北海道の空の玄関口、新千歳空港と大都市・札幌。その中間に位置し、北海道ボールパークFビレッジの誕生で今まさにダイナミックな進化を続けているのが北広島市です。
今回お話を伺ったのは、建築職として入庁した室谷さん。一度は「プロ雀士」という異色のキャリアを歩みながら、なぜ公務員の建築職を選んだのか。
そして、実際に働いて見えてきた北広島市ならではの魅力と、1年目から任される大きなプロジェクトへの想いを語っていただきました。
- 「誰かのために」と願った原点。プロ雀士を経て、趣味の自転車とともに選んだ北広島市
- 地図に残る喜び。市初の「義務教育学校」整備に挑む
- 「他部署は別の会社」じゃない。公私ともに温かい横の繋がり
- オンもオフも全力。挑戦したい人を待っています!
「誰かのために」と願った原点。プロ雀士を経て、趣味の自転車とともに選んだ北広島市
ー建築の道を志したきっかけを教えてください。
室谷:原体験は小学生の頃、父が夏休みの工作で一緒に作ってくれた本格的な「橋」の模型です。
構造を理解していないと作れないような格好いい橋で、「建築ってすごいな」と感動したのを覚えています。父が大工をしていた時期もあり、図面を引く姿を見て育った影響も大きかったですね。
ー大学卒業後、一度「プロ雀士」になられたという異色の経歴をお持ちですね。
室谷:そうなんです。1年半ほどプロとして活動していましたが、コロナ禍で収入が途絶えてしまい…。その時に、「やはり大学まで行って学んだ建築を仕事にしよう」と考え直しました。

ーそこから公務員を目指されたのはなぜですか?
室谷:高校時代、課題で廃校の図面を借りに市役所へ行った際、担当の職員さんが本当に丁寧に、親身に対応してくださったんです。
「自分も仕事をするなら、こんなふうに誰に対しても平等で親切な大人になりたい」と思ったのが、公務員の建築職を目指した原点ですね。
そこから北海道庁を受験し、入庁しました。
ー前職の北海道庁から北広島市に転職された理由は何だったのでしょうか。
室谷:結婚などの環境の変化もあり、一箇所に腰を据えて地域に根ざした仕事をしたいと考えたからです。
北広島市は札幌や空港に近く立地が抜群なのはもちろんですが、何より「スポーツ」に力を入れていると感じた点が魅力でした。
私、実は自転車が趣味でして、素晴らしいサイクリングロードがあり、平坦で長い道がずっと続いているこの北広島市がとても魅力的でした。
自分の趣味を全力で楽しめて、かつ仕事も面白そうな街はどこかと考えた時、真っ先に候補に挙がったのが北広島市でした。

地図に残る喜び。市初の「義務教育学校」整備に挑む
現在、建築職としてどのような業務を担当されているのでしょうか。
室谷:主に2つの柱があります。1つは、市民の方が建てる住宅などの図面をチェックし、建築基準法に合致しているかを確認する「建築確認」の審査業務です。
そしてもう1つが、小中学校などの公共施設の修繕や維持管理の業務で、私はこちらを主に担当しています。
ー建築職として、北広島市ではどのような施設に関わっているのでしょうか。
室谷:北広島市には、市民の方がコンサートなどを楽しむ「芸術文化ホール」や、災害時の拠点にもなる「防災食育センター」など、多種多様な公共施設があります。
特に防災食育センターは、普段は学校給食を作る施設ですが、大地震などの非常時には避難者に食料を供給する重要な役割を持っています。
こうした市民の生活に直結する施設の修繕や維持管理も、私たちの重要な任務です。
ー年間の業務量や、仕事のサイクルについて教えてください。
室谷:課全体では年間で30件ほどの工事を担当しており、私個人でも8件ほどの案件を抱えています。
年間の流れとしては、年度初めにその年に行う工事の発注作業から始まり、落札した業者さんと工期や内容を細かく打ち合わせます。
夏から秋にかけては現場のチェックが中心になりますが、それと並行して別の工事の設計図面や仕様書の作成も行います。「今動いている工事」と「これから始まる設計」を同時並行で進めるイメージですね。
建築課は計10名の体制で、実務を担う課員5名を、4名の主査と1名の課長が支える形です。少数精鋭ですが、一人に負担が偏らないようチームで流動的にフォローし合う文化が根付いています。

ー現在、特に大きなプロジェクトを任されていると伺いました。
室谷:はい、市内初となる「義務教育学校」の整備事業です。
既存の小学校を増築し、中学校の機能を統合した9年制の学び舎を作るビッグプロジェクトで、私がメイン担当として設計の検討を進めています。
教育委員会や現場の先生方と「どんな機能が必要か」を議論し、平面プランを書き上げ、それが建築基準法上可能かどうかを一つずつ検証していく作業です。
正直、関係者が多いため調整はハードです。各所からの要望を反映させるたびにプランを修正する「手戻り」も多いですが、そこを乗り越えてこそ、地域に長く愛される建物が生まれるのだと感じています。
ー仕事の中で、最もやりがいを感じるのはどんな瞬間ですか?
室谷:やはり、工事が無事に終わった後に施設の管理者さんから「綺麗になりました、ありがとうございました!」と声をかけていただけることが一番の喜びですね。自分の仕事が誰かの役に立ったと実感できる瞬間です。
そして何より、自分たちが悩み抜いて設計した建物が、実際に完成して地図上に形として残っていく。これは建築職ならではの醍醐味です。
北広島市の未来を形作る一翼を担っているという自負が、日々の仕事の大きなモチベーションになっています。

「他部署は別の会社」じゃない。公私ともに温かい横の繋がり
ー入庁して驚いたことや、職場の雰囲気はいかがですか?
室谷:職員同士の距離がすごく近いことに驚きました。大きな組織だと、部署が違うと別の会社のような空気感があることもありますが、北広島市は横の繋がりが非常に強いと感じています。
他部署の方々も、相談すればみんな自分のことのように親身になってくれます。
課内でも、分からないことがあれば先輩や上司が一緒に調べてくれますし、1年目でも萎縮せずに挑戦させてもらえる環境です。
ーサークル活動も楽しまれているとお聞きしました。
室谷:「アウトドアスポーツ北広島(通称OSK)」というグループに入っています。様々な役職や年齢の有志の職員で構成しており、部署の垣根を超えて自転車やトライアスロンの練習をしています。
来年は大会にも出ようと計画中です!公私ともに切磋琢磨できる仲間がいるのは心強いですね。

オンもオフも全力。挑戦したい人を待っています!
ーワークライフバランスについても教えてください。
室谷:残業は波がありますが、チームで助け合う体制ができているので、一人で抱え込むことはありません。
有給休暇も驚くほど取りやすいです。上司が率先して休暇を取得してくれるので、私たちも気兼ねなくリフレッシュできています。
ー最後に、受験を考えている方へメッセージをお願いします。
室谷:北広島市は今、北海道ボールパークFビレッジを含め、全国的にも注目される大きな動きがある街です。
ダイナミックな仕事に携わりたい方、趣味も仕事も全力で楽しみたい方にとって、これ以上ないフィールドだと思います。
自分の手で街の未来を描きたい皆さん、ぜひ北広島市で一緒に働きましょう!

ー本日はありがとうございました。
「プロ雀士」から「建築家」へという驚きの転身を遂げた室谷さん。
その柔らかな物腰の奥には、建築への確かな情熱と、誰にでも親切でありたいという公務員としての誠実さが溢れていました。
趣味のサイクリングの話をされる時の輝くような笑顔が、北広島市という街の充実ぶりを何よりも物語っているようでした。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年1月取材)



