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雲仙市役所

 雲仙市は長崎県の島原半島北西部に位置し、日本初の国立公園に指定された山々と有明海と橘湾に面した美しい海岸線といった豊かな自然が魅力のまちです。  主な産業は農業、漁業、観光業で、「雲仙温泉」と「小浜温泉」の2つの温泉街がある全国有数の温泉地でもあります。  温泉や地元の人の温かさに触れて「ほっと」することができる雲仙市。これからも市民の皆さまや来訪者の皆さまが「ほっと」できるようなまちであり続けるために、私たちと一緒にまちづくりをしませんか?お待ちしております。

幼少期の通学路を、自らの手で広げる喜び。地元・雲仙市の未来を築く土木職の誇りと情熱

雲仙市役所

2026/05/11

「自分が育った街を、もっと便利に、安全にしたい」。そんな純粋な想いを胸に、地元の雲仙市役所で土木職として奮闘する小峰さん。高校時代から一貫して土木の道を歩み、現在は道路の改良工事という数年越しのビッグプロジェクトを牽引しています。


自らのルーツである通学路の工事を手掛けた際のエピソードや、若手が主役となって活躍できる職場の魅力、そして1ヶ月の育休取得といったワークライフバランスまで、幅広くお話を伺いました。

 

 


 

「地元に残りたい」という想いが、土木の道へと繋がった

ーまずは、小峰さんが公務員を志したきっかけを教えてください。

 

小峰:私は雲仙市出身なのですが、一番の根底にあったのは「中学生の頃から地元に残りたい」という強い想いでした。地元の環境や地域性が大好きで、ずっとこの街で暮らしていきたいと考えていたんです。

 

実家が自営業なのですが、家族会議でも「地元で安定して地域に貢献できる職に就こう」という話になり、親からの勧めもありました。また、4歳上の姉も市役所に勤めていたので、姉が社会人1年目として働く姿を間近で見ていた影響も大きかったですね。

 

 

ー地元愛が全ての出発点だったのですね。そこからどのように土木職へと繋がったのでしょうか?

 

小峰:はい。そうして【地元で働く】公務員という職業を意識する中で、進路として選んだのが高校の農業土木科でした。そこを選んだ最大の理由は、学科の売りが「公務員への就職率100%」だったことです(笑)。

 

地元に残るという夢を確実なものにするために、この実績は当時の自分にとって非常に大きな魅力でした。

インタビュー風景

維持から改良へ、そして県への出向で得た「確かな視点」

ー入庁されてから現在までの経歴を教えていただけますか?

 

小峰:最初の3年間は建設部の道路河川課(河川防災班)に配属されました。そこでは主に、市が管理する道路の「維持補修」を担当していました。路面がデコボコしている箇所を直す工事を発注したり、橋の点検や管理を行ったりといった、市民の皆さんの「日常の安全」を守る業務です。

 

入庁直後は右も左も分かりませんでしたが、教育係の先輩がつきっきりで指導してくださり、現場で業者さんやコンサルタントの方々と対話を重ねることで、少しずつ仕事を覚えていきました。

 

 

ーその後、長崎県への出向も経験されたそうですね。

 

小峰:はい。2年間、長崎県の島原振興局に出向しました。そこでは現在も事業が進んでいる「島原道路」という高規格道路(バイパス道路)の整備に携わりました。

 

市役所よりもさらに規模の大きな工事の発注や設計を行う部署で、より高度な専門知識や広い視点でのインフラ整備を学ぶことができたのは、自分にとって大きな財産になっています。

 

 

ー現在はどのような業務を担当されているのですか?

 

小峰:今年度から再び市役所の道路河川課に戻り、「道路班」に所属しています。以前の維持補修とは異なり、今は「道路改良工事」をメインに担当しています。

 

既存の道を広げたり、道路の形そのものをより良く変えていく仕事です。現在は主担当として5件ほどの工事を抱えており、日々現場とデスクを行き来しています。

デスクワークの様子

一つの道が完成するまでの「4年間のプロセス」

ー道路を広げる工事というのは、実際にはどのような流れで進むのでしょうか。

 

小峰:改良工事の場合、実際に工事が始まるまでにはいくつものステップがあります。まず、地元の方々から「この道を広げてほしい」という要望が上がってくることから始まります。それを受けて、最初の1年で「測量・設計」を行います。

 

次の1年で「用地測量」を行い、必要な土地を特定します。3年目にようやく「用地交渉」に入り、土地を譲っていただくためのお願いをします。これら全てがうまくいって、4年目にようやく実際の工事が始まります。

 

 

ー工事が始まるまでに、すでに3年もかかっているのですね。

 

小峰:ええ。設計から用地交渉、現場監督まで一貫して関わります。特に用地交渉の場面では、用地課の職員だけでなく私たち土木職も同席することもあります。

 

土地を譲ってくださる方は「具体的にどんな道ができるのか」「自分の土地がどう変わるのか」を技術的な視点から詳しく知りたがられるからです。専門的な内容をいかに分かりやすく伝え、相手に納得感を持っていただけるかが、土木職としての難しさでもありますね。

現場作業の様子

自身のルーツを自らの手で。地元ならではの感動

ー仕事のやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?

 

小峰:やはり、工事が完成して“新しい道”が目の前に現れた時の達成感は格別です。でも、それ以上に嬉しいのは「人」との繋がりですね。

 

プライベートで地元の方と会った時に、「あそこの道、広くなって使いやすくなったよ、ありがとう」と直接声をかけていただけることがあります。自分たちの仕事が、誰かの生活を確実に便利にしているんだと実感できる瞬間です。

 

 

ー特に印象に残っているエピソードはありますか?

 

小峰:実は最近、自分の実家のすぐ近くの道路改良工事を担当したんです。そこは私が小学生の頃、毎日通っていた通学路でした。当時は道が狭くて、車が来ると怖かったのを覚えています。

 

大人になり、市役所の職員としてその道を設計し、広げていく。小学校の頃に毎日歩いてきた馴染み深い道を自分の手で作り変えたというのは、技術職としての達成感はもちろん、言葉では言い表せない感慨深さがありましたね。

道路改良工事(完成後)
小峰さんが担当した道路改良工事(完成後)

ー逆に、苦労されていることはありますか?

 

小峰:行政としては「誰もが安全に通れること」を最優先しますが、地元の方々からは「自分の家の前はこうしてほしい」という個別の要望も出ます。「あっちの地区は広げたのに、なぜうちはまだなんだ」といったご意見をいただくこともあります。

 

全ての要望を叶えることは難しいですが、いかに誠意を持って対話し、納得していただける着地点を見つけるか。そこを乗り越えてこそプロの仕事だと考えています。

 

 

若手が主役。1ヶ月の育休も当たり前に取れる職場

ー職場の雰囲気について教えてください。どのようなチームで働いていますか?

 

小峰:私の班は6名ですが、事務職出身の方と土木職が半分ずつという構成です。職場の雰囲気はかなり良いですね。飲み会に行ったり、週末には先輩の家に集まってバーベキューをすることもあります。

 

20代の若手から50代のベテランまでいますが、年齢の壁を感じることはありません。若手が少ないこともあって、皆さん本当に可愛がってくれますね(笑)。

 

 

ー働きやすさやワークライフバランスについてはいかがでしょうか。

 

小峰:残業はほとんどありません。用地交渉でお相手の都合に合わせる場合以外は、基本的に定時で帰れています。自分でスケジュールを管理して進められるのが良いですね。

 

お休みも積極的に取得していて、夏季休暇もしっかり消化できています。

 

 

ー1ヶ月の育休も取得されたと伺いました。

 

小峰:はい。昨年子どもが生まれた際、12月中旬から1ヶ月間、育児休業をいただきました。課長から「育休取るやろ?」と声をかけていただいたので、すごく申請しやすかったです。

 

実際に取得してみて、自分のペースで動けない子育ての大変さを痛感しましたが、家族との時間をしっかり持てたのは本当に良かったです。男性職員も当たり前に育休を取れる。そんな風通しの良さが雲仙市役所にはあります。

職場の様子

未来の仲間に向けて:あなたの力が、この街を強くする

ー雲仙市の土木職ならではのやりがいについて教えてください。

 

小峰:雲仙市はそれほど大きな自治体ではありませんが、その分、市民の皆さんや現場との距離が非常に近いです。自分が引いた図面が、目の前で本物の道になり、それを喜んでくれる人の顔が見える。この手応えは、大きな組織ではなかなか味わえないものだと思います。

 

また、土木の世界は今、若手の力を切実に必要としています。入庁してすぐでも、一人の「主担当」として責任ある仕事を任せてもらえますし、自分の仕事が目に見える「形」として残る喜びは格別です。

 

 

ー最後に、受験を考えている方へメッセージをお願いします。

 

小峰:地元の方はもちろん、雲仙市の地域性に惹かれた方なら、絶対にやりがいを見つけられるはずです。入庁後は温かい先輩や地元の業者さんたちがしっかり支えてくれますし、皆さんが新しく仲間に入ってくれるのを、私たちも街全体で待ち望んでいます。

 

ぜひ一緒に、この雲仙市の未来を築いていきましょう!

 

 

ー本日はありがとうございました。

 

「通学路を自分の手で広げた」と語る小峰さんの瞳は、まるで宝物を見つけた少年のように輝いていました。土木という一見無機質な仕事の裏側には、地元の方々一人ひとりとの泥臭い対話と、街への深い愛情が詰まっています。

 

1ヶ月の育休を経て「子育ては大変だった」と照れくさそうに笑うその姿からは、雲仙市役所の風通しの良さと、一人の人間として、そして技術者としてこの街に根ざして生きる覚悟が伝わってきました。

 

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年3月取材)

職員インタビュー

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