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天草市役所

天草市は、熊本県南西部に位置し、周囲を藍く美しい海に囲まれた天草上島と天草下島および御所浦島などで構成する天草諸島の中心部に位置しています。 温暖な気候を活かした農業や、豊かな水産資源を活かした漁業を主として発展してきました。また、自然景観、南蛮文化やキリシタンの歴史など、多くの観光資源にも恵まれています。 県庁所在地の熊本市からは、車で2時間ほどを要しますが、産業の発展や地域間交流など、福岡・長崎・熊本・鹿児島を結ぶ九州西岸地域の拠点としてあらゆる分野において発展が期待されている地域です。

ホテル業界から天草市・行政事務職へ。未経験から挑む「子どもたちの未来」を支える仕事

天草市役所

2026/02/09

京都のホテルで夜勤をこなしながら働いていた杉山さん。ホテルの閉館を機に、両親が暮らす天草市へと導かれるように戻ってきました。


未経験の行政事務職に飛び込み、1年目から大規模な国際交流事業を担当。「公務員=窓口業務」という固定観念を覆す、アクティブでやりがい溢れる日々や、天草で手に入れた健康的な生活リズムの魅力を語っていただきました。

 

 


 

華やかな京都のホテルから、豊かな自然の天草へ。大きな決断の裏側

ー杉山さんは以前、京都のホテルで働かれていたとお聞きしました。そこからなぜ、地元である熊本、そして天草市役所を目指されたのでしょうか。

 

杉山:はい。京都の大学を卒業後、そのまま現地のホテルに就職して3〜4年ほどフロント業務などを中心に働いていました。転職の直接的なきっかけは、勤めていたホテルが閉館することになったことです。

 

系列の他ホテルへ移る道もありましたが、どこかで「これまでとは違う、新しい何かに挑戦してみたい」という気持ちが強かったんだと思います。

 

 

ーなるほど。その「新しい挑戦」の場として、なぜ天草市役所を選んだのですか?

 

杉山:実は、私の転職を考えるタイミングで、両親が熊本市から天草市へと移住していたんです。昔から熊本出身として地元への愛着はありましたし、両親のいる天草で仕事を探そうと思った時に、真っ先に浮かんだのが市役所でした。

 

公務員であれば、これまでの接客経験を活かしつつ、地域に根ざして長く働けると考え、天草市役所への受験を決意しました。

インタビュー風景

「天草を知る」ことから始まった、独学での試験対策

ー公務員試験に向けて、どのような準備をされましたか?

 

杉山:まずは過去問ですね。市販されている過去問を6年分ほど購入して、とにかく何度も繰り返し解きました。

それから、私は熊本出身ではありますが、天草という土地については深く知っているわけではありませんでした。

 

そこで、天草市が発行している書籍を読み込んだり、休日には観光名所を自分の足で巡って、天草の空気感を肌で感じるようにしました。

 

 

ー実地での学習も大切にされたのですね。実際の試験での印象はどうでしたか?

 

杉山:面接官の方々が本当に優しくて、温かかったことが強く印象に残っています。

緊張で言葉に詰まってしまう場面があっても、無理に急かされることはなく、私の言葉が出るまで静かに待ってくださいました。

 

「一人の人間として、私の話に真剣に耳を傾けてくれている」という安心感がありましたね。

 

 

ー合格が決まり、まさに「異業種」からの転身ですが、新天地での挑戦にあたって不安はありませんでしたか?

 

杉山:正直に言えば、最初は「自分に務まるだろうか」という不安もありました。

 

でも、ホテル時代は夜勤がメインで生活リズムが不規則だったので、規則正しい生活に戻れることや、暦通りにお休みが取れるという点には、非常に大きな魅力を感じていました。

 

また、天草市役所は庁舎が新しくきれいなこともあり、不安よりもワクワク感の方が大きかったですね。

庁舎外観
天草市役所庁舎(外観)
庁舎内観
天草市役所庁舎(内観)

1年目から世界へ。中学生たちの成長を特等席で見守るやりがい

ー入庁後、教育総務課に配属されたとのことですが、具体的にはどのような業務を担当されているのですか?

 

杉山:メインで担当しているのは、アメリカのエンシニータス市との「姉妹都市教育交流事業」です。

 

今年は中学生をアメリカへ派遣する年だったのですが、その募集選考から、事前の説明会、現地担当者と研修プログラムについての打ち合わせ、さらには旅行会社との調整まで、一連の流れをすべて任せていただきました。

 

 

ー入庁1年目で、そこまで大きなプロジェクトを任されるのですね!

 

杉山:そうなんです。「新人の自分にここまで任せてくれるんだ!」という驚きと喜びがありました。

 

もちろん、一人ですべて行うわけではなく、周りの先輩方にサポートをいただきながら進めていきましたが、責任を持って最後までやり抜く経験は、私にとって大きな自信になりました。

 

 

ーこの仕事をしていて、一番の喜びを感じた瞬間を教えてください。

 

杉山:派遣前は不安そうな顔をしていた中学生たちが、アメリカから帰国した瞬間、その表情がまるで別人のようにパッと輝いていたんです。

 

一人ひとりと話をした際に、「自分の人生観がガラッと変わった」「本気で英語を勉強して、また海外に行きたい」と熱く語ってくれて。

 

「子どもたちの成長に携わることができた」—その感動は、何物にも代えがたい経験でしたね。

 

 

ー前職の経験が、今の仕事に活きていると感じる瞬間はありますか?

杉山:電話対応や窓口で市民の方、学校の先生方と接する際に、「明るく丁寧な対応だね」と言っていただけることがあります。

 

ホテルで培ったホスピタリティや、相手の状況を察する姿勢は、どのような部署にいても最大の武器になるのだと感じています。

姉妹都市教育交流事業
エンシニータス市との姉妹都市教育交流事業

横のつながりが支える、天草市役所の「チーム力」

ー業務を進める上で、他部署との連携も多いのでしょうか。

杉山:はい、想像以上に多いですね。姉妹都市の件であれば政策企画課、学校関係の業務は学校教育課、給与等についての業務は総務課など、毎日のように他部署の方々と連絡を取り合っています。また、教育総務課は学校とのやり取りもとても多いです。

 

ホテル時代もチームワークは大切でしたが、市役所では「組織全体が大きな一つのチーム」として動いている実感が強いです。

 

 

ー杉山さんの所属されている係の雰囲気はいかがですか?

 

杉山:私の係は係長を含めて4人と少人数なので、非常に風通しが良いですね。

誰か一人が分からないことがあっても、周りの皆さんが「それはこうだよ」と自然に助けてくれる温かい環境です。

 

日々の業務の中でも、ちょっとした雑談を交えながらリラックスして仕事に取り組める空気感があります。

 

 

ー29名もの同期がいらっしゃるとのことですが、配属先を越えた横のつながりはいかがですか?

 

杉山:今年は同期が29人と例年より多かったみたいなんです。同じ課にはいませんが、仲の良い同期とは仕事終わりに何度かご飯に行ったりしています。

 

違う部署で頑張っている仲間の話を聞くのは良い刺激になりますし、何でも相談できるかけがえのない仲間ができたことは、転職して心強いと感じる大きなポイントですね。

職場での談笑の様子

「空が広い」天草での生活。健康的な毎日がもたらす心のゆとり

ー天草での「働き方」については、どのように感じられていますか?

 

杉山:もちろん、給与計算などの事務が重なる時期は締め切りに追われて残業することもありますが、それでも以前の夜勤中心の生活に比べれば、生活リズムは劇的に改善されました。

 

基本的には8時30分に出勤して17時15分に退庁し、夜はしっかり眠る。当たり前のことのようですが、ホテルで働いていた頃と比べると、驚くほど体が楽になりましたね。

 

 

ーお休みもしっかり取れているようですね。

 

杉山:はい。土日祝日は基本的にお休みですし、夏季休暇も5日間しっかりと消化できました。

 

驚いたのは、上司や先輩方が積極的に休暇を取られていることです。上の人が休んでくれるからこそ、私たち若手も気兼ねなく「自分の時間」を大切にできる。そんな良い循環が生まれている職場だと思います。

 

 

ー最後に、これから天草市役所を目指す方へメッセージをお願いします!

 

杉山:公務員試験の勉強は、孤独で大変な時期もあると思います。でも、その先には想像以上に彩り豊かな仕事と、温かい仲間たちが待っています。

 

私のように「新しいことに挑戦してみたい」「地元に貢献したい」という動機からでも大丈夫です。一歩踏み出せば、天草の優しい人々と豊かな自然が、あなたを温かく迎え入れてくれます。

 

ぜひ、私たちと一緒に天草の未来を作っていきましょう!

職員の写真

ー本日はありがとうございました。

 

穏やかな口調の中に、担当した中学生たちの成長を語る際の熱い眼差しが印象的だった杉山さん。

京都という華やかな場所から天草という自然豊かな故郷へ。一見すると大きな変化ですが、杉山さんにとっては自分らしく輝ける場所への帰還だったのかもしれません。

 

天草の海のような、ゆったりとした時間の流れと、確かな情熱が共存する職場の空気が、お話の端々から伝わってきました。

 

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年12月取材)

職員インタビュー

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