――まずは、五條市役所への転職のきっかけを教えてください。
以前は和歌山県内の町役場で勤務しており、住民に身近な立場で様々な行政業務に携わっていました。ただ、その中で「もっと専門性のある分野で経験を積み、スキルを高めたい」という気持ちが芽生えるようになりました。家族の生活環境を考える中で五條市にも関心を持ち、募集があることを知って応募しました。

――社会福祉課への配属については、どう感じられましたか?
特定の分野を希望していたわけではなかったので、社会福祉課への配属が決まったときは正直不安がありました。障害福祉関係の実務経験もなく、制度や手続きも複雑で、最初は戸惑うことの連続でした。ただ、先輩職員に相談しやすい雰囲気があり、一つひとつ丁寧に教えていただけたことで、少しずつ理解が深まり、業務にも慣れていきました。
――実際に働いてみて、どんなやりがいを感じますか?
障害福祉の仕事は、申請や手続きといった事務的な業務だけでなく、その人の生活や状況に寄り添う視点が求められる仕事です。複数の制度やサービスが関わる中で、どうすればその方にとって最適な支援ができるのかを考える必要があります。難しさはありますが、その分、職員として果たせる役割の重さを実感できる点にやりがいを感じています。
また、制度の理解が進むことで業務の見通しも立てやすくなり、住民の方への説明にも自信が持てるようになってきました。少しずつでも成長している実感を得られるのは、この仕事の魅力だと思います。

――現在、精神保健福祉士の資格取得を目指されているそうですね。
はい。配属されて福祉の現場に関わる中で、「もっと理論的にも制度や支援のあり方を学びたい」と思うようになり、社会福祉士の資格を取得し、現在は精神保健福祉士の資格取得にチャレンジしています。働きながらの勉強は大変ですが、家事や育児の合間の時間を活用しながら、少しずつでも前進できるように続けています。資格取得はゴールではなく、よりよい支援を行うための一歩だと考えています。
――子育てとの両立についてはいかがですか?
こどもがまだ小さいため、予定通りにいかないことも多々あります。ただ、職場には同じような環境の職員も多く、理解し合える雰囲気があります。突発的な対応が必要な場面でも、周囲のフォローに助けられていて、安心して仕事と家庭の両立ができていると感じています。

――最後に、五條市役所を目指す方へメッセージをお願いします。
新しい環境、新しい分野に飛び込むのは不安がつきものですが、経験がなくても真摯に取り組む姿勢があれば、支えてくれる人たちがいます。私自身、未経験の分野に配属されて戸惑いながらも、少しずつ自分の役割を見つけることができています。五條市には、地域に根ざして着実に成長していける環境があります。自分の力を地域のために生かしたい方、一緒に働けるのを楽しみにしています。