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香美町役場

「みんながいきいき、笑顔あふれるまち 香美町」の実現に向けて 香美町では、香美町職員育成・成長ガイドラインに基づき、第3次香美町総合計画の「まちの将来像」の実現に向けて、自ら学び、共に成長する人材を求めています。 目指す組織像▶▶▶協働し、互いに信頼し合う組織 目指す職員像▶▶▶未来を創造し、成長する意欲をもち、人とまちを大切にする職員

【地元・香美町で叶えた夢!】少人数だからこそできる「褒めて認める教育」。様々な園の経験を経て見つけた、私らしい保育のカタチ

香美町役場

2026/04/29

兵庫県香美町教育委員会の幼稚園教諭、高山さんのインタビュー記事です。1年目からの担任経験や、幼稚園、こども園等での勤務を経て実感した「少人数保育」の魅力について伺いました。

 

中学生の時の職業体験が原点。地元・香美町への強い思い

 

ーまずは簡単な自己紹介と、香美町で幼稚園教諭を目指した経緯を教えてください。

 

高山: 香美町こども教育課で幼稚園教諭をしている高山と申します。平成25年度に入庁し、現在は香住区の幼稚園に勤務しています。生まれも育ちも香美町で、高校卒業後に県内の短期大学へ2年間通い、その後Uターンで香美町役場の採用試験を受けました。

 

保育の道へすすむきっかけは中学2年生の時の「トライやる・ウィーク(職業体験)」です。自分がかつて通っていた地元の保育園に行かせていただいたのですが、そこで子どもたちと関わる楽しさや、先生方が生き生きと働かれている姿を間近で見学しました。「私もこの町で保育の仕事がしたい」と強く思うようになったのは、まさにその時からです。

 

1年目からの担任と、多様な園での経験から得た「ゆとり」

 

ー入庁後、1年目はどのような環境からのスタートだったのでしょうか?

 

高山: 1年目は年少クラス、年長クラスの2学年ある幼稚園(現在は統合)に配属されました。そこで、年少クラスの担任を持たせていただくことになりました。

 

ー最初から担任を持つというのは大変でしたか?

 

高山:短大で保育の知識は学んできたものの、いざ実践となると「どう子どもたちと接すればいいのか」と悩むこともありました。他のクラスの先生に相談することもありましたが、発達段階が異なることもあり、年齢や実態に応じて保育を考えていく難しさを感じました。

 

ー非常に大変ですね。

 

高山: 私の場合、1年目の幼稚園の後に、こども園、保育所、そして再び幼稚園へと、本当に様々な園を経験させていただきました。この異動の経験が、私を大きく育ててくれたと感じています。 保育所やこども園では0歳児から5歳児まで幅広い年齢の子どもたちと関わり、異年齢の縦割り保育なども経験しました。

 

また、規模の大きな園では多くの先生方と関わることができ、それぞれの発達に応じたアプローチや多様な保育のスタイルを学ぶことができました。一通りの園を経験したことで次第に心にゆとりが生まれ、「こんな保育をしてみたい」という自分なりのビジョンが持てるようになりました。

 

ー保育の中で、特にやりがいを感じるのはどんな時ですか?

 

高山: 発表会などの行事で、子どもたちが緊張や不安を抱えながらも、「先生がいるから頑張る!」と話してくれたことがありました。子どもたちにとって、少しでも安心できる存在、支えとなる存在になれているのかなと思い、嬉しかったです。また、日々の保育を通して、子どもたち一人一人の育ちを傍で感じられること、その成長を保護者の方と一緒に喜び合えることは、この仕事をしていて心から良かったと思える瞬間です。 

 

少人数だからこそできる寄り添いと、「褒めて認める」香美町の保育

 

ー高山さんがこれまでに担当されてきたクラスの人数はどれくらいですか?

 

高山: 一番多い時で15人程度でした。最近は園児数も減ってきているため、10人以下のクラスを受け持つことが多いです。少人数だと思いますが、だからこそ、一人ひとりの意見にしっかりと耳を傾け、子どもと同じ目線で穏やかに関わる保育ができることは香美町の大きな強みだと感じています。一人ひとりにきめ細やかな愛情を注げる環境は、子どもたちがのびのびと自分らしさを発揮する上で非常に大切だと実感しています。

 

ー香美町全体として、保育の方針や特徴のようなものはありますか?

 

高山: 町全体として「褒めて認める教育」を重点に置いています。幼児期は、生涯にわたる人間形成の基盤となる大切な時期です。だからこそ、まずは子どもたちの気持ちにしっかりと寄り添い、受け入れ、認めることで、自己肯定感を育むことを意識しています。小さな「できた!」を一緒に見つけて褒めることで、自信や生きる力へと繋げていきたいと、職員同士でも常に共有しながら保育を行っています。

 

また、地域の自然や特色を活かした「ふるさと教育」ですね。香美町には海も山もあり、園によって体験できることが様々です。例えば香住区の園に行っていた時には、海を身近に感じることができ、漁港の方にお世話になり、子どもたちが魚に直接触れる体験をすることもできました。

 

小代区の園では近くのスキー場で雪遊びを存分に楽しむことができます。豊かな自然環境を活かして、地域の魅力を肌で感じられるダイナミックな保育ができるのは、香美町ならではですね。

 

 

雪の日の助け合いと、気兼ねなく休める手厚いサポート体制

 

ー職場の雰囲気や、先生同士の人間関係について教えてください。

 

高山: どの園に行っても、本当に雰囲気が良くて働きやすいです。現在勤務している園においても、園長先生や他の先生方と毎日明るくコミュニケーションを取りながら楽しく仕事をさせていただいています。

 

私は、先生たちの笑顔で和やかに過ごしている姿が、子どもたちにとって安心できる一番の環境だと思っています。 私自身、10年以上働いて中堅と呼ばれる年代になりましたが、それでも日々の保育の中で不安に思ったり悩んだりすることは尽きません。

 

そんな時、年齢や経験に関係なく、どんな相談にも親身になって耳を傾けてくださる先生方ばかりなので、一人で抱え込むことなく本当に安心して働くことができています。

 

ーお休みやシフトなど、ワークライフバランスはいかがですか?

 

高山: 非常に恵まれていると思います。現在の園は、主に降園後の時間を活用して病院などに通っています。もし平日にお休みをいただきたい場合は、町に登録されている代替教員の先生にお願いして入っていただくこともできるため、事前に調整すればお休みを取得することも可能です。

 

また、以前こども園や保育所に勤務していた際は、早出や遅出のシフトもありましたが、家庭の事情などで代わってほしいと相談すれば快く応じていただけました。特に印象に残っているのは、大雪などで通勤が大変だった時、近くに住む先生が「遠いから早出を代わるよ」と声をかけてくださったことです。職員同士の思いやりと助け合いの精神が深く根付いているため、無理なく働き続けることができています。

香美町ならではの教育「わくわく交流会」の様子

 

この春に迎える閉園。多様な先生から学んだ「私らしい保育」を胸に

 

ー香美町内には様々な園がありますが、他の園の先生方との交流の機会はあるのでしょうか?

 

高山: はい、定期的にあります。月に1、2回程度、わくわく交流会(複数園による園児の交流会)を通して、他の幼稚園や保育所の先生方と顔を合わせる機会があり、子どもたちへの関わり方などについて、互いの保育を見合うことが、学びへとつながっています。また、町内の先生が集まる研修も定期的に開催されています。近年は夏に特別支援の研修や、絵本の研修などがありました。

 

ーそうした交流を通じて、ご自身の保育に変化はありましたか?

 

高山: とても大きな変化がありました。初めの頃は、「私の保育はこれでよいのだろうか」と、他の素敵な先生の姿を見て、不安に感じることもありました。

 

しかし、様々な研修や交流を通じて、たくさんの先生方に出会う中で、先生によって保育は異なり、それぞれに違った良さがあることに気づいたんです。

 

それに気づいてからは、【「私は私らしく、子どもたちが楽しいと思える保育を自分で考えて実践していきたい」と、今までよりも自信をもって向き合えるようになりました。】

 

ー今後についても教えてください。

 

高山:この春の統合により、私が勤務していた園は閉園となります。子どもたちの姿がこの園舎から見られなくなるのは正直とても寂しい気持ちがあります。しかし、子どもたちにとっては新しい友達がたくさん増え、大きな集団の中でより豊かに成長できる素晴らしい機会になると捉えています。閉園までの残りの日々を、子どもたちと一日一日大切に過ごし、最高の思い出を作って送り出したいです。

 

そして私自身も4月からは新しい環境になりますが、これまで様々な園で培ってきた経験と「私らしい保育」を大切にしながら、これからも香美町の子どもたちの健やかな成長を全力でサポートしていきたいと考えています。

 

ー本日はありがとうございました。

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年3月取材)

 

中学生の時の職業体験を原点に、迷うことなく地元・香美町での保育の道を選んだ高山さん。「少人数だからこそ、一人ひとりに丁寧に寄り添える」と語る優しい言葉の奥には、幼稚園、こども園、保育所と様々な環境で多様な子どもたちと真摯に向き合ってきた、確かな経験が感じられました。

 

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