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橿原市役所

橿原市は人口約12万人、奈良盆地の南部に位置し、面積約39.5㎢と比較的コンパクトながら、多様な側面を持っています。 万葉の時代を偲ばせる大和三山と藤原宮跡、江戸時代の街並みを残す今井町、初代神武天皇をお祀りする橿原神宮など、豊かで重層的な歴史に恵まれています。 一方では、鉄道網や道路網が発達する交通の要衝であり、製造業の拠点が複数あるほか、大手のショッピングモールには和歌山や大阪からも買い物客が訪れています。 そんな田舎と都会のはざまで、便利に生活しながら楽しく豊かな自然・歴史・文化を満喫できる本市では、「子育てしやすい街 日本一」を目指して、様々な施策を展開中です。

橿原市初の「情報技術職」×ベテラン職員。自分たちの手で街のデジタルを創る、自治体ITの飽くなき挑戦

橿原市役所

2026/04/23

「最先端の技術を、誰のために使うのか」。大学でAIを専攻していた伊藤さんは、ある出会いをきっかけに橿原市初の「情報技術職」という道を選びました。その隣に立つのは、独力で基盤構築までこなすベテラン、田島さん。


全国的にも珍しい仮想基盤のインハウス構築やAIの活用など、従来の「役所」のイメージを覆す挑戦がここにはあります。顔の見える相手に技術を届ける喜びと、自治体ITの未来を二人に伺いました。
 

 


 

大学での学びを市民の生活へ。橿原市初の情報技術職としての歩み

ーまずは、お二人の自己紹介と、これまでどのような経歴を歩んでこられたのかを教えてください。

 

伊藤:私は大学で、IoTやAIといった最先端の分野を専攻していました。将来はAIの研究職や、技術に特化した企業への就職も考えていたのですが、転機となったのは大学の授業の一環で行った橿原市役所での実習でした。

 

そこで今の上司である田島さんたちと出会い、自治体の現場でも技術を活かせるフィールドがあることを知りました。橿原市が「情報技術職」を単独で募集していることを知り、「ここなら自分の学んできたことが直接、誰かの役に立つかもしれない」と感じて入庁を決めました。

 

田島:私は平成21年度に入庁したので、今年で18年目になりますね。私の場合は伊藤さんのような専門職での採用ではなく、一般事務職としてのスタートでした。

 

前職は社会福祉法人で事務をしていたのですが、当時からMicrosoft Accessを使ってデータベースを構築したりしていました。

 

入庁後は生活保護のケースワーカー、総務、デジタル戦略課を経て、現在は情報システム課に在籍しています。事務職ではありますが、一貫して現場の課題をITでどう解決するかを追求してきました。

 

 

ー伊藤さんは、橿原市初の「情報技術職」としての採用だそうですね。

 

伊藤:はい、そうです。市役所にとって初めての試みということで、周囲からの期待も感じています。これまでは事務職の方が兼務したり、外部委託に頼っていた部分を、専門知識を持った職員が直接担うことで、よりスピーディーで柔軟な対応ができる組織にしていきたいと思っています。

インタビュー風景

理想と現実のギャップを成長に。開発だけでない市役所の仕事

ー入庁して1年が経とうとしていますが、実際に働いてみて感じたギャップはありますか?

 

伊藤:正直に言うと、想像以上に事務仕事が多いなと感じました(笑)。入庁前は「1日中プログラミングをしているのかな」と思っていた時期もあったのですが、実際にはパソコン端末の管理や発注、廃棄、さらには業者さんとの契約調整など、技術以外の「市役所の仕組み」を理解するための仕事が半分以上を占めています。

 

最初は戸惑いもありましたが、システムの裏側にあるルールや運用を知らなければ、本当に使いやすいシステムは作れないのだと、今ではその事務仕事の意味も理解できてきました。

 

田島:市役所のIT職は、ただコードを書くだけではありませんからね。行政のルールの中でどうシステムを動かすか、という視点が不可欠です。伊藤さんには、まずその基礎をしっかり理解してもらいたかったのです。

インタビュー風景

業者任せにせず自ら構築。全国でも珍しい仮想基盤構築の舞台裏

ー橿原市では、職員自ら仮想基盤を構築したと伺いました。これは非常に珍しい取り組みですよね。

 

田島:そうですね。通常、自治体のシステム基盤の構築はベンダーに委託することが多いのですが、橿原市では自分たちでサーバーを調達し、仮想化基盤や仮想マシンを自分たちの手で構築しました。

 

これによって、コストを大幅に削減できるだけでなく、必要に応じて自分たちで柔軟にシステムを拡張したり、実験的な試みをしたりすることが可能になります。

 

伊藤:私は大学でネットワークの基礎は学んでいましたが、実際に市全体のインフラを自分たちで組むという経験は衝撃的でしたね(笑)。

 

 

ー自前で取り組むことへのこだわりはどこから来るのでしょうか?

 

田島:予算には限りがあります。「予算がないからできません」と諦めるのではなく、自分たちの技術でなんとか形にする。

 

例えば、以前は文書番号の収受を台帳に手書きで行っていましたが、それをデジタル化し、全庁からアクセスできるようにしたのも自前です。無線LANの導入も、自分たちで設定を行うことで数千万円のコストを浮かせて実現しました。

 

この「自前で作り上げてきた実績」こそが、橿原市役所のITの強みだと思います。

 

伊藤:私も自分たちで構築した仮想化基盤の上で、現在AIチャットボットの試作を行っています。大学で学んだAIの知識を、実際の庁内業務の効率化にどう結びつけるか。自分たちで基盤を持っているからこそ、こうした新しい挑戦もスピーディーに試すことができるんです。

業務風景

感謝の声が原動力。信頼を守り誰もが使いやすいシステムを目指して

ー仕事の中で、最もやりがいを感じる瞬間はどのような時ですか?

 

伊藤:やはり、職員の皆さんから直接フィードバックをもらえる時です。「パソコンの操作が分からない」「システムをこう改善してほしい」といった相談を受け、それを解決した時に「ありがとう、助かったよ」と生の言葉をいただけることが一番の励みになります。

 

大学の研究室では、対象が漠然としていましたが、ここでは「目の前の人の課題を技術で解決している」という実感があります。

 

田島:私も同感です。私たちの仕事は、すべて私たちが発注者になります。工程が細切れになっているわけではなく、企画から導入、運用まで一貫して携われるのが強みです。

 

「市民や職員のためにやるべきこと」を自ら企画して形にし、導入後もユーザーの反応を見ながら即座に改善していけます。自分たちが手掛けたものが、実際に市役所の働き方を変えていく様子を最初から最後まで間近で見られるのは、この仕事ならではの大きな醍醐味ですね。

 

 

ー逆に、自治体ならではの大変さを感じるのはどのような時ですか?

 

田島:自治体が扱うのは市民の皆さんの非常に機微な情報ですから、「失敗してデータが漏洩してしまった」ということは絶対に許されません。セキュリティ面に関しては、民間以上に慎重かつ厳格に考えなければならない重い責任があります。

 

一方で、慎重になりすぎて進化が止まることも避けるべきです。一度失敗すると「新しいことはするな」という風潮になりかねないため、安全を確実に担保しながらどう価値を実装するか。そのバランスの舵取りは非常に難しいところですね。

 

伊藤:私が実感しているのは、ユーザーに寄り添うことの難しさです。新しいシステムへの不安や抵抗感を持つ職員もいる中、専門職として最先端を追うだけでなく、「年配の方も含め誰もが安心して直感的に使えるか」が大切です。

 

単にツールを入れるのではなく、現場の声に耳を傾け、誰も置いていかない技術の届け方を考える。その【寄り添うプロセス】には、技術力と同じくらい丁寧なコミュニケーションが必要だと感じています。

電話対応の様子

尊敬し合える仲間と最新設備。未来の挑戦者へ伝えたいメッセージ

ー伊藤さんから見て、田島さんはどのような存在ですか?

 

伊藤:本当に尊敬する大先輩です!事務職でありながら、技術的な知識は専門職以上。特に業者さんとの打ち合わせで、複雑な仕様の議論を対等以上に行っている姿を見ると、本当にかっこいいなと思います。

 

田島さんのような行政の現場を知り尽くしたITのスペシャリストがそばにいてくれることは、1年目の私にとって何よりの支えです。

 

田島:そう言われると照れますね(笑)。でも、伊藤さんのような専門的なバックグラウンドを持った人間が入ってくれたことで、私たちの取り組みもさらに加速しています。

 

事務職は数年で異動してしまいますが、情報技術職として伊藤さんが腰を据えて携わってくれることで、市の中に確かな知見が蓄積されていくのは非常に心強いです。

 

 

ー最後に、受験を考えている方へメッセージやアドバイスをお願いします。

 

田島:市役所のIT職は、プログラミングに限らずネットワークやセキュリティ、行政制度まで幅広く興味を持ち、「何でも自分でやってみたい」好奇心旺盛な人が向いています。

 

橿原市にはGPUサーバーも完備され、自治体としては珍しいほど挑戦のリソースが揃っています。「今やるべきこと」を自ら企画し、導入まで実行に移せる面白さがここにはあります。街の未来をデジタルで創るという志を持った方と、ぜひ一緒に挑戦したいですね。

 

伊藤:専門職として入っても、確かに最初は事務的な仕事が多くて戸惑うこともあるかもしれません。でもそれは、現場の課題を深く知るために不可欠なステップだと思っています。

 

自分の知識や技術を、顔の見える人たちの暮らしや、職場の仲間に直接還元できる喜びは、他では味わえないやりがいです。やる気次第で新しい技術をどんどん取り入れ、生かしていける環境ですので、街全体のために試してみたいという方は、ぜひ一歩踏み出してみてください!

笑顔の写真

ー本日はありがとうございました。

 

17年以上のキャリアを持つ田島さんと、入庁1年目の伊藤さん。二人の間には、上司と部下という関係を超えた、技術者同士のリスペクトが流れていました。

 

業者の見積もりに頼らず、自分たちで手を動かしてネットワークを引き、サーバーを建てる。その根底には、市民の血税を無駄にせず、より良いサービスを届けたいという情熱があります。

 

最新のGPUサーバーと温かな人間関係。その両方が、橿原市の未来を創る強力なエンジンになっているのだと感じました。

 

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年4月取材)

職員インタビュー

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橿原市は人口約12万人、奈良盆地の南部に位置し、面積約39.5㎢と比較的コンパクトながら、多様な側面を持っています。 万葉の時代を偲ばせる大和三山と藤原宮跡、江戸時代の街並みを残す今井町、初代神武天皇をお祀りする橿原神宮など、豊かで重層的な歴史に恵まれています。 一方では、鉄道網や道路網が発達する交通の要衝であり、製造業の拠点が複数あるほか、大手のショッピングモールには和歌山や大阪からも買い物客が訪れています。 そんな田舎と都会のはざまで、便利に生活しながら楽しく豊かな自然・歴史・文化を満喫できる本市では、「子育てしやすい街 日本一」を目指して、様々な施策を展開中です。

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