広島県庄原市役所、上田さんのインタビュー記事です。金融機関での勤務を経て、地元である庄原市へUターン転職。入庁後は支所での幅広い業務を経験し、現在は畜産振興やブランド牛「比婆牛」の推進に携わっています。
民間企業とのギャップや充実したワークライフバランス、そして若手を支える温かい職場環境について、語っていただきました。
- 金融機関の営業から地元・庄原市へ。ノルマのない環境を求めてUターン転職
- 草刈りから2トントラックの運転まで!驚きがいっぱいの支所勤務
- ブランド牛「比婆牛」の振興も!ルーティンワークの中にやりがいを見つける
- 有給も取りやすい最高のワークライフバランス
金融機関の営業から地元・庄原市へ。ノルマのない環境を求めてUターン転職
ーまずは自己紹介と、これまでのご経歴について教えてください。
上田: 庄原市の出身で、令和4年度に庄原市役所に入庁しました。 新卒で入社したのは、広島県内の金融機関です。窓口業務や融資の事務、リテール営業等を担当していました。
ーそこから、なぜ転職をしようと考えたのでしょうか?
上田:一番の理由は、営業としての厳しさです。やりがいもある環境でしたが、「違う所で働いてみたい」と地元庄原市役所を選びました。
公務員として働いている友人がいたので、事前に仕事内容や雰囲気などを聞いていて、ある程度のイメージは持っていたんです。
草刈りから2トントラックの運転まで!驚きがいっぱいの支所勤務
ー無事に入庁され、最初はどちらの部署に配属されたのでしょうか?
上田: 入庁してからの2年間は、東城支所の総務室に配属されました。東城支所は全体で40人くらい職員がいる、比較的大きな支所です。 私がメインで担当していたのは、東城地区にある7つの自治振興センターの管理業務です。
そこで働く職員の方の人件費の計算や、施設にかかる電気代・水道代の管理、修繕の手配に関する事務を行っていました。
ー市民の方と直接関わる機会もあったのでしょうか?
上田: はい、庄原市には「告知端末」という、市からのイベント情報やお知らせなどを音声で知らせる放送端末が各家庭にあるんです。市民の方から「音声が聞こえなくなった」「調子が悪い」と電話が入れば、直接ご自宅へ伺って修理や対応をしていました。市民の方と関わる業務としては、これが一番多かったですね。
ー入庁して驚いたことや、市役所のイメージと違ったことはありましたか?
上田: 市役所の職員が「自分たちで何でもやるんだな」ということにすごく驚きました。 例えば、市の施設にできたハチの巣の駆除や、庁舎の草刈りなどです。
あと、大量の書類や新聞を運ぶ時に、軽トラに乗り切らないからと、みんなが当たり前のように支所にある「2トントラック」を運転して運んでいたことにも驚きました。事務仕事だけでなく、幅広く色々なことを自分たちでやるんだなと実感しました。
ー最初は分からないことも多かったと思いますが、どのように仕事を覚えていったのですか?
上田: 最初の1年は、とにかく「やり方が分からない」という状態からのスタートだったので、大変でした。ただ、庄原市役所には新規採用職員をサポートしてくれる制度があり、私の部署でも先輩の職員がついてくださり、実務の流れや決まり事を一つひとつ教えてもらいました。 1年経ってざっくりと業務がわかりましたね。
ブランド牛「比婆牛」の振興も!ルーティンワークの中にやりがいを見つける
ーそして本庁へ異動になり、現在の「畜産振興係」ではどのようなお仕事をされているのですか?
上田: 現在は、農業振興課の中にある畜産振興係に所属しています。係は50代、40代の上司、そして20代の私の3人体制で、基本的にはみんなで同じ業務を分担して行っています。
庄原市には牛、豚、鶏など様々な畜産農家さんがいらっしゃいますが、メインとなるのは「牛」を飼育されている農家さんです。具体的な業務としては、畜産に関する補助金の申請受け付けや、庄原市のブランド牛である「比婆牛(ひばぎゅう)」の振興などを行っています。
ー農家さんのところへ行くことも多いのでしょうか?
上田:年に数回、牛のワクチン接種がある際には、獣医師さんや県の職員と農家さんの所へ同行します。 また、年に1回、牛の発育や質を競う「共進会」という品評会もありますね。

ー全く違う分野への異動でしたが、苦労はありましたか?
上田: 畜産の知識は全くなかったので、こちらもまず勉強から始まりました。ただ、支所の時と同じように、分からないことは先輩方に教えてもらいながら少しずつ覚えていきました。
畜産振興係の仕事は、4月に補助金の申請受け付けがあり、8月から10月にかけて共進会関連の業務があり、年度末に補助金の取りまとめを行うといったように、毎年大体の時期とやるべきルーティンが決まっているんです。 私自身こつこつとこなしていくのが好きな性格なので、ずっと同じサイクルで仕事をしていても全く飽きませんし、自分に合っていてやりやすいなと感じています。
有給も取りやすい最高のワークライフバランス
ー前職と比べて、働き方や職場の雰囲気はどう変わりましたか?
上田:楽しく、ストレスなく働けています。 営業時代は、やはりどう売上をあげるか毎朝ミーティングもしていましたが、そういったものがなくなるのも非常にありがたいですね。
ー職場の雰囲気はいかがですか?
上田:最初は、市役所ってもっと堅い、難しい顔をして仕事をしているイメージがありました。でも実際に入ってみると、全然そんなことありません。もちろん仕事は頑張りますが、仕事の合間にちょっと一息つくこともできますし、雑談もあります。
私は自分からどんどん喋るタイプではないのですが、周りの先輩方がワイワイと話しかけてくれて、その会話に巻き込まれながら楽しく仕事をしています。分からないことがあれば気軽に教えてもらえますし、とても居心地が良いですね。
ー残業やお休みの取りやすさなど、ワークライフバランスについてはどう感じていますか?
上田: 休暇は本当に取りやすいです。私は年に付与される20日の有給休暇のうち、今年は13日ほど取得しました。月に1回以上のペースで定期的に休めているので、自分の時間はしっかり確保できています。
また、残業についても、年度末や年度初めの繁忙期には発生することもありますが、それ以外の時期は基本的に定時で帰れています。仕事が残っていればもちろん残業をすることはありますが、無理なく働ける素晴らしい環境だと思っています。
仕事終わりには、年齢の近い職員同士で「今日ご飯行こうか」と気軽に誘い合って飲みに行くこともありますし、オンとオフの切り替えがしっかりできる職場です。
ー最後に、これから庄原市役所を目指す方へメッセージをお願いします。
上田: 市役所の仕事は責任を伴う内容も多いですが、決して一人で抱え込む必要はありません。気軽に相談できて、みんなで助け合いながらチームとして回していく温かい環境が庄原市役所にはあります。 「お堅い」というイメージにとらわれず、あまり難しく考えすぎずに、ぜひリラックスして飛び込んできてください。

ー本日はありがとうございました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年1月取材)
厳しい営業ノルマに追われる日々から一転、地元・庄原市役所で自分らしい働き方を見つけた上田さん。インタビュー中、「毎日が楽しい」と語る晴れやかな表情が非常に印象的でした。



