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北区役所

北区には、由緒ある桜の名所の飛鳥山や、荒川をはじめとした四つの河川の水辺、子どもたちが元気に遊べる公園など、緑豊かなやすらぎの空間が多くあります。一方で、活気のある商店街や、JRの駅を都内最多の11駅も有する発展した鉄道網の存在も大きな魅力となっています。区政を支える一員として、プロ意識や協働の精神を持ち、行政課題に果敢に挑戦していくことができる方を求めています。

民間営業職から公務員へ。被災地派遣や創業支援を経て実感した、自ら考え行動できる「北区役所」の仕事の奥深さ

北区役所

2026/02/02

東京都北区役所 産業振興課で働く佐藤さんのインタビュー記事です。民間企業での営業職を経て入庁し、介護保険課、岩手県釜石市への被災地派遣、そして現在の創業支援と多彩なキャリアを歩んできた佐藤さん。自身の経験を通じて感じる北区役所の仕事の醍醐味や、ユニークな部活動「きたく部」など、職場のリアルな雰囲気について語っていただきました。

 


民間経験を経て北区役所へ。入庁の経緯と志望動機

ーまずは自己紹介と、これまでのご経歴をお願いします。

 

佐藤:北区役所に入って今年度で9年目になります。最初の配属先は介護保険課で、3年間介護保険料の賦課や徴収などの仕事をしていました。その後、一度異動しまして、少し特殊な経歴になるのですが、岩手県の釜石市へ被災地支援として派遣に行きました。当時はちょうどコロナ禍の時期でもあったので、商工業支援として経営が苦しくなっている事業者への補助金対応などの仕事をしていました。

 

その後、北区に戻りまして、現在は3箇所目となる産業振興課に在籍しています。新しく事業を始める方、いわゆる創業や起業をする方への支援を主に担当しています。

 

大学は法学部で、主に法律や政治の勉強をしていました。役所に入る前には、民間企業で老人ホームの入居営業の仕事を1年行っていました。

 

ーもともと公務員志望だったのでしょうか?

 

佐藤:大学の時にも公務員試験を受けてはいたのですが、その時は結果が振るわず。そこから急いで民間への就活を始めて、ご縁をいただいた会社に入ったという流れでした。

 

ーなぜ北区を目指されていたのですか?

 

佐藤:学生時代から公務員志望で、特別区を目指していました。当時住んでいた生活圏からも近く、下町的な雰囲気も好きだったので、北区を選びました。

岩手県釜石市へ。被災地派遣で得た独自の経験

 

ー入庁後、最初のお仕事は介護保険課での徴収業務とのことでしたが、実際にやってみていかがでしたか?

 

佐藤:仕事内容としては「税務課」にも近く、窓口や電話での質問に対するお客様対応には、最初は苦労しました。制度自体が複雑な仕組みであり、その理解と説明ができるまで時間がかりました。試行錯誤を繰り返し1年くらいはかかった記憶があります。

 

ーその後、岩手県釜石市へ派遣されたのですね。

 

佐藤:打診を受けチャレンジしてみようと。私が行ったのが震災からちょうど10年のタイミングで、北区が釜石市派遣を終了する年だったので1年間で戻ってきました。

 

現地の市役所の方々と一緒に働いたのですが、雰囲気は全然違いましたね。人口が少なく人間関係が密で、皆さんが顔見知りです。ただ、土地柄的に外から来た人間を受け入れる文化があり、すんなり馴染むことはできました。被災地の支援という名目で行ったのに、当時の私は正直仕事のやり方が何もわかっていなくて、むしろいろいろ教わって帰ってくるという今思えば感謝しかない職場でしたね。

 

ー外の世界を知ったからこそ見えた、北区の特徴などはありますか?

 

佐藤:関わる人数の多さを北区では感じるようになりました。今の創業支援の仕事をしていても、日々全く知らなかった分野で頑張る方々、新たなコミュニティを知ることがあり、発見や刺激は多いのが北区で働く面白さだと思います。

創業支援の最前線。正解のない仕事に挑むやりがい

 

ー現在の産業振興課でのお仕事について詳しく教えてください。

 

佐藤:新しく事業を始める方への支援が中心です。まだアイデア段階の「種」の状態の方から、創業したばかりの方、あるいは創業から4〜5年経って落ち着いてきた方などを支援しています。北区では、サービス業や飲食店でお店をやりたい方、動画制作やWEBマーケティングをしていこうという方など幅広い業種の方がいらっしゃいます。

 

具体的な仕事内容としては、創業する方のためのセミナーを開催したり、人脈形成の場として交流会を実施したりしています。また、2年に1度「ビジネスプランコンテスト」というイベントで、良いビジネスアイデアの表彰事業も行っています。

 

また、赤羽に「赤羽イノベーションサイト」という、セミナー会場兼コワーキングスペースのような創業支援施設を今年1月に新設したのです、そこで「赤羽イノベーション大学」としてパッケージングしたセミナーを実施したり、人々が出会う場づくりを行っています。

 

これまで北区では、起業家の皆さんが、起業家同士、または地域のひとと交流する機会を用意する事業を行ってきました。単発の交流会を年に数回実施していたのですが、軒並み評判が良く、そこでお互いの強みを活かしながら事業が上手くいったという話をたくさんいただいていました。

 

「赤羽イノベーションサイト」はひととひとがつながり、北区にこうしたイノベーションが起こる拠点にしていきたいと考えています。ビジネスを通して地域に良い変化をもたらすきっかけづくりができるということには、私としてもやりがいを感じています。

 

この仕事は、法律的な縛りが大きくないからこそ、課題や目的の設定から考えることが可能です。それは大変なことではありますし、常に新しいことを勉強し続けなければいけませんが、こういった働き方は自分に合っているなと思います。

職場の雰囲気とユニークな部活動「きたく部」

 

ー北区役所の働く雰囲気について教えてください。

 

佐藤:今の部署はバランスがすごくいいと思っています。いい具合に仕事を任せてくれて、一方で任せっぱなしでもない。仕事のプロセスを自分で組み立てる部分は任せていただいていますし、その上で相談すればもちろん答えてくれるので、安心して働くことができています。雑談もそれなりにするので張り詰めた雰囲気もなく、働きやすいですね。

 

ー職員同士の交流などはありますか?

 

佐藤:役所全体で一緒に飲みに行く人も結構いますね。私は「きたく部」という部活に入っていまして、そこのメンバーとよく交流しています。

 

ー「きたく部」ですか?

 

佐藤:「残業しないで帰宅して、北区で遊ぼう」というダジャレからきています(笑)。今は40名強くらいのメンバーがいます。

 

活動の定義は「楽しさ重視を合言葉に、北区を今より1ミリ好きになるハミダシ活動をする」なんですが、なんか難しいですよね。例えば地域でやるイベントに出店し、交流のある別の自治体から仕入れた野菜を北区の公園で売るみたいなことをしてみたり、人生の大半を北区で過ごしたという「渋沢栄一」にちなんだ「しぶさわくんFM」というインターネットラジオ局で「公務員ただいまはみ出し中!」という番組があり、そこで役所の職員が喋ってみたりという活動もやっています。

 

ラジオは私も何度か出演していますので、是非聞いてみてください。

しぶさわくんFM:https://shibusawakun.fm/

 

ーそうなんですね!働き方についてもお聞きしたいのですが、残業やお休みについてはどうですか?

 

佐藤:最近はそこまで残業はなく働けています。時期によりけりで、赤羽イノベーションサイトを整備する段階では忙しい時期もありました。今は施設の方も軌道に乗りまして、ワークライフバランス的にも余裕を持って働けているかなと思います。

業務外でも政策提案。若手が主体的に動ける土壌

 

ー最後に、他にPRしたいことなどはありますか?

 

佐藤:本業の他に、プロジェクトチームに参加しています。北区はプロジェクトチーム活動が盛んで、私が参加しているのは若手職員が政策課題研究をする、「ROSÉ (ロゼ)」というチームです。

 

今期のお題が「若者が活躍するまち」というもので、北区の目指す方向性をアンケートなどを取って決めていこうとしているところです。最終的に、事業実施に向けて、区長にプレゼンを行う予定です。

 

これも自由度が高く、楽しんでできています。メンバーは私が一番年次が上で、今は5年目までの若手が多いですね。今年1年目の職員も何人かいます。

 

ー若手が活躍できる場が多いのですね。

 

佐藤:そうですね。私が参加しているのはメンバーを入れ替えつつ15年くらいの歴史がある老舗のチームですが、他にも「シティプロモーション」や「職場環境の改善」、「DX推進」など、色々なプロジェクトチームがあります。北区は若手はもちろん、若手に限らず主体的に取り組んでいきたい方が活躍できる職場です。

ー本日はありがとうございました。

 

今回のインタビューを通じて強く印象に残ったのは、佐藤さんの軽やかで柔軟なキャリア観と、それを受け入れ活かす北区役所の懐の深さです。


公務員というと、どうしても「前例踏襲」や「堅い」イメージを持たれがちですが、佐藤さんのお話からは、被災地での経験や創業支援でのチャレンジ、そして「きたく部」のようなユニークな課外活動など、枠にとらわれない働き方が見え、組織としての風通しの良さと、新しいことへ挑戦する意欲の高さを象徴しているように感じます。

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2025年11月取材)

 

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