

穏やかな空気感や豊かな自然、そして温かい人々などから、地元に貢献したいという思いが固まりました。

 

ー試験や面接で、特に印象に残っていることはありますか?

 

木口:二次の面接は本当に緊張しました。公務員の面接は堅い雰囲気なのだろうと覚悟していましたが、面接官の方々がとても明るく、話しやすい雰囲気を作ってくださったんです。おかげで少しリラックスでき、自分の想いをしっかりと伝えられたと思います。

 

手厚いサポート体制が成長を後押しする「エルダーサポート制度」

 

ー入庁後、1年目はどのように過ごされましたか?

 

木口:まず、4月から11月中旬まで岐阜県消防学校に入校し、消防職員としての基礎を徹底的に学びました。卒業後は高山消防署の警防課に配属され、電話対応などの受付業務から、火災や車両事故といったあらゆる災害を想定した実践的な訓練まで、様々な業務を行なっていました。

 

ー最初は警防課に配属されたのですね。

 

木口:はい。高山市消防本部は「兼任体制」をとっています。中核市などの大規模な消防本部では、消防隊と救急隊が完全に分かれている「専任体制」が多いのですが、高山市の場合は、一人の職員が消防隊と救急隊の両方の役割を担う兼任体制となっています。

 

ですから、救急救命士の資格を持っていても、まずは消防隊員として火災や救助の現場で活動するための訓練を積むことになります。私も警防課で経験を積みながら、救急車にも乗務するという形です。

 

これは、幅広い知識と技術が求められる大変さもありますが、火災現場も救急現場も知っているからこそ、災害全体を俯瞰して最適な行動がとれるようになるという大きなメリットでもあります。

 

ーなるほど、兼任体制が高山市消防本部の特徴なのですね。配属されてから、いきなり現場に出ることもあるのですか?

 

木口:ある程度の訓練を積んだ後には、災害があれば、すぐに隊の一員として出動します。消防学校で学んだことを活かしつつ、現場の先輩方の指示を仰ぎながら活動することになります。もちろん、最初は分からないことだらけです。

 

ー新人職員への教育体制はどのようになっているのでしょうか。

 

木口:高山市には「エルダーサポート制度」というものがあります。新入職員一人ひとりに対して、同じ係の先輩職員が一人、サポート役として付いてくれる制度です。月に一度、電子回覧の形で交換日記のように、業務の悩みや聞きたいことなどをやり取りします。

 

実際に、訓練でわからないことなどはエルダーにお聞きすることで上達する、という機会も多くあり、非常に助かりました。またこの制度のおかげで先輩と良い関係を築けましたし、精神的な支えにもなっています。

 

日本一広い市を守る。訓練と実践の日々

ー消防士の1日の流れを教えてください。

 

木口:朝8時半から翌朝8時半までの24時間勤務です。午前中は救急車や消防車の車両・資機材点検、午後は火災や救急など災害を想定した実践的な訓練が基本的な流れです。夕方以降は事務仕事や体力錬成を行い、夜間は交代で通信指令業務にあたりながら仮眠を取ります。もちろん、災害指令がかかれば、仮眠中であっても全員が即座に出動します。

 

ー仕事をする中で、入庁前のイメージとのギャップはありましたか?

 

木口:常に体を動かしているイメージが強かったのですが、実際には報告書の作成など事務的な作業が半分くらいを占めていることに驚きました。

 

やりがいとチームの絆が生む、前向きな力

 

ー仕事のやりがいを感じるのは、どんな時でしょうか。

 

木口:救急出動した方のご家族から、後日「ありがとうございました」と感謝のお手紙をいただいた時です。自分たちの活動が誰かの助けになっていると実感でき、この仕事をしていて良かったと心から思います。もっと頑張ろうという活力になりますね。

 

ー職場の雰囲気はいかがですか?消防というと体育会系のイメージもありますが。

 

木口:もちろん規律はありますが、先輩方から気さくに話しかけてくれるので、とても風通しが良いです。昔ほど上下関係は強くなくなったとも聞きますし私も前向きな気持ちで仕事に取り組めています。

 

プライベートでも、勤務明けにみんなで朝ご飯を食べに行ったり、休みの日には有志で釣りに行ったりもします。高山は自然が豊かで川も綺麗なので、良い釣りスポットがたくさんあるんですよ。

 

ー高山市の消防士として働く、ならではの特徴はありますか?

 

木口:高山市は市町村の面積が日本一広く、その大部分を森林が占めています。そのため、山岳救助の要請が非常に多いのが特徴です。車両が入れない場所へは、自分たちの足で登って要救助者のもとへ向かいます。体力的に厳しい任務ですが、無事に救助できた時の達成感は大きく、この地域ならではのやりがいだと感じています。

 

―働き方はどういったものなのですか?

 

木口:先ほどお話しした1日勤務を行ってから、明番、非番となる3交代制です。出動などで勤務の人員が不足した場合、「非番」の職員が補充で出勤するような体制ですね。

 

とはいえ、非番の日に市外や県外へ行くことは可能です。特に事前の申請などは必要ありませんが、すぐに職場に参集できないことが分かっている場合は事前に情報共有を行っています。

 

最初の頃は、この慣れない勤務体制で疲れが溜まりがちでした。しかし、入庁して2年目になった今ではすっかり体も慣れて、仕事とプライベートの切り替えがうまくできるようになりました。オンとオフのメリハリをつけられるので、ワークライフバランスはしっかり保てていると感じます。

 

ー最後に、これから受験を考えている方へのメッセージをお願いします。

 

木口:私は一度地元を離れたからこそ、高山市の歴史、文化、自然、そして人の温かさという素晴らしい魅力を再認識しました。この愛着のある街を自分の手で守れることに、大きな誇りを感じています。


消防の仕事は厳しく、辛い現場もあります。しかし、それ以上に大きな使命感ややりがいがあります。新しい消防士希望の方々と、現場で会える日を楽しみにしています。

 

ー本日はありがとうございました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年8月取材)

 

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