
「公務員試験対策不要」の真意とは?登米市役所が求めるのは“完璧な優等生”ではなく…
「公務員になりたいけれど、自分に務まるだろうか」「面接で何を話せば評価されるのか分からない」そんな不安や疑問を抱えながら、採用試験の準備を進めている方も多いのではないでしょうか。
豊かな自然と温かい市民に囲まれた宮城県登米市。その市役所で、今、どのような人材が求められ、どのような想いで採用活動が行われているのか。今回は、宮城県登米市役所の採用担当、佐藤さんに、じっくりとお話を伺いました。
求めている人物像から、具体的な試験対策、そして佐藤さん自身が感じる仕事のやりがいまで。これから登米市役所を目指す皆さんへのエールが詰まった、インタビューをお届けします。
- 特別な経験や知識よりも「熱意」と「協調性」を重視
- 公務員試験対策は不要?SPI3導入の狙いと受験のチャンス
- 面接官が本当に見ているのは、取り繕った言葉よりあなたの「素顔」
- 若手が活躍できる風土と、市民との距離が近い職場の魅力
- 「迷いは成長の種」一緒に未来を創る仲間へのメッセージ
特別な経験や知識よりも「熱意」と「協調性」を重視
ー早速ですが、登米市役所では現在どのような人材を求めているのでしょうか?「こんな人と一緒に働きたい」という具体的なイメージがあれば教えてください。
佐藤:よろしくお願いします。私たち登米市役所が求める人物像は、大きく分けて3つあります。
まず1つ目は、強い責任感と協調性を兼ね備える人です。市役所の仕事は一人で完結するものはほとんどありません。周囲と協力しながら、任された仕事を最後までやり遂げる責任感が不可欠です。
2つ目は、市民の視点で考え、市民や職場の仲間と信頼関係を築ける人です。これは公務員の基本でもありますが、常に「市民の皆さんのために」という視点を持ち、誠実に向き合うことで信頼関係は生まれます。
そして3つ目が、チャレンジ精神があり、自分の考えを持って行動できる人です。前例踏襲だけでなく、変化を恐れずに新しいことに挑戦する姿勢を私たちは大切にしています。
ー特別な経験や知識というよりは、人物面や姿勢を重視されている印象を受けますね。
佐藤:おっしゃる通りです。私たち登米市役所が求めているのは、特別な経験や知識だけではありません。「登米市の今と未来を共に創りたい」という強い意欲と気持ちを持ったあなたを必要としています。
もちろんスキルがあればそれは素晴らしいことですが、それ以上に「このまちを良くしたい」という熱い想いがあるかどうかが、採用においては非常に重要になると思います。
公務員試験対策は不要?SPI3導入の狙いと受験のチャンス
ー熱意重視というのは、勇気づけられる言葉ですね。そうした方針は、採用試験の方法にも表れているのでしょうか?
佐藤:はい、試験制度にも反映させています。例えば行政職については、学歴や資格要件を設けていませんし、令和8年度は年齢要件を緩和しました。これにより、本当に幅広いバックグラウンドを持つ方に受験していただくことが可能になりました。
また、上級職の保健師・土木・建築などといった専門職については、民間企業でも広く採用されている「SPI3(総合適性検査)」を導入しています。
ーいわゆる「公務員試験対策」に時間を割けなかった方でも挑戦しやすいということでしょうか。
佐藤:そうなんです。公務員試験対策をすることなく受験することができますので、民間企業を志望していた方や、転職を考えている社会人の方など、より多くの方にチャンスを広げたいと考えています。
筆記試験のハードルを下げることで、その分、人物本位の選考をしっかり行いたいという狙いもあります。
面接官が本当に見ているのは、取り繕った言葉よりあなたの「素顔」

ー人物本位となると、やはり重要になるのが「エントリーシート」かと思います。志望動機を考える上で、佐藤さんからのアドバイスはありますか?
佐藤:志望動機については、まず登米市役所の業務内容をしっかりと理解していただくことがスタートラインです。その上で、「どのように貢献したいか」を具体的に示していただけると好印象だと思います。
ワンポイントアドバイスとしては、ご自身の強みと業務の関連性を示すことです。これができると、志望動機に一気に説得力が増すと思いますよ。
ー他にもPRすべきポイントはありますか?
佐藤:面接などでPRしていただきたいのは、主に次の3点です。
(1) 登米市役所職員の一員として、長く地域に貢献したいという熱意
(2) 住民の立場に立った誠実な対応姿勢
(3) 柔軟な考えを持ち、自ら学び成長しようとする意欲
この3点を、ご自身の経験などと紐づけて、飾らない言葉で伝えていただければと思います。
ー面接についても聞かせてください。面接官は、受験者のどのようなところを見ているのでしょうか?
佐藤:面接では、「長く地域に貢献したいという熱意」があるか、そして「他の職員と協力して働くこと」ができるか、といった点を重点的に見ていると思います。
よくある例として、回答を丸暗記してきて、それをレコーダーのように再生しようとする方がいらっしゃいます。でも、私たち登米市役所が知りたいのは、作られた言葉ではなく、皆さん自身の本音の言葉なんです。
そのため、面接対策をする際は暗記するのではなく、聞かれたことに対して「自分の言葉で」伝える練習をおすすめします。
ー「自分の言葉」が大切なのですね。とはいうものの、緊張してうまく話せるか不安になる方も多いですよね?
佐藤:流暢に話すことを求めているのではありませんから、面接時は言葉に詰まっても全然大丈夫だと思います。自然な会話をイメージして準備するといいと思います。
上手く言おうとするよりも、対話を楽しもうという気持ちで臨んでいただければ、自然と皆さんの良さが伝わってくるはずです。
ー逆に、「これはもったいないな」と感じる例などはありますか?
佐藤:面接などで自分の弱点や過去の失敗談を話す際、ただ「失敗しました」で終わってしまうともったいないです。失敗は誰にでもありますが、大切なのはそこから何を学んだのかです。反省や改善策を示せないと、成長意欲が伝わりづらくなってしまいますので、失敗した後どうだったのかという話に繋げてもらいたいですね。
あとは、基本的なことですが「体調管理」ですね。自分でコントロールすることは難しいかもしれませんが、学校の受験と同様に、自身の将来を決める大切な期間になりますので、是非万全の状態で臨んでいただきたいと思います。
若手が活躍できる風土と、市民との距離が近い職場の魅力
ーここからは、働く「魅力」について伺わせてください。佐藤さんが採用担当として感じる、登米市役所の良さはどんなところでしょうか?
佐藤:一番に感じるのは、地域イベントなどを通じた「市民との一体感」ですね。
机上の仕事だけでなく、現場で市民の皆さんと触れ合い、笑顔を直接見ることができるんです。これは自治体職員ならではのやりがいです。
また、制度面では「ジョブローテーション」により、幅広い業務を経験できることも魅力です。いろいろな部署を経験することで視野が広がり、自分自身の成長にもつながります。若手が活躍しやすい組織文化もありますし、公務員ならではの安定性とワークライフバランスの取りやすさも、長く働き続ける上では大きなメリットだと感じています。

ー「働きやすさ」と「やりがい」、とても魅力的ですね。登米市を受験したいと思った場合、どのようにして情報収集をするのがおすすめですか?
佐藤:ぜひ見ていただきたいのが、市公式の採用情報サイト(パブリックコネクト)や市公式LINEです。今回のブログもそうですが、働く魅力や業務を理解することができる情報やコンテンツを発信していく予定です。
また、広報誌や登米市ホームページにも、街の動きや職員の仕事ぶりが分かる情報がたくさん載っていますので、活用してみてください。
「迷いは成長の種」一緒に未来を創る仲間へのメッセージ
ー最後に、これから登米市職員を目指す方、あるいは迷っている方へメッセージをお願いします。
佐藤:市民の笑顔や豊かな自然を守り、多くの人が「住みたい」と思えるまちづくりに関わる仕事は、時に大変なこともあります。しかし、その分だけ大きなやりがいと成長があります。
未知の一歩を踏み出す勇気は、必ずあなた自身の大きな力になります。少しでも迷ったら、ぜひ挑戦してみてください。一緒に地域を支え、未来を拓きましょう!
皆さんの熱意あるチャレンジをお待ちしています。

ー本日はありがとうございました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年4月取材)



