香川県丸亀市役所で働く建築技師、立石さんのインタビュー記事です。大学卒業後、神奈川県の大手ハウスメーカーで設計職としてキャリアをスタートさせた立石さん。Uターン転職を経て、充実した日々を送る立石さんに、市役所で働く建築技師ならではのやりがいや、丸亀市役所の魅力について詳しく伺いました。
- きっかけは「たまたま」。Uターン転職で歩み始めた公務員の道
- 「まちづくり」と「建築」。二つの専門分野で感じる、それぞれのやりがい
- 若手の挑戦が、まちを動かす力になる
- 互いに支え合う風土と、充実のワークライフバランス
- 未来の仲間へ。「まち」を動かす仕事に、共に挑戦しよう。
きっかけは「たまたま」。Uターン転職で歩み始めた公務員の道
ーこれまでのご経歴を教えていただけますでしょうか。
立石:出身は香川県の他市で、大学進学で神奈川県へ出ました。大学では建築学を専攻し、特にまちづくりや都市計画を学ぶ研究室に所属していました。卒業後は、神奈川県内のハウスメーカーに設計職として就職し3年間勤務した後、28歳の時に丸亀市役所に転職しました。
ー大手ハウスメーカーから公務員へ、大きなキャリアチェンジですね。何かきっかけがあったのでしょうか。
立石:いずれは地元に帰りたいという思いと、大学時代から抱いていた「まちづくり」への関心が大きな理由です。研究室の活動で市役所の方と話す機会が多く、自治体の立場でまちづくりに関わる仕事に魅力を感じていました。地元で建築の仕事がしたいと考えていたところ、たまたま親から丸亀市が職員を募集していると聞き、受けてみることにしたんです。
採用試験の日程がお盆の時期で、夏休みに帰省できるタイミングだったことも後押しになりました。偶然が重なって、丸亀市とのご縁が生まれましたね。
ー転職を決断する際に、迷いはありませんでしたか?
立石:正直、決まってからも悩みました。市役所の建築技師が具体的に何をしているのか、よく見えていなかったんです。それでも最終的に決断したのは、やはり地元に帰れること、そして学生時代からやりたかったまちづくりに携われる可能性があること。その二つが大きな決め手になりました。
「まちづくり」と「建築」。二つの専門分野で感じる、それぞれのやりがい
ー入庁されてから16年、どのようなキャリアを歩んでこられたのでしょうか。
立石:最初の配属は住宅課で、7年ほど在籍しました。小中学校やコミュニティセンターといった公共建築物の管理や設計、工事監理などを担当していました。その後、都市計画課へ異動し、中心市街地の活性化やリノベーションまちづくりに4年間携わりました。一度、住宅課に戻った後、今年の4月から再び都市計画課のまちなか再生推進室に配属され、今に至ります。
ー建築技師は、施設管理を行う部署への配属が中心になるのでしょうか。
立石:住宅課や都市計画課だけでなく、教育委員会や、丸亀市が運営するボートレース場など、独自の施設を持つ部署に配属されることもあります。それぞれの施設管理という形で、建築技師の専門性が求められます。
ー「住宅課」での建築の仕事と、「都市計画課」でのまちづくりの仕事、それぞれに違う面白さがありますか?
立石:はい、全く違いますね。住宅課の仕事は、公共建築の品質をいかに高め、より良いものを作っていくかという点が醍醐味です。例えば学校を建てる際は、現場の先生方と対話を重ね、ニーズを形にしていきます。そして何より、完成した建物を子どもたちや地域住民の方が実際に使ってくれる。その反応を直接聞けるのは大きなやりがいです。
ー学生時代から希望されていた都市計画課の仕事はいかがですか。
立石:こちらは、まさにやりたかったことなので、大きなやりがいを感じています。学生時代に抱いていたイメージとのギャップもなく、自分の専門性や「こうしたい」という思いを仕事に反映させやすい環境です。
地域の方々と直接対話し、現場に出てコミュニケーションを取りながら仕事を進めていける。机上の計画だけでなく、人と関わりながらまちを動かしていけるのが、この仕事の最大の魅力ですね。
若手の挑戦が、まちを動かす力になる
ーキャリアの途中で、課の垣根を越えた「若手職員まちづくり研究チーム」にも参加されていたそうですね。
立石:はい、入庁4、5年目の頃に、庁内で募集があったプロジェクトチームです。「中心市街地の活性化」というテーマに惹かれ、手を挙げて参加しました。本業と並行しての活動でしたが、商店街でのイベント企画やワークショップの開催など、6年間で30ほどのプロジェクトを実施し、非常に刺激的な経験でした。
ー特に印象に残っているプロジェクトはありますか?
立石:商店街の通りにたくさんの明かりを灯す『みちあかりプロジェクト』や、空き店舗を活用してその日限定のバーを開く『空き家バー』といった企画は印象深いですね。使われていない空間に新たな光を当て、その可能性を探るような試みは、とても楽しかったです。

ー民間企業と市役所の両方を経験されて、市役所で建築技師として働く魅力はどこにあると感じますか?
立石:一番の違いは、「発注者」の立場であること。市役所が自ら予算を立て、事業の企画段階から完成まで、トータルで関わることができるんです。だからこそ、単に建物を造るだけでなく、それが「まちにとってどういう意味を持つのか」という大きな視点で仕事ができる。これが市役所の建築技師として働く最大の魅力だと思います。

互いに支え合う風土と、充実のワークライフバランス
ー職場の雰囲気はいかがですか?
立石:入庁前は特にイメージを持っていなかったのですが、入ってみると周りの職員が本当に親切で驚きました。困っていると、すぐに誰かが親身になって話を聞き、協力してくれるんです。お互いに助け合い、チームで仕事を進めていこうという雰囲気が、丸亀市役所には根付いていると感じますね。
ー職員同士の交流も活発なのでしょうか。
立石:はい。私は民間からの転職組なので同期はみんな年下ですが、今でも定期的に集まったり、休日には家族ぐるみで遊びに行ったりと良い関係が続いています。また、建築技師の先輩・後輩と建築のイベントに一緒に出かけることもあり、職種や世代を超えた繋がりがあります。
ー仕事とプライベートの両立についてはいかがですか。
立石:ワークライフバランスは非常に良いと感じています。私には子どもが3人いまして、一番下はまだ10ヶ月なんです。家族と過ごす時間はとても大切にしているので、時間の使い方を工夫し、なるべく定時で帰るように心がけています。周りの理解や環境にも恵まれているおかげで、今のところ仕事と家庭はうまく両立できています。
未来の仲間へ。「まち」を動かす仕事に、共に挑戦しよう。
ー最後に、丸亀市役所を目指す方々へメッセージをお願いします。
立石:私は後輩と接する時、まず相手の話をよく聞くことを心がけています。一人ひとりの考え方を尊重しながら一緒に仕事を進めていきたいです。丸亀市役所は、若手であっても「やりたい」と声を挙げれば挑戦させてもらえる風土があり、周りが全力でサポートしてくれます。
建築や土木の知識を、一つの建物だけでなく、まち全体の未来のために活かしたい。そんな大きな視点を持って働きたいと考えている方にとって、丸亀市役所は良い職場だと思います。
ー本日はありがとうございました。
穏やかな口調ながら、ご自身の専門分野である「建築」と、夢であった「まちづくり」について語る立石さんの言葉には、情熱を強く感じました。民間企業での経験を強みに変え、発注者として事業全体を見渡す広い視野で仕事に取り組む姿が印象的です。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年10月取材)



