和歌山県新宮市役所で一般事務職として働く平瀬さんのインタビュー記事です。
銀行員から地元・新宮市役所への転職を経て、現在は浮島児童館で子どもたちの成長を見守る平瀬さん。
民間企業とのギャップや仕事のリアル、そして「新宮市の宝」である子どもたちと関わる中でのやりがい、充実したワークライフバランスについて、ご自身の経験を交えながら語っていただきました。新宮市で働く魅力が詰まったインタビューです。
- 民間から公務員へ。地元・新宮市役所への転職のきっかけ
- 子どもたちの成長を見守る。児童館での仕事とやりがい
- 「楽だと思ってた」は勘違い?公務員のリアルと乗り越え方
- 人間関係が魅力!風通しの良い職場の雰囲気
- 仕事も家庭も趣味も全力で!充実のワークライフバランスと未来の仲間へのメッセージ
民間から公務員へ。地元・新宮市役所への転職のきっかけ
ーまずは、これまでのご経歴と、市役所へ転職されたきっかけを教えてください。
平瀬:生まれも育ちも新宮市です。高校卒業後に大阪の大学へ進学し、卒業後は和歌山県の地方銀行に就職しました。
新宮支店に4年間勤務した後、大阪の支店へ異動になったのですが、そこでの仕事が正直かなりきつくて、毎日追い込まれているような感覚で仕事をしていました。
そんな時に、新宮にいる親から「新宮市役所を受けてみたら?」と声をかけられたんです。もともと「いつかは新宮に帰ってきたい」という気持ちもあったので、それを機に転職を決意しました。
ー数ある選択肢の中から、なぜ公務員、そして新宮市役所を選ばれたのでしょうか?
平瀬:銀行員時代から、公務員は安定しているというイメージがあり、魅力は感じていました。一番の決め手は、やはり生まれ育った故郷である新宮市の発展に、自分も貢献したいという思いがあったことです。
また、当時から子どもがいたのですが、都会で育てるよりも、海や川といった豊かな自然に囲まれた新宮で育てたいという気持ちが強かったんです。そういった様々な思いが重なり、新宮市役所への転職を決めました。
子どもたちの成長を見守る。児童館での仕事とやりがい
ー市役所に入庁されてからは、どのようなお仕事を経験されましたか?
平瀬:平成27年に入庁し、最初の4年間は福祉課で生活保護のケースワーカーを担当しました。その後、現在の所属である生涯学習課の浮島児童館に配属され、今年で7年目になります。
ー現在の児童館での仕事内容について、詳しく教えていただけますか?
平瀬:児童館の職員として、子どもたちが健全かつ安全に過ごせる遊びの場を提供することが主な役割です。例えば、夏休み中は熱中症対策を徹底したり、館内の体育館で子どもたちが怪我をしないように見守ったりしています。
普段の1日の流れで言うと、午前中は子どもたちが学校に行っているので、イベントの企画立案や準備、館内の光熱水費の支払いといった事務作業が中心です。
そして、子どもたちが帰ってくる午後からは、宿題を見たり、一緒に遊んだり、子どもたちと直接関わる時間になります。
児童館の行事は月に1回開催することを目標に企画していて、例えばアイシングクッキー教室を開く際には、講師の先生との調整から参加者の募集、材料の準備まで、すべて自分たちで行います。
その他、教育委員会との協議などで出張することも多いですね。
また、児童館の業務とは別に、地域の子ども会の活動支援も担当しており、子どもたちの人権意識の向上を目指した取り組みなども行っています。

ー仕事の中で、特にやりがいを感じるのはどんな時ですか?
平瀬:何よりもまず、僕は「子どもたちは新宮市の宝だ」と思っています。その宝である子どもたちの成長を、職員という立場で日々間近で見守ることができるのは、本当に貴重な体験だと感じています。
一番嬉しいのは、かつて児童館に通ってくれていた子どもたちの成長した姿を見られた時ですね。成人式を迎えた子たちが「二十歳になりました!」とわざわざ挨拶しに来てくれたり、「高校に合格しました!」と報告しに来てくれたり。
そういう瞬間に立ち会えると、「この仕事をしていて本当に良かったな」と心から思います。
ー仕事をする上で、大切にされていることは何ですか?
平瀬:まず「自分自身が楽しむこと」を意識しています。
児童館に配属された1年目の頃、子どもたちに喜んでもらおうと色々企画するのですが、なかなかうまくいかなくて悩んでいた時期があったんです。
その時、同僚が「平瀬が楽しくなさそうに仕事してたら、子どもも楽しいわけないやろ」と言ってくれたんです。その一言でハッとさせられました。
それ以来、まずは自分が心から楽しめる企画を考えるようにしています。自分が楽しんでいれば、その気持ちは自然と子どもたちにも伝わる。そう信じて仕事に取り組んでいます。

「楽だと思ってた」は勘違い?公務員のリアルと乗り越え方
ー民間企業から転職されて、公務員の仕事にギャップを感じたことはありましたか?
平瀬:はい、正直に言うと…「もうちょっと仕事が楽かな」と思っていました(笑)。時間に余裕があるイメージだったんですが、実際に入庁してみると、想像以上に業務量が多くて、日々仕事に追われることも少なくありません。
特に最初の配属先だった福祉課では、監査対応などで夜遅くまで残ることもありましたね。
ーそのギャップや大変さは、どのように乗り越えられたのでしょうか?
平瀬:僕のモチベーションの源泉は、間違いなく「家族との時間」です。実は、うちには子どもが5人いるんです。仕事で大変なことがあっても、家に帰って子どもたちの顔を見ると頑張れます。
家族と過ごす時間が、何よりの支えになっていますね。転職してからは、通勤時間も短くなりましたし、家族と過ごす時間は銀行員時代より格段に増えました。そのおかげで、大変な仕事も乗り越えられているんだと思います。
人間関係が魅力!風通しの良い職場の雰囲気
ー職場の雰囲気や人間関係はいかがですか?
平瀬:本当に、人間関係は良好ですね。今の生涯学習課は、課長を中心に非常に風通しが良く、若手職員の意見にもしっかりと耳を傾けてくれますし、間違っていることがあればきっちり指摘もしてくれます。
係の同僚たちも、僕が仕事で手一杯になっていると「何か手伝おうか?」と声をかけてくれるような、助け合いの精神が根付いた職場です。
色々な人に支えてもらいながら、仕事ができていると日々感じていますね。
ー業務外での交流もあるのでしょうか?
平瀬:飲み会が結構多いですね(笑)。お酒を酌み交わしながら、仕事の話からプライベートな話まで、色々なコミュニケーションが取れる環境です!(笑)
仕事も家庭も趣味も全力で!充実のワークライフバランスと未来の仲間へのメッセージ
ー仕事とプライベートの両立についてお聞かせください。
平瀬:先ほどお話ししたとおり、家族との時間はとても大切にしています。
休暇も、仕事が落ち着いている時期であれば比較的取りやすい環境です。夏季休暇も5日間しっかり取得できますし、お盆の時期は児童館が休館になるので、そのタイミングで家族と過ごすようにしています。
実は一番下の子が生まれた時から少し病気があり、通院や手術が必要だったのですが、その際も職場の方々が「遠慮せず休んでいいよ」と温かく送り出してくれました。
そういった理解のある職場環境には、本当に感謝しています。
ープライベートでは、サッカーのコーチもされているそうですね。
平瀬:はい、息子たちがサッカーをしている関係で、今年度から4年生チームのコーチをしています。週末は遠征に同行したりと忙しいですが、これが僕にとって最高のリフレッシュになっています。
休日も家でゆっくりする時間はほとんどありませんが、僕はサッカーが大好きなので、楽しくやらせてもらってます(笑)。

ー最後に、新宮市役所を目指す方々へメッセージをお願いします。
平瀬:新宮市役所の一番の魅力は、やはり「人」だと思います。
親身になって相談に乗ってくれる上司や、困った時に助けてくれる同僚がたくさんいます。本当に人間関係に恵まれた職場なので、安心して飛び込んできてほしいです。
そして、仕事とプライベートのメリハリをつけやすい環境なので、自分の時間もしっかり確保できます。僕のように趣味や家族との時間を大切にしたい人にとっても、働きやすい職場だと思います。
皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしています!

ー本日はありがとうございました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年8月取材)