【民間企業経験者インタビュー】経験という武器を持って、行政という新しいフィールドへ
所沢市役所
今回のインタビューは、民間企業での経験を経て、地元である所沢市役所へ転職した事務職の職員にインタビューしました。「民間経験」という武器をもって主任として入庁し、現在は主査という立場で活躍する職員に、市役所ならではのやりがいや魅力について聞いてみました。
働きながら自分の好きなことの時間も作れるという魅力
ー本日はよろしくお願いします。早速ですが、まずは、これまでのキャリアと、現在担当している仕事について教えてください。
よろしくお願いします。
私は前職でインターネット広告の代理店で働いており、そちらでは営業職として8年間働いていました。
所沢市役所へは平成29年に事務職の民間企業等経験者として入庁し、現在10年目になります。はじめはスポーツ振興課に配属され、現在は経営企画部広報課で、ホームページシステムの管理(契約や改修等の事業者とのやり取り)や、Instagramの所沢市広報課公式アカウントの運営管理、新しい広報メディアの開拓、シティプロモーション全般を担当しています。
特にシティプロモーション事業は、今年度新たに事業として本格的に取り組むこととなったものですので、かなり力を入れています。ただ、シティプロモーションは市全体を動かす事業ですので、広報課だけで進めればいいものではなく、職員研修の実施や、庁内プロジェクトチームの立ち上げを行うなど、職員全員で取り組めるような働きかけも行っています。
ー民間企業での勤務経験を経て入庁されたとのことですが、転職を考え始めたきっかけは何だったのでしょうか?
一番は「子どもが生まれたこと」です。前職では朝早く出勤し、夜遅く帰ってくるのが当たり前だったので、日に日に成長する子どもの姿をもっと見たいと思ったことがきっかけでした。
すでに所沢市役所で働いている友人から、市役所のワークライフバランスの良さを聞き、転職先として「自治体」を意識し始め、生まれも育ちも所沢で、結婚しても所沢に住んでいたこともあり、愛着のある所沢市で働きたいと思うようになりました。
最終的には所沢市以外への転職は考えず、所沢市の採用試験に落ちていたら、現在もそのまま前の会社で働いていたと思います。
ー実際に入庁してみて、ワークライフバランスはいかがでしたか?
とても充実しています。私は長年サッカーをやってきたのですが、前職では平日に運動するなんて考えたこともありませんでした。所沢市役所では「部活動」というものもあり、その中にはサッカー部もあるのですが、毎週水曜日が練習日となっているため、今は平日でも終業後に運動をしています。
また所沢市役所は立地も良く、目の前に航空記念公園という大きな公園があります。昼休みには公園内でランニングができたり、働きながら自分の好きなことの時間も作れるということはとても大きな魅力だと思います。
ちょうど所沢市広報課の公式Instagram(※)でも、若手職員の働き方を紹介していますので、ぜひそちらも見ていただけると嬉しいです!
※【公式】所沢市広報課Instagram:https://www.instagram.com/tokoro.zawa_pr/

ー採用試験に向けて、何か準備や対策はされましたか?
SPIの勉強はしました。書店でSPI対策の本を購入して、通勤中や営業の移動時間に読んで勉強していました。
ーその他に、社会人経験があるからこそ、採用試験で活かせたことはありましたか?
前職が営業職だったので、面接は得意かもしれません。営業の際も、単に商品を売り込むだけではなかなか売れません。相手が何を望んでいるのか、この質問の意図は何か、などは営業時代に多くの顧客との商談で培った経験が面接でも役に立ったと感じています。
やりたいことの提案も意外と聞いてもらえる、思っていた以上の風通しの良さ
ー入庁して最初に感じた「意外なこと」は何でしたか?
若い人が結構いるなと思いました。なんとなく公務員というと年齢が高い人が多いイメージでしたが、初めに配属されたスポーツ振興課は若い職員が多く、民間にいた時の仲間とそこまでギャップは感じませんでした。
ー民間企業との違いを感じたのはどのようなところでしょうか?
休暇の取りやすさです。これは圧倒的で、有給休暇がここまでしっかりと取得できるのは、前職では考えられなかったです。
また、業務範囲の広さもかなり違いを感じました。民間企業では部署異動があっても、根本の取り扱う商品であったり、仕事の進め方はそこまで大きく変わらないのですが、市役所の異動は本当にすべてが変わるという印象を受けました。いろいろな経験ができて面白さを感じる反面、大変でもありますね。
仕事の進め方という面では、民間は成果さえあげていれば良いという「成果主義」でしたが、それに対して市役所は、その仕事の成果をあげるにあたり、どのように進めていくかという「プロセス」も大事にしていると感じました。
ーでは逆に、民間と自治体で「意外と似ているな」と感じたことはありますか?
若手職員はやる気があって、仕事に対して前向きなところですかね。様々なことを経験して成長しようとする姿勢は、民間でも自治体でも同じかなと思います。
ー入庁して一番苦労したことは何ですか?また、逆に「思っていたより働きやすい」と感じたことはありますか?
一番苦労したのは、最初の配属先であるスポーツ振興課で東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーを担当したことです。これは自治体でしか経験できない仕事かなと思いますが、国・県・警察をはじめ、市内の関係団体や市職員の協力等あらゆるステークホルダーと調整をして、聖火リレーを実施したことは、かなり大変な仕事でした。また、コロナ渦であったこともあり、住民の皆さんの理解を得るのも大変でした。いろいろな人の支えや協力のもと、最終的には無事に事業を実施できたことがとても印象に残っています。
思っていたより働きやすいなと感じたのは、やりたいことや変えた方が良いことなど、提案をすれば意外と聞いてもらえるということです。その辺りの風通しの良さには、かなり働きやすさを感じています。また、先ほどもお話ししましたが、休暇がしっかりと取れるので、ワークライフバランスを考えながら仕事ができます。
いま本当に必要なものは何か、何が市民の皆さんのためになるかを考える
ー前職での経験は、現在の仕事にどのように活きていますか?
人間関係の構築と人材育成という考えは現在の仕事でも活きています。営業職だったので、取引先との関係はもちろん重要なのですが、社内の調整も非常に重要でした。どうしたら仕事がうまく回るのか、この仕事の成果をあげるには、誰と何を調整するのが一番効率的かということを考えて仕事をしていました。社内調整のための人間関係構築は、市役所の仕事でも非常に重要で、過去の経験が役に立っているなと思います。
あとは後輩の育成です。働いていた企業の考え方でもあったのですが、人を育てるということが、組織を活性化するうえで非常に重要ということ。怒らず、仕事の進め方を丁寧に教え、何回もチェックをしてあげるという民間時代に学んだ人材育成の考え方は、市役所でも活かしていきたいと思っています。
日頃からそのコミュニケーション能力の高さには驚かされていましたが、その根底には前職での経験があったのですね!
ーでは、「民間経験者だからこそできた」と思える仕事はありますか?
前例にないことへの取組です。民間企業はあくまで結果が全てで、売り上げを上げるために何をすべきかを考えます。その考えを市役所でも取り入れ、今自分がいる部署において、本当に必要なことは何か、何が市民の皆様のためになるかということを考え事業を展開していきました。
これまでに新しく実施してきた事業としては、「所沢市ゆかりのアスリート認定制度の確立」、「ところざわスイミングフェスティバルの開催」、「Instagramへの職員の積極的な活用」等を行ってきました。
また、市役所の縦割りでなかなか進まない事業等においては、プロジェクトチームを結成し、部をまたいで横断的に事業を実施しました。オリンピック・パラリンピック事業を推進するためには「所沢市オリンピック・パラリンピック競技啓発事業推進委員会」を立ち上げ、現在はシティプロモーション事業を推進するための「所沢市シティプロモーション推進会議」を立ち上げて、様々な部署の職員と協力しながら事業を進めています。
ーやはり「やりがい」については、民間企業と市役所とで違いはありましたか?
違いは確かにありますね。前職は営業職だったため、新規顧客の開拓、売り上げの達成、飛び級での昇給・昇格がやりがいでした。しかし、市役所ではそういった感覚は無く、別のやりがいがあります。 それは「基本的に担当する仕事すべてが所沢市民のみなさまのためになっているということ」です。
民間企業で行う仕事は、自社のため、相手企業のため、自分のためという影響を与える範囲が狭いのですが、市役所の仕事は与える影響範囲が非常に広いと思います。また、市役所でなければ担当出来ないような大きな仕事が出来るのも非常に魅力的でやりがいがあります。
例えば、私がこれまで担当して印象に残っている仕事をいくつか挙げると、このような印象的な仕事がありました。
・自分が子どもの頃に参加していた「所沢シティマラソン大会」の運営
・東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーの実施
・世界陸上・世界水泳開催時に、イタリア代表のキャンプ地を誘致し、市民と選手団との交流の機会を創出
・パリオリンピック・パラリンピックで所沢市ゆかりのアスリートを市を挙げて応援したこと。(パブリックビューイングも実施し、結果として金メダルを獲得する選手も!その後凱旋パレードも実施)
・大相撲所沢場所の開催(白鵬・鶴竜・日馬富士・稀勢の里といった当時の4横綱を間近で見られたことも!)
貴重なご経験をたくさんされていますね!部署によって経験できることには違いはありますが、非常に広い範囲で様々な方に様々な形で影響を与える仕事ができるというのは、業務範囲の広い市役所ならではのやりがいかもしれませんね。

ー入庁して10年目となり中堅職員となってきましたが、入庁したばかりの頃と現在で、仕事に対する考え方は変わりましたか?
あまり変わっていないかもしれません(笑)。所沢市が好きで、所沢市のために働く、所沢市のためになることは積極的に取り組むという考えはずっと持っています。もちろん立場が変わり、色々な情報も吸収しているので、多少の仕事の進め方や、調整の方法は変わりますが、根底にある部分は変わっていないと思います。とにかく所沢市のために何が出来るのか、何をすべきかを常に考えて仕事をしています。
ー後輩の育成のお話もありましたが、後輩と仕事をする際に意識していることはありますか?
積極的に発言が出来る雰囲気づくりと、それを実現できるためのサポートを意識しています。とにかく仕事を楽しんで好きになってもらいたいですね。市職員が充実して仕事に取り組めれば、それはまち全体が良くなっていくことだと思っています。
「市職員が充実して仕事に取り組めば、まち全体が良くなっていく」、ぜひそうなっていってほしいです。
ーそれでは、ご自身が所沢市職員として、今後挑戦してみたいことはありますか?
所沢市がより良いまちになるための取組をしていきたいです。現在実施しているシティプロモーションがまさにその取組で、正直そんな数年で成果が出るものではないのですが、これから何十年もかけて、所沢市に住む人、働く人、遊びに来る人など、関わる人全てが「所沢って良いまちだよね」と言ってもらえる環境を作りたいです。そのためにはまずは所沢市のために働く市職員の意識改革が重要かなと思い、取組を進めています。
ーそれでは最後に、自治体への転職を考えている方にメッセージをお願いします。
自治体の仕事はそのまちをどれだけ知っているかが重要になると思います。単に公務員へ転職したい、どの自治体でも良いから市役所へ入りたいという形だと結構苦労するかもです。「このまちが好きだからこの自治体で働きたい」という考えであれば、本当に楽しい仕事ですし、やりがいもあり充実すると思います。
民間企業から自治体への転職というと、いろいろと大きく変わるところも多いので抵抗のある方もいるかもしれませんが、民間企業で活躍している人ならどなたでも活躍できると思います。重要なのは所沢が好きという気持ちと、仕事に対する柔軟性かなと思います。
あとは自分の時間を大切にしたい人は是非。自分の人生の中でどこに時間を割くかは重要で、家族との時間、趣味の時間、平日でもしっかりと休みを取るなどに時間を使いたいという方は非常に合うのではないでしょうか。
これを読んで少しでも興味を持っていただける方がいたら、ぜひ所沢市役所の試験を受けていただけると嬉しいです。
ー本日はありがとうございました!
この記事の官公庁・自治体
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