スーパーの青果売り場から、まちの未来をつくる仕事へ。矢巾町役場・未来戦略課職員が語る「民間から公務員」転職のリアル

矢巾町役場

2026/08/26

「公務員の仕事って、最初は正直よく分からなかったんです」。

そう笑うのは、矢巾町役場・未来戦略課で働く間藤(まとう)さん。大学卒業後はスーパーの青果売り場で働き、そこから公務員へとキャリアチェンジしました。入庁3年目のいまは、企業誘致というまちの未来に直結する仕事に取り組んでいます。

民間から公務員への転職は、何がきっかけだったのか。入ってみて感じたギャップは。そして、盛岡近郊での暮らしのリアルまで。転職を考えている方にこそ読んでほしいインタビューです。

プロフィール

・ 所属:矢巾町役場 未来戦略課(入庁3年目)

・ 出身:岩手県二戸市

・ 現在の主な担当:企業誘致

「県内で働きたい」から始まった、公務員という選択肢

▼ 前職では、どんなお仕事をされていたんですか?

「大学卒業後、スーパーで働いていました。担当は野菜や果物の売り場。お店に入ってすぐの、あの場所ですね」

▼ そこから、なぜ公務員に?

「もともと前職を選んだ理由も『岩手県内で働きたい、暮らしたい』だったんです。どこか県内で働きたいなと。学生の頃に矢巾町へ遊びに来た経験から『次はここに住みたい、働きたい』につながっていった感覚です」

出身は岩手県北部の二戸市。矢巾町に住んだ経験はなく、「足を運んだことがある」程度だったといいます。それでも「県内で働く」という軸を優先し、矢巾町を含む複数の自治体への応募を考えました。

▼ 選考で、矢巾町と他の自治体との違いは感じましたか?

「受験のハードルが違いました。矢巾町は一次試験がSPIだったんです。働きながらの転職だと、いわゆる公務員試験対策の分厚い冊子に取り組むのはハードルが高い。SPIかどうかは、受けやすさに直結しましたね」

民間企業の採用でも広く使われるSPI。公務員試験特有の対策が不要な分、働きながらでも挑戦しやすかったといいます。最終面接は副町長をはじめ複数の面接官が並ぶスタイルで、「入った瞬間は気持ちが引き締まった」と当時を振り返ります。

手探りで進める「企業誘致」。

▼ 未来戦略課は、どんな部署なんですか?

「都市計画や企業誘致が主な仕事で、他の課との連携役を担うこともあります。メンバーは5名、アドバイザーが1名、地域おこし協力隊の方が1名の計7名。人数が少ない分、どの業務にもみんなが少しずつ関わるイメージです」

▼ 企業誘致って、具体的には何から始めるんですか?

「正直、手探りの部分も多いんです。いきなり企業さんを訪ねて、立地の相談をするのは難しいので、町内の不動産屋さんや金融機関を回って情報収集や意見交換をして需要を探りつつ、機会があれば企業にアプローチする、という流れですね」

町内にある岩手医科大学とも連携し、学生に聞く「どんなお店や企業をまちに立地してほしいか」のアンケート結果を参考にしたり、まちの声を起点に、誘致の可能性を探っています。

▼ 難しさを感じるのは、どんなときですか?

「矢巾町はいま発展し続けているまちだと、働く側としても住む側としても感じています。ただその一方で、企業誘致という観点であれば、企業が立地できる用地確保が課題で。企業からの立地需要があっても、すぐにご紹介できる用地がないこともあります」

「だからこそ不動産屋さんを訪ねたときには、町内の空きテナントの情報も聞くようにしています。相談をいただいたときに、仮に紹介できる用地がなくても、代替提案をするための準備です」

マニュアルのない仕事を、足を使って前に進める。「公務員=決まった事務作業」というイメージとは、だいぶ違う世界が広がっていました。

お弁当作りから始まる、間藤さんのとある1日

ここからは、間藤さんの「とある1日」を追いかけます。

入ってみて分かった。「公務員=事務作業」ではなかった

▼ これから応募する人が、ギャップを感じそうなところはありますか?

「役場の仕事って、事務作業が多いイメージがあると思うんです。でも実際は、コミュニケーションがすごく大事。」

「分からないことをちゃんと聞いて、一つ一つ業務を進めていくことは、私自身も、日々心がけているところです」

車で15分の通勤圏。盛岡近郊で叶える、ちょうどいい暮らし

▼ 矢巾町周辺での暮らしは、いかがですか?

「町内はお店がだいぶ増えていますし、隣に盛岡市があるので新幹線の利用も便利。買い物にも困りません。車があるので、日常生活に不便はまったくないですね」

自宅から役場までは車で約15分。通勤の負担が小さいぶん、朝は身支度と朝食、お弁当の準備をする余裕があります。夕方も19時頃には帰宅し、夕飯づくりをすることも多いそう。料理は「結構好き」と話します。

▼ 休日は、どんなふうに過ごされていますか?

「体を動かすのが好きで、サッカーは月1回、試合だけ参加するくらいのゆるさで続けています。海釣りも好きですし、最近は家庭菜園で農作物を作って遊んだりもしていますね」

「県内で働きたい」という願いを叶えた先にあったのは、そんな等身大の毎日でした。

「全部を分かってから」でなくていい。興味が1つあれば、受けてみる価値がある

▼ 最後に、転職を考えている方へメッセージをお願いします。

「役場で働いている自分でも、他の課の仕事はよく分からないところがあります。だから、外の企業にいる方が志望理由を固めるのはすごく難しいはずで、自分も難しかったんです」

「でも、何か1つでも興味があることがあれば、それはもう立派な志望理由になると思います。全部を把握しようとしなくていい。興味があるなら、飛び込んでみていい職場だと思います」

▼ 矢巾町のなかで、好きなスポットはありますか?

「ひまわりパークですね。8月頃になると、自分の背丈くらいのひまわりがぶわーっと一面に咲くんです。おすすめといったら、そこですね」

 

スーパーの売り場から、まちの未来を描く仕事へ。間藤さんの歩みは、「民間から役場職員として働きたい」と考えるあなたの、少し先を行く道しるべになるかもしれません。

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この記事は、2026年7月15日にパブリックコネクト編集部が取材した内容をもとに作成しています。

記載の内容・所属・数値は取材当時のものです。

職員インタビュー

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 矢巾町は岩手県のほぼ中央に位置し、県庁所在地である盛岡市の南に隣接する町です。田園地帯が広がる自然豊かな環境に加え、岩手流通センター、岩手医科大学附属病院、岩手県消防学校など、物流拠点、医療拠点、防災拠点の揃った恵まれた町です。  時代に適応した町を創造するため、変化に的確に対応し、自ら行動できる職員を募集します。

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