「わからないことはすぐ聞く。そうしたら先輩がすぐ来てくれた。それが1年間の原動力でした」
そう語るのは、真庭市役所生活環境部環境課で一般事務として働く入庁2年目の山形さん。岡山県北部・真庭市に隣接する新見市のご出身で、高校進学を機に真庭市と関わりを持ち、歴史や文化財への強い関心から学芸員資格を取得。大学時代のインターンシップをきっかけに「この地域の人たちのために働きたい」と真庭市職員を志望し、現在は家庭ごみや不法投棄、公害に関わる業務を担当しています。
今回は、真庭市役所への就職を考えている方に向けて、入庁後の研修体制や職場のリアルな雰囲気、1年目を乗り越えた経験について、山形さんの言葉でお届けします。
- 隣のまちから、真庭市へ。歴史と地域を愛した学生が公務員を志すまで
- 研修・OJT・資格取得支援。入庁1年目を丁寧に支えるフォロー体制
- 親世代しかいない7人の職場で。年の差を超えたコミュニケーションのつくり方
- 有給は取りやすく、同期とは年1回必ず集まる。真庭市の「働きやすさ」のリアル
隣のまちから、真庭市へ。歴史と地域を愛した学生が公務員を志すまで
ー本日はよろしくお願いします。まず、真庭市の出身ではないと伺いましたが、なぜ真庭市役所をめざそうと思ったのでしょうか?
山形:出身は真庭市に隣接している新見市なんですが、高校は真庭市内の学校に進んで、そこで真庭市の文化や歴史について総合学習で研究したんです。もともと社会科が好きだったので、地域の歴史を教育にいかして、子どもたちに地元を好きになってもらえたら、と思って中学校の社会の先生をめざしていたくらいです。
ーそれが、市役所職員という方向に変わっていったのはどうしてですか?
山形:ただ、大学で生涯学習について学ぶうちに、中学生だけではなく子どもから大人まで学べる場をつくりたいという気持ちに変わっていき、文化財をいかした仕事ができる市の職員だろう、と思うようになりました。
大学3年のときには真庭市のインターンシップにも参加させてもらって、官学民が連携して発掘調査を行っていることを知ったんです。市民の方々が率先して文化財を活用して地域おこしをしたいという気持ちに、すごく感銘を受けて、真庭市を志望しました。

研修・OJT・資格取得支援。入庁1年目を丁寧に支えるフォロー体制
ー配属先が環境課と決まったとき、正直どう感じましたか?
山形:最初はびっくりしたというのが正直なところで、「環境課って何をするところなんだろう」というところからのスタートでした。文化財や歴史の仕事がしたくて入庁したので、自分自身「本当にこれがやりたかったことなんだろうか」と思う部分もなかったわけではなくて。
ただ、環境課の仕事って市民の日常生活にすごく密接していて、自分が市民の立場だったら「こういうふうにしてほしい」と思うことを、仕事を通して実現できる場でもあるんですよね。公務員として「市民のために」という気持ちは変わらないんだと気づいてから、前向きにとりくめるようになりました。
ー入庁後の研修はどのようなものがありましたか?
山形:入庁後すぐに、業務で使うシステムの使い方や仕事の流れについて、先輩が丁寧に教えてくれました。その後も、県内の複数の市町村の新入職員が集まる合同研修が年に2回ほどあり、電話対応や社会人としてのマナー、公務員としての倫理といった内容で、段階的に学べる仕組みが整っている印象でした。
ー現場でのOJTやフォローはどうでしたか?
山形:自分からどんどん聞いていくタイプなので、わからないことがあればすぐ先輩に聞いていたんですけど、そうするとすぐに来てくれて、「こういう使い方をしたらいいよ」「この流れで業務をやっていけば大丈夫」と丁寧に教えてもらえました。おかげで業務自体はスムーズに習得できたかなと思います。1年目に資格を取れたのも、そうした環境があってこそでした。
ー資格も取得されたんですね。どのような資格ですか?
山形:有機性廃棄物資源化施設技術管理士です。環境課の業務に関わるもので、職場から「せっかくだから取っておかないか」と声をかけてもらったので、自分から手を挙げました。1年目でこういう機会をもらえたのはよかったなと思っています。

親世代しかいない7人の職場で。年の差を超えたコミュニケーションのつくり方
ー環境課はどのような体制ですか?
山形:全員で7人の部署で、20代は自分1人。ほかの方はみなさん、自分の親と同年代です。
ーそれはなかなかの年齢差ですね。馴染むまで大変ではありませんでしたか?
山形:最初は不安もありましたが、先輩方が積極的に話しかけてくださって。また、小学校から続けてきた野球の話をきっかけに、市の野球部の先輩も紹介していただき、関係が少しずつ広がっていきました。早い段階で頼りやすい環境ができていたので、本当にここに配属されて良かったなと思っています。
ー苦情対応など、難しい場面もあったと思いますが、そういった時はどうされていましたか?
山形:まず相手の話をしっかり聞いて、先輩に相談する、という流れが基本でした。環境課では不法投棄への対応も業務の一つで、現地確認や関係機関との調整なども行っています。ただ、市では対応できない場合があって、「どうにかしてほしい」と言われてもどうにもできない、という局面が一番しんどかったですね。年に何回かはそういった対応があって。でも先輩がすぐ動いてくれるので、1人で抱え込まずに済みました。
ー職場全体の雰囲気はどうですか?
山形:お堅いイメージが入庁前はあったんですけど、入ってみたら想像以上に明るい職場でした。みなさん活発にコミュニケーションをとりながら仕事をしていて、相談もしやすいし、雑談もある。コミュニケーションをとりながら働きたいタイプなので、そこが合っていたんだと思います。

有給は取りやすく、同期とは年1回必ず集まる。真庭市の「働きやすさ」のリアル
ーワークライフバランスはいかがですか?
山形:すごくいいと思っています。有給休暇が取りやすくて、民間に入っている友達と話すと、「そんなに取れるの?」と驚かれることも多くて、改めて恵まれているなと感じます。急な用事ができたときも臨機応変に対応していただけますし、誰かが休んだときは周りがカバーする体制もあるので、気持ちよく休めます。
ーお休みの日はどんなことをされているんですか?
山形:旅行に行ったり、ライブに行ったりが多いです。平日に休みが取れるので、混んでいない平日のライブにも行けたりして、それが地味にうれしいですね(笑)。
ー同期のみなさんとの交流はありますか?
山形:同期は全体で33人いて、事務職だと15、16人ほどです。年に1回は必ず同期会をやろうと決めていて、今日も夜に集まる予定なんです。そういうつながりが続いているのはうれしいですね。
ー最後に、真庭市役所をめざしている方へメッセージをお願いします。
山形:採用試験の勉強って、できるできないより、やるかやらないかだと思っています。自分も大学3年から試験勉強を始めて、しんどいなと思う時期もありましたが、やった分だけ自信になっていきました。今、試験勉強に必死で向き合っている方もいると思いますが、必ず真庭市の職員になってやるという気持ちで、ぜひあきらめずにがんばってほしいです。

ー本日はありがとうございました。
「わからなければすぐ聞く」——そのシンプルな行動が、山形さんの1年目を支えていました。年齢差のある職場でも、話しかけてくれる上司の存在、すぐ動いてくれるチームの体制が、新卒職員の不安をやわらげてきたことが伝わってきます。公務員の仕事はお堅くて黙々とこなすもの、というイメージを持っている方にこそ読んでほしいインタビューです。市民の日常生活を支える仕事を「市民のために」という気持ちは変わらない——そう気づいた山形さんが、今日も環境課で市民の日常生活を支えています。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年6月取材)



