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能代市役所

「みんなでつくろう! “わ”のまち能代」  能代市は、まちづくりの将来像に「“わ”のまち能代」を、まちづくりの基本理念に「幸福共創」を掲げ、“こころ”の豊かさ、“からだ”の豊かさ、“もの”の豊かさを実感できるふるさと能代の実現を目指しています。  市役所で働く者にとって、市民の皆さんの幸せの実現がその使命。  “わ”のまち能代と3つの豊かさの実現に向けて、市民から信頼され、意欲にあふれる元気な職員を募集しています!

海外のインフラ事情を学び、能代の未来を築く。20代土木技師が挑む「街の安全」と「現場のリアル」

能代市役所

2026/08/06

秋田県北部に位置し、日本海と米代川の豊かな恵みに抱かれた能代市。この街の快適な暮らしや活発な産業活動を、足元から力強く支えているのが、道路や河川といった社会インフラを守り抜く土木技師です。

今回お話を伺ったのは、近隣の市から能代市役所に入庁し、令和7年度には秋田県市町村職員海外研修に自ら手を挙げて参加した、都市整備部道路河川課の濱野さん。入庁6年目を迎え、ステップアップを続ける土木技師です。

「最初は図面通りに施工管理をすることで精一杯でした」と微笑む濱野さん。しかし、地域の声に真摯に耳を傾け、自ら海外の先進事例まで学びに行った経験を経て、その視点は単に「インフラを作る」ことから「住み良い街をどう未来に残していくか」へと大きく進化していました。

 


市外から能代市役所へ。土木技師として歩み出した道

ー本日はよろしくお願いいたします。まずは濱野さんの現在の所属と、日頃担当されている業務内容について教えていただけますか?

 

濱野:よろしくお願いします。私は令和3年度に土木技師として入庁し、現在は都市整備部道路河川課の整備係に所属しております。

 

主な業務としては、市が管理している道路の改良工事や舗装の打ち換え工事、さらには道路側溝の改修・整備工事における計画立案、設計、そして実際の工事現場における施工管理です。

 

地域住民や自治会からの要望に沿うように、協力や相談をしながら、現場での安全・進捗チェック、インフラ整備に関わる一連の工程全般を幅広く担当しています。

 

ー市外出身とお聞きしましたが、なぜ、能代市の土木技師を目指されたのでしょうか?

 

濱野:私は能代市と同じ秋田県内にある男鹿市の出身なのですが、幼いころから地元の伝統行事「なまはげ」や自然、のびのびと過ごせるところや人の温かさが大好きでした。

 

高校の進路選択や大学で土木工学を専門的に学ぶ中で、将来は自分が得た専門知識を活かして、地域の暮らしに欠かすことのできないインフラの部分から、地域の方々と直接関わりながら、暮らしを支える仕事がしたいという思いが強く芽生えました。能代市は海も山も川もあり、自然豊かな環境が自分の育った環境と似ていて、幅広く公共土木構造物の維持管理、防災対策などに関わることができ、土木技師として携われるフィールドが非常に多彩で魅力的に映りました。

 

秋田というこの地元で、「自分の手でこの街を支えたい」という気持ちが強く、さらに土木技術者としても成長できると思い能代市役所を受験しようと思っていました。

 

ー入庁直後のサポート体制についてはいかがでしたか?

 

濱野:正直に言うと、入庁したばかりの頃は、大学で学んだ知識と実際の現場での運用との違いに戸惑い、不安でいっぱいでした。

 

ですが、能代市役所は本当に先輩方が優しくて、教育体制もしっかりと整っていたんです。最初は先輩職員の現場監督に毎回同行させていただき、図面の読み込み方や業者さんとの打ち合わせの進め方、工事写真の撮影ポイントなどを一つひとつ丁寧に教えていただきました。

 

わからないことを質問した際も、いつも作業の手を止めて親身に相談に乗ってくださったので、大きな安心感を持って一歩ずつ成長することができたと思っています。

現場の臨場感とデスクワーク。現場監督として直面する壁

ーイメージしていた「土木技師」の仕事について、実際に働いてみてギャップなどはありましたか?

 

濱野:学生時代は「たくさんの現場作業できつい。細かい図面や設計書とずっとにらめっこしなければいけない。」と思っていた部分もありました。しかし、実際の働き方は現場での活動とデスクワークがちょうど半々くらいなんです。

 

例えば、朝一番で自分が担当する工事現場へ向かい、施工状況や安全管理の確認を行ってから事務所に戻り、変更箇所を図面に落とし込んだり、積算データの作成や契約手続きの書類を整えたりします。さらには、地域の住民の皆様から「ここの水はけを良くしてほしい」「道路に穴が開いていて危ない」「側溝が壊れている」といったご連絡をいただき、現地へ直接足を運ぶことも多いです。

 

思っていた以上に人と直接コミュニケーションをとる機会が多い仕事ですね。

ー工事現場や地元住民のコミュニケーションの中で、特に大変さを感じるのはどんなところでしょうか?

 

濱野:やはり天候の急変や、掘ってみて初めてわかる地中の埋設状況などで、工事が当初の予定通りに進まない時の調整作業ですね。現場の職人さんたちと安全第一で知恵を出し合い、最適な工法へ変更していく必要があります。

 

また、道路工事や道路側溝工事は周辺にお住まいの方々の毎日の生活に直結するため、工事期間中の通行止めや騒音についてなどご理解をいただく丁寧な説明も非常に重要になります。施工に伴ってご不満やご意見をいただくこともありますが、誠実に向き合い、住民の方の意向に沿って施工方法など相談することで、最後にご納得いただけた時は本当にホッとしますね。

 

ー休日やワークライフバランス、職場の雰囲気についても教えていただけますか?

 

濱野:土木職と聞くと「現場が動いている限り忙しそう」というイメージを持たれがちなのですが、能代市役所ではワークライフバランスがとても良好に保たれています。完全週休二日制ということはもちろんですし、年休も計画的に取得できる環境が整っています。

 

私自身学生時代から野球をやっているのですが、職場の野球部にも所属し、職場の仲間と野球ができるのも楽しみのひとつです。令和5年度には官公庁の大会で全国大会にも出場し、ベスト16という成績を残すことができました。自分にとっては、この野球部で、職場のつながりを広げられたのも大きいと感じています。

 

職場もオンとオフのメリハリが効いており、若手からベテランまで業務の相談や雑談を明るく交わし合える、非常に風通しの良い雰囲気ですね。

秋田県市町村職員海外研修への挑戦。世界の視点を能代の街へ

ー濱野さんは海外研修への参加経験もあるとお聞きしました。応募のきっかけは何だったのですか?

 

濱野:入庁して数年が経ち、日々の維持管理業務の流れを一通り理解できるようになってきた中で、「もっと広い視野でインフラ整備のあり方を捉えてみたい」という強い想いが湧いてきたのがきっかけです。

 

秋田県が主催する海外研修制度があることを知り、海外の先進事例を直接学ぶことで、能代市のインフラ整備や将来の街づくりに還元できる知見を得たいと考え、思い切って自ら手を挙げて希望を出しました。若手の「挑戦したい」という意欲を後押ししてくれる組織の柔軟さにも心から感謝しています。

 

ー海外研修で特に印象に残ったことや、大きな衝撃を受けたポイントは何でしたか?

 

濱野:研修先でシンガポールの先進的なインフラ整備や持続可能な都市空間の形成を直接目で見て学んできたのですが、特に「既存の構造物をいかに長く、綺麗に維持・活用していくか」というアセットマネジメントの意識の高さや新技術の活用、対応の迅速さ、そのためのシステム構築に大きな衝撃を受けました。

 

単に新しい道路や施設を作るだけでなく、多民族国家ならではの街並みや気候に合わせた機能に長けた施設の建設、緑化を重視した景観を守りながら再生可能な空間を創出している様子や、環境に配慮し、洪水や水資源の確保を目的とした雨水排水システムの構築など、日本とは異なる視点やアプローチに、まさに目から鱗が落ちるような思いでした。

 

ー海外での学びは、現在の能代市での業務にも還元されていますか?

 

濱野:業務に対する視野が格段に広がったと感じています。研修へ行く前は「目の前の工事をいかに安全に、図面通り綺麗に終わらせるか」という視点が中心になりがちでした。

 

ですが海外研修を経てからは、「この道路改良や整備が、10年後や20年後の能代市の防災力向上や暮らしやすさにどう繋がっていくのか」という長期的な視点を持つようになりました。

 

また、歩行者や高齢者の方にとっての使いやすさや、将来的な維持管理のしやすさをより深く意識して設計や現場管理を行うようになり、日常の仕事に確かな深みが出たと実感しています。

職員の変化による責任と、インフラが形になる最高のやりがい

ー入庁6年目を迎えますが、濱野さんご自身の立ち位置にも変化はあったのでしょうか?

 

濱野:昨年度、主任に昇任したのですが、責任感が増したと感じています。

 

これまでは自分の担当する現場をミスなく納めることがメインの役割でしたが、主任になってからは自分の業務に加えて、後輩職員への適切な指導やフォロー、さらには課全体としての事業内容の把握や他部署、他機関との調整といった役割も求められるようになりました。また、自ら判断する力もより一層求められたと思っています。

 

後輩から業務の相談を受けた際には、自分が1年目の頃に先輩方に助けられた時のことを思い出し、優しく分かりやすくアドバイスすることを心がけています。自分が一層成長することで、能代市の土木行政全体の質に貢献していきたいと思っています。

 

ーこれまで土木技師として働いていて、「この仕事をしていて本当に良かった」と感じる瞬間はどんな時ですか?

 

濱野:自分が設計して、何ヶ月もかけて完成した道路や道路構造物が、実際の目に見える形となって街に残る瞬間ですね。そして何より、新しい道路や土木構造物に更新、補修した後に、地域住民の方から「便利になった」「とても助かった」と直接感謝の言葉をかけていただいた時は、言葉にならないほどの達成感を味わうことができます。

 

自分の仕事が、人々の暮らしや命を足元から守っているんだと強く実感できる瞬間であり、まさに自治体で働く醍醐味だと思っています。

 

ーこれまで携わった中で、特に思い入れの深い工事やプロジェクトのエピソードがあれば教えてください。

 

濱野:入庁4年目の頃に担当した、大雨による浸水被害を防止や老朽化した構造物を更新するための側溝更新工事が非常に深く心に残っています。工事を始めてみると現場の条件が想定以上に悪く、途中で工法の変更や施工時期の調整を余儀なくされるなど、試行錯誤の連続でした。

 

連日のように先輩や施工業者の皆さんと議論を重ね、知恵を絞り合ってなんとか無事に完成させることができたんです。その後、地域を襲うような大雨が降った際に、その道路側溝がしっかりと機能して浸水被害を防ぐことができた時は、自分の中で「街を守ることができた」という小さな誇りがありましたね(笑)

未来の仲間へ。能代の明日をともに創る喜び

ー能代市役所の土木職ならではの魅力や、この街で働く良さはどんなところでしょうか?

 

濱野:能代市は海、山、米代川という豊かな自然に恵まれていると同時に、風力発電をはじめとする再生可能エネルギー産業の集積や、インフラの再整備が進む、非常に活気に満ちたエネルギッシュな街です。

 

そうした変化と可能性に満ちた街で、若手のうちからスケールの大きな工事や重要なインフラ整備に直接関わることができるのが最大の特徴であり魅力ですね。近隣市出身の私を温かく受け入れてくれた市民の皆様の優しさや温かさも、日々の仕事を頑張る大きな原動力になっています。

 

ー濱野さんは今後どのような土木技師を目指していきたいですか?

 

濱野:地域住民の皆様や後輩職員から「濱野さんに相談すれば安心」と信頼していただけるような、頼りがいのある土木技師になりたいですね。

 

また、海外研修で学んできた先進的なアセットマネジメントの視点も活かしながら、防災・減災に強い、持続可能な能代市の基盤づくりを率先してリードしていきたいです。そのためにも、時代に合わせて常に新しい知識や技術を吸収し続ける姿勢をこれからも大切にしていきたいと考えています。

 

ー最後に、これから能代市役所や土木職を目指す方々へメッセージをお願いします!

 

濱野:土木技師の仕事は、単なる工事の監督や管理にとどまりません。

 

人々の毎日の安全な暮らしや大切な命を守り、10年後、50年後の街の未来を自分たちの手で創り上げていく、最高にやりがいのある「モノづくり」の仕事です!

 

最初は専門知識や現場経験がなくても、能代市役所には親身になってサポートしてくれる温かい先輩や上司がたくさんいますので、安心して飛び込んできてください。自然豊かで温かい能代市で、皆さんと一緒に街の明日を創っていける日を心から楽しみに待っています!

ー本日はありがとうございました。

 

「自分が手掛けた道路や排水路が、50年後もこの街と人々を守り続けていく」インタビュー中、海外研修での学びや現場での苦労話を語る濱野さんの眼差しには、20代とは思えない頼もしさと、土木技術者としての誇りが溢れていました。

近隣の市から能代市役所へ飛び込み、貪欲に知識を深めながら主任へと成長を続ける姿。そこには、従来の公務員という枠にとらわれず、世界の視点を取り入れながら街の安全に挑む熱い情熱がありました。濱野さんのような若きリーダーが足元を支えているからこそ、能代の明日はより強く、温かいものになっていくのだと感じる取材でした。

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年6月取材)

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