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戸沢村役場

 戸沢村は、山形県の北部に位置し、村の中央を日本三大急流の一つである最上川が流れ、古くから最上川舟運の要衝として栄え、俳人の松尾芭蕉や正岡子規をはじめ、多くの文人たちの歴史も数多く残されています。  日本で初めて国民健康保険の仕組みを作った「共助の精神」は、村づくりの大切な理念として今も村民に受け継がれています。

温かい人間関係が支える、住民一人ひとりに寄り添う保健師の仕事~山形県戸沢村で働く魅力とは~

戸沢村役場

2025/07/10

山形県戸沢村役場で保健師として働くお二人の職員のインタビュー記事です。
経歴の異なるお二人がなぜ戸沢村で保健師として働くことを選んだのか。そして、住民一人ひとりに寄り添う仕事のやりがいや難しさ、温かい人間関係に支えられた職場の雰囲気まで、リアルな声をお届けします。
 

 

ーまず、これまでの経歴を教えてください。

 

A:大学卒業後にすぐ戸沢村役場に入庁し、保健師としては今年で12年目になります。最初は成人保健を6年間担当し、現在は母子保健を担当しています。出身は同じ山形県内の金山町です。

 

B:看護大学を卒業後、看護師として6年間病院で勤務しました。その後、戸沢村役場に入庁し、保健師としては今年で9年目になります。入庁当初は母子保健を担当し、現在は成人保健を担当しています。

 

 

ーお二人が保健師を目指されたきっかけは何だったのでしょうか?

 

A:高校生の時から漠然と医療職に就きたいという思いがありました。高校卒業後は気仙沼の看護学校に進学したのですが、2年生の時に東日本大震災で被災したんです。

 

3年生の実習で仮設住宅を訪問した際に、被災によって心身に不調を抱えた多くの方々と接しました。その中で、保健師の方々が一人ひとりに親身に寄り添い、支援している姿を目の当たりにして、「私もこんな風に人の役に立ちたい」と強く思い、保健師を目指すことを決意しました。

 

B:私は看護師として病院で働く中で、病気で苦しむ多くの方々を見てきました。治療を終えて退院された後、「その方たちの生活はどうなっているのだろう」「もっと深く関わりたい」という気持ちが募っていったんです。

 

同時に、「病気になる前に予防できることがあるはずだ」という思いも強くなりました。病気が悪化する前に、その人らしい暮らしを地域で支える「予防」の重要性を痛感し、看護師から保健師への転職を決めました。

 

 

ー数ある自治体の中で、なぜ戸沢村で働くことを選ばれたのですか?

 

A:元々、慣れ親しんだ山形県内で働きたいという希望がありました。その中で募集が出ていたのが戸沢村で、ご縁があって入庁を決めました。

企業で働くことも考えましたが、保健師が一人職場になることも多く、初めての環境としては少し不安があったので、チームで働ける自治体を選びました。

 

B:私にとって戸沢村は、生まれ育った大切な地元だからです。幼い頃、地域の方々に可愛がってもらったり、時には叱ってもらったり、いつも温かく見守られて育ちました。この村への愛着は今も変わりません。

だからこそ、住民の方々の健康を、この大好きな土地で支えたい、守りたいという気持ちで、戸沢村の保健師になることを選びました。

 

 

ー保健師の具体的な業務内容や、一日のスケジュールについて教えていただけますか?

 

A:母子保健では、母子手帳の交付や赤ちゃん訪問、乳幼児健診、相談業務全般を担っています。

例えば、昨日は午前中に子育て支援センターで「子育てサロン」という事業がありました。会場の準備から始まり、受付、運営、片付けまで午前中いっぱい使いますね。


午後からは役場に戻ってひたすら事務処理です。県への実績報告書の作成や、今年度が策定の年にあたる「健康づくり計画」と「母子保健計画」の準備などをしていました。


昨日はさらに夕方からケース会議が入っていたので、会議を終えてからまた役場に戻って残務処理をするという、そんな一日でした。

母子保健事業の様子

B:成人保健の業務としては、健康増進や疾病予防の指導、健康相談、健診結果に基づく指導、運動教室などを行っています。

 

1日の流れは、出勤後はまずメールチェックと、保健師間での一日のスケジュール共有から始まり、9時過ぎからはそれぞれの事業や担当地区の訪問をしたりします。


昨日は午後から「健康増進事業」を評価する会議があったので、午前中はその準備に充てました。
午後の会議を終えて役場に戻ってからは、今度は保健指導のための電話かけを行い、その後事務作業と明日の事業準備をした1日でした。

成人事業の様子

ー入庁する前にイメージしていた仕事と、実際に働いてみて感じたギャップはありましたか?

 

A:学生時代の実習では、乳幼児健診のような大きな事業を見ることが中心で、保健師の華やかな面しか見えていなかったかもしれません。実際に働いてみると、事務作業がこんなに多いのかと驚きました。

 

B:私もです。看護師時代はデスクに座ることがほとんどなく動き回っていたので、入庁当初は事務作業の多さに本当に驚きました。

 

例えば一つの事業を行うにしても、企画から広報、講師の先生との日程調整、データ入力、そして最後の支払いまで、一連の流れをすべて担当します。想像以上にパソコンと向き合う時間が長いことは、大きなギャップでしたね。

 

 

ー保健師として働く中で、特にやりがいや魅力を感じるのはどんな時ですか?

 

A:戸沢村は小さい村なので、住民の方との「顔の見える関係」を築きやすいのが魅力です。特にお母さんやお子さんの名前はすぐに覚えますし、気軽に話せる関係だからこそ、支援が必要な時にすぐ手を差し伸べることができます。

 

訪問を重ねる中で少しずつ心を開いてくれたり、「話してよかった」と言ってもらえたりすると、大きなやりがいを感じますし、本当に嬉しいですね。

 

B:個別に対応させていただいた住民の方に名前を覚えていただいたり、「話を聞いてもらえて嬉しかった」と言葉をかけていただいたりする時は、この仕事をしていて良かったと心から思います。

 

以前、健康相談で関わった方に「あのとき言ってもらってよかった。病院に行ったら早期の癌が見つかったんだよ」と言っていただいたことがありました。その時は、本当に保健師をやっていてよかったなと思いました。

 

時間をかけて関わることで信頼関係が生まれ、それが次の支援につながっていく。そこに大きなやりがいを感じます。

ー逆に、仕事の厳しさや大変さを感じる部分についてもお聞かせください。

 

A:一つのご家庭が、実は様々な問題を複雑に抱えているケースも少なくありません。なかなかうまく介入できなかったり、適切な支援につなげられなかったりすることもあり、何年経っても「どう対応すればよかったのか」と悩みは尽きないですね。

 

また、虐待など緊急対応が必要なケースや、突然の相談電話でスケジュールが大幅に変わることも日常茶飯事です。

その結果、事務処理が追いつかず残業が続くこともあり、大変な部分ではあります。精神的にヘビーなお話を聞くことも多いので、自分自身が引きずられないように気持ちを保つことも大切です。

 

B:本当に様々なケースがあるので、いつも最善の対応ができるわけではありません。日々悩みながら、「この支援でよかったのだろうか」と自問自答することばかりです。

 

また、こちらが良かれと思って提案した支援でも、ご本人にとっては受け入れがたいこともあります。住民の方が「ノー」と言えば、私たちはそれ以上介入できません。

支援したいという気持ちと、現実とのギャップに難しさを感じますね。

 

 

ー職場の雰囲気や、職員同士の関係性について教えてください。

 

A:私は係長という立場ですが、小さい自治体ということもあり、職場の人間関係はとても良好だと思います。自分の係だけでなく、他の課の職員ともケースについて話し合う機会が多いので、役場全体がアットホームな雰囲気ですね。
できるだけ相談しやすい雰囲気を作るように、私からも積極的に声をかけるように心がけています。

 

B:本当にそのとおりで、すごく雰囲気が良いです!(笑) 係長にも何でも話せますし、経験年数に関わらず、より良い支援のためにみんなで意見を出し合える環境は、本当に素敵だなと思います。
大変なケースがあった時も、「辛いよね」って気持ちを分かち合えるんです。一人で抱え込まずに済むのは、この職場だからこそだと思います。

 

 

ーワークライフバランスについてはいかがですか?残業やお休みの取りやすさについてお伺いできますか?

 

A:先ほどお話ししたように、突発的な対応もあるため、残業は比較的多いかもしれません。
計画策定の時期などは特に忙しく、月30時間前後になることもありますが、落ち着いている時期は10〜15時間程度です。

ただ、土日祝はしっかり休めますし、休暇もとても取りやすい環境なので、生活リズムは安定しています。

 

B:私は保育園と小学校に通う3人の子どもがいるのですが、急な病気や怪我でお休みをいただくことがよくあります。

でも、看護休暇などの制度がしっかりしていますし、何より周りの皆さんが理解してサポートしてくれるので、休みを取りやすい環境には本当に感謝しています。

 

 

ー最後に、戸沢村で働くことに関心を持っている方へメッセージをお願いします。

 

A:戸沢村は小さい村だからこそ、住民の方との距離が近く、顔の見える関係の中で仕事ができます。やる気があれば大丈夫です!(笑)

 

B:戸沢村の人は本当に温かい人ばかりです。住民の方も、職場の仲間も。そんな温かい人間関係の中で、住民の方の人生に寄り添う仕事をしたいという方と一緒に働けたら嬉しいです。

 

 

ー本日はありがとうございました。

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年7月取材)

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