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庄原市役所

「中国山地のど真ん中」に位置する庄原市。 近畿以西の市町村の中でもっとも広い面積を持つこの市には、豊かな自然環境があり、そして多様な生活文化が息づいています。 私たちの仕事はここで暮らす人たちの毎日のくらしを支えること。 子育て支援や福祉サービス、道路や公園の整備、ごみや環境のこと、災害への備えや防災活動、住民自治組織の支援など、その業務は多岐にわたります。 一人ひとりの力が、地域の未来を創る。 これが私たちの仕事のやりがいです。

【庄原市長 就任1年目】危機感から始まる挑戦。民間出身の八谷市長と創る市の未来

庄原市役所

2025/09/02

広島県庄原市、八谷恭介市長のインタビュー記事です。民間企業の経営者から2025年4月に庄原市長へ。「課題はチャンス」と語る市長が求める人物像、そして職員と共に創りたい市役所の姿とは。

 

人口減少という大きな課題に、今まさに立ち向かう庄原市、変革の最前線で「まちづくり」に挑戦したいあなたへ、熱いメッセージをお届けします。

 
ー本日はよろしくお願いいたします。まず、市長になられた経緯について、教えていただけますでしょうか。

 

八谷:曽祖父が元庄原市長、父が市議会議員を務めていましたが、もともと政治の世界には50代まで全く関心がありませんでした。

 

大学卒業後は一般企業に2年ほど勤めましたが、その後大工として職人の道へ進むことになり、20代は修行、30代で独立、40代で会社を設立し、主に建設業での経歴を歩んできました。

 

そんな私が50代になり、自分の子どもたち(今19歳と17歳です)がこの先、この町で暮らしていく未来を考えた時、庄原市の現状に大変な危機感を覚えたのです。このままでいいのか、と。

 

我々の世代が何もしないまま、誰かに任せたまま過ごしていいのだろうかという葛藤がありました。曽祖父や父が政治に関わっていたという背景もあり、周りの方々に相談したところ、「君が手を挙げるなら協力する」と背中を押していただき、市長選への立候補を決意しました。

 

ーありがとうございます。市長の原点ともいえる庄原市について、まちの特徴や、今向き合っている課題について教えてください。

 

八谷:庄原市は広島県の北東部、「中国地方のど真ん中」に位置しています。近畿以西で最も広く、香川県の2/3に及ぶ、1,246平方キロメートルという広大な面積を有し、現在の人口は約3万人です。20年前の合併当時は4万3000人でしたから、1万3000人近く、毎年650人というペースで人口が減少し続けているのが現状です。

 

この広大な土地を、減り続ける人口でどう維持していくか。これが最大の課題です。地域によっては、まちとしての機能が失われつつあります。

 

歴史を遡ると、この辺りは「たたら製鉄」が盛んで、全国有数の鉄の産地でした。鉄を作るのに必要な木炭を生産するために、人々が山奥まで入って暮らしていた歴史が、この土地を形作っています。

 

明治以降は、鉄鉱石を使った大量生産に変わり、たたら製鉄は衰退しますが、代わりに石灰石などの鉱物が採れるようになって、一時は人口が9万人を超えた時代もあったんです。最近では自動車産業を中心とした二次産業、そしてもちろん、お米作りを中心とした第一次産業などが地域を支えてくれています。

 

こうした歴史と、1,200m級の山々が連なる豊かな自然、そこから生まれる美しい里山の風景が庄原市の大きな魅力です。しかし、この素晴らしい環境を守って、次の世代に引き継いでいくためには、人口減少という大きな壁を乗り越えないといけない。

 

市民の皆さんが幸せに暮らし続けることができて、そして「ここに住みたいな」って思ってくれる人をどうやって増やしていくか。これをまず、一番に取り組まないといけない課題だと思っています。

 

ー市長に就任されてから、まず何から着手されているのでしょうか。

 

八谷:まずは、市役所職員の皆さんが元気に、それぞれの持っている力を最大限発揮できる職場環境を作ることです。

 

市役所が機能するためには、職員一人ひとりが重要で、皆さんがいかに幸せに、楽しく人生を築いていけるか。そこが全ての土台になると思っています。

 

庄原市の職員は、すごく優秀です。職員の皆さんが、もっと自由に、もっと大胆に動ける状況を作れたら、地域は絶対に元気になります。そのために、職員一人ひとりが自ら動いてまちの課題解決を進めていくような組織の仕組みづくりや、風通しの良い職場づくりに取り組みたいと考えています。

 

そのために必要なのは「対話」です。私が何を考えているか、そして職員の皆さんが現場で何を感じて、何を考えているのか。その意識をちゃんと共有して、すり合わせていきたいですね。

例えば、ランチミーティングの場を設定するなど、意見交換の場を積極的に設けていきたいと考えています。

 

また、働き方改革も行っていきます。仕事量と人数のバランスを見直して、前例だからと続けてきたような無駄な仕事はやめていく。残業を減らして、みんなが定時に家に帰って、家族との時間や自分の時間を大切にできる。そうして心も体も元気でいることで、質の高い市民サービスが提供できると考えています。

 

ー事業の面はいかがですか?

 

八谷:人口減少は大きな課題ですので、それを食い止めるためには、安心して子育てができる環境を充実させることが重要です。また、市民の皆さんが「ここに住み続けたいな」と思えるまちにするには、収入が増えることも大事ですので、今ある産業はもちろん、この広い土地を活かした第一次産業(農業、林業、畜産業)を「稼げる魅力ある産業」に成長させる必要があると思っています。

 

この点については、ちょうど今、庄原市の今後10年間のまちづくりの指針となる長期総合計画を策定しています。私の考える様々な事業を、この総合計画に具体化して落とし込んでいきたいと考えていて、職員の皆さんとともに、積極的に取り組み、課題解決に繋げていきたいですね。

 

ーこれから採用する方々へ向けて、どのような人材に仲間になってほしいとお考えですか。

 

八谷:僕らの仕事は、一言でいえば「まちづくり」です。道路や交通を守ったり、福祉や教育を良くしたり、一つひとつは細かく分かれていますけど、全部が未来のまちづくりに繋がっています。この「まちづくり」を、一緒に楽しんでくれる人に来てもらえたら嬉しいです。

 

ースキルや経験といった面で求めるものはありますか?

 

八谷:ありません。行政の仕事は本当に幅が広いですから、スキルがあるに越したことはないですが、それ以上に大事なのはやはり「気持ち」だと思います。スキルは入ってからでも学べますし、優秀な先輩たちが必ず教えてくれますから。

 

現場での仕事は、楽なことばかりじゃないと思うんです。大変な壁にぶつかることもあるでしょう。その時に、グッと踏ん張れるかどうか。最後は気持ちの強さが大事になると思います。

 

ー庄原市で働くことの魅力、アピールポイントはどこにあると思われますか?

 

八谷:庄原市は今、多くの課題を抱えています。課題が山積みだっていうことは、裏を返せば、それだけチャレンジできる分野がたくさんあるってことです。

 

今まで通り、前例踏襲ではいけません。大胆な発想で、思い切って新しいことにチャレンジする必要があります。職員数も限られていますから、若い時から責任ある仕事を任されて、最前線で活躍できるチャンスも多いはずです。

 

もちろん、すぐに結果が出るものばかりじゃないし、辛抱強く学ばないといけないこともありますけど、成長のスピードは他のどこよりも早いかもしれません。

 

大変なミッションであることは間違いないです。しかし、一人ひとりの仕事が、未来の庄原市を創っていく。これほど大きなやりがいを感じられる仕事は、そう多くはないはずです。

 

ー最後に、この記事を読んでいる未来の職員候補の方へ、メッセージをお願いします。

 

八谷:これは私の持論ですが、仕事の本質は「人の役に立ち喜んでもらうこと」なんじゃないかなと思っています。誰かが喜んでくれることへの対価として、給料をいただく。誰も喜ばない仕事は、成り立たないですよね。そして、人に喜んでもらえることって、人としての幸せの本質でもあるような気がするんです。

 

それは、一人の職員でも、市長という立場でも、全く同じです。仕事を通じてできることが増えて、より多くの人を幸せにできるようになる。そのプロセスそのものが、仕事の楽しさなんじゃないかなとも思います。

 

もう、公務員が「安定していてリスクのない職業」なんていう時代ではありません。課題も多いですが、その課題を解決していく中で自分自身が成長できる。そして、その先には「ありがとう」と喜んでくれる市民の皆さんがいる。

 

そうやって、市民の皆さんに喜んでいただける仕事を、一緒にやっていきたいですね。

ー本日はありがとうございました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年7月取材)

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「中国山地のど真ん中」に位置する庄原市。 近畿以西の市町村の中でもっとも広い面積を持つこの市には、豊かな自然環境があり、そして多様な生活文化が息づいています。 私たちの仕事はここで暮らす人たちの毎日のくらしを支えること。 子育て支援や福祉サービス、道路や公園の整備、ごみや環境のこと、災害への備えや防災活動、住民自治組織の支援など、その業務は多岐にわたります。 一人ひとりの力が、地域の未来を創る。 これが私たちの仕事のやりがいです。

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