国体出場のテニス選手から、矢巾町職員へ。スポーツのまちで働く新卒4年目のリアル【岩手県矢巾町 職員インタビュー】
矢巾町役場
「スポーツのまちを盛り上げたい。大谷翔平選手のような選手を、矢巾町から出したい」。面接でそう語った新卒の若手職員は、いまスポーツのど真ん中で働いています。
岩手県、矢巾町役場の教育委員会事務局で働く佐藤さんは、入庁4年目。幼い頃からテニスに打ち込み、国体出場の経験も持つ、アスリートです。
公務員試験の勉強が間に合わないと焦った就職活動、「想像と違った」公務員生活、そして町民との距離の近さで見つけたやりがい。新卒で自治体への就職を考えている方に、等身大の言葉でお届けします。
プロフィール
佐藤さん/矢巾町教育委員会事務局 文化スポーツ課 スポーツ推進係。盛岡市出身、新卒で矢巾町役場に入庁し、今年で4年目。入庁後は同課の生涯学習係を経て、昨年からスポーツ推進係へ。年長から水泳、小学5年生からテニスに本格的に取り組み、大学まで競技を続けて国体にも出場。現在は母校や県のトレーニングセンターの練習会でコーチとして指導にあたっている。
「勉強が間に合わない」からのSPI受験。岩手で働きたい思いと、矢巾町との出会い
▼ 佐藤さんは新卒で矢巾町に入庁されたそうですね。公務員という選択肢は、いつ頃から考えていたのですか?
「祖父が県庁、祖母が郵便局勤め、母も自治体に関係する仕事をしていて、家庭として公務員が身近だったんです。最初は体育の先生などスポーツ系の仕事に就く選択肢も考えたんですが、調べていくと、なかなか狭き門だなと実感しました」
宮城県の大学に進学した佐藤さん。「地元の岩手に戻って何かしたい」という思いで、選択肢を模索する中で公務員を意識するようになります。
▼ とはいえ、公務員試験の勉強は大変だったのでは?
「そこが一番のネックでした。大学でも部活を続けていたので、勉強する時間がなくて。いきなり『公務員になるぞ』と思っても、従来型の公務員試験には間に合わないところがあったんです。そんなときに、矢巾町がSPIで受験できることを知りました。民間企業と同じ対策で併願できるのは、本当に魅力でした」
▼ 面接ではどんな話を?
「矢巾町を調べると『スポーツのまち宣言』と『音楽のまち宣言』の両方をしていることが分かって。私はもうスポーツのことしか頭になかったので、『スポーツのまちを盛り上げたい、大谷翔平選手みたいな選手を矢巾町から出したい』という話ばかりしていました。それが影響したのかは分かりませんが、いまスポーツ推進係にいます(笑)」
最長10kmのロードレース大会を、係2人で動かす

▼ スポーツ推進係は、どんな仕事をしているのですか?
「町内を最長10km走るロードレース大会の運営が大きな仕事です。ほかにも障がい者スポーツなどのイベントや、指定管理で運営しているスポーツ施設を担当しています」
ロードレース大会は実行委員会形式で、スポーツ協会の皆さんの協力を得ながらも、参加者の募集、協賛金集め、当日までの調整は係が担います。開催は毎年10月の第1週。大会当日の佐藤さんは、特定の持ち場につくのではなく、全体を見ながら会場中を走り回っているそうです。
「最近はクマの出没もあるので、参加者はもちろん、沿道に立っていただく町民の方の安全面をどう確保するかも考えなければいけない。そういうところまで含めて運営です」
▼ 係は何名体制なのですか?
「2人です。係長と私。相談ごとは課長ともよく話しています」
矢巾町職員の1日。朝8時半の朝礼から、17時15分の終業まで
▼ 1日の流れを教えてください。
佐藤さんのある1日は、こんな流れです。

「12時になると庁舎の電気が消えるんですが、あれは『お昼だよ』と知らせてくれる合図みたいで、私はありがたいです(笑)。昼休みは自席で食べる人、近くのお弁当屋さんに行く人、それぞれですね」
▼ 残業はどのくらいありますか?
「時期によって本当にまちまちです。イベントが近くない時期は、遅くても18時頃には帰れています。ただ、実行委員会などの会議は、お仕事をされている町民の方に合わせて18時30分開始が多いので、会議が続く時期は20時頃まで。大会直前は準備や調整で22時、23時まで残る時期もあります」
「繁忙期だと割り切れば、残業自体には負担を感じていません。また、イベントがない時期はほとんど残業はないので」
▼ 業務の内容そのもので苦労したことはありますか?
「何もかも法や条例に基づいて進める、という仕事の進め方に慣れるまでが大変でした。文書を出すにも契約をするにも、正しい根拠に基づいてやらなければいけない。頭では理解していても、その根拠を一つひとつ探さなければいけないし、前年度はこうだったのに今年度は違う、ということもある。そこに慣れるまでは本当に苦労しました」
面積が狭いからこそ、町民一人ひとりとの距離が近い
▼ 逆に、矢巾町で働いていて「これは嬉しい」と感じるのはどんなときですか?
「町民の方との距離の近さです。矢巾町は面積が狭いのに人は割と多いまちで、窓口にもイベントにも本当にいろいろな方が来てくれます。うちの課は外部団体の事務局もたくさん担っているので、いろいろな方とお話しできる機会が多い。私は小さい頃から大人の方とおしゃべりするのが好きなので、ご高齢の方も含めてたくさんの町民の方と話せるのは、すごく楽しいです」
入庁前は「公務員=申請の窓口」というイメージが強かったという佐藤さん。「実際に入ってみると、イベントも含めて自治体の仕事はこんなに多岐にわたるのかと驚きました」と振り返ります。
国体出場の経験は、役場でどう活きているか

▼ 佐藤さんは大学まで硬式テニスに打ち込み、国体にも出場されています。その経験が仕事に活きていると感じることはありますか?
「頼まれごとが苦にならないことですね。部活動には多少なりとも上下関係があるので、上の人から『やってくれ』と言われても『全然やりますよ』という雰囲気で受けられる。むしろ『言ってください』と思えるくらいのメンタルになっています(笑)」
「もう一つは、自分がキャパオーバーになりそうなときに、自分から上司に相談できることです。頼まれたことに『分かりました』と応えるコミュニケーションを重ねてきたからこそ、苦しいときにも相談ごとを言える関係が作れている。そこはスポーツが活かされているのかなと思います」
現在も、平日の木曜夜と土日を中心に、母校や県のトレーニングセンターの練習会でコーチとして指導を続けています。「仕事とスポーツの両立」も、佐藤さんの働き方の一部です。
人と関わることが好きな人へ。矢巾町という選択肢
▼ 最後に、矢巾町への応募を迷っている方へメッセージをお願いします。
「矢巾町の一番の特徴は、町民の方一人ひとりとの距離の近さだと思います。人口の多い広域の自治体だと、関わらない住民の方もたくさんいると思いますが、矢巾町は窓口でもイベントでも、『町民のみなさん全員が来ているんじゃないか』というくらいの距離感で接することができます。人と関わることが好きな方には、一人ひとりに手厚く向き合えるという意味で、矢巾町はすごく向いているまちだと思います」
スポーツのまち・音楽のまち、矢巾町。SPIで受験できるため、公務員試験の専門対策が間に合わなかった方や、民間企業と併願したい方にも門戸が開かれています。かつての佐藤さんと同じように「地元で働きたい」「好きなことに関わり続けたい」と考えている方は、ぜひ矢巾町の採用情報をチェックしてみてください。
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この記事は、2026年7月9日にパブリックコネクト編集部が取材した内容をもとに作成しています。
記載の内容・所属・数値は取材当時のものです。
この記事の官公庁・自治体
矢巾町は岩手県のほぼ中央に位置し、県庁所在地である盛岡市の南に隣接する町です。田園地帯が広がる自然豊かな環境に加え、岩手流通センター、岩手医科大学附属病院、岩手県消防学校など、物流拠点、医療拠点、防災拠点の揃った恵まれた町です。 時代に適応した町を創造するため、変化に的確に対応し、自ら行動できる職員を募集します。
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