世田谷区でインターンシップ中の学生が、土木事務所(玉川地域)で技能職(作業Ⅰ)として働く、入庁5年目※の堤さんと入庁4年目※の中神さんにインタビュー!ともに民間企業での勤務経験を持つお二人に、学生の視点から「道路や河川の維持管理」という仕事の具体的な内容、現場のリアルな働き方、そして区民の安全を守る最前線で働くことの魅力を深掘りしました。
※入庁年数はインタビュー当時のものです。
- 区民の日常を守る最前線。道路補修から河川管理、緊急対応まで。
- 「縁の下の力持ち」への憧れと、民間経験者が求める「ワークライフバランス」。
- 「ありがとう」が形に残る仕事。安全第一で守るチームワーク。
- 「休暇制度が整っていて、計画的に取得しやすい」。公務員ならではの働きやすさと充実の研修体制。
- 未経験からプロフェッショナルへ。世田谷区で挑戦したい人へのメッセージ

区民の日常を守る最前線。道路補修から河川管理、緊急対応まで。
ーインターン インタビュアー:本日はよろしくお願いします。まず、お二人が担当されている「作業Ⅰ」の仕事内容について教えてください。
堤:私たちの仕事は、道路維持作業と河川等管理が主です。例えば、区道が傷んでいたら、その道路の補修を行います。側溝やブロックなど、道路付属物の壊れた場所を直したり、交通安全施設を設置したりすることもありますね。
河川等の管理では、多摩川にある樋門(ひもん)の点検や、そこに溜まったゴミの掃除、あとは水路等の除草(草刈り)作業などを行います。こうした業務は依頼を受けて現場に向かうこともあれば、自分たちでパトロールをして発見し、対応することもあります。
ー現場での作業がメインになると思いますが、1日の仕事の流れを教えてください。
堤:まず事務所で、今日どの現場を施工するかをチームで話し合います。私たちのチームは今5人いるので、メンバー同士で作業の手順や流れを確認し、必要な機械や資材を準備してトラックに積み込み、現場に向かいます。
作業が終わったら、現場の清掃と、施工した場所が安全であるか、不備なく作業が完了しているかを確認します。その後、事務所に戻ってきて、機械や資材の片付けを行い、その後施工内容を書類に起こしたり、運転日報や作業日報を作成したりといった事務処理を行います。最後に担当者に作業完了の報告と、何か補足情報があれば伝達して、1日が終わるという流れですね。

ーデスクワークと現場作業の比率はどれくらいですか?
中神:基本的には現場が8割ぐらいで、事務所に戻ってきてからの事務作業が2割ぐらいですね。区民の方から連絡を受けた案件などの事務処理をして、技術職の方に繋ぐといった流れです。
ー1年の流れでいうと、時期によって業務内容が変わることはありますか?
堤:基本の業務の流れは毎日同じですが、緊急対応が入ることもあります。例えば、台風が近づいている時や降雪が見込まれる時は、迅速に対応できるよう前日のうちから準備をしたりします。
降雪時は、事故発生の未然防止として、除雪剤を撒いたりといった対応をすることもあります。そういった時は、いつものルーティンではなく、緊急体制を組んで対応します。

「縁の下の力持ち」への憧れと、民間経験者が求める「ワークライフバランス」。
ーお二人は民間企業を経験されてから入庁されていますが、なぜこの仕事(技能職)を目指したのでしょうか。
中神:私はもともと、あまり表に立たず「縁の下の力持ち」として、区民の生活を支えるような仕事がしたいと思っていたので、こういう仕事がいいなと思って選びました。
ー前職も関連するお仕事だったのですか?
中神:はい、前職は清掃事務所でゴミ収集の仕事をしていました。民間だったのですが、同じような分野で働いていて、世田谷区でこの採用があるのを知って応募しました。
堤:私はこれまで工場の現場作業や製造業などを経験しましたが、それらはすべて屋内の作業でした。また、夜勤があったり勤務体系が不規則だったりして、ワークライフバランスが取りづらい職場でもあったんです。
その点で、土木作業は屋外での作業で健康的というイメージがありましたし、公務員ということでワークライフバランスも取りやすいだろうと。それに、外で作業している姿を見て、「こういう現場作業もいいな」と興味が湧いたんです。どうせなら資格も取得して、これまでとは別の畑で現場作業のスキルアップをしたいと思い、志望しました。
ー民間企業と比較して、公務員(技能職)の魅力はどんなところだと感じますか?
中神:公務員のイメージ通り、休みが取りやすく、時間がきっちりしているところですね。
堤:私もワークライフバランスが取りやすい点です。あと、世田谷区を選んだ理由としては、自宅から通勤しやすい場所だったというのもありますね。

「ありがとう」が形に残る仕事。安全第一で守るチームワーク。
ーこの仕事の一番の魅力、やりがいは何でしょうか。
中神:やはり区民の生活に直結している点ですね。穴が開いていれば直すことで、転ぶ人が少なくなる。水の流れを良くすれば、困る人が少なくなる。そういった成果が目に見えて分かりやすいというのが、魅力の一つかなと思います。
堤:現場作業なので、直接「お疲れ様」、「ありがとう」といった労いの言葉をかけていただくこともあります。毎回ではないですけど、そういう機会があるとやっぱりいい仕事だなと思いますね。
ー作業は常にチームで行うのですか?
中神:はい。1人での作業は基本的にありません。何か事故があった時に1人だと対応できないので。車で外に出ることが多いため、2人以上で行くようにしています。
堤:最初から役割が決まっているわけではなくて、例えば誰かが作業に取り掛かったら、他の人がその補助に入って。3人チームなら1人手が空くので、その人が周りの状況を見て安全確認をする、といった感じで動いています。
ーチームワークで一番大切にしていることは何ですか?
中神:やっぱり「声かけ」ですね。これをしないとケガをしますし、万が一の事故にもつながりかねません。例えばチェーンソーを使用する際には、チェーンソーが跳ね返って周りの人にぶつかってしまう危険性があります。
業務の中でお互い声をかけあうことが、自分のためにも相手のためにもなりますし、なによりそれでチームワークが深まっていくかなと感じます。
ー安全管理について、他に工夫されていることはありますか?
堤:安全第一で作業するうえで、現場では車や歩行者が多く行き交う場面もあります。常に周りに気配りをして、声をかけ、「一旦作業を中断しよう」と判断したり。これは工夫というより、常に意識しています。

「休暇制度が整っていて、計画的に取得しやすい」。公務員ならではの働きやすさと充実の研修体制。
ー働き方についてお伺いします。残業や休日出勤はありますか?
中神:私たち技能職では基本的にはないです。ただ、先ほどの陥没対応とか、事故でガードフェンスが倒れたとか、そういう緊急対応があれば夕方であっても電話が来て行きます。そういうことがなければ、基本は定時の5時15分に終業しますね。
堤:災害や事故等の緊急時でなければ、残業はあまりありません。
ー休暇の取りやすさはいかがですか?男性の育児休業なども。
中神:休暇制度は整っていて、計画的に休暇が取得しやすい環境です。チームでフォローしあう文化があるため男性職員も育児休業を取得しやすいと思います。
堤:私は子どもがいるのですが、子どもの体調が悪い時などは、ちゃんと休暇制度が使えます。そういった点では福利厚生も充実し、ワークライフバランスもとれているので家族にも喜ばれています。
ー仕事はどのように覚えていくのでしょうか。研修やOJT体制について教えてください。
中神:作業に関しては、基本的にみんな未経験で入ってくるので現場で先輩の作業を見て、押せてもらいながら覚える、という感じですね。
堤:私もそうでしたが、自分で実際にやってみて覚えるタイプなので。先輩のサポートのもと、作業はどんどんチャレンジさせてくれます。
ー資格取得などのサポートもあるのですか?
中神:はい。例えば「刈払機(草刈り機)」や「チェーンソー」の安全衛生教育講習を受けに行きます。
他にもショベルローダー(重機)の免許など、作業に必要な資格の取得に補助があります。

未経験からプロフェッショナルへ。世田谷区で挑戦したい人へのメッセージ
ー入庁する前と後で、ギャップを感じたことはありますか?
中神:私は前職(清掃事務所)も外仕事だったので、そこまで大きなギャップはなかったです。ただ、扱うものがごみより重たいので、体力はついたかなと思いますね。
ーこれから入る方へ、持っていた方がいいスキルや経験はありますか?
中神:運転の業務があるので、日頃から運転していると苦じゃないかなと思います。私はあまりしてなかったので、最初は大変でした。でも、運転をあまりしていなくても丁寧にフォローするので、そこは安心してもらって大丈夫です。
ーどんな人がこの職種に向いていると思いますか?
堤:体を動かすのが仕事なので、運動が好きな人。資格も取得できるので、何か手に職をつけたい人にもいいと思います。でも、一番はこの仕事に興味を持っている人ですね。興味があれば、どんどんできるようになって上達していくと思います。
ー最後に、技能職を目指す方々へメッセージをお願いします。
中神:土木作業の経験がなくても全然大丈夫です。みんなむしろそうなので。先輩が1から全部教えますし、ちゃんと仕事ができるようになるので、ぜひ応募してください。
堤:世田谷区に入ってきてもらえたら、しっかり仕事を教えます。最近は女性を採用している区もありますし、世田谷区でも女性が働きやすい環境が整備されています。世田谷区には未経験で入っても個人に合わせて教育する体制が整っていますので、興味を持っていただけたら、ぜひ挑戦してほしいと思います。

ー本日はありがとうございました。
文:パブリックコネクト編集部



