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豊岡市役所

 兵庫県豊岡市は日本海側に位置し、多様な文化と自然に恵まれたまちです。一度は野外で絶滅したコウノトリの自然放鳥に成功し、環境創造型農業など環境保全と経済活性化を両立する取組みが進んでいます。  産業は、農林水産業、観光業などが盛んです。  城崎温泉は外湯めぐりが楽しめる歴史ある温泉地で、国内外から多くの観光客が訪れます。出石は城下町の風情を残し、名物の出石そばが有名です。映画『国宝』のロケ地・出石永楽館も人気です。冬は神鍋高原スキー場、夏は竹野浜で四季折々の自然体験が楽しめます。  また、地場産業としては、全国の4大産地の一つであるかばんや出石焼などの生産が行われています。

民間ゼネコンから豊岡市役所の技術職へ転身!「帰り道のある暮らし」と前職の経験を活かせる働き方とは?

豊岡市役所

2026/06/16

兵庫県豊岡市役所で働く都市整備部建設課の久保さんと上下水道部水道課の藤原さんのインタビュー記事です。お二人はともに関西の民間ゼネコンで現場監督として活躍された後、Uターンして豊岡市役所に技術職として入庁されました。激務だった民間企業時代から一転し、転職によって手に入れた「帰り道のある暮らし」や家族との深い関わり、民間での経験が公務員の現場でどう活きるのか、リアルな魅力をお届けします。

 


 

民間ゼネコンから豊岡市役所へ転職したきっかけ

 

ーお二人の経歴について教えていただけますか?

 

久保:豊岡市出身で、大学で土木を学んだ後、大阪のゼネコンに就職しました。現場監督として施工管理に約2年と5ヶ月間携わり、2014年度にUターンで豊岡市役所に入庁しました。現在は都市整備部建設課に所属しています。主な仕事は市内の道路の整備や維持管理など、市民の生活インフラを整えることです。

 

藤原:私は隣の町出身で、大学で建築を専攻し、大阪のゼネコンで4年間、建築の現場監督に従事しました。2017年度にUターン入庁し、今は上下水道部水道課にいます。水道課では、老朽化した水道管の更新や配水施設の耐震化などを担当し、安全な水を届ける仕事をしています。

ーゼネコン時代はかなり多忙だったそうですね。転職を考えたきっかけは何ですか?

 

久保:当時は朝から晩まで、かなり長く働くのが当たり前でした。家に帰れない日が続いて、将来の生活や家族のことを考えたとき、地元で安定して働ける環境を選ぼうと市役所を目指しました。

 

ー藤原さんはいかがですか?

 

藤原:私は現場監督の仕事にやりがいを感じていたので、実は転職のきっかけは妻でした。妻が豊岡市出身で、「子育ては絶対に地元でしたい」と言っていて。私は「小学校に上がるまでまだ時間があるし」と軽く構えていたのですが、二人目が生まれて入学が現実味を帯びてきても妻の意志は変わりませんでした(笑)。転勤のある前職では地元に拠点を置くのが難しく、経験を活かして仕事ができる場所を探した結果、市役所にたどり着きました。

「帰り道」が生まれた、豊岡市役所でのリアルな一日

 

ー市役所に転職して、生活はどう変わりましたか?

 

久保:生活リズムが変わり、何より「帰り道がある」ことが新鮮です。ゼネコン時代は夜中帰宅が普通でしたから。今は朝6時半頃に起きて、8時過ぎに家を出ます。職場までは歩いて5分なので通勤ストレスはありません。8時30分に始業し、現場確認や工事の設計、業者との打ち合わせなどを行います。残業は月平均20時間ほどで、早い日は定時で帰れます。帰宅後に家族でご飯を食べ、子供が寝た後にお酒を飲む時間が最高の癒やしです。

 

ー藤原さんの一日はいかがですか?

 

藤原:私は車で15分かけて通勤し、8時前には事務所に着きます。午前は設計業務や電話対応、午後は水道管の断水工事など現場立会いが中心です。早く帰宅できる時は、地元の子供たちのサッカーチームでコーチをしています。週末も試合の引率などでサッカー漬けですが、前の会社にいたら時間的にも体力的にもコーチなんて絶対に不可能でした。子供と同じ時間を過ごせるようになったことは非常に大きいです。

 

家族との距離が180度変わり、手に入れた充実したプライベート

 

ーご家族との関係にも変化はありましたか?

 

藤原:家族との距離は「180度変わった」と言えます。前職は単身赴任が長く、子供が起きている時間に家にいること自体が珍しかった。それが今は平日の夜も週末も一緒にいられます。家族の中に団結感が生まれたと思います。

 

久保:私は豊岡に戻ってから結婚し、3人の子供に恵まれました。市役所は男性の育児休暇が取りやすく、私は2人目で約3週間、3人目で約1ヶ月取得しました。2人目のときは制度が推進され始めた初期であまりなじんでいませんでしたが、今は「絶対取りなよ」と言ってもらえる雰囲気です。有給休暇については今年度は21日、夏休みは5日すべて消化できており、すごく働きやすく、子育てに優しい環境です。

 

藤原:有給休暇を「時間単位」で取れるのも助かります。1時間単位で休暇が取れるので、子供の急な発熱や学校行事の際など、子育て世代にはこの柔軟さが本当にありがたいですね。

建築と土木、それぞれの現場経験が自治体で最大の武器になる

 

ー民間での経験は市役所の業務に活きていますか?

 

久保:民間での経験はそのまま直結します。立場は「施工側」から「発注・管理側」に変わりますが、扱うものは同じです。自分が現場にいたからこそ分かることが多く、今の仕事にそのまま活きています。

 

藤原:私は前職が「建築」で今は「土木」なので、最初は不安でした。ざっくり分けると、建築は地上、土木は地下の仕事です。でも入ってみると、安全管理や段取りの組み方といった仕事の根本は同じでした。土木特有の専門知識は学びながら十分やっていけます。

 

ー民間出身だからこその強みは何でしょうか?

 

藤原:一番は「現場の気持ちがわかる」ことです。施工業者の方と交渉する際、現場の状況や相手が何を考えているのかを想像できるので、相手に寄り添った対応ができます。これは大きなアドバンテージですね。

 

久保:同感です。役所の仕事はデスクワークも多く、現場に張り付くのは難しい。微細な部分まで目を行き届かせるのは大変ですが、ゼネコンで朝から晩まで現場にいた経験があるから、提出された書類の向こう側にある現場の実情が見えるんです。この視点を持てていることは、本当に大きいと思います。

国への出向で実感した、市役所ならではの「手触り感」と「安心感」

ー久保さんは現在、国土交通省へ出向されていると伺いました。同じ技術系公務員として、国と市で違いを感じることはありますか?

 

久保:今年の4月から、国土交通省近畿地方整備局豊岡河川国道事務所の流域治水課に出向しています。同じ技術系公務員でも、やることは全く異なりますね。国の業務はとにかく規模が大きいです。高いところから広い範囲を見渡して仕事を行い、いろいろな分野に大規模に携わりたい方には、国はとてもおすすめだと思います。

 

ただ、規模が大きすぎるため、ゼロから全てに携わることがまずできません。また、人事異動によって業務内容が転職レベルで変わる中、市役所では3~5年に1回程度の異動頻度ですが、国は2年に1回程度のペースで異動があります。 

一方、市役所は「住民に近いところでの地域密着型」の仕事です。計画から測量、設計積算、現場管理まで、自ら一貫して担えるのは非常に良いことだと思います。

 

ー生活面やキャリアプランという点ではいかがですか?

 

久保:国の近畿地方整備局採用であれば近畿地方を飛び回ることになるので、2年ごとに引っ越していろいろな土地に行きたい人には向いています。ただ、家庭ができたときに単身赴任でさみしい思いをする可能性もあります。私は豊岡に永住したいので、やはり市役所がいいですね。どちらにもそれぞれの良さがありますが、今の出向経験を通じて、地域に腰を据えて一貫した仕事ができる市役所の魅力を再確認しています。

実際に暮らしてみて分かった、豊岡のリアルな住みやすさ

ー大阪から豊岡へ移住して、不便さを感じることはありませんか?

 

藤原:戻る前は不便だろうと覚悟していましたが、実際に暮らすと車があれば困りません。神戸や大阪へも2時間、鳥取や福知山なら1時間弱で行けます。何より治安が良く自然豊かで、子育て環境として安全で整っています。

 

久保:都会のようなエンタメはありませんが(笑)、住む場所としては豊岡の方が暮らしやすいです。通勤時間が短いので心に余裕が生まれますし、休日は子供と中央公園や買い物へ出かけて十分楽しんでいます。

 

ー最後に、技術職の皆さんへメッセージをお願いします。

 

藤原:現場で積み上げてきたものは何一つ無駄になりません。一歩踏み出すだけで、仕事のやりがいはそのままに、家族との時間を取り戻せます。

 

久保:市役所には地域のインフラを支える大きなやりがいがあり、その上で「自分の時間」がしっかり確保できます。ぜひ一緒に働きましょう!

 

ー本日はありがとうございました。

取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年3月取材)

民間ゼネコンで激務をこなしていたお二人が、豊岡市役所で手に入れたのは「帰り道のある暮らし」でした。現場の専門知識を活かして地域のインフラを守りつつ、夜は子供のサッカーコーチをしたり、家族で食卓を囲んだりする。仕事のやりがいと私生活の充実を両立できる環境がここにはあります

 

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 兵庫県豊岡市は日本海側に位置し、多様な文化と自然に恵まれたまちです。一度は野外で絶滅したコウノトリの自然放鳥に成功し、環境創造型農業など環境保全と経済活性化を両立する取組みが進んでいます。  産業は、農林水産業、観光業などが盛んです。  城崎温泉は外湯めぐりが楽しめる歴史ある温泉地で、国内外から多くの観光客が訪れます。出石は城下町の風情を残し、名物の出石そばが有名です。映画『国宝』のロケ地・出石永楽館も人気です。冬は神鍋高原スキー場、夏は竹野浜で四季折々の自然体験が楽しめます。  また、地場産業としては、全国の4大産地の一つであるかばんや出石焼などの生産が行われています。

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