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北区役所

北区には、由緒ある桜の名所の飛鳥山や、荒川をはじめとした四つの河川の水辺、子どもたちが元気に遊べる公園など、緑豊かなやすらぎの空間が多くあります。一方で、活気のある商店街や、JRの駅を都内最多の11駅も有する発展した鉄道網の存在も大きな魅力となっています。区政を支える一員として、プロ意識や協働の精神を持ち、行政課題に果敢に挑戦していくことができる方を求めています。

福祉職として安定とやりがいの両立を北区役所で叶える。人生の転換期に寄り添う「後方支援」の醍醐味

北区役所

2026/06/08

※本記事内の所属等はインタビュー当時(令和8年3月時点)の情報を基にしております。

 

東京都北区役所福祉部障害福祉課で働く森園さんのインタビュー記事です。大学で福祉を学び、社会福祉士として入庁した森園さんに、ケースワーカーとして障害のある方の生活を支える仕事の深みや、埼玉から通いながらボランティアや趣味を充実させるワークライフバランス、そして「未来型オフィス」へと進化した北区ならではの職場の魅力について、お話を伺いました。

 

福祉の道を志し、安定と「自分らしさ」を求めて北区へ

 

ー北区役所に入庁されるまでの経歴や、福祉職を目指したきっかけを教えていただけますか。

 

森園:福祉学科のある東京の大学に通って新卒で入庁いたしました。福祉の道を選んだのは、親が介護士をしていた影響が大きかったです。

行政を選んだのは、就職活動の時期がちょうどコロナ禍の真っ只中だったことが影響しています。当時興味を持っていた介護業界や手話通訳の業界も、感染症の影響で仕事が激減したり、現場が混乱して思うように回っていなかったりと、非常に不安定な状況を目の当たりにしました。

そんな中で人々の生活を根底から支える仕事に携わりたいという思いと共に、長く働き続けるための自分自身の生活の「安定」も大切にしたいという気持ちが強くなったんです。

 

ー北区を選んだ決め手は何だったのですか。

 

森園:私は埼玉県出身で今も埼玉に住んでいるのですが、大学時代から東京のコミュニティーでの活動が多く、働くなら東京に出たいという思いがありました。特に大きかったのは、学生時代から継続しているボランティア活動です。

手足の不自由なお子さんたちをキャンプに連れて行く活動を続けているのですが、北区なら埼玉からの交通の便も良く、仕事帰りに都内でのボランティアの打ち合わせに立ち寄ることもできます。「公私のバランスを保ちながら、自分の大切にしたい活動を継続できる場所」として、北区が一番自分に合っていると感じました。

障害福祉課での「ケースワーカー」という仕事のリアル

 

ー現在は障害福祉課で5年目を迎えられたとのことですが、具体的にどのようなお仕事をされているのでしょうか。

 

森園:私は「王子障害相談係」という部署で、障害福祉サービスに関わるケースワーカーを担当しています。具体的には、ホームヘルパーの利用を希望される方や、施設への入所、日中の作業所への通所を考えている方、あるいは福祉用具が必要な方などの相談を受け、面接や利用の調整、支給決定などを行います。身体障害、知的障害、精神障害、そして児童や難病の方まで、非常に幅広い相談を受け付けています。

 

ー一人でどのくらいの案件を担当されているのですか。

 

森園:それぞれが地区の担当をもち、その地区内での案件は担当が行うことになります。継続的にサービスを利用されている方に加えて、担当地区内で新しく発生する単発の相談や問い合わせが日々入ってきます。日頃の仕事の内容としては、実際の面談や、ご自宅を訪問して状況を伺うケースワーク業務が4割、受給者証の発行や支給決定のための会議や書類作成といった事務作業が6割といったバランスですね。

 

ー非常に多忙なイメージですが、業務の進め方で工夫されていることはありますか。

 

森園:周りの職員や上司と相談しながら、日々個別のケースと向き合っています。また、北区では、一部の業務を外部委託するなどして職員の負担軽減を図っています。例えば、利用者の家を訪問して聞き取りを行う部分を委託先に任せ、私たちはその情報をもとに書類を処理するといった役割分担を一部の地域で行っています。

ケースワークの仕事は、両親の急な入院で障害のある方が取り残されてしまったといったような、予期せぬ緊急事態が頻繁に起こります。そうした突発的な事態にも柔軟かつ迅速に対応できるよう、組織としてバックアップ体制が整っているのは心強いですね。

 

孤独な利用者を支えた、忘れられないエピソード

 

ーこれまで5年間、多くのケースを担当されてきた中で、特に印象に残っているエピソードはありますか。

 

森園:ある障害者の方のケースが深く心に残っています。その方は、長年一緒に暮らしていた親御さんが急逝され、一人きりになってしまわれました。ご本人は家の状況を全く把握できておらず、身体的な困りごとに加えて、文章理解の難しさや計算の苦手さもあり、届いた郵便物も溜まったまま、内容も理解できないという状況でした。

私は何度もご自宅に足を運び、事務的な手続きから1個ずつ一緒に行っていきました。一番大変だったのは親御さんの葬儀です。私たちが関係者とプランを話し合う場に同席し、火葬の際にもお一人では行けないため、職員として同行しました。

親御さんの骨壺を持たせていただき、一緒に帰ってきたときは、この仕事の責任の重さを痛感しましたね。

 

ーそこまで寄り添われるのですね。

 

森園:そこから手帳関係の手続きや、成年後見制度を利用して金銭管理もサポートできる体制を整えました。今では後見人の方をはじめ、ヘルパーさんや相談員さんがしっかりと周りを固めてくださっているので、私の関わりは年に一度の電話確認程度まで減っています。実は、この関わりが減った「後方支援」の状態が私たちの仕事の理想形なんです。

 

「関わりが減ること」が理想、ですか?

 

森園:はい。障害福祉課の仕事は、私たちがずっと最前線で抱え込むのではなく、地域の社会資源と繋いで、私たちが何もしなくてもご本人の生活が回る状態を作ることだと思っています。自立に向けた仕組みが整い、自分が「手放す」ことができたとき、本当に良い支援ができたなと実感します。

多角的な視点が身につく、行政福祉職ならではの学び

 

ー現場の支援だけでなく、制度を動かす行政職としての面白さはどこにありますか。

 

森園:福祉に関する情報量と、他部署との連携の広さです。行政はサービスの支給決定を行う立場にあるので、あらゆる支援の報告・情報が集約されます。また、一つのケースに対して、介護保険の部署や生活保護のケースワーカー、お子さんであれば子ども家庭支援センターや児童相談所など、多くの部署と連携します。他部署のプロフェッショナルから学べる機会は非常に多いんです。これほど多方面から福祉を学べる環境は、行政の福祉職ならではのメリットだと思います。

 

ー次年度からは地域福祉課へ異動されるとのことですが、新しい部署ではどのようなお仕事をされるのですか。

 

森園:災害時の個別避難計画を立てる業務に携わる予定です。荒川の氾濫を想定し、高齢者や障害者など、自力での避難が困難な方一人ひとりに合わせた計画を作成する仕事で、ここにも福祉職の視点が求められています。今までとはまた違う角度から区民の皆さんの安全を支えることになるので、新しい挑戦にワクワクしています。

 

職場の雰囲気と、自分を大切にできる働き方

 

ー職場の人間関係や、雰囲気はいかがでしょうか。

 

森園:非常に風通しが良いですね。ケースワークは一人で抱え込みがちな仕事ですが、北区の職場では常に横のつながりがあります。「自分の地区でこんなトラブルがあるのですが、過去の事例ではどう対応しましたか?」といった相談が日常的に行われています。

困ったときには先輩が訪問に同行してくれたり、過去の事例を共有したりと、チームで動いているという感覚が強いです。年齢に関係なく、それぞれの強みを活かして最善の答えを探っていく雰囲気があり、とても働きやすいと感じています。

 

ーワークライフバランスについても伺わせてください。ボランティア活動や趣味の時間は確保できていますか。

 

森園:十分に確保できています。北区は1時間単位で有給休暇が取得できるので、自分のスケジュールに合わせて柔軟に調整が可能です。私はライブに行くのが好きなのですが、「この日はライブがあるから、訪問の予定は避けて早く上がろう」といった裁量がききやすいのも魅力です。ボランティアのキャンプで数日間お休みをいただくことも、職場の理解があるのでスムーズにできています。

ー職場環境自体も新しくなったと伺いました。

 

森園:そうなんです。昨年の11月から「未来型オフィス」として、グループアドレス制が導入されました。フロアの大多数の職員が固定席ではなく、その日の業務や気分に合わせて座る場所を選べるので、視覚的にも明るくなりましたし、普段あまり話さない職員ともコミュニケーションが取れるようになりました。

区民の方からも「綺麗になったね」と声をかけていただくこともあり、モチベーションアップに繋がっています。

 

ー最後に、北区の福祉職を目指す方へメッセージをお願いします。

 

森園:北区は、職員一人ひとりの「やってみたい」という気持ちや、プライベートの充実を尊重してくれる職場です。障害福祉の仕事は時にシビアで思い悩むこともありますが、それを一人で抱え込ませない仲間がここにはいます。利用者の人生の転換期に立ち会い、伴走していくやりがいは何物にも代えがたいものです。ぜひ、私たちと一緒に北区の未来を支えていきましょう。

 

ー本日はありがとうございました。

取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年3月取材)


インタビュー中、森園さんが語った「後方支援」という言葉が非常に印象的でした。福祉職というと、常に利用者の隣にいて寄り添うイメージが強いですが、あえて「関わらなくて済む状態」をゴールに据える姿勢に、プロとしての深い愛情と行政職としての責任感を感じました。

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