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長浜市がめざすまちの姿「新たな感性を生かし みんなで未来を創るまち 長浜」の実現に向けて、長浜で暮らし、学び、働く人々がそれぞれ夢と希望を抱き、最大限に力を発揮することができる未来志向のまちづくりに取り組んでいます。

子どもの笑顔と向き合い続けるプロフェッショナル。長浜市児童発達支援センターで働くある職員が大切にする想い

長浜市役所

2025/10/07

「子どもが大好き!」

 

その真っ直ぐな想いを胸に、特別な支援を必要とする子どもたちの成長をそっと見守る、長浜市児童発達支援センターの療育専門員の職員。

 

その柔らかな笑顔と優しい眼差しは、まるで陽だまりのようです。

 

大学で心理学を学び、福祉の道を志したそう。しかし、その道のりは決して平坦ではありませんでした。理想と現実の間で悩み、自分らしい働き方を模索するなかで、全く違う「お花屋さん」という夢に心を寄せた日もあったと言います。

 

子どもから向けられた「嫌い」という言葉に、苦しんだ新人時代。
それでもこの場所を離れなかったのはなぜなのでしょうか。

 

そこには、試行錯誤の末に見つけた、かけがえのない喜びがありました。子どもたち、そしてその保護者の方々と分かち合う、小さな「できた!」の瞬間の輝き。

 

自然豊かな長浜の地で、心にゆとりを持って働く一人の職員が語る、仕事のやりがい、そして未来への想いをお伺いしました。

 

 


「いつか、この街に恩返しを」故郷への想いが導いた道

―まずは、自己紹介をお願いします


職員:長浜市の隣にある米原市で生まれ育ちました。まわりは山に囲まれていて、本当に自然豊かな場所です。高校は実家から長浜市内の学校に通っていました。大学は県外の大学へ進学し、心理学を専攻。卒業後に福祉系の専門学校で1年間学びました。

 

―心理学を学ばれた後、福祉の専門学校に進まれたのですね。何かきっかけがあったのでしょうか。
 

職員:専門学校時代に、さまざまな福祉施設を見学する機会がありました。そこで障害を持つ方々と直接お話しするなかで、これまで自分が知らなかった世界に触れ、大きな衝撃を受けました。

 

同時に、もっとこの分野について深く知りたい、当事者の方々のすぐそばで、自分にできることを見つけたい、力になりたい、という想いが強くなったのがきっかけです。

 

―大学時代は県外で過ごされたとのことですが、就職を機に地元へ戻られた理由を教えてください。
 

職員:愛知県内の大学に通っていて、社会人の姉と一緒に暮らしていました。地元にはない地下鉄に乗ったり、満員のバスに揺られたり、都会での生活は刺激的で楽しかったです。


でも、いざ自分の将来を考えたときに、まったく知らない土地で働き続けるというイメージが湧かなかったんです。やはり、生まれ育ったこの地域で、これまでお世話になった方々や地域に恩返しがしたい。その気持ちが強く、地元に戻って働くことを決めました。

 

―市役所に入庁される前に、福祉の現場でご経験を積まれたのですね。
 

職員:専門学校を卒業後、まずは長浜市内にある社会福祉法人に就職し、そこで2年半ほど働きました。その後、ご縁があってこの長浜市役所の会計年度任用職員として働くことになり、6年半の経験を積んだあと、正規職員の採用試験を受けて現在に至ります。

 

 

子どもからの「嫌い!」の一言。試行錯誤の日々が教えてくれたこと

―会計年度任用職員として長浜市役所で働きはじめたころのお話をお聞かせください。
 

職員:はじめは「児童指導員」として、担当するお子さん一人ひとりの個別支援計画を作成することからはじまりました。施設に来られたお子さんや保護者の方と直接関わり、計画に基づいた支援を行うのが主な仕事です。お子さんたちと直接触れ合う時間が多く、毎日が新しい発見の連続でした。

 

―振り返ってみて、特に大変だったことはどのようなことが浮かびますか?
 

職員:今も毎日が勉強で、挫折の連続です(笑)


最初の3年間は本当に手探りの状態でした。お子さん一人ひとりの特性に合わせた関わり方が分からず、自分だけではどうすることもできなくて…。とにかく先輩や上司に「どうしたらいいですか」と何度も相談し、アドバイスをいただいては実践し、うまくいかなければまた別の方法を試す、その繰り返しでした。


忘れられないのは、1年目の時のことです。あるお子さんから、はっきりと「嫌い」「もう来ないでほしい」と言われてしまったことがありました。


当時はその言葉を文字通りに受け止めてしまい、自分の存在がこの子を傷つけているのではないかと、ひどく落ち込みました。もちろん、後から思えば、その言葉にはお子さんなりの別の気持ちや理由が隠されていたのですが、当時の私にはそれを受け止めるだけの知識も経験もありませんでした。自分の未熟さを痛感した経験です。

 

―その経験をどのように乗り越えられたのでしょうか。

 

職員:まわりの方々の支えが本当に大きかったです。一人で抱え込まず、先輩や上司に正直に自分の気持ちを打ち明け、相談しました。そうすると、皆さんが親身になって話を聞いてくださり、お子さんの言葉の裏にあるかもしれない気持ちの読み解き方や、別の関わり方を一緒に考えてくれました。


試行錯誤を繰り返す中で、少しずつお子さんの本当の気持ちに寄り添うことの大切さを学んでいきました。そういった経験を通じて自分なりに「こうしてみよう」というかたちが見えてきたように思います。


チームで育む、一人ひとりの「できた!」の瞬間

―現在は「療育専門員」としてご活躍されていますが、以前の「児童指導員」とはどのような違いがありますか?
 

職員:療育専門員は、「児童指導員」としての直接的な支援業務を経験し、「児童発達支援管理責任者」として、児童発達支援事業所内のサービスの管理を行います。「児童発達支援管理責任者」は児童福祉法に基づき、個別支援計画の作成や、保護者との相談、関係機関との連携、現場職員への指導助言などを行います。


現在では、先輩の「児童発達支援管理責任者」のアドバイスを受けながら、保護者との相談や関係機関と連携したり、チームが円滑に機能し、お子さん一人ひとりにとって最善の支援が提供できるよう努めています。

 

―この仕事をしていて、最もやりがいを感じるのはどんな瞬間ですか?
 

職員:やはり、お子さんの成長を間近で感じられたときです。ほんの些細なことでも、昨日までできなかったことが今日できるようになった、その瞬間に立ち会えることが何よりの喜びです。


その「できた!」という瞬間を、お子さん本人だけでなく、一番近くで見守ってこられた保護者の方と分かち合える時、この仕事をしていて本当に良かったと心から感じます。その笑顔を見るために、日々の努力があるのだと思っています。

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―ワークライフバランスについてはいかがですか。以前の職場と比べて変化はありましたか?
 

職員:大きく変わりました。前職は交代勤務だったので、生活リズムを整えるのが大変なときもありましたが、現在は基本的に土日祝日が休みなので、オンとオフのメリハリがつけやすいです。自分の好きなタイミングで計画的に休暇を取ることもできるので、心にも身体にもゆとりを持って仕事に取り組めています。

 

―職場の雰囲気はいかがでしょうか。
 

職員:とても良い関係を築けていると思います。お昼休みには、みんなでお弁当を持ち寄って食べたり、ときには近くのカフェにランチに出かけたりします。仕事の話はもちろんですが、「最近、どんなテレビ番組見てる?」といった何気ない雑談も気軽にできる、温かい雰囲気です。


そうした日々のコミュニケーションが、円滑なチームワークにつながっていると感じています。

 

これからも、一人ひとりの心に寄り添い続けて

―最後に、今後の目標や、これから挑戦してみたいことをお聞かせください。
 

職員:お子さんはもちろん、保護者の方々も含めて、関わるすべての方が笑顔になれるような支援を続けていきたいです。そのためには、自分自身の専門的な知識や、相談に応じる技術をもっともっと磨いていく必要があると思っています。


日々の業務に真摯に向き合い、常に学び続ける姿勢を忘れずに、より信頼される療育専門員を目指していきたいです。

 

―今日はありがとうございました。

 

「嫌い」という言葉に悩み、それでもこの場所を離れなかったのはなぜか。その問いへの答えは、取材に応じてくれた職員の柔らかな笑顔と、穏やかな語り口の中にありました。

 

試行錯誤を繰り返し、子どもたちや保護者の方々と分かち合う「できた!」の瞬間。そのかけがえのない喜びこそが、気持ちを支え、一歩ずつ歩みを進める力になっていたのだと思います。

 

働く場所や専門性は変わっても、目の前の人々に心から寄り添い、一緒に喜びを分かち合う。そんな、あたたかく優しい想いは、きっとこれからも変わることなく、たくさんの子どもたちとその家族を照らし続けていくのだと感じました。

取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年9月取材)

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