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糸満市役所

糸満市は沖縄県の最南端に位置し、県道256号線(旧国道331号)の海側には、海人(ウミンチュ)のまちとして知られる糸満の市街地が広がり、マチグヮー(市場)には、たくましいアンマー(お母さん)たちの声が飛び交っています。 旧暦の時間とともに、糸満ハーレーや大綱引きなどの行事を行い、古き良き風習や伝統を大切にしています。

憧れの沖縄で、夢を叶える!~文化財専門職として地域と歴史を繋ぐやりがい~

糸満市役所

2025/06/13

沖縄県糸満市役所で働く無津呂さんのインタビュー記事です。

沖縄で働く夢を追いかけ、見事実現させた無津呂さんに、仕事の魅力、やりがい、そして沖縄での心豊かな生活についてお話しいただきました。

 

志望動機とは何なのか、改めて考えさせられるような素敵な内容となっています。

 


ーまずは、自己紹介とこれまでのご経歴をお願いします。

 

無津呂:私は元々福岡県出身です。高校までは福岡で過ごし、大学は沖縄の琉球大学に進学し考古学を専攻していました。

 

大学卒業後は一度地元福岡に戻り、福岡県内の自治体で文化財に携わる仕事をしていました。そして令和6年度に糸満市役所に入庁しました。現在は教育委員会の生涯学習課文化振興係に所属しています。

職員さんの写真

ー高校卒業後、なぜ沖縄の大学に進学しようと思ったのでしょうか?

 

無津呂:私が沖縄の大学を選んだのは、学問的な理由と個人的な憧れ、両方がきっかけです。大学で考古学と社会学、どちらも深く学びたいと考えていたのですが、私が進学した琉球大学は1年次で両分野の授業を受けることができ、2年次から好きなコースを選択できるというカリキュラムでした。これは自分の興味を広げつつ、将来の方向性をじっくり見定めるのに最適な環境だと感じていました。

 

そして、もう一つは単純に沖縄に行きたいという気持ちが強く、それが背中を押してくれました。どちらかというと、沖縄への憧れの方が大きなウェイトを占めていたかもしれないですね(笑)

 

ーそもそも考古学や歴史は何がきっかけで好きになったのですか?

 

無津呂:私の出身は福岡県春日市というところなのですが、春日市は、約2,000年前の弥生時代、奴(な)国(こく)というクニの中心地の一つと考えられており、当時、大きな力を持った王が住んでいたとされている場所なんです。

 

幼い頃に地元の博物館を見学したことがきっかけで歴史に興味を持ち始め、それ以来、歴史や文化財が好きになりました。

 

ー一度は沖縄を離れて福岡で就職されたとのことですが、再度沖縄へ転職を決めた理由は何だったのでしょうか?

 

無津呂:大学卒業後も沖縄で働きたいという気持ちは強かったのですが、当時は諸々の事情で一旦地元福岡に戻ることになりました。

 

しかし、いつか沖縄で文化財の保護や保存に携わりたいという想いは消えることなく、常に心の中にありました。福岡で働きながらも沖縄への思いは忘れることができず、状況が落ち着いてきたのを機に、転職を本格的に検討し始めました。

 

実は、文化財に関わる自治体の試験には年齢制限があることが多く、私にとってまさにラストチャンスとも言えるタイミングだったことも、決断の大きな後押しとなりました。

 

ー沖縄県でも様々な自治体があるかと思いますが、なぜ糸満市を選ばれたのですか?

 

無津呂:大学で考古学を学んでいた頃、長期休暇中に実習という形で実際に遺跡へ調査に行く機会がありました。ちょうど私が在学していた時に、糸満市にある壕(戦争遺跡)の発掘調査に携わらせていただいたんです。

壕の写真
壕(外部)
壕の写真
壕(内部)

現在も戦争遺跡の保存や活用は重要な課題となっており、大学での経験から、そういった文化財に深く携わりたいという思いも強くなりました。

 

もし沖縄で働くのであれば糸満市にしようと決めていましたので、転職活動の際は他自治体を併願せず、糸満市一本しか受験していません。

 

ー働きながらの転職活動は、移動もあり大変だったのではないですか?

 

無津呂:正直なところ、そんなに大変だと感じることはありませんでした。一般的な事務職とは異なり、文化財専門職の試験は専門知識が問われるウェイトが高かったです。

 

私は大学時代に沖縄の文化財について勉強していたこともあり、前職でも文化財に携わる仕事をしていましたので、日頃から文化財ついての知識は蓄えることができました。

 

そのため、採用試験に向けて一から勉強をする必要はありませんでした。情報収集もインターネットでできましたし、一次試験は全国どこからでも受験できるテストセンター方式だったので、働きつつも大きな苦労することなく受験できました。

 

ー念願かなっての沖縄移住かと思いますが、実際に沖縄に移住されてみていかがですか?

 

無津呂:沖縄での生活は、想像以上に楽しく充実しています。まず、海が本当に綺麗で、自然が身近にある環境が素晴らしいですね。福岡にいた頃よりも、外に出る機会が増えたと思います。

 

そして何よりも、沖縄の皆さんの温かさに触れる毎日です。福岡の人々も優しかったのですが、沖縄には沖縄ならではの特別な温かさがあると感じます。

 

市役所に入って、地元の方と話す機会も多いのですが、「福岡出身ですが、大学時代に6年間沖縄に住んでいました」と話すと、「もう6年も住んでたら、うちなんちゅだね!」と、笑顔で仲間として受け入れてくださる方も多くいます。この迎え入れてくれる温かさが、沖縄生活の大きな魅力だと感じています。

具志川城跡の空撮
具志川城跡の空撮

ー現在はどのような業務に携わっているのですか?

 

無津呂:現在、メインで携わっているのは、国指定史跡である具志川城跡の整備業務です。石積みが壊れそうになっている部分の修繕や、グスク(城)を将来に伝えられるように整備し、多くの人々に見ていただけるようにするための重要な仕事です。

 

また、埋蔵文化財(遺跡)に関する業務もあります。工事を予定している業者さんなどから「この場所は遺跡がありますか?」という問い合わせがあった際、それに対応しています。遺跡がある場合は確認調査を行い、実際に遺跡が見つかれば発掘調査を行うこともあります。


その他、国指定以外の文化財(県の指定文化財や市の指定文化財)の保存・活用、そして新たな文化財の指定なども含め、文化財全般にわたる幅広い業務を担当しています。

デスクワークの様子

ー糸満市ならではの業務や、ここで働くやりがい、魅力について教えてください。

 

無津呂:糸満市ならではの業務は、やはり【沖縄特有の文化財】に携われることですね。本土にはない「グスク(沖縄の城跡)」や、沖縄戦に関する「壕」などの調査や保存は、まさに沖縄でしかできない仕事です。

 

本土と沖縄では歴史の流れが異なるため、存在する遺跡の種類も大きく違います。沖縄には沖縄独自の遺跡が多く、そういったものに深く関わることができるのはこの地ならではの魅力だと感じています。

 

仕事のやりがいとしては、文化財に直接触れている時が一番楽しく、やりがいも感じますね。土器や遺跡、建物、お祭り、そして自然など、文化財には様々な形がありますが、それらと向き合う時間はなんというかとてもワクワクします。

職員さんの写真

また、地域の方々や小学生を対象に文化財について出前講座を行う機会もあり、その際に「知らなかった」「初めて知った」という声を聞くと、とても嬉しくなります。自分の仕事が、地域の歴史や成り立ちを多くの人々に知っていただくきっかけとなり、未来へと引き継がれていく。この「歴史の橋渡し」ができることに、大きなやりがいと魅力を感じています。

 

ー働く環境として、糸満市役所の雰囲気はいかがですか?

 

無津呂:糸満市役所の職員の皆さんは、とても優しくて頼りになる方ばかりです。何か困ったことがあれば、すぐに助けてくれて、的確な答えが返ってくるので、すごく働きやすい環境だと感じています。

そして、市役所の立地も素晴らしいです。庁舎の目の前に美しい海が広がっているので、業務の合間にふと海を眺めて癒されることができます。これは、他の市役所では味わうことのできない贅沢な環境だと思っています。

庁舎から見える海
庁舎から見える海

ー最後に、求職者の方へメッセージをお願いします!

 

無津呂:沖縄は温かい人々に囲まれ、すごく生活しやすい場所だと感じています。私自身も、福岡から沖縄へ移住する前は「新しい環境でちゃんと生活できるかな?」「周りの人たちに馴染めるかな?」といった不安がありました。

 

しかし、実際に来てみると、市役所の同僚だけでなく、地域の方々が温かく迎え入れてくださり、話しかけてくださったりと、本当に良くしてくれます。

 

仕事を変えることや移住することには、もちろん不安がつきものだと思います。でも、私は「やらない後悔」よりも「やって後悔」した方が良いと思っています!あの時やっておけばよかった、と後から後悔するよりも、たとえ上手くいかなかったとしても、挑戦した経験は必ず自分自身を成長させてくれます。

 

転職すること、公務員になること、そして沖縄で働くことに迷っているのなら、ぜひ一歩踏み出してみてください!

ー本日はありがとうございました。

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年5月取材)

職員インタビュー

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糸満市は沖縄県の最南端に位置し、県道256号線(旧国道331号)の海側には、海人(ウミンチュ)のまちとして知られる糸満の市街地が広がり、マチグヮー(市場)には、たくましいアンマー(お母さん)たちの声が飛び交っています。 旧暦の時間とともに、糸満ハーレーや大綱引きなどの行事を行い、古き良き風習や伝統を大切にしています。

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