「今からでも間に合うかな」「自分らしく働ける場所ってどこだろう」。 就職活動を前に、そんな焦りや迷いを感じていませんか?
令和7年に行政職として入庁した石橋さんと越田さんも、かつては同じ不安を抱えていました。 SPI対策に本腰を入れたのは「大学3年の冬」。それでも今、大好きな「推し活」で遠征を楽しみながら、自分らしく働けている理由とは?
等身大の二人が語る、「就活と仕事のリアル」をお届けします。

はじめに:現在の仕事と担当業務
ーまず、お二人の所属と現在の仕事内容を教えてください。
石橋: 教育総務課で、教育委員会の人事関係を担当しています。具体的には、教職員の方の休暇手続きや、共済組合の事務などを行っています。ほかには、佐倉市独自で実施している高校生の奨学金に関する手続きなども行っています。 外に出ることはほとんどなく、デスクワークが中心ですが、たまに窓口対応があります。
ただ、部署によってはイベント運営や現場確認で外出が多い同期もいます。

越田: こども家庭課で、児童手当を担当しています。18歳以下のお子さんがいるご家庭への手当について、認定や支給に関する事務を行っています。佐倉市へのご転入やお子様の出生に伴う手続きのご案内など、窓口やお電話での対応と、申請書類の確認などのデスクワークが半々くらいです。

💡Check Point: 行政職といっても、デスクワーク中心の部署から、市民の方と接する機会の多い部署、イベント等の事業が多い部署まで様々です!
なぜ佐倉市へ?自分に合った「場所」選び 〜インターンシップと街歩き〜
ーお二人は、学生時代はどんなことを学んでいましたか?また、佐倉市役所を目指されたきっかけは何だったのでしょう?
石橋: 大学では小学校の教員免許を取得するコースで学んでいました。ただ、実習を経て「教員の働き方は自分には合わなさそうだな」と。
もともと佐倉市に住んでいたこともあり、大学3年生の時に佐倉市役所のインターンシップに参加してみたんです。その時に職員の方々がすごく優しく、市役所のお堅いイメージがなくなりました。
インターン中に休暇制度の話や、働きやすさの話も聞けていたので、「仕事を充実させるためには自分の生活も充実させたい」と思い、市役所を選びました。

越田: 僕は法学部出身で、法律や行政に関する分野を中心に学ぶ中で、公務員の仕事に興味を持つようになりました。公務員にも様々な分野の仕事がありますが、その中でも、より暮らしに近いところで働けて、自分の仕事がどのように人々の生活につながっているのかを実感しやすい点に魅力を感じ、市役所で働きたいと考えるようになりました。
出身は青森県で、どこの市役所で働きたいかを考える中で、佐倉市内の博物館や美術館、公園でのイベントなどを訪れ、街の雰囲気を見て回りました。その中で、佐倉市の情緒のある落ち着いた雰囲気が地元にどこか似ていて、いいなと感じたのを覚えています。


もともと、自分が働く街に住みたいと考えていたこともあり、「ここなら自然に暮らせそうかもしれない」と思えたことが、佐倉市役所を目指したきっかけの一つです。
「3年の冬から」でも間に合う?佐倉市の入庁に向けて
ーここからは就活生が一番気になる「試験対策」についてです。お二人は「先行実施枠(SPI方式)」と「夏試験(一般枠)」という、異なる試験区分で採用されていますよね。
石橋: 私は「先行実施枠」のSPIで受けました。従来の公務員試験だと科目も多いし、合格が出るのが遅いなと思って…。 民間企業の就活でもSPIは使うのでちょうど良いなと。それに、先行実施枠だと6月ぐらいには合格が決まるのも魅力的でした。
ーSPI対策はいつ頃から始めましたか?
石橋:本は大学3年の4月に買ったんですけど、本格的に火がついたのは3年の12月くらいです(笑)。 佐倉市役所が本命だったので、SPIの提出最終日(4月)をゴールにして、それまで何度も繰り返し勉強しました。

ー越田さんは夏試験(一般枠)を選ばれたんですね。
越田: はい。もともと公務員志望で、裁判所なども視野に入れていたので、大学での法律の勉強も活かせるかなと。
ー長期間の試験勉強、モチベーション維持はどうされていましたか?
越田: 大学3年生の初め頃から対策講座に申し込んではいましたが、「まだまだ時間はあるし…」と思ってしまい、試験勉強が手につかない時期もありました。でも、大学の講義が落ち着いた3年生の冬頃に「このままだとまずい」と我に返って(笑)。そこから集中して勉強するようになりました。

ー面接に向けては、どんな準備をされましたか?
石橋: 大学での面接練習の参加と、自分が「伝えたいこと」を携帯のメモにまとめて、電車の中などで暗記していました。
越田:大学の対策講座で何度も面接練習を受けましたが、考えてきたことを意識しすぎてうまく話せなかった経験があったので、「これだけは伝えたい!」という部分をしっかり固めた上で、事前の練習にとらわれすぎず、自然に話せるよう意識して面接に臨みました。
実際の面接は、「審査されているな」という圧迫感はなく、穏やかに話を引き出してもらえる雰囲気でした。
石橋:集団面接もありましたが、他の人がすごく良いことを言ったらどうしようとか、回答が被ったら嫌だなとか、すごく不安でした。
でも、実際はみんなに同じ質問をしていく中で、一人ひとりのエントリーシートに沿って、面接官の方が本当に気になることを深堀りしていく形の面接でした。自分の経験に沿って、伝えたいことは何かを明確にしておくことが大切だと感じました。
💡Check Point:
- SPI枠(先行実施): 民間と併願しやすい!教養試験対策が不安な人におすすめ。
- 一般枠(夏試験): じっくり対策したい人、専門知識を活かしたい人におすすめ。
推し活の遠征に、連休も!遊びも仕事も全力で。
ー実際に入庁してみて、学生時代のイメージとのギャップはありましたか?
石橋: 私は、「仕事は一つの課で完結するもの」だと思っていましたが、実際は他の課との繋がりがすごく大事で、コミュニケーション能力が重要だなと思いました。
良いギャップとしては…お休みがすごく取りやすいことです。上司や先輩が「全然取っていいよ」と言ってくださいます。 あと、課にもよりますが、ネイルも「していいよ」と言ってくださいます。
先輩職員との座談会でも、新採の女の子たちが「ネイルってしていいんですか?」という質問を結構していました。派手すぎなければOKですし、服装も「フレキシブルビズ」といって、オフィスカジュアルのような私服で大丈夫です。
越田: 男性も同じで、スニーカーもOKです。
ーそれは働きやすいですね。お休みは、お二人とも「推し活」にも活用されているとか?
石橋: 私はアイドルグループ「=LOVE(イコールラブ)」が好きで、ライブに行くために有給休暇を使いました!
日曜日の広島公演が当たった時は、翌日の月曜日にお休みをいただいたり、次は平日のクリスマスイブにライブが当たったので、そこもお休みをいただきました。
もちろん自分の仕事はちゃんと終わらせておくのが前提ですが、「ライブが当たったんです」って言うと、「行っておいで!」と送り出してもらえる雰囲気です。

越田: 僕もこの前、好きなグループ(BE:FIRST)のライブがあって、そのためにお休みをもらいました。土日とつなげて連休にして、旅行に行くこともあります。
休む理由を細かく聞かれることもないですし、「こんなことで休んでいいのかな…」と気兼ねしなくていいのがありがたいです。

同期と焼肉、研修中に「お祭り」?
ー入庁後の研修はどのような感じでしたか?
越田: 入庁直後の新規採用職員研修に加えて、近隣の自治体職員と合同で行う「広域研修」もありました。他の市役所の同期と一緒にグループワークを行うので、交流の幅が広がったと感じています。
研修で同期と顔を合わせる機会も多く、自然と仲良くなるきっかけがたくさんありました。仕事終わりにご飯に行くこともあり、そうした場で悩みを相談し合うこともあって。同期の存在はとても心強いですね。

石橋: あと、この前、市役所のすぐ近くで「佐倉の秋祭り」があったんです。その時、私たちはちょうど入庁半年の研修を受けていたんです。 研修で結構真面目な話を聞いている最中なのに、窓の外からお囃子の音がガンガン聞こえてきて…(笑)。
笑っちゃわないように、必死でこらえながら研修を受けていました。ある意味、あれは佐倉市ならではの思い出かもしれません。
🔽 参考:佐倉市youtube 【佐倉の秋祭り】4町が市役所に集合!
https://youtube.com/shorts/neTk1nmf1UA?si=GpVnC9G-SZQzMZ6S
越田: 仕事終わりに寄ってみたら、山車(だし)が出ていたり、お囃子が聞こえてきたりして。 地元のすごい熱気を肌で感じられて楽しかったです!市民の方の生活や文化をこんなにも身近に感じられるのは、市役所ならではの魅力だと思います。
🔽 参考:佐倉市youtube 【佐倉の秋祭り】名物 #はなぐるま 大回転! https://youtube.com/shorts/I5781kTqD-Y?si=nnOc0lWivBqr9FoX

「困った!」その時、先輩たちが動いた。
ー業務での「大変さ」や「職場の雰囲気」はどうですか?
石橋: 教育総務課はネット検索で電話番号が最初に出やすいため、担当外のお問い合わせや、時には厳しいご意見を一次受付として受けることがあります。
実は以前、対応が難しいお電話を受けてしまって、答えに詰まってしまったことがあったんです。 そうしたら、周りの先輩方がすぐに電話に近づいてきて内容を聞き取ってくれたり、付箋にメモを書いて渡してくれたり、すぐに「助け舟」を出してくださいました。 「一人じゃないんだ」「信頼関係って大事だな」と実感した瞬間でした。
越田:担当業務の知識はゼロからのスタートだったので、 最初は不安でした。昨年度に制度が大きく変わったこともあって覚えることも多く、説明の仕方に悩む場面もあります。
そんな時は制度についてしっかり学び直して説明できるように準備したり、わからないところは先輩方に教えていただいたりしながら、ひとつひとつ乗り越えています。仲間意識といいますか、 「困っていたらフォローし合おう」という雰囲気を感じますね。

ーそんな中で感じる「やりがい」を教えてください。
石橋: 育児休業を取られる職員の方に書類をお送りした時です。細かい内容だったので、一つひとつ丁寧に説明を書き添えたら、提出書類に「ご丁寧に、ありがとうございます」という付箋を貼って返してくださって。「やって良かったな」と嬉しくなりました。
越田: 窓口やお電話でのご案内など市民の方と接する機会が多いので、その際には日々の学びを活かしながらわかりやすい説明を心がけ、しっかりと理解していただけた時にやりがいを感じますね。
これから目指す「職員像」
ーそれでは最後に、お二人の今後の目標を教えてください。
石橋:色々な人と会話をして情報を得て、そこから正解を導き出せる職員になりたいです。一つの考えだけで決めるのではなく、物事を多角的に見て判断できるようになりたいと思っています。
越田:今はまだ、ひとつずつ仕事をこなしていくことで精一杯なこともありますが、市民の方に接する際の雰囲気も磨いていきたいです。 仕事の正確性だけでなく、接し方の面でも皆さんから信頼してもらえるような職員になりたいと思っています。
ーありがとうございました!
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年10月取材)



