「プリンターの不具合対応から、システムの管理まで。役場の情報システムを支えているという実感があります」
そう語るのは、時津町役場行政管理課行政DX係で働く入庁2年目の中尾蓮さん。長崎工業高校で情報技術を学び、長崎大学情報データ科学部を卒業後、そのまま生まれ育った地元・時津町の役場へと進みました。
「役場の情報インフラを支える」仕事の現場と、2年目で感じるリアルな成長について、詳しく聞かせていただきました。
- 地元に残って、情報の道へ。高校・大学で積んだ学びの土台
- 早く社会に出て、地元に貢献したい。時津町役場を選んだ理由
- 約190人分のパズル。行政DX係が支える、役場の情報システム管理
- メリハリがあって、休みやすい。2年目が語る時津町役場のリアル
地元に残って、情報の道へ。高校・大学で積んだ学びの土台
ー中尾さんの入庁までの経緯を教えていただけますか?
中尾:中尾:生まれも育ちも時津町です。中学の技術の授業でプログラミングに触れたことがきっかけで情報技術に興味を持ち、長崎工業高校の情報技術科に進みました。その後、長崎大学の情報データ科学部に進学して、卒業後そのまま時津町役場に入庁しました。
ーもともとパソコンや技術が好きだったのですか?
中尾:家でもゲームやパソコンをよく触っていたので、もともと好きだったんだと思います。中学の授業でプログラミングに触れた時に、これをもっと勉強したいと感じて、自然と情報技術科への進学を考えるようになりました。
ー高校ではどのようなことを学んでいたのですか?
中尾:プログラミングで計算する処理を組んだり、電子回路の設計を体験したりと、ソフトとハードの両方を幅広く学びました。ただ、2年生からは進学希望者と就職希望者でクラスが分かれて、進学希望者は数学や英語の授業が中心になるんです。
私は進学希望でしたが、もっと高校のうちから専門的なことを学びたかったという気持ちは正直ありましたね。その分、大学でしっかり学ぼうという意欲につながりました。

早く社会に出て、地元に貢献したい。時津町役場を選んだ理由
ーなぜ公務員をめざそうと思ったのですか?
中尾:早く社会に出て働きたいという気持ちが強かったんです。情報系の学部であれば大学院に進んでから就職する人も多いのですが、自分としてはできるだけ早く社会に出て、実際に仕事をしながら成長していきたいという思いがありました。公務員という選択肢は、地元に根ざして長く働けるという点でも、自分の理想に合っていると感じていました。
ー数ある自治体の中で、時津町役場を選んだのはなぜですか?
中尾:生まれ育ったまちなので、働くなら時津町がいいという気持ちは以前からありました。都会への憧れがなかったわけではないのですが、安心できる地元の環境で働けるならそれがいいなと。実家から通えることも、自分のライフスタイルに合っていました。
知人からも様々な職場環境の話を聞く中で、時津町役場が自分に合っていると感じて、時津町役場1本で受験することに決めました。
ー入庁を決めた最終的な決め手は何でしたか?
中尾:地元で、安定して長く働ける環境があるということですね。就職のことを考えると、大学院に進学し、その後就職する選択肢もありましたが、地元の住民の方々のくらしを支える仕事に関われるという点で、公務員ならではのやりがいを感じ、入庁を決めました。実際に入ってみて、その選択は間違っていなかったと思っています。

約190人分のパズル。行政DX係が支える、役場の情報システム管理
ー現在の業務内容を具体的に教えてください。
中尾:行政管理課の行政DX係に所属していて、庁内で使われているシステムの管理と、職員が使用している端末の管理などが主な業務です。あわせて契約管財係の公用車管理なども兼務しています。
ーシステム管理というと、具体的にはどのような業務がありますか?
中尾:住民の方の情報が入ったシステムを利用する職員の権限設定や、人事異動のタイミングでユーザー登録・変更をしたりしています。端末もサーバー上でデータ管理していて、課によって閲覧できるデータフォルダを分けて権限を割り振っています。常時登録や変更があるわけではありませんが、職員数は約190人いるので、それだけのユーザー管理を2〜3人で対応しています。
ー管理の観点から特に大変だった時期はありますか?
中尾:3月末から4月頭の年度切り替えのタイミングは大変でしたね。例えば税務課にいた職員が福祉課に異動になると、税務課のアクセス権限を消して福祉課の権限を与えるというパズルのような作業が、複数の職員分同時に走ります。しかも課によって利用しているシステムが違うので、どれをやった、あれをやっていないというのを管理するのがとても大変でした。
ー仕事の中でやりがいを感じる瞬間はどのような時ですか?
中尾:行政管理課は住民の方と直接やり取りする機会が少なく、職員へのサポートが仕事の大半なのですが、職員の方から感謝の言葉をいただける瞬間がいちばんうれしいですね。プリンターの調子が悪いとか、ICカードが反応しないとか、ちょっとした困りごとを解決した時でも、声をかけてもらえます。
そういうやり取りを通じて、入庁2年目ながら庁内のさまざまな職員の方と顔見知りになれたのも、この担当ならではだと思います。
ー2年間で成長を感じることはありましたか?
中尾:「システムでここがうまくいかない」と職員の方報告を受けた時に、最初の頃はそのまま上司に伝えるだけだったのですが、今はもう少し具体的に「こういう場合はどうなっていますか」と詳細を聞き取ってから報告できるようになってきました。
最初の報告の時点でなるべく詳細に物事を把握しようとする力はついてきたかなと思います。事象発生時における次の判断までの時間も、最初の頃より短くなり、成長を感じることができています。

メリハリがあって、休みやすい。2年目が語る時津町役場のリアル
ー職場の雰囲気はいかがですか?
中尾:話す時はくだらない冗談も話すし、業務に集中する時は集中するし、メリハリがあって、とても働きやすいです。1年目の頃は仕事だからとかたくなっていたのですが、最近はなるべく柔らかく話すように心がけるようになりました。
先日は新規採用職員の歓迎会があって、ホテルの1室を貸し切って30〜40名で食事会をしたりと、所属課以外のコミュニケーションの機会もありましたね。
ー仕事の中で、自分から動いてみようと思えた場面はありましたか?
中尾:年度切り替えの作業をしていく中で、サーバーに命令を流すためのツールがもともとあったのですが、自分で少し手を加えて、「これで作業してみていいですか」と上司に提案してみたことがありました。まだ試行錯誤の段階ではあるのですが、こういった提案を気軽にできる雰囲気があるのは、やはりありがたいですね。2年目でも率直な意見を言いやすい環境だと感じています。
ーお休みは取りやすいですか?
中尾:全員のスケジュールを共有できるシステムがあって、各自が日々の業務予定を入力しているので、この日は人数が多いから休もうとか、この日は残っておこうとか、調整できるようになっています。休みづらいと感じたことは全くないですね。
ー最後に、時津町役場への応募を検討している方にメッセージをお願いします。
中尾:私を含め時津町出身の職員が多いですが、出身は関係なく、皆さん楽しそうに働いています。時津町自体、住みここちランキングでも長崎県内で上位に入っているまちなので、長崎県内で働くことを考えている方にはぜひおすすめしたい職場です。ご応募お待ちしています。

ーありがとうございました。
画面越しに話してくれた中尾さんは、終始落ち着いた口調で、一つひとつの言葉を丁寧に選びながら話してくれました。慎重さと誠実さを持ちながら、役場のインフラを静かに支えている2年目職員の姿がそこにありました。
時津町は長崎市に隣接しながらも、海と山に囲まれた住みやすいまちとして知られています。「安心できる地元の環境で働けるなら、それがいい」と語った中尾さんの言葉は、地元で公務員という選択肢を考えている方にとって、背中を押す一言になるかもしれません。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年6月取材)



