「多様な業務に携わる中で、幅広い知識が身につくし、様々な視点から物事を見れるようになる」
そう語るのは、十和田市役所で働く入庁4年目の長嶋さんと中橋さん。長嶋さんは国保年金課での勤務を経て、今年度から総務課で議会対応、例規データベース(市の条例等を掲載しているデータベース)の管理・更新、条例・規則等の公布を担当しています。中橋さんは入庁時から情報政策課に所属し、庁内のネットワークやシステムの管理を担ってきました。
今回は、十和田市役所を目指す方に向けて、事務職としての仕事内容や働く魅力、そして厳しさについて、たっぷりとお話を伺いました。
- 活気に惹かれて、法律の知識を携えて。二人が十和田市役所を選ぶまで
- 700台の端末を支える情報政策課。行政運営を支える総務課の裏方仕事
- 報連相の大切さと、異動という財産。大変さの先にあるやりがい
- 優しい先輩、賑やかな職場。休暇も部活動も充実の十和田市役所
- 十和田市役所を目指す方へ
活気に惹かれて、法律の知識を携えて。二人が十和田市役所を選ぶまで
ーまずは、お二人のご経歴について教えてください。
中橋:生まれも育ちも十和田市です。大学は岩手県の大学に進学しました。情報系の学部で、主にプログラミングの勉強をしていました。
長嶋:出身は七戸町です。大学は宮城県の大学に進学しました。法学部の法律学科で、憲法や民法、行政法などを学んでいました。
ーそれぞれ、なぜ公務員という道を選ばれたのですか。
長嶋:安直ではあるのですけれど、雇用や給料の面で、景気に影響されないため、安定しているという点が一番でした。安定している環境だからこそ長く働くことができ、将来を見すえてキャリアを積むことができる、と思い公務員を目指すようになりました。
私の出身地が隣町のため、十和田市を訪れる機会が多く、親しみがありました。訪れるたびに地域の活気や暮らしやすさを感じ、この街の発展や市民生活を支える仕事に携わりたい、十和田市で働きたい、と思いました。
中橋:私も長嶋さんと考えが似ているところがあるのですが、安定しているというのが一つです。
小さいころから親や親戚に「公務員は安定しているからいい」とずっと言われていたこともあり、高校・大学のインターンシップで十和田市役所を訪れたときに改めて地域に貢献したいと思い、公務員を目指すようになりました。

700台の端末を支える情報政策課。行政運営を支える総務課の裏方仕事
ー情報政策課では、具体的にどんなお仕事をされているのですか。
中橋:現在は庁内のネットワークや住民情報を管理する基幹系のシステムの管理を主に担当しています。昨年度までは庁内の端末やプリンタ、ホームページシステムの管理、経理を主に担当していました。
ー日々、職員さんから問い合わせが入ることも多いのですか。
中橋:たくさんあります。例えば、端末がうまく起動しない、ディスプレイに映らない、ネットワークに接続できないといったものです。端末を再起動してもらったり、ケーブルを抜き差ししてもらったりすると、解決することが多いです。
中には、機器側の故障やLANケーブルが断線していたケースもあり、そのときは予備の機器や別のLANケーブルと交換するといった対応もしています。
ー長嶋さんは、国保年金課ではどんなお仕事をされていたのですか。
長嶋:後期高齢者医療制度の担当をしていました。保険証や納付書の発行を行っていて、7月に納付書を送り、8月には保険証の更新があるので、7月から9月あたりは通常業務に加えて、電話・窓口対応を中心に業務を行っていました。
前年の所得に応じて保険料が決まるので、所得が上がった方が保険料の増額についてお尋ねになるケースもあるので、そこは丁寧に制度の説明をしてご納得いただくように努めていました。
ー今年度から異動された総務課では、どんなお仕事をされているのですか。
長嶋:議会の答弁書の取りまとめ、例規データベースの管理・更新をしたり、条例規則等の公布をしたりしています。庁舎前にある掲示板の管理も私の業務です。
一般質問の答弁書を各課から提出してもらったものを取りまとめたり、議会後、今後の対応が必要な答弁を取りまとめたりしています。

報連相の大切さと、異動という財産。大変さの先にあるやりがい
ー実際に働いてみてわかった大変さはありますか。
中橋:問い合わせ対応が大変だと感じました。情報政策課にはパソコン・プリンタ等の機器やネットワーク等の不具合の問い合わせがきます。不具合の原因や症状はさまざまで、それぞれに合わせた対応方法を覚えるのが大変でした。
問い合わせ対応の他に通常業務もあることから、優先順位を考えながら正確に仕事を進めるために、改めて報連相(ホウレンソウ(報告・連絡・相談の略))の大切さを実感しました。
長嶋:市役所は異動があるので、定期的に新しい分野の知識を一から学ぶ必要があり、すごく大変だと感じました。また、今まで慣れ親しんだところから離れて、関係を一から作ることにもなるので、そこは大変な部分ではあります。
ー長嶋さんはこの4月に初めて異動を経験されましたが、どのように感じましたか。また、異動については、どのように捉えていますか。
長嶋:法律関係は大学でも学んでいたので、一からというよりは少し知識がある状態で臨めたのは良かったです。また、早い段階で異動を経験することで、一つのところにいるよりも、幅広い知識が身につきますし、様々な視点から物事を見れるようになるのは、結構メリットだと感じています。
ー中橋さんはまだ異動を経験されていないとのことですが、今後、経験してみたい仕事はありますか。
中橋:採用されて1年目からずっと情報政策課にいますが、基本的に職員を相手にする仕事なので、市民の方と直接対応するような窓口業務を経験してみたいなという思いがありますね。
ーやりがいを感じるのは、どんなときですか。
中橋:端末やプリンターの不具合で問い合わせがあって、実際に現地で直した後に「ありがとうね」「いつも助かるよ」と声をいただけると、やりがいを感じます。
長嶋:国保年金課にいたときは、医療を受ける方に制度を説明すると、安心してくれる方がいて、それはやりがいに繋がっていたのかなと思います。総務課に来てからは、例規等の相談や整備を通して、各課の業務を支えられることに、この仕事の意義を感じています。

優しい先輩、賑やかな職場。休暇も部活動も充実の十和田市役所
ー職場の雰囲気については、どのように感じていますか。
中橋:コミュニケーションが取りやすく協力し合える環境です。業務の中で分からないことや判断に迷うことがあっても、上司や先輩が丁寧にアドバイスしてくださるので安心して仕事に取り組むことができます。
長嶋:私は4月から総務課に来て、雰囲気はまだうまく掴めていないのですが、締切りと正確性が求められる事が多い業務のため、忙しいこともあって緊張感がすごくあるなと感じています。それでも、上司が相談しやすい雰囲気づくりを意識してくださって、すごく助けられています。

ー残業やお休みの取りやすさについては、いかがですか。
中橋:業務が落ち着いている時期は定時で帰れています。ただし、情報政策課は年度末に人事異動に伴うシステム等の設定変更作業という大きな業務があります。そのため、3月最後の1週間は22時から日付が変わるギリギリまで作業します。システム作業は日中行うと各課の業務に支障が出るため基本終業後に行います。
長嶋:年次休暇(*1)以外に夏季休暇(*2)が6月から10月の間で5日取得することができ、年次休暇がなかなか使えない時期も夏季休暇を積極的に使おうという雰囲気があるので、取りやすくなっているかなと思います。私自身、前の部署では月に約2日のペースで年次休暇を取得していました。
(*1) 1~12月の間、20日間付与される有給休暇(在職期間・勤務条件等により日数が異なります)
(*2) 夏季(6~10月)の間、5日間付与される有給休暇
ーサークル活動もされているそうですね。
長嶋:市役所職員を中心に有志が集まって活動する野球サークルがあって、私も中橋さんも入っています。年に4回ぐらい公式戦があって、大会が近づくと毎週水曜日の終業後に練習があります。
野球サークルや色々な飲み会イベントに参加することで、いろんな職員を知ることができて、仕事をする上で頼みやすいというのもあるかなと思います。

十和田市役所を目指す方へ
ー最後に、十和田市を受験しようとしている学生の方へ、メッセージをお願いします。
中橋:市役所と聞くと堅いイメージがあると思いますが、実際に働いてみると、職場の雰囲気は堅いイメージとは全く違って、とても風通しがいいです。
市役所の仕事はさまざまな分野に関わることができます。一つの専門分野だけでなく、幅広い知識や経験を積みながら成長でき地域に貢献できることが、市役所で働く大きな魅力だと思います。
十和田市には食、観光、現代アートなど様々な魅力があるので市内の方だけでなく、市外、県外の方もぜひ十和田市の職員になって、その魅力を発信してもらえたらうれしいです。
長嶋:いろんな部署を経験できることで、様々な視点から物事を見れるようになりますし、新しいことに挑戦したい方や幅広い経験を積みたい方には、市役所勤務はすごくおすすめしたいです。
十和田市はシティプロモーションも頑張っていて魅力を発信しています。十和田市は農業ではにんにくや豚肉の生産、観光では奥入瀬渓流や十和田湖、十和田市現代美術館などが有名で、とても魅力だと思います。
幅広い年代が活躍している印象があり、そのため、若者のスピード感や発想力と経験豊富な世代の判断力がどちらも充分に生かせると思っています。

ー本日はありがとうございました。
十和田市役所の4年目のお二人からは、部署は違えど「異動を財産にする」という共通した姿勢が伝わってきました。
報連相の大切さを実感した経験も、市民に安心を届けたやりがいも、どちらも一つひとつの業務に真摯に向き合ってきたからこそ語れる言葉だと感じます。堅いイメージとは裏腹の、風通しのよい職場の雰囲気も印象的でした。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年7月取材)



