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世田谷区役所

世田谷区は、90万人の区民が暮らすみどり豊かな住宅都市です。三軒茶屋や下北沢、二子玉川など活気に溢れた商業地域があり、また、多くの文化人やアーティストが住み、美術館や劇場などの文化施設も点在する文化・芸術の発信地でもあります。様々な魅力を併せ持つ世田谷は「住みたいまち」だけでなく「住み続けたいまち」としても高い評価を得ています。 世田谷区では、平成25年9月、20年後の未来に向けた区の羅針盤となる基本構想を策定しました。新たな基本構想が目指すのは「多様な人材がネットワークをつくり、信頼関係に支えられてだれもが安心して暮らすことのできる都市」です。 子どもや若者が希望を持ち、区民一人ひとりが地域の中で自分の居場所や役割を持ち活躍できるまちを目指して、区民と共に新しい時代を切り拓いていくために、私たちといっしょに働きませんか?

信頼関係を積み重ねて楽しい祭りを作り上げる〜民間営業職から世田谷区の地域振興課へ〜

世田谷区役所

2024/03/13

東京都世田谷区北沢総合支所地域振興課で働く坂本文里(さかもと あやり) さんに、転職のきっかけや現在のやりがい、今後のキャリアについてお伺いしました。

 

—まずは現在所属されている課と、これまでのご経歴を簡単にご紹介ください。

 

坂本:世田谷区北沢総合支所地域振興課に所属し、地域振興・防災の仕事をしております。職場は下北沢駅から徒歩5分ほどにある北沢総合支所です。

 

入庁前は、大学卒業後に就職した飲食店予約サイトの運営会社で営業職として3年間働いていました。業務としては都内の担当エリアの飲食店への営業です。

 

飲食店の方々はお忙しいのでアポイントが取れないことも多く、飛び込み営業も経験しました。

 

—新卒時点では公務員という選択肢は検討されましたか。

 

坂本:当時は、自分が公務員になることは選択肢として思い付きすらしなかった、というのが正直なところです。

 

—転職の際になぜ公務員を選ばれたのでしょうか。転職を考えた理由とともに教えて下さい。

 

坂本:コロナの影響がすごく大きいですね。民間企業の入社時にちょうど感染拡大が始まり、顧客である飲食店も多大な影響を受けていました。

 

そのときに初めて行政の仕事というものを強く意識しました。社会情勢が緊迫して一民間企業の立場での手助けだけでは困難な状況にあって、経済対策など業界全体に対して影響力のあるアプローチができるのが行政なんだなっていうのをすごく感じました。

 

社会人3年目は一つの節目だという思いを元々持っていましたので、段々と転職することを考え始めたのかなと思います。

 

公務員一択での転職活動ではありませんでしたが、気持ちとしては社会全体の利益を考える環境で自分の力を発揮したいという思いが強く、公務員試験を受験しました。

 

—中央省庁であったり、ご自身の地元で働くことは考えましたか。

 

坂本:中央省庁は「骨組みを作る」役割だと考えていまして、私としては「その骨組みをどう使うか」を実際に影響を受ける人たちと近い距離で話せる仕事が良いと考えました。現場感をすごく大事にしたいなっていう想いが強くあるんですよね。

 

なので、第一志望は特別区23区の特に私の出身大学がある世田谷区でした。その他では地元の政令指定都市や、県庁も受験しました。

下北沢音楽祭

—現在所属されている地域振興課の体制やお仕事内容を教えて下さい。

 

坂本:世田谷区には5つの支所があり各支所に地域振興課があります。北沢総合支所の地域振興課は30名弱で、その中で私の所属する地域振興・防災担当は8名体制で働いています。

 

地域振興の仕事では、地元のお祭りの実行委員会事務局というのが一番イメージしやすいかなと思います。下北沢音楽祭・下北沢演劇祭・きたざわまつり・せたがや梅まつりの4つが代表的なお祭りになりますが、事務局として資料作成や実行委員会の議事進行を行なっています。

 

各お祭りでメインの担当者1名とサブ担当者2名程度がつき、開催日までの業務についてはその担当者で行ない、お祭り当日は8名全員が運営のお手伝いをします。私自身は下北沢音楽祭ときたざわまつりの担当です。

音楽祭の例を具体的にお話しすると、実行委員会は40名ほどで構成され、約半年前から実行委員会として動き出します。2024年7月上旬に開催される音楽祭だと、第1回実行委員会が12月に開催されています。

 

広報のポスターやスタッフTシャツのデザインなど色々な議題に対して、委員会開催までに事前の調整や複数の案出しを行なって会議資料としてまとめることなどが担当としての業務です。

 

防災関係の仕事では、有事のときに各町会で円滑に避難所を設置し備蓄品の配布ができるようにすること等、防災にかかわる議題で定期的に会議を開催することなどがイメージして頂きやすいのではないでしょうか。

 

また、年間を通じて町会や小中学校で実施される防災教室の申し込み受付や、補助金申請対応などがあります。業務量はメリハリがあり、日常の業務と、地域振興としてのお祭り対応や防災の大規模訓練など催しがある期間はギュッと凝縮して忙しくなります。

 

—新人教育や部署内での教育はどのように行なわれましたか。

 

坂本:まず入庁初期に新人研修が数日間ありました。その後は、前期4回、後期4回程度の頻度で新人向けの集合研修があったと記憶しています。窓口対応の仕方や公務員としての基礎知識を座学で学ぶものです。

 

課内での教育としては基本的にOJTで覚えていくかたちです。1年目はサブ担当の業務が多く、それぞれの業務で先輩職員がメイン担当としている中で各事業を運営していました。担当替えが年度単位で行なわれるので、1年間は常に先輩職員から学べる体制です。

 

2年目になってメイン担当となる業務が増え、1年目のときに次に自分がメインでやる気持ちで覚えられたので良かったなと思います。

 

下北沢音楽祭 パレード

—現在感じている仕事のやりがいを伺いたいです。

 

坂本:関係者みんなで「作り上げていく」という感覚で仕事ができることがすごくやりがいになっています。自分の意見が言いやすいことであったり、それが実際に反映できることも嬉しいですし、周りの良い意見から議論が発展していく感じも楽しいです。

 

課の風土として、決められたことを決められた通りにやるのではなく、今年はどうしようかとか、次の年度にはまた新しいことを取り入れようという意識が高いと感じています。この点は入庁前に公務員に抱いていた印象と違い、良い意味でギャップがありました。

 

せたがや梅まつり

—お祭りに携わるという仕事は非常に面白そうですよね。

 

坂本:確かに単純な楽しさだとそのようにも思えるのですが、実は地域振興の仕事を楽しくできる背景には防災の仕事が深く関わっているということを最近すごく感じています。

 

先ほどお話しした有事の際に備えた定期的な会議など、地元の方々と日々接する時間が多いのは防災関係の仕事なんですよね。

 

そこで信頼関係が作れているからこそ、『いつも防災関係で坂本さん頑張っているからさ』と言って頂けて、お祭りの準備でスムーズに協力を得られたり。

 

防災の仕事あっての地元の方たちとの関係性であり、それが地域振興につながっていくと思っています。地域振興の業務だけを担当していたら難しい場面というのはたくさんあると思います。

 

避難所運営訓練

—休暇の取得状況や残業などの働き方の面はいかがでしょうか。

 

坂本:とてもクリーンな働き方ができています。働き方の面でのストレスはほとんどないですね。課の業務の特性上、行事開催日や平日仕事をされている地元の方々との会議が土日になることはありますが、振替休日はしっかりと取れています。

 

残業も少なく、忙しいのはお祭り開催日前などの特定の時期がほとんどです。催しの期間外は先輩職員を見ていても時に長期休暇を取ったり、残業せずに業務を終える姿が普通だと感じますので気を使って休暇が取れないということも全くありません。

 

—キャリアに対しての展望をお聞かせください。

 

坂本:入庁して5年が経つと主任への昇任試験を受験する資格が与えられます。当面の目標は3年後にその試験に合格することです。展望としては、将来的に現在の上司である係長のように風通しの良い組織運営ができる力をつけたいなと思っています。

 

民間企業から公務員に転職をして、関係者との調整を図る力や先読みをして準備をする思考などにおいて前職の経験が活かせているなと感じています。一方で、営業職と大きく違う点としてスピードよりも、より正確性を求められる仕事が多いとも感じます。

区の職員として定期的に異動があり、希望としては現在のような企画業務が多く地元の方々と深く接することができる仕事を続けたいと思っています。

 

ただ、どのような部署に配属になっても、自分の良さや自分らしさを組織で発揮しつつ、求められる正確性に応えるための工夫や、より効率的に行なう仕組みが作れないかなど、絶えず考えていきたいです。

 

私としては、どの部署であっても「今の仕事が楽しい」と言える自分でありたいなと思っていて、世田谷区役所ではそのような働き方ができると思っています。

 

—どうもありがとうございました。

 

 

 

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