IT企業、お笑い芸人を経て公務員に。葛城市役所で見つけた理想の働き方

葛城市役所

2026/09/06

「いい意味で、全然公務員っぽくないんです」

 

そう笑って話すのは、葛城市役所秘書広報課で働く井川さん。

IT企業でのエンジニア経験、5年間のお笑い芸人としての活動を経て、入庁前に抱いていた公務員への堅いイメージは、働き始めてすぐに覆されたという。

今回は、公務員を目指す方に向けて、井川さんのユニークな経歴や葛城市役所での仕事内容、職場の雰囲気について、たっぷりとお話を伺いました。

 

 


熊本の田舎から大阪へ。IT企業を経て「気づいたら」飛び込んだお笑いの世界

ー井川さんのご経歴について、ご出身や関西に来られた経緯を教えてください。

 

井川:出身は熊本で、南阿蘇村という田舎の出身です。高専に通っていて、卒業後の20歳のタイミングで、

就職を機に大阪に出ました。仕事はIT系で、ネットワークやクラウドを扱う仕事をしていて、そこで3年間働きました。

 

ーその後、お笑いの道に進まれたきっかけを教えてください。

 

井川:熊本に帰ろうかなとも思っていたんですけど、気づいたらお笑いの養成所であるNSCに入っていたという感じです(笑)

もともとお笑いはずっと好きで、それもあって大阪に就職したというのもありました。ただ、本気で芸人になるつもりまではなかったんです。

 

ー好きという気持ちから、実際に芸人を目指すという行動に移すのは勇気が要ったのではないかと思います。当時はどんな心境だったんですか?

 

井川:大阪で働いていたときに、アマチュアでも出場できるM-1グランプリに、毎年同期と一緒に出ていたんです。

自分でネタを考えるのは大変だけど楽しいと感じていて、それなら若いうちに一度追いかけてみてもいいかなと思い切りました。当時は23歳か24歳くらいでしたね。


結婚を機にした一念発起。「奥さんを安心させたい」から始まった公務員への挑戦

ー5年間の芸人生活を経て、公務員を目指した理由を教えてください。

 

井川:芸人を丸5年間くらいやって、もうすぐ30歳というタイミングで、「ずっとこのままダラダラ続けるのは違うな」とは思っていました。

ちょうど当時付き合っていた方と結婚を考えるタイミングでもあり、芸人を辞め、彼女の出身地である奈良に移住するという決断をすることになりました。

 

ー公務員という職業を選んだ理由は何だったんですか?

 

井川:それまで好きなように芸人を続けさせてもらっていた分、結婚を機に奥さんを安心させたいという気持ちが一番大きかったです。

奥さんのお父さんが役場に勤めていたことも、公務員という選択肢を後押ししてくれました。

 

ーいくつか自治体を受けられた中で、葛城市を選んだ理由を教えてください。

 

井川:将来住むことになる場所から、車で通える範囲で探していました。奈良県内で4つか5つほど自治体を受けたのですが、決め手はやはりご縁だったと思います。

当時は公務員という仕事にざっくりとしたイメージしかなかったのですが、住みやすさランキングで評判が良かったことや、

町より市の方に魅力を感じたこと、そして自分自身が田舎の出身なので、都会すぎない土地柄も葛城市を選んだ理由の一つでした。

市役所の仕事のイメージは180度覆った。市長の随行で聞く「生の声」というやりがい

ー入庁前に配属先を聞かされたとき、どんな印象を受けましたか?

 

井川:入庁する直前に、電話で配属先が秘書広報課だと聞かされました。

秘書と広報のうち、100パーセント広報だと思っていたんです。そもそも秘書というと女性のイメージがあったので、いざ秘書だと言われて驚きました。

入ってみると、他の市町村でも秘書は男性の方が多いと知りました。

 

ー現在の具体的な業務内容を教えてください。

 

井川:秘書広報課の秘書業務をメインでやっています。市長のスケジュール調整と、視察や会議に向かう際の随行運転が中心です。

あとは少しだけ広報側の仕事として、葛城市公式インスタグラムを、広報担当と合わせて3人で運用しています。
 

ー秘書業務の中で大変だと感じる部分はありますか?

 

井川:まだ入って一年も経っていないので、会議の重要度や優先度がまだよく分かっていないところがあり、出席依頼が重なった時は都度先輩に確認しながらやっています。

また、他の担当課から市長に説明したいという依頼が入っても、市長の予定が会議で埋まっていることも多くて、その調整が大変です。

隙間ができたら、その担当に電話して「今いけますよ」と伝えるなど、工夫しながら対応しています。
 

ー仕事の中でやりがいを感じる部分を教えてください。
 

井川:市民の皆さんと直接接する窓口業務で働いていたら、市長と話す機会はまずないと思うんです。

今は毎日のように市長の顔を見ていますし、運転しているときや会議で話している市長の生の声を直接聞けるのは、すごいことだなと思っています。

車の中で二人きりになることも多くて、最近だと市内に何個か設置しているゴンドラ型の屋根付きベンチについて、「あそこにも置いてみたらどうかな?」なんて話をすることもあります。

元芸人がもたらす「いいアイスブレイク」。風通しの良い職場と、育休を経た今

ー職場の雰囲気について、率直にどう感じていますか?

 

井川:入庁前は公務員に対して堅いイメージがあったんですけど、実際は全然そんなことはなく、いい意味で公務員っぽくない方が多いです。

気軽に雑談も冗談も交わせる雰囲気で、風通しもすごくいいと思います。

 

ー元芸人という経歴を知った職場の方々の反応はいかがでしたか?

 

井川:市長の随行でいろんな場所に行くんですけど、会ったことのない職員の方から「芸人の子やんね」と声をかけられることが多いです。

ちょっとした有名人みたいな気分になりますし、初対面の方とのいいアイスブレイクになっていてありがたいです。

ー残業やお休みの取りやすさ、育休についても教えてください。

 

井川:市長が出席する行事があれば秘書も出るので、月に2、3回は土日出勤があります。その分、平日は市長のスケジュールに予定がない限り、残業はあまりありません。

土日出勤した分は時間外手当として支払われていますし、有休も取りやすいタイミングで取得しています。育休は3ヶ月ちょっと取得しましたが、取って本当に良かったと感じています。

子どもの成長をそばで見守ることができましたし、復帰のタイミングを考えても3ヶ月というのはちょうど良い期間でした。

 

ー育休を取ると伝えたときの、周囲の反応はいかがでしたか?

 

井川:最初に切り出すときは勇気が要りましたが、近くの先輩に相談したところ「もちろん、いいと思うよ」と快く受け止めてもらえて、気持ちがかなり楽になりました。

課長に伝えたときもかなりあっさりと受け止めてもらえて、あれほど緊張していたのが拍子抜けするほどでした(笑)。

 

ー最後に、公務員への転職を考えている方へメッセージをお願いします。

 

井川:田舎すぎず都会すぎない、ちょうど良いバランスなのが葛城市の魅力だと感じています。

私自身、今は奈良県内の別の場所に住んでいるのですが、家庭的な事情がなければ葛城市に住み続けてもいいと思えるほどです。

まちとしても暮らしやすいだけでなく、職場のみなさんも本当にいい人ばかりなので、構えずに来ていただけたらと思います。


ー本日はありがとうございました。

 

IT企業でのエンジニア経験、5年間のお笑い芸人としての活動、そして葛城市役所への入庁。

井川さんが歩んできた道のりは、他にはない、井川さんならではのものでした。

それでも、人前で話すことへの慣れや、思い切って一歩を踏み出す姿勢は、今の秘書業務のなかでも確かな強みとして生きています。

 

市長の生の声を間近で聞ける仕事にやりがいを感じながら、家族との時間も大切にする井川さんの姿は、多様なキャリアを経てもなお、自分らしい働き方を見つけられることを教えてくれました。

 

取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年8月取材)

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 葛城市は、奈良県の北西部に位置し、豊かな自然と歴史に恵まれ、大阪方面へのアクセスも兼ね備えたまちです。東洋経済新報社が全国812市区を対象に公表している「住みよさランキング2023」において、葛城市は 全国34位(近畿地区2位、奈良県内1位)、更に「子育てしやすい自治体ランキング」においても、大阪圏で1位にランクインしました。市政20周年を迎え、20年で人口が約2,200人増加している活気あふれる葛城市で、私たちと一緒に働いてみませんか?

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